Sunday, June 29, 2025

日本語の動詞活用、上一段活用

 

前回のポスと

日本語の動詞活用、五段活用、上一段 / 下一段活用

の上一段活用に部分で


<起きる>、<落ちる>は自動詞だが対応する他動詞がある。

起きる ー> 起こす
落ちる ー> 落とす

<起こす>は<起こ>、<落とす>は<落と>が語幹で、活用部は<す>だ。活用はより汎用的な五段活用。

と書いた。<起きる>、<落ちる>の二例だけでは、たまたまこうなっているかもしれないので、もう少し調べててみる。 <起きる>、<落ちる>上一段活用動詞の代表だが、これ以外に<見る>、<着る>がある。語幹は<見 (み) >、<着 (き) >の一音節。また<見る>、<着る>は他動詞だ。

居る  語幹<居 (い) > 

居ない、居て、居る、居るとき、居れば、居ろ  自動詞

煮ない、煮て、煮る、煮るとき、煮れば、煮ろ  他動詞

似る、似て、似る、似るとき、似れば、似ろ   自動詞

 <似るとき、似れば、似ろ>実際ほとんど使わないだろう。 <似て (い) るとき、似て (い) れば、似て (い) ろ>と言いそう。

悔 (く) いない、悔いて、悔いる、悔いるとき、悔いれば、悔いろ  他動詞 

飽きない、飽きて、飽きる、飽きるとき、飽きれば、飽きろ  自動詞
生きない、生きて、生きる、生きるとき、生きれば、生きろ  自動詞
尽きない、尽きて、尽きる、尽きるとき、尽きれば、尽きろ  自動詞

xxぎない

ゆるぎない

xxしない

xxじない

怖じない

恥じない

朽ちない、朽ちて、朽ちる、朽ちるとき、朽ちれば、朽ちろ  自動詞
満 (み) ちない、満ちて、満ちる、満ちるとき、満ちれば、満 ちろ  自動詞

あびない、あびて、あびる、あびるとき、あびれば、あびろ  他動詞
かびない、かびて、かびる、かびるとき、かびれば、かびろ  自動詞
帯 (お) びない、帯びて、帯びる、帯びるとき、帯びれば、帯びろ  自動詞
こびない、こびて、こびる、こびるとき、こびれば、こびろ  自動詞
錆 (さ) びない、錆びて、錆びる、錆びるとき、錆びれば、錆びろ  自動詞
伸びない、伸びて、伸びる、伸びるとき、伸びれば、伸びろ  自動詞
詫 (わ) びない、わびて、わびる、わびるとき、わびれば、わびろ  自動詞

沁 (し) みない、しみて、しみる、しみるとき、しみれば、しみろ  自動詞

借りない、借りて、借りる、借りるとき、借りれば、借りろ  自動詞
足りない、足りて、足りる、足りるとき、足りれば、足りろ  自動詞 

 


 

Thursday, June 26, 2025

日本語の動詞活用、五段活用、上一段 / 下一段活用

 日本語の動詞活用には、ごく少数の変格活用を除いて、五段活用、上一段活用、下一段活用がある。五段活用が圧倒的に多い。五段活用も上一段 / 下一段活用も基本的には規則的である。

A. 五段活用 書 (か) く、読 (よ) む  

<書 (か) 、読 (よ) >が語幹になる。活用部は<く>がある<か行>、<む>がある<ま行>。すなわち

 <書 (か)>の後にに<か、き、く、け、こ>

<読 (よ) >の後にに<ま、み、む、め、も> 

つまりは

書か、書き、書く、書け、書こ

読ま、読み、読む、読め、読も

<書 (か) 、読 (よ) >の一音節だけでは何のことだかわからないが、日本人であれば

書か、書き、書く、書け、書こ

読ま、読み、読む、読め、読も

のニ音節の場合は、日本人であれば、これらの後にどのような言葉がくるか察しがつくのだ。

書かーない 否定。文法用語では未然形という。未然は<いまだしからず>で<まだxxない>。否定<xxない>と 未然<まだxxない>は違うが、未然形という。

書きーてー>書ーいて (音便) 、書きーます、書き始める。 文法用語では連用形という。連用は<用言に連なる>で、あとに用言がくるということだが、

<ます> は助動詞で用言と言えるが、<て>は助詞で、助詞は用言ではない。<書きー始める>の<始める>は動詞で用言。

書く  基本的には後に何も続かない。それで文法用語では終止形という。

書くーとき、ところ  文法用語では連体形という。連体は<体言に連なる>で、あとに体言 ( 名詞) がくる。

書けーば  文法用語では仮定形という。<書けば>は<もし>がなくても仮定を表す。

書こーう  それで文法用語では未来形または意思形という。

と思っていたが、 Wikiでは


五段活用の例

カ行五段活用「書く」の例

 ”

となっている。 <か、き、く、け、こ>の<こ>は第二の未然形となっている。これは<書こう>は昔<書かう>になっていたためのようで、歴史を背負っている。 <か、き、く、け、こ>の順番を考え、また<五段活用>の名からすると、すっきりしない。

文法用語は統一がとれていない。

未然形、終止形、仮定形、命令形は伝える内容、一方連用形、連体形は<用言>、<体言>の文法用語由来だ。

日本人であれば、普通は上記の語尾変化を無意識にほぼ間違いなく使えるようになってから<動詞活用>を学ぶ、というか確認する。語尾変化を学ぶというよりは、文法用語を学ぶのだ。語尾変化はしゃべり始めてから時間をかけて実践で学ぶのだ。間違えれば親が正すだろう。

1)未然形

未然形は大活躍する。

否定ー書かーない
受身ー書かーれる
使役ー書かーす、せる

一例をあげれば <取る>は

否定ー取らーない
受身ー取らーれる
使役ー取らーす
、せる 

2)連用形

連用形も大活躍する。主に他の動詞、助動詞、助詞をしたがえる。連用の<用>は<用言>の<用>だが<連 (つら) ね用 (用途)>とも言える。上で取り上げたが

書きてー>書いて(音便) 。書いてしまう。書いてみる。
書きます

Wiki 


助動詞 ます

  1. 動詞の連用形について丁寧さを示す助動詞。

 ”

その他

書きながら

連用形の重要な働きとして<複合動詞をつくる>がある。

書き終える
書き損じる
書き始める

一例をあげれば <走る>は

走りてー>走って(音便) 。走ってみる。
走ります

その他

走りながら

複合動詞

走りー終える
走りー始める
走りー去る 

3)終止形

名称に反して終止形の後につく言葉ある。

<と>、<から> 

五段活用では終止形と連体形が同じなので、終止形の後ににつく言葉の判断は難しい。後で見るが、上一段活用、下一段活用も終止形と連体形は同じだ。

終止形の後につく言葉 

終止形の後につく助動詞があるが、ここでは省略。 

4)連体形

基本的には後ろに体言 (名詞) を従える。 上述にように連体形は終止形と同じ。

書くーとき、ところ、もの
読むーとき、ところ、もの 

連体形に付く、助動詞、助詞がある。助詞では、上記の

[走る]のは → [静かな]のは… ⇒ 連体形
[走る]ので → [静かな]ので… ⇒ 連体形

連体形の後につく助動詞

ようだ

上のアンチョコチェック法では

[走る]ようだ → [静かな]ようだ… ⇒ 連体形

となる、だが<ようだ> は<様だ>で<様>は体言と言える。

5)仮定形

仮定というと、英語につられて

もしxxば  

が頭に浮かぶが、日本語では<もし>はいらない。 仮定形を使って

書けーば
読めーば
取れーば
走れーば 

でよく、簡潔だ。昔は仮定の助詞ともいえる<ば>は未然形についた。

書かーば
読まーば
取らーば
走らーば 

<急がば回れ>の<急がば>は古い言い方で、現代語であれば<<急げば回れ>だ。上の

書けーば
読めーば
取れーば
走れーば

は古い言い方では仮定形ではなく已然形。已然形は未然形と対応しており、未然形が<いまだ然らず>に対して、已然形は<すでに然り>。したがって、古語では

書けば ー すでに書いた (ので)
読めば ー すでに読んだ (ので)

の意になる。例

Wiki 

"

「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」、正岡子規俳句。中略。

季語(秋)。「法隆寺の茶店に憩ひて」と前書きがある。法隆寺に立ち寄った後、茶店で一服して柿を食べると、途端に法隆寺の鐘が鳴り、その響きに秋を感じた、というのが句意である。「くへば」は単に「食べていると」という事実を述べて下に続けているもので「鐘が鳴るなり」と因果関係があるわけではない。

"

<食べると>と<食べている>とでは意味が違う。 已然形の意とすると<食べると>が正しい。<(もし) 柿を食えば>ではない。古後での仮定は<柿くはば>となる。

6)命令形

命令形は<命令>という内容に即した名前だ。基本的に命令形はそれだけで完了し、後には何も続かない。

書け
読め
取れ
走れ

 

B. 上一段活用 

起きる、落ちる   <起き、落ち>が語幹になる。<起きる>、<落ちる>は自動詞。

未然形 ー 起きない
連用形 ー 起きて、起きます、起き上がる
終止形 ー 起きる
連体形 ー 起きるとき、起きる場所
仮定形 ー 起きれば
命令形 ー 起きろ

すべて<起き>+<xx>で、語幹の活用がない。上一段活用というのは、<起き>の<き>は<か、、く、け、こ>の<き>で、部の<き>の字とう意味だ。だが

終止形 ー 起きる
仮定形 ー 起きれば
命令形 ー 起きろ 

と <起きる>の<る>の部分が活用する。<る>の部分を

五段活用させると

未然形 ー 起きらない (ダメ)
連用形 ー 起きりて、起きります、起きり上がる (ダメ)
終止形 ー 起きる
連体形 ー 起きるとき、起きる場所
仮定形 ー 起きれば
命令形 ー 起きれ (ダメ)

で、ダメなのは未然形、連用形、未然形だ。<起きる>昔は<起く>でか行上二段活用活用。

起きーず (未然形)
起きーて
起く
起くるーとき
起くれーば  (已然形)
起きよ

<上段>というのは、活用で<か、、け、こ>の<>と<>がでてくるからだ。

古後では未然形が<仮定>を表したので<起きーば>が 仮定をあらわあす。だがこれは聞いたことがない。<落ちる<>、古語<落つ>も同様。<落つーば>が 仮定をあらわあすが、これは聞いたことがない。<起きよ>の<よ>は活用語尾というよりは命令に特化された<語尾>はまたは助詞のような感じだ。

歴史的には古語の上二段活用活用ー>現代口語の上一段活用活用だが、この変化はややこしそうだ。

さて、<起きる>、<落ちる>は自動詞だが対応する他動詞がある。

起きる ー> 起こす
落ちる ー> 落とす

<起こす>は<起こ>、<落とす>は<落と>が語幹で、活用部は<す>だ。活用はより汎用的な五段活用。

未然形 ー 起こさない、使役:起こさす、起こさせる、受身:起こされる(受身)

連用形 ー 起こして、起こします
終止形 ー 起こす
連体形 ー 起こすとき、起こす場所
仮定形 ー 起こせば
命令形 ー 起こせ

で問題ない 。

自動詞<落ちる>、他動詞<落とす>

落ちる

未然形 ー 落ちない
連用形 ー 落ちて、落ちます
終止形 ー 落ちる
連体形 ー 落ちるとき、落ちる場所
仮定形 ー 落ちれば
命令形 ー 落ちろ

落とす

未然形 ー 落とさない、落とさす、落とさせる、落とされる
連用形 ー 落として、落とします
終止形 ー 落とす
連体形 ー 落とすとき、落とす場所
仮定形 ー 落とせば
命令形 ー 落とせ

自動詞が上一段活用 、他動詞が五段活用というのは、理由がありそう。

B. 下一段活用 

寝 (ね)る、染める  <寝 (ね)、染め>が語幹になる

寝 (ね)る

未然形 ー 寝ない、寝かす
連用形 ー 寝て、寝ます、寝ころがる
終止形 ー 寝る
連体形 ー 寝るとき、寝る場所
仮定形 ー 寝れば
命令形 ー 寝ろ

すべて<寝 (ね)>+<xx>で、語幹の活用がない。

染める

未然形 ー 染めない、使役:染めさす、受身L染められる
連用形 ー 染めて、染めます、染め出す
終止形 ー 染める
連体形 ー 染めるとき、染める場所
仮定形 ー 染めれば
命令形 ー 染めろ 

すべて<染め>+<xx>で、語幹の活用がない。下一段活用というのは、<染め>の<め>は<ま、み、む、、も>の<め>で、下部の<め>の字とう意味だ。だが、これも

終止形 ー 染める
仮定形 ー 染めれば
命令形 ー 染めろ 

と <染める>の<る>の部分が活用する。<る>の部分を

五段活用させると

未然形 ー 染めらない (ダメ)
連用形 ー 染めりて、染めります、染めりだす (ダメ)
終止形 ー 染める
連体形 ー 染めるとき、染める場所
仮定形 ー 染めれば
命令形 ー 染めろ

でダメなのは未然形と連用形だけだ。<染める>昔は<染む>でま行下二段活用活用。

染めーず (未然形)
染めーて
染む
染むるーとき
染むれーば  (已然形)

染めよ

で、上記の古語<起く>の上二段活用活用に相応している。

これまた、歴史的には古語の下二段活用活用ー>現代口語の下一段活用活用だが、この変化はややこしそうだ。

さて<寝る>は自動詞、<染める>は他動詞だ。 <寝る>に対応す他動詞はないが、<染める>に対応する自動詞は<染まる>。<染まる>は<染ま>を語幹とし<る>の部分が五段活用する。

未然形 ー 染まらない
連用形 ー 染まりてー>染まって(音便)、染なります、染まりだす
終止形 ー 染まる
連体形 ー 染まるとき、染まる場所
仮定形 ー 染まれば
命令形 ー 染まれ

(染まろう)

 

sptt


Friday, June 20, 2025

なぜか少ない<xす>動詞

 <一音節+す>動詞は意外と少ない。機械的な作業だが、あいうえお順に並べてみる。大和言葉に限る。


あす
いす
うす
えす
おすー押す

かすー貸す
きす
くす
けすー消す
こすー越す

さすー指す、刺す
しす
すす
せす
そす

たすー足す
だすー出す<->出る
ちす
つす
てす
とす

なすー成す
にす
ぬす
ねす
のすー伸す(当て字)、勢力を伸ばす。のさばる

はす
ひす
ふすー伏す、伏せる
へす
ほすー干す

ますー増す
みす
むすー蒸す
めすー召す
もすー燃す

やす
ゆす
よすーやめる
寄すー寄せる

わす

極端に少ないといえる。とくに <一音節+る>動詞と比べてみると歴然だ。

あるー有る、在る
いるー居る
うるー売る
える=得る
おるー折る

かるー刈る、駆る
きるー着る
くるー来る
けるー蹴る
こるー凝る

さるー去る
しるー知る
する
せるー競る
そるー剃る、反る

たるー足る
ちるー散る
つるー釣る。吊る
てるー照る
とるー取る

なるー成る
にるー煮る
ぬるー塗る
ねるー寝る、練る
のるー乗る

はるー張る、貼る
ひるー屁ふひる
ふるー降る、振る
へるー減る、経る
ほるー掘る

(まる)
みるー見る
むるー水がむる(方言か)(漏れる)
める (めり込む)
もるー盛る、 漏る 水が漏る

やるーする
遣る  人を遣る
(ゆる)
よるー寄る、撚る

わるー割る 

<一音節+る>動詞が、ほぼ万能的に成立するのは、大和言葉では、ら行<らりるれろ>が冒頭に現れないことと関係があろう。ら行<らりるれろ>の<れる>、<られる>は受身の助動詞として使われる。場合によって可能、自発、尊敬で使われややこしい。ら行<らりるれろ>は文法用法特化していると言える。

売る 売られる、売れる
折る 折られる 、折れる

さて、逆に<一音節+す>動詞が驚くほど少ないのはどうしたことか? 使役では<す>、<さす>、<せる>、<させる>と<さ行>が使われる。

行くー 行かす、行かさす、行かせる、行かさせる
取る ー 取らす、取らさす、取らせる、取らさせる

<一音節+す>動詞であると

押す 押さす、押ささす、押させる、押ささせる 
貸す 貸さす、貸ささす、貸させる、貸ささせる 
消す 消さす、消ささす、消させる、消ささせる 
越す 越さす、越ささす、越させる、越ささせる 
指す / 刺す 指さす / 刺さす、指させる / 刺させる

などとなる。<xささす>、<xささせる>が冗長だが、特に言いにくいわけではない。

一方<xx (二音節) + す> はたくさんある。

<xか+す>

明かすー明く、明ける
飽かすー飽く
空かすー空く
行かすー行く
生かすー生く (生きる)
浮かすー浮く
(えかす)
置かすー置く
犯 (おか) す

書かすー書く
欠かす (欠かさない) ー欠く
嗅がすー嗅ぐ隠 (かく) す
嗅 (か) がすーぐ嗅ぐ
聞かすー聞く
効かすー効く
(けかす)
(こかす)
漕がすー漕ぐ
焦がすー焦げる

割 (さ) かすー割く
咲かすー咲く
敷かすー敷く
透かすー透く
好かすー好く
空かす―空く
急 (せ) かすー急く
(そかす)
削 (そ) がすー削ぐ

(たかす)
(ちかす)
付かすー付く
突かすー突く
着かすー着く
(てかす)
溶かすー溶く
解かすー解く
どかすーどく、しりぞく

泣かすー泣く
(にかす)
逃 (に) がすー逃ぐ、逃げる
抜かすー抜く
脱がすー脱ぐ
寝かすー寝る
のかすーのく、しりぞく
逃 (の) がす ー逃 (の) ぐ、逃れる

履かすー履く
剥 (はが) すー剥ぐ
引かす―引く
吹かすー吹く
(へかす)
ぼかすーぼけるまかすー撒く、種 (水) を撒く

巻かすー巻く
任 (まか) すー任せる
(みかす)
向かす―向く
めかすーめく
もがすーもぐ(もぎ取る)

焼かすー焼く
(ゆかす)
(よかす)

湧かすー湧く
沸かすー沸く

以上の大部分は五段活用の<xく>動詞の使役形。つまりは五段活用の<xく>の未然形<xか>に<す>がついたもの。現代日本語では上一段活用、下一段活用があるが、基本は五段活用だ。

上一段活用 起きる、落ちる   <起き、落ち>が語幹になる。

起きさす、落ちさす

だが、この二つは自動詞で、他動詞<起こす>、<落とす>の場合は

起こさす、落とさす

となる。

下一段活用  寝 (ね)る、染める  <寝 (ね)、染め>が語幹になる。

寝さす、染めさす

このポストの論議と直接の関係はないが、<xxかす>はおもしろい動詞が少なくない。

おびやかす
ごまかす
ころがすーころげる (ころぐ)
そそのかす
たぶらかす
ちょろまかす
ちらかす
はぐらかす
ほったらかす
やらかす

以上は他動詞なのだが、多くは対応する自動詞がない。

別のポスと ” ごまかし、だましの<xx かす>動詞 ” June 27, 2018 参照

<xさ+す>

居さすー居る   居らさす
くさす
越さすー越す
来さすー来る
刺さすー刺す
指さすー指す
足さすー足す成
成さすー成す
似さすー似る
煮さすー煮る
寝さすー寝る
干さすー干す
増さすー増す
見さすー見る
寄さすー寄す  寄せる

以上の大部分は五段活用の<xす>動詞の使役形。つまりは五段活用の<xす>の未然形<xさ>に<す>がついたもの。 

一方<漢語+す>は多い、というか、汎用的なのだ。これは、おそらく漢字の輸入時に<す>が選ばれたと思われるが、

<一音節+す>動詞が驚くほど少ないのはどうしたことか?

に関連しているだろう。

 一字漢語+す、ず

圧す、圧する
逸 (いっ) する

化す、課す
感ず、感じる
期す、帰す
喫 (きっ) す   負けを喫する
屈す、屈する
決す、決する

参ずー参じる
散ずー散じる
信ずー信じる
接すー接する
煎じる
損ずる

達す、達する
歎ずる、嘆じる
徹 (てっ) す、徹する
転ずー転じる

似す、似せる、似る
念ず、念じる

発す、発する
比す
秘す、秘する
欲 (ほっ) す、欲する

模す

和す

<ニ字漢語+す、する>はいくらでもある。

安心する
感謝する
参加する
誕生する
難航する
反抗する
満足する
約束する
理解する
和解する

<xた+す>

致 (いた)すー致る
打たす―打つ
勝たすー勝つ
きたす  不都合をきたす (招来する)
立たすー立つ
果たすー 果つ
待たすー待つ
満たすー満つ
持たすー持つ

以上は主に<xつ>動詞の使役形。

<xな+す>

いなす
けなす
こなす
離 (はな) す

<xば+す>

跳ばす ー跳ぶ
飛ばす―飛ぶ
伸ばすー伸ぶ、伸びる

<xま+す>

余すー余る
生ますー生む
噛 (か) ますー噛む
かます  パンチをかます
組ますー組む
覚ますー覚める
冷 (さ) ますー冷める
済ます―済む
住ます―住む  住まわす
積ますー積む
富ますー富む
飲ますー飲む
踏ますー踏む
やますーやむ、やめる
読ます―読む

以上は主に<xむ>動詞の使役形。

<xや+す>

あやす
癒 (いや) すー癒える(癒ゆ)
肥やすー肥える (肥ゆ) 馬肥ゆる秋
絶 (た) やすー絶える(絶ゆ)
生 (は) やすー生える(生ゆ)
冷 (ひ) やすー冷える(冷ゆ)
増 (ふ) やすー増える(増ゆ)
燃やすー燃える(燃ゆ)

以上は主に古語<xゆ>動詞の使役形。

<xら+す>

在 (有) らすー在(有) る

居らすー居る
売らすー売る
得らす=得る
折らすー折る 

以下略。上記<xる>動詞参照。

<xわ+す>

合わす—合う
会わす—会う
言わす―言う
負わすー負う
追わすー追う

買わすー買う
飼わすー飼う
食わすー食う
壊 (こわ) す―壊れる

添わす―添う
沿わすー沿う

問わすー問う

縫わすー縫う

這 (は) わすー這う

回すー回る
舞わすー舞う

酔わすー酔う

以上は主に古語<xう>、古くは<xふ>動詞の使役形。

 

注)以前に

<他動、使役の<xx す>動詞> May 19, 2018

というポストを書いている。読み返してみる、わけのわからないことがいろいろ書いてある。


sptt

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Wednesday, June 18, 2025

<かもしれない>とはどういう意味か?

 

<かもしれない>は常套句。英語の may の訳語としても定着している。頭の<かも>はあとで検討するとして、<知れない>とはどういう意味か? <知れない>は<知れる>の否定。<知れる>は主に決まり文句で使われ、単独、独立的、一般的にはあまり使われない。

 

それは, 言わずとも、知れたことだ。
それはたかが知れている。  <たか>は<高い>の<高>で、高さ、程度のこと。
花子と太郎は気ごころが知れた仲だ。
彼の名前は知れわたっている。

<知れる>は<知る>の受身形<知られる>と比べられるが、

以上は<知る>の受身形<知られる>で置き換えられない。

それは, 言わずとも、知られたことだ。(ダメ)
それはたかが知られている。(ダメ)
花子と太郎は気ごころが知られた仲だ。(ダメ)
彼の名前は知られわたっている。 (ダメ)

<知れる>と<知られる>の違いは微妙だが、上の4例からは、 

<知れる>の意味は<知られている>に近いが、現状の様態で経過は問わない。

一方、<知られる>の意味は、これも<知られている>に近く、現状の様態だが、経過が少しからんでいる感じがある。

さて、<知れない>は<知れる>の否定。

太郎がした悪事は数知れない。
この勝利への花子の貢献はかり知れない。
次郎があんなバカなことをするとは (彼の) 気が知れない。 

これらの例も<知られない>では置き換えられない。

太郎がした悪事は数知られない。(ダメ)
この勝利への花子の貢献ははかり知られない。(ダメ)
次郎があんなバカなことをするとは気が知られない。 (ダメ)

<数知れない>、<はかり知れない>、<気が知れない>は常套句になっている。

数知れない ー 数えきれないほど多い、数えることができないほど多い
はかり知れない ー はかることができないほど大きい
気が知れない ー 気持ち、意図がわからない。

上の3例からは、<知れない>は<できない>、<わからない>の意だ。

他にも

素性が知れない ー 素性がよくわからない
行方(ゆくえ) が知れない ー 行方がよくわからない 

といった言い方がある。 

以上から<かも知れない>の<知れない>は<知ることができない>、<わからない>の意と言っていいだろう。

さて<かも>だが、これは疑問をあらわす<か>+<も>。<も>のない

xxか知れない

という言い方ができないわけではない。

美代子はこの数学問題を解けるか知れない。

だが普通は

美代子はこの数学問題を解けるかも知れない。

と<かも>が使われる。 <も>は普通追加、添加、列挙の意の助詞とされるが、用途はもっと広い。

以前のポスト

<も>は大助詞   Jul 1, 2017
<キジも鳴かずば>の<も>について、<も>は大助詞-3 June 26, 2021

参照

<も>には<他にもある>を示唆する用法がある。<菊もかおる秋>

これは類推させる助詞とも言える。

 

sptt

Friday, June 13, 2025

日本語の<xxれる>自動詞ー他動詞ペア、英語の自動詞、他動詞、他動詞の受身形

 

前回のポスと ” 自発動詞、<xxれる>動詞 ” で


英語では他動詞の受身形がよく使われるが、日本語では英語ほどはなく、自動詞―他動詞ペアが多く、このペア自動詞が英語の他動詞の受身形に相当する場合があるが、英語の自動詞に相当する場合もある。ここが肝心。例えば

英語の他動詞   ー  受身

to take (取る) ー  to be taken (取られる) ー 自発的な<取れる>
to destroy (こわす) ー  to be destroyed (こわされる) ー 自発的な<こわれる>
to break は日本語に似たところがあり
to break (こわす) ー  to be broken (こわされる) ー 自発的な to break (自動詞)<こわれる> 

自発的な<取れる>は<ボタンがとれる>の<とれる>で、英語では、the button comes off ( takes off、 is taken off でがない)或いは the button is off. <ボタンがとれている>。to take は自動詞用法もある。The plane takes off. 飛行機が離陸する。

to be destroyed は<こわされる>の意味が残っているが、to be broken の方は<こわされている>、<こわれている>といった意味合いが強い。一方自動詞の to break は、 

The machi8ne broke down yesterday.

といった言い方で、自発に近い。

もう少し例文をチェックしてみる。

to sell (売る) ー  to be sold (売られる) ー 自発的な<売れる>

to sell は to break と同じで、英語では to sell が他動詞にも自動詞にもなる。

Hanako sells flowers. This flower sells well.

to cut (切る) ー  to be sold (切られる) ー <切れる>

This knife cuts paper well. This knife cuts well.

<切れる>は自発とは言い難い。This knife cuts well. は日本語に訳すと<このナイフはよく切れる>になる。自発でないとすると、なにか? 可能、能力、性質を示すと考えられるが,

This knife cuts paper well. も可能、能力、性質を示す。しいて違いをさがせば、This knife cuts well. は具体的な目的語 (knife) がない分一般的記述と言えなくもない。だが This knife cuts anythings well.とすれば一般的記述になる。ところで

This knife cuts paper well.  

を日本語に直訳すると

このナイフは紙をよく切る。

になるが、こうはまず言わない。普通は

このナイフは紙がよく切れる。

で<切れる> が出てくる。これは<像は鼻が長い>構文に似ている。違いは<長い>が形容詞、<切れる>が動詞である点だ。<切れる>は<切る>に比べ動詞性が弱い。<切れる>は様態を示す形容詞と言えないこともない。

隠 (かく) れる ー 隠す

英語の to hide は自動詞と他動詞がある。

Taro hides in the closet. Hanako hides her jewels in the closet. 

Taro hides in the closet. は

太郎は物置部屋 (押し入れ) に隠れる。

だが、自発とは言い難い。これは

太郎は物置部屋 (押し入れ) に身を隠す。

も自然な日本語だ。一方英語も 

Taro hides himself in the closet.と他動詞表現もできる。これは一つの日本語―英語表現のパターンで、他にもありそう。

 

疲れる

<疲れる>は自発っぽい。

I get tired.

to get は<xxになる、to become>。だが、日本語では

<私は疲れる>とはまず言わない。<私は疲れた>ならいい。

<疲れた>は形容詞っぽい。I get tired easily.は<私は疲れやすい>だろう。<疲れやすい>は、少し長いが、状態を示す形容詞っぽい。動詞は to get だ。上の

<切れる>は様態を示す形容詞と言えないこともない。 

が参考になる。to get xxxxed よく使われる。

to get bored  あきる(自動詞)
to get disappointed  がっかりする(自動詞)

一方 tired、bored、disappointed は他動詞の受身形だ。だが他動詞用法もあり、こちらの方が英語的。

This work tires me.
His speech bores me.
The answer 'No' disappointed me. 

その他

to get hungry  お腹がすく  これは短いが文だ。<すく>は自動詞
to get angry  怒る <怒る>は自動詞

という言い方がある。

to get は人、人体関連とは限らない。

to get wet  濡れる
to get dry   乾く (自動詞)
to get hot   熱くなる (自動詞)

これらは

英語 to get 形容詞 ー 日本語自動詞でパターン化できそう。

 

なる

to get (to become) は日本語で言えば、自動詞に代表とも言える<なる>だ。

xxがyyになる

が full sentence だが、日本語では<xx>が 明らかな場合、たいていは<xx が>は省略されて<xxになる>となる。

<なる>は自動詞なので、使役形<xxにならす>、<xxにならせる>、<xxにならさせる>はあるが、受身形の<ならされる>はない。

無理やり社長になられた。

は尊敬。

無理やり社長にならされた。

は<社長にならす> 受身形。

この辺はややこしい。

<(xxが)yyになる>は

さなぎが蝶になる。
医者になる。
偉くなる。 

で自発性は弱い。

自動詞<なる>に関連する他動詞 としては<なす>があるが、<なす>は<なる>の単純な対応する他動詞ではない。

さなぎを蝶になす。(ダメ)
医者になす。
偉くなす。 (ダメ)

<なる>と並ぶ自動詞の代表は

起きる、起こる(発生する)

英語では to happen が連想されるが、同義語には

to occur, to take place, to come up などがある。また

I happened to see Hanako at the park near the school yesterday afternoon. 

という言い方がある。

日本語では<起こる ー 起こす>の自他ペアがある。

戦争が起きる (起こる)  ー 戦争を起こす
火事が起きる ー 火事を起こす
事故が起きる ー 事故を起こす 

to happen は<思いいがけないことが><起きる>ではいいが

A war happened. ややおかしい。A war happened unexpectedly. ならいい。

一方このような場合の<起こす>は、英語では to cause。日本語の方は、くどくなるが<引き起こす>が相当する。

現 (あらわ) れる

<現れる>も自動詞の代表と言える。

英語では to appear が連想されるが、同義語には

to become visible, to come into sight, to be seen などがある。
 
to appear の別の用法としては、日本語の<のように見える>相当の言い方がある。
 
Hanako sppears to be shocked.

日本語では<現れるー現す>の自他ペアがる。 

xxを現す> は

姿を現す。正体を現す。

のように使うが自動詞っぽい。

<姿を見せる、正体を見せる>で置き換えられる。<見せる>は to show。

 

<知 (し) れるー知る>の自他ペアもややこしい。

 <知れる>は<知る>の受身形<知られる>は微妙に違う。

<知れる>は自発っぽいところがある。

そんなことは知れている。知れたことだ。あたりまえだ。

 <そんなことは知られている>はダメだ。

<かもしれない>は常套句だが、これも<かも知られない>はダメ。<知れない>とはどういう意味か? <知れない>は<知れる>の否定、<知れている>の否定は<知れていない>だが<かも知れていない>はダメ。

<知れわたる>という言い方がある。<知られわたる>はダメ。<知れわたる>は<広く知られている>という意味なのだが<知られわたる>はダメなのだ。<知れる>は<知られている>という意味なのだが、どうも微妙に違うようだ。

上で

to be destroyed は<こわされる>の意味が残っているが、to be broken の方は<こわされている>、<こわれている>といった意味合いが強い。

と書いたが 

<知れる>は<こわれている>相当。経過は問わない。現状の様態。

<知られる>、<知られている>は<こわされている>相当。現状の様態だが、経過が少しからんでいる。だが微妙な違いだ。

と言えないか?


恐 (おそ) れる ー (   ) ー 恐れさす、恐れさせる。

<恐れる>は自動詞っぽいが<xxを恐れる>で他動詞だ。英語では to fear があり、チェックしてみると to fear xx とはあまりいわず、to fear for xx、あるいは I fear that xxxx というようだ。つまりは自動詞っぽい。よく使われる <恐れ>の程度は弱まるが、be afraid of、to be afraid that 相当だ。afraid は形容詞だ。他動詞の受身形では

be frightened

be frightened by xx ではなく be frightened of xx. これからすると frightened は形容詞だ。他動詞としては

A cockroach frightens me.


sptt



 

 

 

 

 

 


 


 

 



 

 

Wednesday, June 4, 2025

自発動詞、<xxれる>動詞

日本語の文法では<自発動詞>というのがある。簡単な文法解説で、よく引き合いに出される例は

Wiki 

思う→思われる、悔やむ→悔やまれる、偲ぶ→偲ばれる、感じる→感じられる

だが、なぜか感情表現だ。<自発>語尾というか、<自発>の助動詞というか、<自発>部分は<れる>だ。自発的な<xxれる>動詞というのは文法上ないようだが、自発的な<xxれる>動詞をチェックしてみた。

だいぶ前に

受身と被害 / 迷惑と自発の助動詞 <れる、られる> May 27, 2018

というポストを書いているが、その中で 



受身と自発の助動詞に<れる、られる>があり、動詞の未然形に<れる、られる>をつけて<自発>の意になる場合がある。自発と受身は違うが重なるところがありややこしい。さらに<れる、られる>は場合により可能、尊敬もあらわしますますややこしい。日本語学習の外国人泣かせの言い回しだ。


と書いている。今回は自発の助動詞 <れる、られる>に絞っている。

<れる>自動詞 ー 対応他動詞 ー <れる>自動詞の使役、他動詞の使役、他動詞の受身

自発的な<xxれる>自動詞の使役形はある。自発の使役形は矛盾するようだが、ある。一方、英語では他動詞の受身形がよく使われるが、日本語では英語ほどはなく、自動詞―他動詞ペアが多く、このペア自動詞が英語の他動詞の受身形に相当する場合があるが、英語の自動詞に相当する場合もある。ここが肝心。例えば

英語の他動詞   ー  受身

to take (取る) ー  to be taken (取られる) ー 自発的な<取れる>
to destroy (こわす) ー  to be destroyed (こわされる) ー 自発的な<こわれる>
to break は日本語に似たところがあり
to break (こわす) ー  to be broken (こわされる) ー 自発的な to break (自動詞)<こわれる> 

自発的な<xxれる>自動詞をあいうえお順に並べてみる。

あきれる ー (   ) ー あきれさす、あきれさせる
あけくれる (明け暮れる)
あこがれる ー (    )ー あこがれさす、あこがれさせる
あふれる ー (   ) ー あふれさす、あふれさせる
あばれる ー (   ) ー あばれさす、あばれさせる
あぶれる ー (あぶる)ー あぶれさす、あぶれさせる、(あぶらす)、(あぶられる)
現 (あらわ) れる - 現す ー 現れさす、現れさせる、現さす、現させる、現される
荒れる ー 荒らす ー 荒れさす、荒れさせる、荒らさす、荒らされる
言いそびれる  ー (言いそびる) ー 言いそびれさす、言いそびれさせる、言いそびさせる
<xxそびれる>は他にもある。聞きそびれる、やりそびれる
(頭が、機械が) いかれる  ー (   ) ー いかれさす、いかれさせる
浮かれる ー (   ) ー 浮かれさす、浮かれさせる
薄 (うす) れる  ー 薄める ー 薄 (うす) れさす、薄れさせる、薄めさす、薄められる
生まれる ー 生ます ー 生まれさす、生まれさせる、生まさす、生まされる
埋 (う) もれる ー 埋 (う) める ー 埋もれさす、埋もれさせる、埋めさす、埋められる
埋 (うず) もれる ー 埋(うず) める ー 埋もれさす、埋もれさせる、埋めさす、埋められる
熟 (う) れる ー (熟らす)ー 熟れさす、熟れさせる、熟らさせる、(熟らされる)
売れる ー 売る ー 売れさす、売れさせる、売らさせる、売らされる
英語の to sell は自動詞と他動詞がある。
This car sells well. Taro sells this car well

うらぶれる ー (   ) ー うらぶれさす、うらぶれさせる
遅れる ー 遅らす ー 遅れさす、遅れさせる、遅らせる、遅らされる
おごれる ー おごらす ー おごれさす、おごれさせる、おごらせる、おごらされる  <おごれる者久しからず>  <おごる>ともいう。
恐 (おそ) れる ー (   ) ー 恐れさす、恐れさせる。 <恐れる>は他動詞だ。
(xxが) 訪 (おとず) れる  ー (   ) ー 訪れさす、訪れさせる
おぼれる ー (  ) ー おぼれさす、おぼれさせる
折れる ー 折る ー 折れさす、折れさせる、折らす、折らさす、折られる

隠 (かく) れる ー 隠す ー 隠れさす、隠れさせる、隠さす、隠させる、隠される
英語の to hide は自動詞と他動詞がある。
He hides in the closet. She hides her jewels in the closet.

かすれる ー かすむ (自動詞)  ー かすれさす、かすれさせる、かすます、かすませる、かすまされる
かぶれる ー (  ) ー かぶれさす 、かぶれさせる
枯れる ー 枯らす ー 枯れさす、枯れさせる、枯らさす、枯らされる
切れる ー 切る  ー (切れさす) 切らす、切らさす、切られる
英語の to cut は自動詞と他動詞がある。
This knife cuts well. This knife cuts meat well.

くすれる(くすむ)ー くすらす ー くすれさす、くすれさせる、くすらさす、くすらさせる、きすらされる
崩 (くず) れる ー 崩す ー 崩れさす、崩れさせる、崩さす、崩させる、崩される
くたびれる ー くたばらす ー くたびれさす、くたびれさせる、くたばらせる、くたばらされる
くびれる  ー くびらす ー くびれさす、くたびれさせる、くびらさす、くびらされる
(日が) 暮れる ー (日を) 暮らす ー (暮れさす)、(暮らさす)、(暮らされる)
ぐれる ー ぐらさす ー ぐれさす、ぐれさせる、ぐらさせる、ぐらされる
削 (けず) れる ー 削る ー 削れさす、削れさせる、削らす、削られる
(風邪が) こじれる ー こじらす ー こじれさす、こじれさせる、こじらさす、(こじらされる)
こなれる ー こなす  ー こなれさす、こなれさせる。こなさす、(こなされる)
(水が) こぼれる ー こぼす ー こぼれさす、こぼれさせる、こぼさす、こぼされる
壊 (こわ) れる ー 壊す ー 壊れさす、壊れさせる、壊さす、壊させる。壊される

さびれる (さびる)  ー さびらす ー さびれさす、さびれさせる、さびらさす、(さびらされる)
しぐれる (時雨れる)
しびれる ー しびらす ー しびれさす、しびれさせる、しびらさす、(しびらされる)
しょぼくれる
しらばっくれる  ー (   ) ー (   )
知 (し) れる ー 知る、知らす ー 知れさせる、知らす、知らさす、知らされる
じれる - じらす ー じれさす、じらさす、じらされる
すぐれる ー (すぐらす) ー (すぐれさす)
擦 (す) れる ー 擦る ー (擦れされる)、擦らす、(擦らされる)
すたれる ー すたらす ー すたれさす、ずたれさせる、すたらさせる、すたらされる
ずれる ー ずらす ー ずれさせる、ずらさせる、ずらされる
それる ー そらす ー それさせる、そらさせる、そらされる

倒れる ー 倒す ー 倒れさす、倒れさせる、倒さす、倒される
ただれる ー ただらす ー ただれさす、ただれさせる、ただらさせる、ただらされる
垂れる ー 垂らす ー 垂れさす、垂れさせる、垂らさせる、垂らされる
だれる (だらける)  ー (   ) ー だれさす、だれさせる
たわむれる ー たわむらす ーたわむれさす、たわむれさせる、たわむらさせる、(たわむらされる)
ちぎれる (千切れる) ー ちぎる ー ちぎれさす、ちぎらす、(ちぎらされる)
縮 (ちぢ) れる ー 縮 (ちぢ) らす ー 縮れさす、縮れさせる、縮らさせる、(縮らされる)
疲れる ー (   ) ー 疲れさす、疲れさせる
つぶれる ー つぶす ー つぶれさす、つぶれさせる、つぶさせる、つぶされる
(魚が) 釣れる ー 釣る  ー (釣れさす)、釣らす、(釣らされる)
照 (て) れる ー  (  )ー 照れさす
とぎれる ー とぎらす ー とぎれさす、とぎれさせる、とぎらさせる、とぎらされる
(ボタンが) 取れる ー (ボタンを) 取る ー (取れさす)、取らす、取らさす、取らされる
(魚が) 取れる ー (魚を) 取る ー (取れさす)、取らす、取らさす、(取らされる)

流れる ー 流す ー 流れさす、流れさせる、流さす、流される
慣れる ー 慣らす ー 慣れさす、慣れさせる、慣らさす、慣らされる
濡れる ー 濡らす ー 濡れさす、濡れさせる、濡らさす、濡らされる
ねじれる ー ねじる ー ねじれさす、(ねじさす)、ねじられる、ねじらされる
逃 (のが) れる ー 逃す ー 逃れさす、逃れさせる、逃さす、(逃される)

剥 (は) がれる ー 剥ぐ、剥す ー 剥がれさす、 剥がれさせる、剥がさせる、剥がされる
(道に) はぐれる ー (はぐらす)はぐらかす ー はぐれさす、はぐれさせる、はぐらかす、はぐらかされる
外 (はず) れる ー 外す ー 外れさす、外れさせる、外さす、外される
離れる ー 離す ー 離れさす、離れさせる、離さす、離される
<xxを離れる>と<を>をとるが<離れる>は自動詞だろう。<xxから離れる>ともいう。
(気が) 晴れる - 晴らす ー 晴れさす、晴らさす、晴らされる
(目が) 腫 (は) れる ー (目を) 腫らす ー 腫れさす、腫れさせる、腫らさす、(腫らされる)
ばれる ー ばらす ー ばれさす、ばれさせる、ばらさす、ばらされる
ひねくれる ー ひねくらす ー ひねくれさす、ひねくれさせる、ひねくらさす、ひねくらされる
膨 (ふく) れる ー 膨 (ふく) らす、膨らます ー 膨れさす、膨れさせる、膨らまさせる、膨らまされる
<膨 (ふく) らす>はあまり使わないが、むかし<ふくらし粉>というのがあった。
振れる ー 振る ー 振れさす、振れさせる、振らす、振らされる
触れる ー (触らす) ー 触れさす
(木の枝が顔に) 触れる ー
ぶれる ー ぶらす ー ぶれさす、ぶれさせる、ぶらさす、ぶらされる
へこたれる ー (   ) ー へこたれさす、へこたれさせる 
へたれる(へたる)ー へたらす ー へたれさす、へたれさせる、へたらさす、へたらさせる、へたらされる
ほぐれる ー ほぐらす ー ほぐれさす、ほぐれさせる、ほぐらさす、(ほぎらされる)惚 (ほ) れる  ー(   )ー 惚れさす、惚れさせる

まぎれる ー まぎらす ー まぎれさす、まぎれさせる、まぎららせる、まぎらされる
まくれる ー まくる ー まくれさす、まくれさせる、まくらさす、まくらさせる、まくられる
めくれる ー めくる ー めくれさす、めくれさせる、めくらす、めくらさせる、めくられる
乱れる ー 乱す ー 乱れさす、乱れさせる、(乱さす)(乱させる)、乱される
見とれる ー (   ) ー 見とれさす、見とれさせる
むくれる ー (   ) ー むくさす、むくれさせる
蒸 (む) れる ー 蒸す ー 蒸れさす、蒸れさせる、蒸さす、蒸させる、蒸される

(胃が) もたれる ー (   ) ー もたれさす、もたれさせる
漏 (も) れる (漏る) ー 漏らす ー 漏れさす、漏れさせる、漏らさす、漏らさせる、濡らされる

やつれる ー (   ) ー やつれるさす、やつれさせる
敗 (やぶ) れる ー 敗る ー 敗れさす、(敗らさす)、敗らされる
破れる ー 破る、破く  ー 破れさす、破らさす、破らされる
ゆれる ー ゆらす ー ゆれさす、ゆれさせる、ゆらさす、ゆらさせる、ゆらされる
汚 (よご) れる ー 汚す - 汚れ指す、汚れさせる、汚さす、汚される
撚 (よ) れる ー 撚る ー 撚れさす、撚らす、撚られる

分 (わ) かれる (別れる) ー 分ける ー 分かれさす、分かれさせる、(別れさせる)、分けさせる、分けされる
割れる ー 割る ー 割れさす、割らす、割らさせる、(割らされる)
わるびれる ー (   ) ー わるびれさす、わるびれさせる

分類方法はいくつかあるが、形態的なもの意味的なものに分けてみる。

1.形態的なもの

1)<れる>の前が一音節のもの

荒 (あ) れる ー 荒らす ー 荒れさす、荒らさす、荒らされる
煎 (い) れる ― 煎 (い) る
熟 (う) れる ー (熟らす)ー 熟れさせる、熟らさせる、(熟らされる)
えれる  <得る>の可能。受身は<得られる>
折 (お) れる ー 折る ー 折れさす、折らさす、折られる

枯 (か) れる ー 枯らす ー 枯れさせる、枯らさせる、枯らされる
切 (き) れる ー 切る  ー (切れさす)、 切らす、切らさす、切られる
(日が) 暮 (く) れる ー (日を) 暮らす ー (暮れさす)、(暮らさす)、(暮らされる)
けれる <蹴る>の可能
これる ー 濾 (こ) す
これる ー 凝らす

される  <する>の受身
知 (し) れる ー 知る、知らす ー 知れさせる、知らす、知らさす、知らされる
じれる - じらす ー じれさす、じらさす、じらされる
擦 (す) れる ー 擦る ー (擦れされる)、擦らす、(擦らされる)
ずれる ー ずらす ー ずれさせる、ずらさせる、ずらされる
せれる
それる ー そらす ー それさせる、そらさせる、そらされる

垂 (た) れる ー 垂らす ー 垂れさせる、垂らさす、垂らされる
ちれる
(魚が) 釣 (つ) れる ー 釣る  ー (釣れさす)、釣らす、(釣らされる)
照 (て) れる ー  (  )ー 照れさす
(ボタンが) 取 (と) れる ー (ボタンを) 取る ー (取れさす)、取らす、取らさす、取らされる
(魚が) 取れる ー (魚を) 取る ー (取れさす)、取らす、取らさす、(取らされる)

慣 (な) れる ー 慣らす ー 慣れさす、(慣らさす)、慣らされる
にれる
濡 (ぬ) れる ー 濡らす ー 濡れさす、濡らさす、濡らされる
ねれる <寝る>、<練る>の可能
のれる <乗る>の可能

(気が) 晴れる - 晴らす ー 晴れさす、晴らさす、晴らされる
腫 (は) れる ー 腫らす ー 腫れさす、腫らさす、(腫らされる)
ひれる
振 (ふ) れる ー 振る ー 振れさす、振らす、振らされる
触 (ふ) れる ー (触らす) ー 触れさす
(木の枝が顔に) 触れる ー 
へれる
惚 (ほ) れる  ー(   )ー 惚 れさせる

まれる
みれる

蒸 (む) れる ー 蒸す ー 蒸れさす、蒸さす、蒸される
めれる
漏 (も) れる (漏る) ー 漏らす ー 漏れさす、漏らさす、濡らされる

やれる  <やる>の可能
揺 (ゆ) れる ー ゆらす ー ゆれさす、ゆらさす、ゆらされる
撚 (よ) れる ー 撚る ー 撚れさす、撚らす、撚られる

割れる ー 割る ー 割れさす、割らす、割らされる

太字は自発動詞としての動詞がない。<え、け、せ、て、ね、へ、め>は日本語の鬼門で、おそらく聞きずらいためだろうが、使用頻度が大幅に落ちる。

2)<れる ー らす>コンビ

荒れる ー 荒らす ー 荒れさす、荒らさす、荒らされる
熟 (う) れる ー 熟らす ー 熟れさせる、熟らさせる、(熟らされる)
遅れる ー 遅らす ー 遅れさせる、遅らせる、遅らされる
枯れる ー 枯らす ー 枯れさせる、枯らさせる、枯らされる
くたびれる ー くたばらす ー くたびれさす、くたばらせる、くたばらされる
くびれる  ー くびらす ー くびれさす、くびらさす、くびらされる
(日が) 暮れる ー (日を) 暮らす ー (暮れさす)、(暮らさす)、(暮らされる)
こじれる ー こじらす ー こじれさす、こじらさす、こじらされる

しびれる ー しびらす ー しびれさす、しびらさす、(しびらされる)

知 (し) れる ー 知らす ー 知れさせる、知らす、知らさす、知らされる
じれる - じらす ー じれさす、じらさす、じらされる
すたれる ー すたらす ー すたれさす、ずたれさせる、すたらさせる、すたらされる
ずれる ー ずらす ー ずれさせる、ずらさせる、ずらされる
それる ー そらす ー それさせる、そらさせる、そらされる
垂れる ー 垂らす ー 垂れさせる、垂らさせる、垂らされる
縮 (ちぢ) れる ー 縮 (ちぢ) らす ー 縮れさす、縮らさせる、(縮らされる)
とぎれる ー とぎらす ー とぎれさす、とぎらさせる、とぎらされる
慣れる ー 慣らす ー 慣れさす、慣らさす、慣らされる
濡れる ー 濡らす ー 濡れさす、濡らさす、濡らされる
(気が) 晴れる - 晴らす ー 晴れさす、晴らさす、晴らされる
(目が) 腫 (は) れる ー (目を) 腫らす ー 腫れさす、腫らさす、(腫らされる)
膨 (ふく) れる ー 膨 (ふく) らす、膨らます ー 膨れさす、膨らまさせる、膨らまされる
れさせる
まぎれる ー まぎらす ー まぎれさす、まぎらせる、まぎらされる
漏 (も) れる (漏る) ー 漏らす ー 漏れさす、漏らさす、濡らされる
ゆれる ー ゆらす ー ゆれさす、 ゆらさす、ゆらされる

<れる ー らす>コンビ は、右側の語尾変化を含めて規則的だ。また、自動詞がもとで<xxらす>は他動詞化とも言える。

3)<れる ー す>コンビ

現 (あらわ) れる - 現す ー 現れさす、現れさせる、現さす、現させる、現される
生まれる ー 生ます ー 生まれさす、生まれさせる、生まさす、生まされる
隠 (かく) れる ー 隠す ー 隠れさす、隠れさせる、隠さす、隠させる、隠される
崩 (くず) れる ー 崩す ー 崩れさす、崩れさせる、崩さす、崩させる、崩される
こなれる ー こなす  ー こなれさす、こなれさせる。こなさす、(こなされる)
(水が) こぼれる ー こぼす ー こぼれさす、こぼれさせる、こぼさす、こぼされる
壊 (こわ) れる ー 壊す ー 壊れさす、壊れさせる、壊さす、壊させる。壊される
倒れる ー 倒す ー 倒れさす、倒れさせる、倒さす、倒される
つぶれる ー つぶす ー つぶれさす、つぶれさせる、つぶさせる、つぶされる
流れる ー 流す ー 流れさす、流れさせる、流さす、流される
逃 (のが) れる ー 逃す ー 逃れさす、逃れさせる、逃さす、(逃される)
剥 (は) がれる ー 剥す ー 剥がれさす、 剥がれさせる、剥がさせる、剥がされる
外 (はず) れる ー 外す ー 外れさす、外れさせる、外さす、外される
離れる ー 離す ー 離れさす、離れさせる、離さす、離される
蒸 (む) れる ー 蒸す ー 蒸れさす、蒸れさせる、蒸さす、蒸させる、蒸される
汚 (よご) れる ー 汚す - 汚れ指す、汚れさせる、汚さす、汚される

<れる ー す>コンビ も、右側の語尾変化を含めて規則的だ。<xxす>は他動詞性が強い。<さす、す、せる>は使役の助詞だ。

行かす (せる) 、来 (こ) さす(せる) 、歩かす(せる) 、書かす(せる) 、食べさす(せる)
取らす、眠らす

上の<れるーらす>が、自動詞がもとで<xxらす>は他動詞化とも言えるのと違って、<れる ー す>はそれぞれ独立的で<自動詞ー他動詞>コンビと言える。

4)<れる ー る>コンビ 

売れる ー 売る ー 売れさす、売れさせる、売らさせる、売らされる
折れる ー 折る ー 折れさす、折れさせる、折らす、折らさす、折られる
切れる ー 切る  ー (切れさす) 切らす、切らさす、切られる
削 (けず) れる ー 削る ー 削れさす、削れさせる、削らす、削られる
知 (し) れる ー 知る ー 知れさせる、知らす、知らさす、知らされる
擦 (す) れる ー 擦る ー (擦れされる)、擦らす、(擦らされる)
ちぎれる (千切れる) ー ちぎる ー ちぎれさす、ちぎらす、(ちぎらされる)
(魚が) 釣れる ー 釣る  ー (釣れさす)、釣らす、(釣らされる)
(ボタンが) 取れる ー (ボタンを) 取る ー (取れさす)、取らす、取らさす、取らされる
(魚が) 取れる ー (魚を) 取る ー (取れさす)、取らす、取らさす、(取らされる)
敗 (やぶ) れる ー 敗る ー 敗れさす、(敗らさす)、敗らされる
破れる ー 破る  ー 破れさす、破らさす、破らされる
撚 (よ) れる ー 撚る ー 撚れさす、撚らす、撚られる
割れる ー 割る ー 割れさす、割らす、割らさせる、(割らされる) 

<れる ー る>コンビ動詞はややこしいものが多い。右側の語尾変化は規則的でないものが多い。

 

2.意味的なもの

1)自発性

自発性の定義はむずかしい。冒頭で

Wiki 

思う→思われる、悔やむ→悔やまれる、偲ぶ→偲ばれる、感じる→感じられる

を引用したが  

<思われる>が自発なのは意図せずに<自然と思われてくる>かららしいが、

思う、悔やむ、偲ぶ、感じる

も基本的に意図せずに<思う、悔やむ、偲ぶ、感じる>ことが多い。

だが、文法的にはこれらの<自発表現は<使役形>がダメだ。

思われる ー 思われさす(x)
悔やまれる ー 悔やまれさす(x)
偲ばれる ー 偲ばれさす(x)
感じられる ー 感じられさす(x)

2)自動詞と自発性

<歩く、走る、行く、来る、動く>は自動詞だが、人の場合、多くは意図的に<歩く、走る、行く、来る、動く>で自発ではない。

モノが<動く>場合は自発性があるとも言える。自然現象は因果関係があるのだが、見た目には意図せずに<自然と動く>。上記の例では

あふれる
荒れる ー 荒らす ー 荒れさす、荒らさす、荒らされる
熟 (う) れる ー (熟らす)ー 熟れさせる、熟らさせる、(熟らされる)
折れる ー 折る ー 折れさす、折らさす、折られる

枯れる ー 枯らす ー 枯れさせる、枯らさせる、枯らされる
切れる ー 切る  ー (切れさす) 切らす、切らさす、切られる
崩 (くず) れる ー 崩す ー 崩れさす、崩さす、崩される
(日が) 暮れる ー (日を) 暮らす ー (暮れさす)、(暮らさす)、(暮らされる)
(水が) こぼれる ー こぼす ー こぼれさす、こぼさす、こぼされる
壊 (こわ) れる ー 壊す ー 壊れさす、崩さす、崩されるしぐれる (時雨れる)
擦 (す) れる ー 擦る ー (擦れされる)、擦らす、(擦らされる)
ずれる ー ずらす ー ずれさせる、ずらさせる、ずらされる
それる ー そらす ー それさせる、そらさせる、そらされる

垂れる ー 垂らす ー 垂れさせる、垂らされる
つぶれる ー つぶす ー つぶれさす、つぶれさせる、つぶさせる、つぶされる

流れる ー 流す ー 流れさす、流さす、流される
ねじれる ー ねじる ー ねじれさす、(ねじさす)、ねじられる、ねじらされる

剥 (は) がれる ー 剥ぐ、剥す ー 剥がれさす
外 (はず) れる ー 外す ー 外れさせる、外さす、外される

膨 (ふく) れる ー 膨 (ふく) らす、膨らます ー 膨れさす、膨らまさせる、膨らまされる

漏 (も) れる (漏る) ー 漏らす ー 漏れさす、漏らさす、濡らされる

破れる ー 破る、破く  ー 破れさす、破らさす、破らされる
ゆれる ー ゆらす ー ゆれさす、 ゆらさす、ゆらされる
撚 (よ) れる ー 撚る ー 撚れさす、撚らす、撚られる

割れる ー 割る ー 割れさす、割らす、割らされる

は自発的な<動き>と言える。人が関係した動詞でも

あきれる
あこがれる
浮かれる
生まれる ー 生ます ー 生まれさす、生まさす、生まされる
恐 (おそ) れる
じれる - じらす ー じれさす、じらさす、じらされる
だれる
疲れる
ひねくれる ー ひねくらす ー ひねくれさせる、ひねくらさす、ひねくらされる
惚 (ほ) れる
わるびれる

は自発的だ。 

おもしろいのは人体関連の動詞で

(頭が) いかれる
(肌が) かぶれる
(手足が) しびれる
くたびれる
(肌が) ただれる
疲れる
(目が) 腫 (は) れる
(肩の凝りが) ほぐれる
(胃が) もたれる
やつれる 

破壊関連も<れる>が多い。

切れる ー 切る  ー (切れさす) 切らす、切らさす、切られる
崩 (くず) れる ー 崩す ー 崩れさす、崩さす、崩される
壊 (こわ) れる ー 壊す ー 壊れさす、崩さす、崩される
剥 (は) がれる ー 剥ぐ、剥す ー 剥がれさす
破れる ー 破る、破く  ー 破れさす、破らさす、破らされる
割れる ー 割る ー 割れさす、割らす、(割らされる)

 

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