以前に
<する>は他動詞、自動詞、いったい何だ?
というタイトルで<する>について書いている。読みかえしてみたが書き換える必要はないようだ。終わりのところで次のように書いている。
”
以上から<xx(漢語)する>の一語の動詞は他動詞のみ、自動詞のみ、他動詞/自動詞の両方があるの三種類あることになる。これは<する>が他動詞のみの働きであること考えるととんでもないことだ。例外的に、<音がする>、<匂いがする>など感覚関連で<が>を取る自動詞と見られる表現がある。<頭痛がする>も感覚関連動詞だろう。あるいは病理関連として独立させてもいい。<頭痛をする>は認めらていないがおもしろい表現だ。ケガは<怪我>と言う当て字があるが、漢語か?ケガはなんと<ケガする>でも<ケガをする>でもいい。以上は大いに別途検討価値がある。感覚動詞は複雑。また動詞の活用も<サ変>で変テコな活用だ。ここで分析はしないが、この変テコさは漢語の意味と関連がありそう。以上は2字の漢語だけを取り上げたが、
愛する
察する
達する
感ずる(感じる)
変ずる(変じる)
など<1字の漢語+する>もある。
中国語は変テコな言語で、語形変化なしで名詞になったり、動詞になったり形容詞になったりする。だがこれは日本人(日本語)が<xx する>と言う漢語動詞を作るのにきわめて便利。<動詞+する(動詞)>の組み合わせは違和感があるが<名詞(体言)+する(動詞)>にはこの違和感がない。したがって、上で取り上げた漢語(和製漢語もある)は融通無碍に動詞にも名詞(体言)にもなり、名詞(体言)とみなして、その後ろに<する>を加えれば日本語では動詞が出来上がる。
比較的新しいところでは<英語の動詞+する> というヘンな組み合わせがある。
エンジョイする
エキサイトする
ゴーする
プレイする(ゴルフ)
(まだあろう)
エンジョイ(to enjoy)は動詞で名詞は enjoyment 。 エキサイト(to excite )も動詞で名詞は excitement 。一方ゴー(to go)は動詞だが名詞形あまり使わないが go だ。 to go, going も名詞の代用になる。go-ment、とか go-ity、go-ation と言う純名詞形はない。play は to play の動詞と a play の名詞がある。<プレイをする>ではないので、英語<動詞>+<する>だろう。
英語は漢語のようにはいかない。 エンジョイ、エキサイトは動詞”感”が残っており、<動詞+する(動詞)>の組み合わせは違和感があるのだ。もっともこの違和感の発生がこれらの和製英語表現の使用目的になっているようだが。
”
<頭痛をする>については最近独立させて別のポストを書いている。というのもしょうこりもなく最近また<する>をチェックしている。手もとの辞書(三省堂<新明解>)で<する>を調べてみたが、わかったようでよくわからない解説となっているので、参考にはするが自説を展開することにした。今回は<する>が超使用頻度、多義語の動詞であることから、無数にある例文を分類しながら分析して結論めいたものを出すつもりだ。当然ながらかなり長くなるだろう。まずは<擬態語、擬音語+する>を検討してみる。これだけでも相当長くなりそう。
0.擬音語
擬音語は幼児語にあり、言語のもとの、またそのもと言える。
犬はワンワン
猫はニャーニャ
豚(ぶた)はぶーぶー (自動車もブーブーだ)
牛はモーモー (モウモウ)
羊(ひつじ)はメーメー
からすはカーカー
スズメはチュンチュン
にわとりはコケコッコー
セミはミンミン(ミンミンぜみ)
カエルはケロケロ
蚊(か)はブンブン
以上動物の鳴き声や発生する音をまねたものだ。最後の<蚊(か)がブンブンする>以外は<する>はつかず<犬がワンワン鳴く>で<鳴く>がつく。馬は<馬はヒンヒンいななく>。
自然現象
雨がザーザー (ザアザア)降る
風がヒューヒュー吹く(鳴く)。
カミナリがゴロゴロ鳴る
目には見えるが音がないもの
カミナリがピカッとひかる。 <ピカッ>は<ひかる>由来で、<ピカッ>は擬態語。
星がキラキラきらめく。 <キラキラ>は<きらめく>由来で、<キラキラ>は擬態語。
人が出す音
赤ん坊がエンエン泣く。
<シクシク泣く>のシクシクは擬音語か?<メソメソ泣く>のメソメソは擬態語だ。
グ―グ―いびきをかく。
ゴホンゴホンとせきをする。
<と>はあってもなくてもいいようだ。
楽器その他
太鼓(たいこ)がドン(ドン)と鳴る。
笛がピーヒャラ、ピーヒャラ鳴る。
お寺の鐘がゴーン(ゴーン)と鳴るのが聞こえる。
風鈴がチリンチリン鳴る(する)
これまた<と>はあってもなくてもいいようだ。これは検討した方がいい。
一方擬態語は擬音語より相当発達した段階の言葉だが擬音語由来のもも少なくない。したがってこれからたくさんでてくるが、擬態語は擬音語の区別ははっきりしないだろう。
古い木の廊下を歩くとミシミシいう。
水たまりを歩くと水はピチャピチャ撥(は)ねる
さて本題の<擬態語、擬音語+する>を検討する。
1.擬態語、擬音語+する
擬態語、擬音語は、個人的にはあまり好きではない。これを多用する人が好きになれないのが原因のようだ。しかし日本語では日常多用される。思いうかぶものをアイウエオ順に並べてみる。
簡単と言うかごく短いところでは
かっとする(かっとなる) <かっかする>というのもある。
からっとする かっらとした天気、からから天気
さっとする <さっと拭(ふ)く>、 <さっさとする>、<さらりとする>というのもある。
ざっとする (ざっと見る)
すかっとする
ぞっとする、 ぞっとしない
にたっとする
にやっとする
はっとする
むっとする
吃音(つまる音)でないのには、上の<さらり(と)>以外に
かたりとする(もの音)
がたりとする (もの音)
ごとりとする (もの音)
どきりとする
以上は多分擬態語、擬音語部が短いので<する>の前に<と>がついている。この<と>は<xx という音、コト(が)>の意だ。<が>は表面に出てこない。最後の
<どきりと>ということがする。
は変な日本語だが、こういうことだ。音であれば、その前の
<ごとりと>いう音がする。
になる。これからすると<する>は<xxxをする>の他動詞ではなく、格助詞<が>あることになるので自動詞ということになる。
次は少し長くなり、用例もふえる。特に意識はしなかったのだが、ア行の<あっさりする>から始めたためか、これが ” 吃音(つまる音<っ>+<り > + <する>" のパターン(X + っ + Y + り + する)で、思い浮かぶものがすべてこのパターンになった。
あっさりする (あっさりした、あっさりした人) <浅(あさ)い>由来か?
うっかりする (うっかりした(?)、これは微妙で<うっかりした人>とは言いそうだが、<太郎はうっかりした人だ>はおかしい。) <迂闊(うかつ)>>由来か?
うっとりする
おっとりする (おっとりした)
がっかりする
がっくりする
がっちりする がっちりした
ぐったりする
げっそりする
こってるする(こってりした) <濃(こ)い>由来か?
さっぱりする (さっぱりした)
しっかりする (しっかりした) <しかと、たしかに>由来か?
しっとりする (しっとりした)
すっきりする
たっぷりする (たっぷりした)
ちゃっかりする (ちゃかりした)
でっぷりする (でっぷりした)
どっきりする (どきりとする)
にっこりする
ねっとりする (ねっとりした)
のっそりする (のっそりした)
はっきりする (はっきりした)
びっくりする
ひっそりする (ひっそりした)
ほっそりする (ほっそりした)
ぽってりする (ぽってりした)
みっちりする(やる) (みっちりした) <密(みつ)>由来か
むっくりする (むっくりした)
むっつりする (むっつりした)
もっこりする (もっこりした)
ゆっくりする
ゆったりする (ゆったりした)
(追加予定)}
このところをもっとはっきりさせてほしい。
びっくりさせないでくれ。
今度はゆっくりしていってください
のように、このパターンの<x+っ+xり+する>日常無意識に使っている。
<xxxx した>は体言(名詞)を修飾する。すべてではないが上の例では<xxxx した>で使われる方が多いようだ。意味的には
味覚、食感
あっさりする (あっさりした)さっぱりする (さっぱりした)
こってるする(こってりした)
ねっとりする (ねっとりした)
人の性格
あっさりする (あっさりした)
おっとりする (おっとりした)
さっぱりする (さっぱりした)
しっかりする (しっかりした)
ちゃっかりする (ちゃかりした)
ねっとりする (ねっとりした)
はっきりする (はっきりした)
むっつりする (むっつりした)
人の外観
がっちりする (がっちりした)
でっぷりする (でっぷりした)
ほっそりする (ほっそりした)
ぽってりする (ぽってりした)
むっくりする (むっくりした)
人の動作の様態(さま)、しぐさ
のっそりする (のっそりした) - (ゆっくりした)ゆったりする (ゆったりした)
ゆっくりする ー これはすくなくとも二つの意味がある。
i ) <ゆったりする>>と同じような意味。しがって形容詞的な<ゆっくりした>もある。<ゆっくりした旅、仕事>
ii )人の動作の様態(ゆっくりした)ではなく、<急がないで xx する、せかないで xx する、あわてて xxし ない、くつろぐ>などの動詞内容(行為)だ。つまりは<ゆっくり(と)+する>で動詞<する>の意味が強く残っている。<ゆっくり>は<する>を修飾する副詞だ。
人の感情、心情を表現する、 あるいは感情、心情が動作、表情に現れているのを表現する
うっかりする
うっとりする
がっかりする
がっくりする
ぐったりする
どっきりする
にっこりする
びっくりする
ゆっくりする
これが一番多い。表現内容はやや複雑だ。しかも<xxxx した>として使われるより<xxxxする><xxxx した(過去)>と動詞として使われる場合が多いようだ。 ここは<擬態語、擬音語+する>のポイントの一つなので、もう少し掘り下げてみる。よくみると自分の感情、心情を表現する、している場合と他人が見ての他人の<外に現れた>感情、心情を表現する、している場合がある。
a)自分の感情、心情を表現する、している場合
私はうっかりしていた。 <私はうっかりした、うっかりする、うっかりするだろう>とはあまり言わないだろう。
私はうっとりしていた。 <私はうっとりした、うっとりする、うっとりするだろう>とはあまり言わないだろう。
私はうんざりした、していた。 <私はうんざりする、うんざりするだろう>とは言いそう。
私はがっかりした、していた。 <私はがっかりする、がっかりするだろう>とはあまり言わないだろう。
私はがっくりした、していた。 <私はがっくりする、がっくりするだろう>とはあまり言わないだろう。
私はぐったりしていた。 <私はぐったりした、ぐったりする、ぐったりするだろう>とはあまり言わないだろう。
私はどっきりした。 <私はどっきりしていた。私はどっきりする、どっきりするだろう>とはあまり言わないだろう。
私はにっこりした、していた。 <私はにっこりする、にっこりするだろう>とはあまり言わないだろう。
私はびっくりした、していた。<私は私はびっくりする、びっくりするだろう>とは言いそう。
私はゆっくりしていた。 <私はゆっくりした>は言いそうにない。<私はゆっくりする、ゆっくするだろう>とは言いそう。 この場合の<ゆっくりする>は<くつろぐ>に近い。<ゆっくり>の語源はよくわかっていない。似たような意味のの<のんびり>の語源もよくわかっていない。
b) さて他人が見た場合はどうか?
太郎はうっかりしていた。 <太郎はうっかりした、うっかりする、うっかりするだろう>とはまず言わないだろう。
花子はうっとりしていた。 <花子はうっとりした、うっとりする、うっとりするだろう>ともまず言わないだろう。
次郎はうんざりした、していた。 <次郎はうんざりする、うんざりするだろう>とは言いそう。
美代子はがっかりした、していた。 <美代子はがっかりする、がっかりするだろう>
三郎はがっくりした、していた。 <三郎はがっくりする、がっくりするだろう>とは言いそう。
千代子はぐったりした、していた。 <千代子はぐったりした、ぐったりする、ぐったりするだろう>とはあまり言わないだろう。
佐藤はどっきりした、していた。 <佐藤はどっきりする、どっきりするだろう>とは言いそう。
加藤はびっくりした、していた。 <加藤はびっくりする、<加藤はびっくりするするだろう>とは言いそう。
鈴木はにっこりした、していた。 <鈴木はにっこりする>は言いそうにない。<鈴木はにっこりするだろう>とは言いそう。
<ゆっくりする>:<のんびりする>、<くつろぐ>の意
木村はゆっくりしていた。<木村はゆっくりした>、<木村はゆっくりする、ゆっくするだろう>は言いそうにない。
<ゆっくりする>: <ゆっくりとxxする>の意
木村はゆっくり(と)した。 <木村はゆっくり(と)していた。>は誤解をまねきそう。<木村はゆっくり(と)やっていた。>ならよさそう。<木村はゆっくり(と)する、ゆっくり(と)するだろう>とは言いそう。
個人的な判断が入っているが相当やっかいだ。
モノゴト(事物)の形容
たっぷりする (たっぷりした) 十分大きい、余裕がある。<たっぷりある>という表現がある。どんよりする (どんよりした)
もっこりする (もっこりした)これも主に<xxxx した>として使われる。
さて上で
人の感情、心情を表現する、あるいは感情、心情が動作、表情に現れているのを表現する
と書いたが、モノ、コトをふくめて一般化すると
あるモノ、コト(モノ、コト、人の感情、心情)の状態、状況の内容は擬態語、擬音語の意味がになっている。
これに<する>がついた形、すなわち
<擬態語、擬音語+する >は
擬態語、擬音語の意味がになっている<あるモノ、コト(モノ、コト、人の感情、心情)の状態、状況>を表わす、言葉として表現する。
と言えそうだ。<する>はけっして<xxxx をする>の意ではない。
それでは<擬態語、擬音語+する >と<擬態語、擬音語+だ >を比較してみよう。
私はあっさりだ。
太郎はうっかりだ。
花子はうっとりだ。
次郎はうんざりだ。 次郎がうんざりだ。
美代子はおっとりだ。
三郎はがっかりだ。
千代子はがっくりだ。
佐藤はぐったりだ。
加藤はげっそりだ。
鈴木はさっぱりだ。
少年Aはしっかりだ。
少女Bはしっとりだ。
青年男子C男はすっきりだ。
青年女子D子たっぷりだ。
中年男性E男はちゃっかりだ。
中年女性F子はでっぷりだ。
壮年男性G男はどんよりだ。
壮年女性H子はにっこりだ。
中老年男性I男はねっとりだ。
中老年女性J子はのっそりだ。
高老年男性K男ははっきりだ。
高老年女性L子はひっそりだ。
会社員男性M男はほっそりだ。
会社員女性N子はぽってりだ。
公務員O男はむっくりだ。
公務員P子はむっつりだ。
バス運転手Q男はもっこりだ。
バス運転手R子はゆっくりだ。
医師S男はゆったりだ。
機械的な作業だが、おもしろいことが見つかった。上記例文は<形容動詞(代表:静かだ>的な<xxxx だ>とこれに相当しないモノに分けられる。<形容動詞><静かだ>のような<xxxx だ>の方は<形容動詞>の活用終止形<静かだ>->連体形<静かな>を利用できそうだが、試してみるとダメで連体形(体言修飾)は<xxxx した>になってしまう。ところでこの<xxxx した>で二分できる。上の例と比べてみる。
私はあっさりした。 (ダメ) - あっさりする (あっさりした)
太郎はうっかりした。(よさそうだが、何か変だ。普通は<太郎はうっかりしていた>だ。) - うっかりする (<太郎はうっかりした人だ>は使えそうだ)
花子はうっとりした。 - うっとりする これも<花子はうっとりしていた>が普通だ。
次郎はうんざりした。 次郎がうんざりした。 うんざりする
美代子はおっとりした。 (ダメ) - おっとりする (おっとりした)
三郎はがっかりした。 - がっかりする
千代子はがっくりした。 - がっくりする
佐藤はぐったりした。 - ぐったりする これも<佐藤はぐったりしていた>が普通だ。
加藤はげっそりした。 - げっそりする
鈴木はさっぱりした。 - さっぱりする (さっぱりした、<鈴木はさっぱりした人だ>とは言う)
少年Aはしっかりした。 (ダメ) - しっかりする (しっかりした)
少女Bはしっとりした。 (ダメ) - しっとりする (しっとりした)
青年男子C男はすっきりした。 -すっきりする
青年女子D子たっぷりした。 (ダメ) - たっぷりする (たっぷりした) (D子はxxをたっぷりした>で<する>は他動詞。また<たっぷりした人>は限られる。<たっぷりした服>ならいい)
中年男性E男はちゃっかりした。(ダメ) - ちゃっかりする (ちゃっかりした)
中年女性F子はでっぷりした。(ダメ) - でっぷりする (でっぷりした)
壮年男性G男はどっきりした。 - どっきりする
壮年女性H子はどんよりした。(ダメ) - どんよりする (どんよりした)
中老年男性I男はにっこりした。 - にっこりする
中老年女性Jはねっとりした。(ダメ) - ねっとりする (ねっとりした)
高老年男性K男はのっそりした。(ダメ) - のっそりする (のっそりした)
高老年女性L子男ははっきりした。(ダメ) - はっきりする (はっきりした)
会社員男性M男はひっそりした。(ダメ) - ひっそりする (ひっそりした)
会社員男性M男はほっそりした。(ダメ) - ほっそりする (ほっそりした)
公務員O男はぽってりした。(ダメ) - ぽってりする (ぽってりした)
公務員P子はむっくりした。(ダメ) - むっくりする (むっくりした)
バス運転手Q男はむっつりした。 - むっつりする (むっつりした)
バス運転手R子はもっこりした。(ダメ) - もっこりする (もっこりした)
医師S男子はゆっくりした。 (上記参照。二つの違った二つの意味がある) - ゆっくりする
医師T子はゆったりした。 (ダメ) - ゆったりする (ゆったりした)
例外が少しあるが(うっかりする-うっかりした、さっぱりする-さっぱりした、ゆっくりする-ゆっくりした)
1)私はあっさりした。 (ダメ) - あっさりする (あっさりした)
<私はあっさりした。>とは言えない。
2)花子はうっとりした。 - うっとりする
<花子はうっとりした人だ>とは言えない。
の明らかに違う二つの組に分けられる。<擬態語、擬音語+する>の同じ構成でこの違いは何を意味するのか?
さらには 、上で書いたが
<形容動詞><静かだ>のような<xxxx だ>の方は<形容動詞>の活用終止形<静かだ>ー>連体形<静かな>を利用できそうだが、試してみるとダメで連体形(体言修飾)は<xxxx した>になってしまう。
のはなぜか。 形容動詞の正体をあきらかにするのに、この<なぜか>を説明することが役立つのではないか?
一例
静かだ、静かなびっくりする、びっくりした
どっきりする、どっきりした
この家は静かだ。静かな家。
この家はびっくりする。びっくりする家。 -> この家はびっくりだ、びっくりな家。(なんとかなりそう)
この家はどっきりする。どっきりする家。 -> この家はどっきりだ、どっきりな家。(かなり無理がある)
<びっくり>と<どっきり>は似たような擬態語だ。家を部屋に代えてみる。
この部屋は静かだ。静かな部屋。
この部屋はびっくりする。びっくりする部屋。 -> この部屋はびっくりだ、びっくりな部屋。
この部屋はどっきりする。どっきりする部屋。 -> この部屋はどっきりだ、どっきりな部屋。
家は大和言葉、部屋は漢語だ。
びっくりな部屋 -> びっくりの部屋 -> びっくり部屋
どっきりな部屋 -> どっきりの部屋 -> どっきり部屋
<静かな部屋>はもちろん問題ないが<静かな>は形容詞的な部屋にかかる修飾語だ。
<びっくりの部屋>、<どっきりの部屋>も問題ない。<びっくりの>、<どっきりの>は部屋にかかる修飾語だが、意味は形容詞的ではなく動詞的だ。すなわち部屋ではなく人が<びっくりする>、<どっきりする>、または人が<びっくりさせられる>、<どっきりさせられる>部屋という意味になる。英語の場合は surprising で人を<びっくりさせる>、<どっきりさせるる>となるが、日本語にも適用できる。これで形容動詞と<擬態語+する>の違いがわかる。だが味方によっては違うように見れる(見ることができる)。
<びっくりの部屋>、<どっきりの部屋>を人が人が<びっくりした状態にあることを表わす>、<どっきりしたた状態にあることを表わす>部屋とみるのだ。
ところで形容動詞語尾変化の<びっくりな部屋>、<どっきりな部屋>はどうか?これらも人が<びっくりした状態にあることを表わす>、<どっきりしたた状態にあることを表わす>部屋とみることができるだろう。<な>は<ある状態にある(<静か>という状態にある)>こと表わす。
それでもまだ違いがある。<静かの状態>は継続する、継続が予想される、継続性が頭にある。一方<びっくりした状態の部屋>、<どっきりした状態の部屋>の状態もある程度は継続性はあるが<静かの状態ほど長くは意識されない。これ(状態の継続性の程度)に関連しては、上でで少しふれたが
太郎はうっかりした。(よさそうだが、何か変だ。普通は<太郎はうっかりしていた>だ。)花子はうっとりした。 - うっとりする これも<花子はうっとりしていた>が普通だ。
佐藤はぐったりした。 - ぐったりする これも<佐藤はぐったりしていた>が普通だ。
ここに違いがあるが、ある状態(擬態語が持つ意味)にあること表わす<擬態語、擬音語>に<する>がついた形<擬態語、擬音語+する>は形容動詞もどきの表現方法といえないか。さらには見方をかえて、
形容動詞とは<擬態語、擬音語+する>に似た表現方法
としたらどうか。 <擬態語、擬音語+する>の方が形容動詞よりはるかに語彙は多く、<エンジョイする>のような造語能力がある。形容動詞はガラパゴス品詞になるか?
” 吃音(つまる音<っ>+<り > + <する>" のパターンで<する>以外の一般動詞の場合は” 吃音(つまる音<っ>+<り > " の部分は動詞を修飾し、主に様態を示す副詞相当になる。<なる>、<ある>は少し様相が違いようだが別途調査。
<する>以外の一般動詞の場合の例も相当ある。<する>ではないので解説なしにアイウエオ順に並べてみる。
あっさり負ける
かっきり5時に着く
がっちりもうける <がっちりする、がっちりした>もある。
がっぽりもうける
きっちり合う、終わらす、勉強しておく、閉める
くっきり見える
こっそり盗む
ごっそり取られる
ざっくり言うと
さっぱり見ない これは<さっぱるりxxない>の掛かり句だ。 さっぱりする、さっぱりした
しっかり覚える、覚えておく しっかりする、しっかりした
じっくり考える
しっとり濡(ぬ)れる しっとりする、しっとりした
すっかり忘れる
すっぽり抜ける
そっくり盗まれる
たっぷり食べる
てっきりxxと思う、思った
どっかりすわる
とっぷり日が暮れる
どっぷりつかる
のっそり起きる
はっきり言う、聞こえる はっきりする、はっきりした(返事)
ぱっくり口をあける
ぱったり止まる
ばったり倒れる
ぽっきり折れる
みっちりしごく
めっきり老(ふ)ける
以上は試してみたが、擬態語と動詞(<する>を含む)の間に例外なく<と>をいれることができる。これは文法法則。このとは擬態語が動詞を修飾するときに<と>がなくても<と>があってもいいということだが、当然まったく同じではなく<と>のあるなしで微妙なニュアンスの違いがある。そして擬態語は基本的には動詞の内容が行われる様子、程度を示す。
<X+ん+Y+り>のパターン
こんもり茂る こんもりした
しんみり聞く しんみりした
すんなり行く
たんまりもうける
にんまり笑う にんまりする
のんびり働く のんびりする これも<ゆっくりする>と同類で二つの意味がある。
ひんやり ひんやりする -ひんやりした cool
ほんのり香(かお)る ほんのりする - ほんのりした
やんわり話す やんわりする - やんわりした
<X+ん+Y+り>はなにか共通の(多くは好ましい)ニュアンスがある。だが濁音の場合は
あんぐりする あんぐる口をあける
げんなりする
ずんぐりした人 ずんぐりする - ずんぐりした
どんよりくもる どんよりする - どんよりした
ぼんやり考える ぼんやりする
で否定的な意味になるものが多い。これは日本語全般に言えることだ。
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畳語式(重ね音式)擬態語、擬音語+する
実を言うと今回のチェックはこれから始まったが、上の” 吃音(つまる音<っ>+<り> " のパターンが例文が少なく扱いやすいと見えたので先にもってきた。(調べてみると、実際はかなりある。末尾参照)<畳語式(重ね音式)擬態語、擬音語+する>のパターンは非常に多い。日本語の生成、発展と関係があろう。
いじいじする (いじける)、(いじいじする気持ち、いじいじした気持ち、態)、(いじける気持ち、態度いじけた気持ち、態度)
いらいらする (いらいらする気持ち、いらいらした気持ち)
うかうかする
うきうきする (うきうきする気持ち、うきうきした気持ち)
うだうだする
うとうとする (うとうとする状況、うとうとした状況)
おたおたする
おどおどする (おどおどする状況、おどおどした状況)
おろおろする (おろおろする状況、おろおろした状況)
かさかさする (<かさかさ>という音がする)、
かさかさする (かさかさした、乾燥した、肌) 肌がさかかさする。
この<かさかさ>は<肌がかさかさだ>、<かさかさの肌>以外に人によっては<かさかさな肌>とも言いそうなので半ば<形容動詞>になっている。
がさがさする がさつく
がさごそする (かさこそする)
がたがたする (がたがたする状況、がたがたした状況) がたつく
かちゃかちゃする (かちゃかちゃする状況、環境、かちゃかちゃした状況、環境)
がやがやする (がやがやする状況、がやがやした状況)
かりかりする (かりかりする気持ち、かりかりした気持ち)
がんがんする
きびきびする (きびきびした態度、しぐさ)
くさくさする (くさくさした)
ぐずぐすする
ぐちゃぐちゃする (させる)
くらくらする
ぐらぐらする
くりくりする
ぐりぐりする
けちけちする
こそこそする
ごそごそする
こっくりこっくりする
こまごまする (こまごました)
ごみごみする (ごみごみした)
こりごりする
さくさくする (さくさくする食感、舌ざわり、さくさくした食感、舌ざわり)
さばさばする (さばさばした性格)
さむざむする (さむざむする天気、さむざむ(と)した天気)
さらさらする (さらさらする感触、肌ざわり、さらさらした感触、肌ざわり、さらさらの感触、肌ざわり)
ざらざらする (ざらざらする感触、肌ざわり、ざらざらした感触、肌ざわり、ざらざらの感触、肌ざわり)
ざわざわする
じくじくする (じくじくした)
じたばたする これは子音交替がある。
じとじとする (じとじとする天気、じとじとした天気)
じめじめする (じめじめする天気、じめじめした天気)
しゃきしゃきする (しゃきしゃきした)
すうすうする (すうすうする感じ、すうすうした感じ)
すかすかする (すかすかした、すかすかの、すかすかな)
せいせいする (せいせいした気持ち)
ぜいぜいする (息が不規則、ぜいぜいさせる)
せかせかする (せかせかした)
ぞくぞくする (ぞくぞくする話、ぞくぞくした話(ダメ))
そわそわする (そわそわした態度)
たらたらする (方言口語)
だらだらする (だらだらした態度)
ちくちくする (ちくちくするセータ、ちくちくしたセータ(ダメ)
ちゃらちゃらする (ちゃらちゃらした)
ちょろちょろする
ちらちらする ちらつく
ちんたらする (方言口語) だらだららする
つるつるする (つるつるする表面、つるつるするした表面)
つんつんする
てかてかする (てかてかする頭、てかてかした禿げ頭)
てきぱきする これは子音交替がある。
どきどきする (どきどきする心、心理、状況)
どぎまぎする これは子音交替がある。
どろどろする (どろどろする液体、どろどろした液体)
なでなでする (<なぜなぜする>はなまりか)
なよなよする (なよなよした体格、態度)
にこにこする (にこにこした顔)
にたにたする (にたにたした顔)
にやにやする (にやにやした顔)
ぬるぬるする (ぬるぬるする表面、ぬるぬるした表面)
ねちねちする (ねちねちした性格)
ねばねばする (ねばねばする表面、ねばねばした表面)
のそのそする
のらりくらりする (のらりくらりした態度、対応)
のろのろする (のろのろした態度、対応)
はきはきする (はきはきしない) (はきはきした人)
ぱこぱこする
はらはらする
はればれする
ぴかぴかする
ひくひくする - ひきつく、 ひきつけ
びくびくする
ぴこぴこする
ひらひらする
ひりひりする
ぴりぴりする
ふらふらする ふらつく
ぶらぶらする ぶらつく
ふわふわする (ふわふわする布団、ふわふわした布団、ふわふわの布団、ふわふわな布団)
べたべたする (べたべたする表面、べたべたした表面)
べとべとする (べとべとする表面、べとべとした表面)
へらへらする
ぽこぽこする
ほのぼのする (ほのぼのした)
ぼやぼやする
ほれぼれする
まごまごする まごつく
みしみしする (これはさはがすのに時間がかかった。)
むかむかする むかつく
むしむしする (むしむしした天気)
むずむずする (背中がむずむずする)
めそめそする
めちゃくちゃする
もさもさする
もぐもぐする (させる)
もじもじする
もそもそする
もたもたする もたつく
もやもやする
やれやれする
ゆるゆるする
よたよたする
わくわくする
(追加予定。いくらでもありそう。)
非常に多いので分類が必要だ。
1) 擬音語由来と思われるもの
2)擬態語、擬音語でない動詞、形容詞、体言(名詞)由来のもの
あきあきする <ー 飽(あ)く、飽きるいじいじする <ー いじる(?)、(いじく)いじける
いらいらする
うきうきする <ー 浮(う)く
うとうとする <ー 疎(うと)む、疎ましい、うつ(?)、
おどおどする <ー おどろく
おろおろする <ー 愚(おろ)か
かさかさする (音がする)
がさがさする
がさごそする (かさこそする)
がたがたする <- 片(かた) - 片ちんば
かちゃかちゃする
がやがやする
かりかりする
きびきびする (きびきびした)
くさくさする (くさくさした) <- 腐(くさ)る。 草(くさ)の匂いと関係ないか?
ぐずぐすする <- 屑(くず) <ぐずる>は逆に<ぐずぐず>由来ではないか
ぐちゃぐちゃする (させる)
くらくらする <- くらむ、 暗(くら)い
ぐらぐらする < - くらくら
くりくりする
ぐりぐりする
けちけちする <けちる>は逆に<けちけち>由来だろう。
こそこそする
ごそごそする
こっくりこっくりする
ごみごみする (ごみごみした) <- 込(こ)む
こりごりする <- 凝(こ)る、こりる、
さくさくする (した)
さばさばする
さらさらする
ざらざらする
じくじくする
じたばたする
じとじとする
じめじめする <- 湿(しめ)る
しゃきしゃきする (しゃきしゃきした)
すうすうする
すかすかする
せいせいする
ぜいぜいする (息が不規則、ぜいぜいさせる)
せかせかする <- 急(せ)く
ぞくぞくする
そわそわする
たらたらする (方言口語) ちんたらする (方言口語)
だらだらする <- 垂(た)れる <だれる>は逆に<だらだら>由来ではないか。
ちくちくする
ちゃらちゃらする (ちゃらちゃらした)
ちょろちょろする
つるつるする
てかてかする
でこぼこする
どきどきする
(どぎまぎする <まぎ>は<紛(まが)う>由来)
どろどろする (どろどろした) <- 泥(どろ)
なでなでする (<なぜなぜする>はなまりか) <- なでる(なぜる)
なよなよする (なよなよした) <- なよやか(?)
にこにこする
にたにたする
にやにやする
ねちねちするねばねばする <- 粘(ねば)る
のそのそする <- のろい(?)
のらりくらりする <- のろい
のろのろする <- のろい
はきはきする (はきはきしない) <- 掃(は)く、 はっきり
ぱこぱこする
はらはらする
はればれする <- 晴(はれ)、
ぴかぴかする <- 光(ひか)る
びくびくする <- 引(ひ)く
ぴこぴこする <- 引(ひ)く
ひらひらする <- 広(ひろ)い
ひりひりする
ぴりぴりする
ふらふらする <- 振(ふ)る、振(ふ)れる
ぶらぶらする <- 振(ふ)る、振(ふ)れる
ふわふわする
べたべたする
べとべとする
へらへらする <- 振(ふ)る、振(ふ)れる
ぽこぽこする
ほのぼのする
ぼやぼやする <- ぼやける、ぼやく((?)
ほれぼれする <- 惚(ほ)れる
まごまごする
みしみしする (これはさはがすのに時間がかかった。)
むかむかする
むしむしする <- 蒸(む)す
むずむずする
めそめそする
めちゃくちゃする
もさもさする
もぐもぐする (させる)
もじもじする
もそもそする
もたもたする もつ (なが持ちする)
もやもやする
(やきもきする <焼き><- 焼(や)く)
やれやれする <- 遣(や)る、やる(=する)
ゆったりする (ゆったりした)
ゆるゆるする <- ゆるむ
よたよたする
わくわくする
さて<擬態語、擬音語+する>はある意味で様態を示すので<形容動詞もどき>(これは上で簡単にふれた)、さらには<形容詞もどき>だ。畳語式(重ね音式)の形容詞をさがしてみた。
青青(あおあお)しい 青い
あらあらしい 荒い
いたいたしい 痛い
いまいましい
重々(おもおも)しい 重い
軽々(かるがる)しい 軽い
くどくどしい くどい
けばけばしい 毛羽 (けば)
黒々しい 黒い
さむざむしい 寒い さむざむした、さむざむとした <-さむざむする
白々(しらじら)しい 白い しらじらしいウソ
すがすがしい
そらぞらしい そら(空) そらっとぼける
たけだけしい 意味がよくわからないが<ぬすっとたけだけしい>
たどたどしい
どくどくしい 毒(どく)
なまなましい なま(生)
なれなれしい 慣(な)れる
にがにがしい 苦(にが)い
にくにくしい 憎(にく)い
はかばかしい はかばる、 はかどる
はなばなしい はなやか
ふてぶてしい
みずみずしい
よそよそしい よそ)ほか)の
よわよわしい 弱(よわ)い
わかわかしい 若(わか)い
もとの形容詞の繰り返しが基準だ。以上は大和言葉の畳語で漢語の畳語ははるかに大和言葉畳語以上だろう。
ところで
つぎのような表現を比べてみよう。
おんな おんなしい(女女しい)
なんとか通じ、<いかにも女らしい>だが 、使い方は
花子はいかにも女らしい。
はいいが
太郎はいかにも女らしい。
はおかしい。だが
太郎はおんなおんなしい(女女しい)ところがある。
といいそうだ。ところで
太郎はおんなおんな(女女)したところがある。
でもよさそう。<おんなおんな(女女)した>は<おんなおんな(女女)する>由来だ。
もうひとつ
このイモは<いかにもいもらしい>。
このイモは<いもいもしい>。
このイモは<いもいもしている>。
この猫は<いかにも猫らしい>。
この猫は<ねこねこ(猫猫)しい>。
<xx する>、<xx している>の方が汎用性がありそうで<する>が持つ汎用性の効用だろう。
<いもする>、<ねこする>ではだめだが、畳語にする擬態語相当になり
<いもいもする>、<ねこねこする>と畳語にすると擬態語相当になり<擬態語+する>で上で繰り返しているが
”
あるモノ、コト(モノ、コト、人の感情、心情)の状態、状況の内容は擬態語、擬音語の意味がになっている。
これに<する>がついた形、すなわち
<擬態語、擬音語+する >は
擬態語、擬音語の意味がになっている<あるモノ、コト(モノ、コト、人の感情、心情)の状態、状況>を表わす、言葉として表現する。
”
を応用すると
<擬態語+する >は
擬態語の意味がになっている<あるモノの状態>を表わす、言葉として表現する。
で
<いもいもする>、<ねこねこする>は
イモや猫がもつ状態、状況、この場合は特徴を表わす、言葉として表現する。
ということになる。
相当長くなってみたので<擬態語、擬音語+する>は以上でとりあえず結論とし、以下は追記とする。
追記
畳語式(重ね音式)だが子音交替、母音交替がある<擬態語、擬音語+する>
一種のバリエーションと言える
あたふた(ata-futa)する
かたこと(kata-koto)する (がたごとする)
ちくたく(chiku-taku)する
どたばた(dota-bata)する
(追加予定)
<する>がつかない擬態語、擬音語もこれまいくらでもありそう。これは<する>の場合とは違って副詞相当だ。
うんうん言う
からから笑う
きっかり来る(着く)
きらきら光る
くだくだ言う くどい
ぐたぐた言う
くるくる回(まわ)る
ぐるぐるる回(まわ)る
ぐんぐん伸びる
けらけら笑う
こっそり盗む こそどろ
ごしごし洗う
ころころころがる
ごろごろ鳴る
さらさら流れる
しくしく泣く
じっくり見る
じっと見る
じりじりさがる
すいすい泳ぐ
すくすく育つ
すくすく伸びる
すやすや眠(ねむ)る
すらすら読む
ずるずるさがる、おちる ずり落ちる
ずんずん進む
ぞろぞろついて行く
つかつか進み出る
てくてく歩く
とことこ歩く
どっかりすわる
どっぷりつかる
どんどん進む、やる、落ちる
なみなみ注ぐ
ぬくぬく育つ
のこのこ出て来る
のしのし歩く
のそのそ歩く
のそのそ起きだす
ぶるぶる震(ふる)える、(振るえる)
まじまじ見る
めきめき上達する(じょうずになる、うまくなる)
もりもり食べる
ぱらぱら散る
ばんばんやる
ぴかぴか光る
ひらひら舞う
びんびん響(ひび)く
ぺらぺらしゃべる
べらべらしゃべる
みすみす逃(のが)す
むかむかする - むかつく
よろよろ歩く
(追加予定)
末尾 <。擬態語、擬音語の頭韻遊び>
はじめに<擬態語、擬音語は、個人的にはあまり好きではない>と書いたが好きになる方法をみつけた。擬態語、擬音語の頭韻遊びだ。頭韻詩にはならないが頭韻音頭にはなりそう。こういう遊びは実践が必要と考え試したみた。なかなかおもしろい<ことば遊び>だ。
擬態語、擬音語の頭韻音頭(とういんおんど)-1
<X + っ + Y + り + する>のパターン
あっさり あさりが 朝寝(あさね)して
いったり きたりで いそがしい <いっXり>がみつからない。
うっかり うかつに 浮かんでみては
えっちら おっちら えささがし <えっXり>がみつからない。
おっとり おどおど おとなしい
かっきり きっかり 鍵(かぎ)閉(し)めて
きっちり きちんと 木戸(きど)も閉め
くっきり くりくり 区切りする
げっそり やせても 男(おとこ)は男
こっそり こそこそ こそどろだ。
さっぱり さばさば さばかれて
しっかり しかられ しかめつら
すっきり すっかり すっからかん
せっかち せかさか せかされて <せっXり>がみつからない。
そっくり そのまま 外(そと)に出る。
たっぷり もうけが 出るはずが
ちっとも 出ずに ちり積もる <ちっXり>がみつからない。<ちゃっかり>というのがある。
つっぱり すぎて つぎはぎだらけ <つっXり>がみつからない。
てっきり てきぱき 敵がくる <てっXり>がみつからない。
どっきり どきどき どぎもを抜かれ
納豆(なっとう)食べて 納得(なっとく)すれば <なっXり>がみつからない。
にっこり 笑って
ぬっと出てきた 盗っ人(ぬすっと)が <ぬっXり>もみつからない。
ねっとり ねちねち ねじあがり
のっそり のそのそ のぞいてる。
はっきり はきはき 掃(は)きそうじ
ひっそり ひそんで ひそひそ話(ばなし)
ふっくら ふかふか 羽根(はね)布団(ぶとん)
へっぴり腰で へちまが 立って <へっXり>がみつからない。<べったり>というのはある。
ほっそり腰で 歩く姿(すがた)が なやましい。
まっさら さらさら 皿(さら)まわし
みっちり 道(みち)みち 見違える
むっつり むかむか 無我夢中
めっきり 目が出て 目が回(まわ)る
もっこり もこもこ もうこりごり。
やっぱり やっとこ やったが ダメだ。
ゆっくり、ゆったり、ゆりかご ゆれて
酔った よた者 よたよた 歩く <よっXり>がみつからない。
わっと おどかし わっしょい、わっしょい <わっXり>がみつからない。
わっしょい、わっしょい、うん、うん、うん。
制限、ルールが多いと<遊び>からはなれるので、自由音頭とする。
擬態語、擬音語の頭韻音頭(とういんおんど)-2
あかあか あかるく
いきいき いきる
うきうき うかれて、うさばらし
おろおろ するのは おろかもの。
きらきら きら星(ぼし) きらめいて
くるくる くるんで
けちけち けちれば
ころころ ころがる、ころころ ころがる。
さらさら さらって
しろじろ しらむ
すべすべ すべって すべてが
せかせか せかせか、せいてはことをしそんじる。
ぞろぞろ ぞろぞろ そろって ぞろぞろ。
たっぷり 食べれば
ちゃらちゃら ちゃらちゃら ちらかして
つんつん つんつん 運のつき
てんてん てんてん てんてこ舞(ま)い
どっさり どんぶり
うどんが どんどん。
なくなく 泣けば
にっちも さっちも 逃げられない
ぬくぬく ぬければ
ねちねち ねだる
のっそり のぞけば なにもない。
はきはき 掃(は)けたら
ひっそり ひとり
ふらふら ふられて
へとへと へばる
ほとほと ほだされ ほぞをかむ。
まずまず まざれば ますます まずい
みしみし みしみし ミシンがきしむ
むしむし むせって
めきめき めぐる
もぐもぐ もぐれば もぐらと同じ。
やれやれ やれば
ゆらゆら ゆれて
よろよろ よれば よろこばしい
わくわく 終わって 運(うん)のつき。
支離滅裂(しりめつれつ)、ナンセンスだが、そこがミソ。意外とおもしろいのでもう一つ作ってみた。
擬態語、擬音語の頭韻音頭(とういんおんど)-3
あきあき あきても あきたりない
いろいろ 色(いろ)にも いろいろあるが
いらいらしても 始まらない
うっとり うっかり
えっちら おっちら
おろおろ するのは おろかもの
かりかり かりかり かりんと食べて
きりきり キリンが きりきりまい
くらくら くらやみ 目がくらみ
けろけろ けろけろ カエルがさわぐ
ころころ ころころ ころがる 石ころ
ざらざら ざらざら ザラメがざれる
じたばた しても 始まらない
ずるずる ずると ずれていく
ぜいぜい ぜいぜい 息きらし
ぞくぞく するのは 俗っぽい。
だらだら だらだら 誰もがだれる
ちょろちょろ 見せて ちょろまかす
つくつくぼうしの 運つきて
てるてうぼうずの 出(で)るまくなし
どろどろどろの どろ沼だ。
なれなれしいのは なれてはいるが
にたにたするのは 似たもの夫婦
ぬけねけ言っても ぬけめなし
ねちねちするのは ねうちなし
のろのろ 呪(のろ)われ のろまと言われ。
はらはら どきどき 腹がへり
ひたひたひたと ひとり 行く
ふらふら ふらふら ふらついて
へとへとへとに へたばって
ほとほと ほどにも ほどがある。
まごまごするのは 孫でいい
みるみるうちに 見えなくなって
むかむかしても むかつくな
めきめき きらめき ときめいて
もりもり 食べれば 盛りだくさん。
やれやれやれと やればいい
ゆらゆら ゆれても ゆるぎない
よろよろ 歩けば よろずがみえる
ワクワクすれば 知恵わき出して
終わってみれは 運(ウン)つき。
いくらでもできそう。脚韻もあった方が語呂がいが、とりあえずは頭韻音頭(とういんおんど)-4.
あれよあれよの あきれ顔
いまいましいのは いましがた
うとうとするのが うとましい
えっちら おっちら 越後(えちご)の国へ
えっちら おっちら 落ちていく 。
かりかりしても かりんと食べて
きりきり舞いも 止まりきる
くりくり頭を くりくりすれば
けらけら笑って おけら顔
ころころ ころがり これまでだ。
ざぶざぶざぶと ざぶとん洗う
じめじめ じめじめ なめくじが
ずんずん 進んで ずっこけて
ぜんぜん ダメで 全滅(ぜんめつ)だ
ぞろぞろ ぞろぞろ そらぞらしい。
たどたどしいが 正しくて
ちりちり ちぢんで 散(ち)っていく
つかつか つかむが つかまらない
てくてく 歩いて くたくただ
とことこ 歩いて とことん 疲れた。
なみなみ 注(つ)いだ おしるこ なめて
にたにた するのは 早すぎる
ぬけぬけ 盗(ぬす)むは ぬすっとだ
ねばねば ねばるは ばねばかり
のこのこ 残(のこ)って 残(のこ)り組。
はらはら はればれ
ひらひら 開(ひら)いて ひるがえる
ぶるぶる 震(ふる)えて 振(ふ)りかえる
へらへら へばって 減(へ)るばかり
ほとほと ほれぼれ 掘ほ)りかえす。
まるまる 丸(まる)く 丸(まる)まって
みすみす ミスるは 見せしめだ
むざむざ するのは むさくるしい
めらめら 燃(も)えれば めろめろだ
もりもり もがいて 盛(も)りかえす。
やっとこ さっとこ やっぱりダメだ
ゆっくり ゆられて 行(ゆ)くとこなし
よたよた よろよろ よろしくない。
わくわく わけても わからない
うんうん うなって 運(うん)のつき。
さらにもう一つ。擬態語、擬音語の頭韻音頭(とういんおんど)-5
あっぱれ あばれて あれよあれよ
行け行け どんどん
うんうん 言っても うんこは出ない
えへん えへんと えばってみても
おっかなびっくり おかしがる。
かるがるしくも からめられ
きりきり きざまれ 切り取られ
くそくそ なにくそ へのかっぱ
けろけろ ケロリン けろけろけろ
ころころ ころがり 助かった。
さんさん さんまが 空を飛び
しらじらしいが 白(し)ら雲を
すいすいすいと すり抜けて
せかされながらも せくことなし
そらぞらしくも そり返る。
たんたん たまごが おったまげ
近(ちか)くで 時計が ちくたく ちくたく
つかつか 進んで つかまえて
手にして 見れば でんでん虫
とんとん 拍子(びょうし)は とんでもない。
はなれ ばなれに 花が咲き
ひらひら 花びら 散り始め
ふらふら ちょうちょが 羽を振る
へっぴり腰で へなへな 飛んで
ほどよく ほとほと ほぞをかむ。
ますます まざれば まぎらわしい
みみず みみずく みさかいなし
むしけら 蒸(む)しても 報(むく)われない
めめしく 泣くても 飯(めし)はない
もんもん もだえて もうおしまい。
やれやれ やったが やるせない
ゆっくり ゆったり ゆくりなく
よらば よったで よりきられ
わんぱくが わんわん 泣いても
運(うん)尽(つ)きる、うん、うん。
(追加予定)
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