Thursday, February 26, 2026

英語の接頭辞<pro->と 接頭辞<pre->

 

少し前に " 英語の接頭辞<pro->"  と " 英語の接頭辞<pre->"  を別々に検討したことがある (May, 2025) 。最近<pro>と<pre->を比較してある発見をしたので、忘れないうちにまとめておく。

ポスト " 英語の接頭辞<pro->" では


接頭辞<pro->をチェックしてみると
 
proactive    形容詞  積極的 (な)
 
to proceed     自動詞 進む 自動詞なので、<xxを進める、始める>は to proceed with と with が必要。 名詞  procedure    手順、手続き
 
to proclaim   宣言する
 
to produce    生産する、制作する、作り出す、プロヂューサー

professional  プロ (フェッショナル) 、専門家 profession ある程度高度な経験を積んだ職業、専門職

to profess  告白する

claim that one has (a quality or feeling), especially when this is not the case.
"he had professed his love for her only to walk away"
synonyms: declare, announce, proclaim, assert, state, affirm, avow, maintain, protest, aver, vow, asseverate, claim, pretend, purport, allege, make a pretence of, lay claim, make out that, let on that
 
profound       形容詞    奥が深い
Origin:Latin profundus “deep, vast,” equivalent to pro- + fundus “bottom”
 
program     名詞 プログラム、進行予定

to progress   進む、進歩する ー to digress   (本筋から) 離れる
 
to prohibit  禁じる、さまたげる、予防する 前もって防 (ふせ) ぐ
 
project        名詞 プロジェクト

prologue       プロローグ、前置 (まえおき)

promenade    プロムナード、海岸遊歩道
 
prompt  形容詞 すぐの、即座の  副詞  promptly  すぐに、即座に
Origin: Latin promptus “manifest, at hand, ready, quick, prepared,” adjective use of past participle of prōmere “to bring forth, deliver, set forth,” from prō- pro- 1 + (e)mere “to buy, obtain, take” (dictionary.com) 

pro-
 
a prefix of priority in space or time having especially a meaning of advancing or projecting forward or outward, and also used to indicate substitution, attached widely to stems not used as words: 
provision; prologue; proceed; produce; protract; procathedral; proconsul.

(dictionary.com)

pronoun         代名詞 (文法用語)
 
propaganda  プロパガンダ、政治的宣伝
 
to propagate     繁殖させる、伝播 (でんぱ) させる
 
to propel           推進する、前に進める     propeller プロペラ

propensity   性質、傾向    動詞 to propend (死語)
Word origin [1535–45; ‹ L prōpendēre to hang down, be inclined.
 
to propose   提案する、プロポーズする - to dispose (noun: disposal)   捨てる、処分する
 
to prosecute    遂行する. ;起訴する、告訴する;(死) 刑を執行する  名詞  prosecution 遂行、(死) 刑執行
 
prospect   名詞  (先の) 見通し
 
to protect     守る、予防する

to provide  提供する、供給する to provide someone with something となるので注意。

provision  名詞  用意、準備 (品) 、たくわえ

to provoke  挑発する
Origin: Latin prōvocāre “to call forth, challenge, provoke,” equivalent to prō- pro- 1 + vocāre “to call”; akin to vōx voice


原意としては<前に進む / 進める>。なぜか日本語化されているものがすくなくない。

 ”

と書いている。下線部が重要。

 dictionary.com では

a prefix of priority in space or time having especially a meaning of advancing or projecting forward or outward, and also used to indicate substitution, attached widely to stems not used as words: 
provision; prologue; proceed; produce; protract; procathedral; proconsul.

 

という解説があるが、実例では<in space>が多そう。

proactive    形容詞  積極的 (な)、向きな

to proceed     自動詞 前に進む

program     名詞 プログラム、進行予定 これは<in time>だが、印刷物などで視覚化されている場合が多い。

to progress   前に進む、進歩する
 
project        名詞 プロジェクト   projection  投影   前に映し出す
 
prologue       プロローグ、置き (まえおき) これも<in time>と言える。

 to propel           推進する、前に進める

to propose   提案する、プロポーズする  語源的には<前に置くin space。<前もって置く>、in time>ではない。

prospect   名詞  (先の) 見通し in time>のように見えるが、視覚的にはin space>だ。

to protect     守る、予防する   前もって防ぐ、防ごうとするでin time>と言える。

to provide  提供する、供給する  原意は<前に差し出す>でin space>。

provision  名詞  用意、準備 (品) 、たくわえ  これは<in time>と言える。

to provoke  挑発する 

Origin: Latin prōvocāre “to call forth, challenge, provoke,” equivalent to prō- pro- 1 + vocāre “to call”; akin to vōx voice
 
ラテン語の原意は<前に向かって叫ぶ> でin space>と言える。
 
to protract
 
AI Overview
 
Protract means to prolong, extend, or draw out in time or space, often implying an unnecessary or tedious delay. It is used to describe lengthening processes, such as negotiations or arguments, and also refers to anatomically extending a body part forward.
 
日本語で言えば<先に引き伸ばす>で<in time or space>だ。
 
以上の例では<in place> が多いが、<in time>(時間軸上)(日本語では<時系列>というのをよく使う) そこそこあるので、
 
a prefix of priority in space or time having especially a meaning of advancing or projecting forward or outward,
 
は妥当な説明だ。 

<pro->はまだまだある。
 
to procure  購買する   procurement  名詞  購買 
profile       プロフィール、略歴、概要、横顔
to prolong    先へ延 (の) ばす    <先へ>は<前へ>だ。
prominent  形容詞      目立つ
prospect    名詞  見通し  <前を見る>の意がある。
to prosper   栄える  prosperous 形容詞  繁栄した
protocol    外交上などの手続き
to protrude   突き出す / 出る、とび出る
province    比較的大きな行政地域、県
provision   名詞 多義語  提供、供給、条項 
 
 
projecting forward or outward,
 
の意 (出る) があるものでは
 
to produce 生産する、制作する、作り出す、プロヂューサー  <前に出す>感じがある
propaganda  プロパガンダ、政治的宣伝to propagate 繁殖させる、伝播 (でんぱ) させる
to protrude   突き出す / 出る、とび出る
 
があるが視覚的には<前へ、前方へ>だ。
 

一方ポスト " 英語の接頭辞<pre->" では

 

接頭辞<pre->をチェックしてみる。abc 順に並べてみると

precaution (前もっての) 注意

precedent    名詞 前例、先例

precise  形容詞 正確な
Origin: Latin praecīsus “curtailed, brief,” originally past participle of praecīdere “to cut off, cut short,” equivalent to prae- pre- + -cīdere, combining form of caedere “to cut”   文字通りでは<前もって切る>だが<端的 (たんてき) な>な意味もある、これが<正確な>に変化していったか。

predecessor    前任者

predetermined   形容詞 前もって決めた / 決められた

predicate   述語{じゅつご}(文法用語)

to predict   文字通りでは<前もって言う>、予測する  名詞 prediction  予測

predominant  形容詞 支配的な

preface     名詞 前書き、序文

to prefer  to prefer xx to yy、     yy よりも (前に、先に)  xx を好む

prefix   接頭辞(文法用語) 

pregnant     形容詞  妊娠中 (の) Origin: Latin praegnant- (stem of praegnāns ), variant of praegnās, equivalent to prae- pre- + *gnāt- (akin to ( g ) nātus born, gignere to bring into being)  文字通りでは<生まれる前>。

preinstalled   前もってインストールされた

prejudice    偏見  
Origin: Latin praejūdicium “prejudgment,” originally “preliminary or previous judicial inquiry,” equivalent to prae- pre- + jūdicium “legal proceedings, judging”  文字通りでは<前から用意された判決>。

preliminary  形容詞 前段階の、初等の、初級の

prelude  前奏曲、前置き

premature  形容詞 時期尚早の、未熟な

premium  割増料金、高級 (な) なによりも優先の

to preoccupy     文字通りでは<前もって占める>。心を奪う、夢中にさせる  to be preoccupied 

to prepay     前払いする  名詞 prepayment 前払,   prepaid 前払いの、前払いされた

preposition   前置詞(文法用語)

to prepare  (前もって)準備する

preposterous  前 (pre) 後 (post) の見さかいない ‐ー> とんでもない

to prescribe        文字通りでは<前もって書く>。処方箋を書く

to present  発表する、プレゼントする
 
Origin: Latin praesent-, stem of praesēns “being present,” present participle of praeesse “to be present, be before others, preside, be in charge”;  文字通りでは<前にいる>。

president       名詞 社長、大統領

Origin: Mddle English, from Latin praesident- (stem of praesidēns ), noun use of present participle of praesidēre “to preside over, sit in front of  文字通りでは<前に座る>。

prestigious  形容詞 権威ある

to presume  文字通りでは<前もって取る>。 推定する 

Origin: Latin praesūmere “to take beforehand” (in Late Latin: “to take for granted, assume, dare”), from prae- pre- + sūmere “to take up” ;to assume 仮定する、to consume 消費する

to pretend  xxを装 (よそお) う 形容詞 pretentious 装った、わざとらしい、大げさな  名詞 pretense (also pretence)

pretext   言い訳、口実{こうじつ}

to prevail  自動詞 優勢である

to prevent    to keep (something) from happening.  何かが起こることを (前もって) 避 (さ) ける

preview  オークション一般や公開される前に見ること

previous        形容詞  前の


<pre->の基本的な意味は動詞では<前>、<前もってxxする>、<前にある、立つ>。上のように、なぜか名詞形、形容詞形がよく使われる。

<Origin>は dictionary.com から。

と書いている。下線部が重要。

<前もってxxする>は時間軸上、時系列 (in time) のことで

日本語訳で<前もって>が出てくるのは

precaution (前もっての) 注意
predetermined   形容詞 前もって決めた / 決められた
to predict   文字通りでは<前もって言う>、予測する 
preinstalled   前もってインストールされた
to preoccupy  文字通りでは<前もって占める>。心を奪う、夢中にさせる  to be preoccupied

to prepay   前払いする (これは前もって支払う)
to prepare  (前もって)準備する
to prescribe   文字通りでは<前もって書く>。処方箋を書く
to presume   文字通りでは<前もって取る>。 推定する
preview  オークション一般や公開される前に見ること(前もって見ること)

とかなり多い。一方位置的な (in place) はなく統一されていると言っていい。これは<pro->との大きな違いだ。 

 

まとめ

<pro->は基本的に視覚的に<前へ、前方へ>、<前で >だが、時間的なものもある。

program  名詞 プログラム、進行予定 これは<in time>だが、印刷物などで視覚化されている場合が多い。
prologue プロローグ、前置き (まえおき) これも<in time>と言える。
to protect  守る、予防する  前もって防ぐ、防ごうとするで<in time>と言える。
provision  名詞  用意、準備 (品) 、たくわえ  これは<in time>と言える。

一方<prep>は位置的な (in place) はなく統一されていると言っていい。

 

 図示すると

<pro->

視覚的に、位置的に

X  ---------------> 前方

 目は顔の前についている。

<pre->

時間軸上、時系列で

前 < ---------------- X  (ーーーーー>)


日本語の<先 (さき) >はややこしく

時間軸上、時系列で

先< ---------------- X

先にやっておく = 前もってやっておく

先に生まれた、先輩

X  ーーーーー> 先のこと

先のことを予測する

 

 sptt

 

 

 

sptt


 

 

 

Tuesday, February 24, 2026

<動詞連用形+かかる>の複合動詞

 

前回のポスト  " <動詞連用形+かける>の複合動詞 " に続いて

<動詞連用形+かかる>の複合動詞 

をチェックしてみる。前回のポストで


乗りかける  乗りかかった船

では

1)まだ乗り終えていないが (未完) 乗り始めている。

2)すでに乗り終えていて (完了) 乗り始める>ではない。

 の二つの場合が考えられる。

 <乗りかかった船>は慣用表現で、もとは<乗りかける>ではなく<乗りかかる>。<乗りかけた船>でも通じるが、慣用的に<乗りかかった船>という。

と書いた。<動詞連用形+かかる>をザっと調べてみたが、<xxかける>でも<xxかる>でも、ほぼ同じような意味になるものがある。

xxと言いかけて、言うのをやめた。
xxと言いかかって(xxと言いかかったが)、やめた、 

<かける>は他動詞、<かかる>は自動詞。

あえて違いを探せば

<xxと言いかけて>には意思が感じられるが、<xxと言いかかって>にはあまり意思が感じられず、自然のなりゆき的だ。一方<言う>は<xxと言う>で<と>を取るが、他動詞と見ていいだろう。明らかに他動詞になるのは

ウソを言う。

<xxかける>でも<xxかる>でも、ほぼ同じような意味になるもの。微妙な違いはある。

やりかける   仕事をやりかけたところに太郎が遊びに来た。

やりかかる   仕事やりかかったところに太郎が遊びに来た。
        仕事やりかかったところに太郎が遊びに来た。
        仕事やりかかったところで太郎が遊びに来た。

上の<やりかかる>は何かおかしい。この<やる>は<xxをやる>で他動詞。一方<かかる>は自動詞。<何かおかしい>のはこのためか?

<やる>は<する>の意だが、<しかける>、<しかかる>には慣用用法がある。

しかける

仕事をしかけたところに太郎が遊びに来た。

罠 (わな) をしかける。慣用用法

しかかる

<しかかり品 (仕掛品) >は未完成品。<しかけ品>というのはほとんど聞かないが<しかけ中の製品>だ。これも<しかかり中の製品>と言いそう。<する>は<xxをする>で他動詞だが自動詞の<かかる>と相性がいいようだ。あるいは<しかける>が別の意味を持つためか。

機械止めかけた時に、また仕事が入ってきた。

止める 他動詞、かける 他動詞

燃料切れで機械止まりかかる

止まる 自動詞、かかる 自動詞

だが

機械を止め (他動詞) かかった (自動詞) 時に、また仕事が入ってきた。

燃料切れで機械が止まり (自動詞) かける (他動詞)

でも問題なさそう。

古い家が倒れかけている
古い家が倒れかかっている

病気の老人が死にかけている
病気の老人が死にかかっている

以上の例もほぼ同じような意味になる。

仕事終えかける
仕事終わりかける

は普通の言い方だが

仕事を終わりかける   
仕事が終えかける

でも間違いではないだろう。個人差があるか。

忘れかける
忘れかかる

そのこと忘れかけていた。
そのこと忘れかかっていた。 

もほぼ同じような意味になる。微妙な違いを探せば。

 そのことは忘れかけていた。

は話者の意識が感じられる。一方

そのことは忘れかかっていた。

 は話者の意識というよりは<思い出し>の感じ、あるいは自然のなりゆき的、さらには<自動詞的>だ。

<忘れる>は<xxを忘れる>で他動詞。上記の例は、意識的に<は>を使っているが、この<は>を<を>に変えてみる。

そのこと忘れかけていた。
そのこと忘れかかっていた。 

一番目はまあいいが、二番目の

そのこと忘れかかっていた。 

は変な日本語だ。 <忘れる>他動詞と<かかる>自動詞の組み合わせが悪いのか。

 今度は<は>を<が>に変えてみる。

そのこと忘れかけていた。
そのこと忘れかかっていた。 

今度は一番目が<変な日本語>で、二番目も<変な日本語>だが、なんとかなるか。<忘れる>は他動詞だが

そのことが xxかかっている

という<自動詞的>な意識が残っているためか。

以上はかなり微妙なところがあるが、文法的にはおもしろくもある。

 

取りかかる  慣用表現

取りかける

何かをし始めて、まだ終わっていない状態

だが<取りかかる>は

何かをし始めて、まだ終わっていない状態

であるが、<始める>に重点があり<まだ終わっていない状態>はほとんど意識されていない。

衰退、消滅の動詞 自動詞 + かかる


取れかかる   取れる 自動詞 <取りかかる>は慣用表現だが<取れかかる>は違う。
くずれかかる  <くずれかける>も可。
死にかかる  <死にかける>も可。
溺れ (おぼれ) かかる <溺れかける>も可。
消えかかる   <消えかける>も可。 火が消えかかる、火が消えかける
なくなりかかる  <なくなりかける>も可。
はげかかる   <はげかける>も可。 ペンキがはげかかる、ペンキがはげかける
倒れかかる  <倒れかける>も可。 古い木が倒れかかっている、古い木が倒れかけている

以上はほぼ同じような意味になる。

終わりかかる  /  終わりかける

少し違うようだ。普通は<終わりかける>。<終わる>は自動詞だが他動詞<かける>と相性がいいようだ。

寿命が終わりかかる
寿命が終わりかける 

<が>を<は>に変えてみる。

寿命は終わりかかっている
寿命は終わりかけている

ほぼ同じような意味だが、<寿命は終わりかかっている>は臨場感がある。だが個人差があるか。

前回のポスト  " <動詞連用形+かける>の複合動詞 " で Wki <かける>の解説を引用したが<かかる>の解説もあるので、末尾にコピー、ペイストしておく。意味は相当多岐にわたっているが、複合動詞の構成要素としての<かかる>説明はない。

もたれかかる
よりかかかる

の<かかる>相当の<かかる>の単独動詞としての説明が見当たらない。 

<かける>では

はしごを壁に立てかけてのぼる。

とう言い方ができる。


Wikiの説明の2番目に

2. 上からかぶせるようにれる。#布などがかぶられる。一部または全体がおおれる

  • 寝た子に毛布がかかる。

説明はまぜか他動詞<置く、被せる、覆う>の受身形が使われている。

寝た子に毛布がかかる。

<かかる>は自動詞だが、他動詞の<かける>で置き換えると

寝た子に毛布をかける。

 <毛布がかかる>に似た言い方には

落ちかかる  落ち葉が道路に落ちかかる

降りかかる  雪は頭や服に降りかかる
振りかかる  雪の上に刀が振りかかる

 漢字で書くと違いがあるが、耳で聞けば、大した差はない。

五番目に 

5 浴()びせられる。

熱湯がかかる。

があるが2番目と同じような意味だ。

 

末尾

 Wiki

動詞

かかるかる、かる、かる、かる、る】

  1. (ものが高い場所などに)取り付けられる。
    • 壁に時計がかかる
  2. 上からかぶせるようにれる。#布などがかぶられる。一部または全体がおおれる
    • 寝た子に毛布がかかる。
  3. (架かる)両端を固定して中央は浮かせた状態になる
    • 橋が架かる。
  4. 期間などの一部が重なる
  5. せられる。
    • 熱湯がかかる
  6. 機械が使用される。再生される。
    • 掃除機がかかる。エンジンがかかる。電話がかかる。音楽がかかる
  7. 影響を受ける。
  8. (当然に)消費される。転じて、必要となる。
    • 子供の教育には手間がかかる
    • そこに行くまで、3時間はかかる
    • そこに行くのに、10000円はかかる
  9. 課せられる。
    • 税金がかかる
  10. 議題に上がる。
    • この件については次の会議にかかる予定だ。
  11. 焦点となる。その結果次第である。依存する。
    • 優勝がかかった試合。
  12. 支払いが約束されている。
    • 多額の賞金がかかっている。
  13. (数学)じられる。
    • 6には2がかかっている。
  14. (文法)修飾する。
  15. 交配される。
    • 馬にロバがかかるとラバが生まれる。
  16. 色がまじる
    • 黄色がかかった緑。
  17. 医師診察してもらう。通院する。
  18. 着手する。
    • 仕事にかかる
  19. 攻める
    • かかってこい。
  20. 関連する。関係する。
    • 特許出願に係る発明
  21. (補助動詞)きめこむ。そのような態度を取る。
    • 決めてかかる。なめてかかる。疑ってかかる


sptt

 



 



 

Friday, February 20, 2026

<動詞連用形+かける>の複合動詞

 

<かける>についてはだいぶ前に検討したことがある。

かける, 掛ける、懸ける、 駆ける、賭ける、掻く、書く November 19, 2012


<かける>は相当にいろいろ違った意味があり、調べるとまるでワンダーランドにはいり込んでしまったような感覚になる。

今回は<動詞連用形+かける>の複合動詞をチェックしてみる。日本語の複合動詞は英語のイディオム動詞、熟語動詞、phrasal verb に相当すると言えるかもしれない。過去にいくつかの複合動詞をチェックしたことがあるが、<動詞連用形+かける>はチェックし忘れたようで、みつからない。<かける>自体相当にいろいろ違った意味があるが、<動詞連用形+かける>の<かける>もいろいろ違った意味があり、これまたワンダーランドにはいり込んでしまったような感覚になる。この<かける>は汎用性が高く、かなり自由にいろいな動詞につき、際限がない。よく使われる、なじみのあるモノものをとりあげる。

見かける  見かけ、見せかけ

<見かける>は難しい。初めから例外を扱うことになるが、あとから出てくるが、一般的には複合動詞<動詞連用形+かける>については次のことが言える。末尾参照

【意味】

① 何かをし始めて、まだ終わっていない状態

② もう少しで~の状態になった (なる)

ーーーーー

  1. あるものに及ばせる。
    • 話しかける
  2. し始める。
    • 本を読みかけたところで電話が鳴った。
  3. もう少しでし始めるところでしないままにする。しそうになる。
    • 事故を起こしかけた。

では説明がつかない。

<話かける> は<だれだれに話かける>で、<を>を取らないないので自動詞になるが、他動詞っぽい。to talk over ではない。一方<見かける>は<だれだれを見かける>で、<を>を取るので他動詞なるが、意識的に<見る>のではなく、むしろ<ちらっと見える、見えた>で自動詞っぽい。<見かける>は一瞬のことだ。一般的に

瞬間的な動作

立ちかける
座りかける
開けかける   ドアを開けかける
閉めかける  ドアを閉めかける
おぼれかける

<瞬間的な動作の動詞+かける>は

① 何かをし始めて、まだ終わっていない状態

始まったが、まだ完了していない状態を示す。ここで、完了は重要なコンセプトだ。

これは上記の

① 何かをし始めて、まだ終わっていない状態

し始める。

に近い。

だが<見かける>は

始まったが、まだ完了していない状態を示す。

ではない。 <見かける>は

昨日近所のコンビニで花子を見かけた。 

と、過去形が多いようだが

近くのコンビニでは太郎をよく見かける。

とも言える。

<xxかける>は他動詞<かける、掛ける>由来と思われるが、自動詞の<かかる、掛かる>も流用されているようだ。<見かける>の場合は<見かかる>が実質的な意味のようだ。上記の<自動詞っぽい>。さらに話を進めると、あるモノ、あるコトを<掛けた>、あるモノ、あるコトが<掛かった>あとは外 (はず) さないと<掛ったままになっている>。<見かける>にはこの<掛ったままになっている>の意味が隠されている。 記憶に残っている。

見かけ

見かけが悪い

見かけはわるいが、品質はいい。 

見かけがいい

見かけがいいが、すぐ故障する。

 <見かけ>の<かけ>は<見かける>由来だろう。

<ちょっと見せかけところ (では)>の意、で説明ができる。

見せかけ

<見せかけ> も<見せかける>由来で<見せかける>は<ちょっと見せる>が原意。

xxのように見せかける

 という言い方がある。

見せかけにだまされてはいけない。

は<ちょっと見せる>と<xxのように見せる>の両義が重なっているようでもある。
 

言いかける
しゃべりかける
話しかける
語 (かた) りかける
呼びかける

<言いかける>、<しゃべりかける>は

し始める

 一方<話しかける>、<語りかける>、<呼びかける >は

あるものに及ばせる

で<言う>、<しゃべる>と<話す>、<語る>の違いをきわだたせている。


やりかける   やる  to do
しかける    する  to do

し始める

<しかける>には別の意味もある。

罠 (わな) をしかける、爆弾をしかける



行きかける  行きがけ  行きがけにちょっと太郎のところ寄ってみる
帰りかける  帰りがけ  帰りがけにちょっと花子のところ寄ってくる

<行きかける>、<帰りかける>は

し始める

 <行きがけ>、<帰りがけ>は意味がずれている。 <行き始め>、<帰り始め>ではない。

<行きがける>、<帰りがける> とはほとんど言わない。やはり<掛っている>状態な (完了していない) のだが、<始まり>でも<もう少しでし始めるところ>でもない。

出かける  慣用表現

し始める

の意になる。

出かけるときに母に呼び止められた。

だが

出かけようとするときに母に呼び止められた。

と言いそう。

出かけるときには車に注意。 

には<し始める>の意がない。

し始めるでは<出しな (に)>,<出がしら (に)>という慣用表現もある。さらには<出かかる>も可能だろう。

<出かける>の<かける>には一般的な<かける>の意味はなく、この意味を出そうとすると

出かけかける
出かけかかる 

になる。

 

入 (はい) りかける    入 (はい) りかけた時にドアが自然に開いた

し始める


食べかける
飲みかける
書きかける
読みかける

以上は

し始める 

でもいいが

食べかけがまだ残っている
飲みかけのビール
書きかけの手紙を、また書きだす。
読みかけの小説を、また読み出す。

では

① 何かをし始めて、まだ終わっていない状態

の後半、未完の状態が重視されている。中断している状態とも言える。

投げかける
ふりかける  <ふりかけ>という食品がある。動作、情況をみると<振る>、<降る>の意味が相当する

以上は

あるものに及ばせる

押しかける
おどしかける

これらも

あるものに及ばせる

と言えよう。


乗りかける  乗りかかった船

では

1)まだ乗り終えていないが (未完) 乗り始めている。

2)すでに乗り終えていて (完了) 乗り始める>ではない。

 の二つの場合が考えられる。

 <乗りかかった船>は慣用表現で、もとは<乗りかける>ではなく<乗りかかる>。<乗りかけた船>でも通じるが、慣用的に<乗りかかった船>という。

 

たたみかける    慣用表現

ふろしきを畳みかかける

では<し始める>.。だが

畳みかけるように説明して、納得させた。

では

  1. あるものに及ばせる。
    • 話しかける
  2. し始める。
    • 本を読みかけたところで電話が鳴った。
  3. もう少しでし始めるところでしないままにする。しそうになる。
    • 事故を起こしかけた。

 で説明がつかない。

<たたむ>は大体短時間の繰り返し動作だ。折りたたむ。そして、すぐ終わる。たたみ終える。

ふろしきをたたむ
布団をたたむ
衣服をたたむ

<たたみかける>は

すぐに終わらず、しばらく<たたむ動作>が続く状態。だが大体はたたみ終える。完了。次の<未完>参照。

 

終わり、<中断>関連の語

終わりかける   会議はもう終わりかけている
死にかける
朽 (く) ちかける
崩 (くず) れかける
止まりかける
やめかける
あきらめかける
忘れかける

終わりに近いが、まだ完全には終わってい状態を示す。 未完。

 

始まり関連

始まりかける  会議はもう始まりかけている。
思い出しかける

し始める

思いかける、思いがけない

あるものに及ばせる


末尾

参考

 複合動詞に使われる<かける>をネットで調べてみると


https://japaneseexercises.com/2024/11/23/

KEN日本語教師

【JLPT N3 ~かけ 文法解説・問題】

【意味】

①何かをし始めて、まだ終わっていない状態

②もう少しで~の状態になった (なる)

【英語訳】

① Use “~かけ” when you say that you have started something and are not finished with it yet.

② Use “~かけ” when you want to express that something almost happened but did not actually occur.


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動詞:欠ける

かけるける, ける, ける, ける】

  1. 一部失われて完全でなくなる。
    • 茶碗の縁が欠ける。怪我でメンバー欠ける
  2. 不足している。
  3. (月が)ほそなっていく。
動詞:掛ける

かけるける、ける、ける、ける】

  1. (ものを高い場所などに)とりつける。懸架する。
    • 壁に時計をかける
  2. 上からかぶせるように
    1. 布などをかぶせる。一部または全体をおお
      • 寝た子に毛布をかける
    2. 眼鏡装着する。
    3. (架ける)両端を固定して中央は浮かせた状態にする。
      • 橋を架ける
    4. (架ける)2点をつなぎ、応答ができる状態にする。
  3. びせる
    • 熱湯をかける
  4. すわ。腰を下ろす。
    • 椅子にかけてお待ち下さい。
  5. 機械使つか
    • 掃除機をかける
  6. 影響を与える。
  7. 消費する、ついやす
    • 子供の教育に手間をかける
    • そこに行くまで、3時間もかける
    • そこに行くのに、10000円もかける
  8. 議題に上げる。
    • この件については次の会議にかけよう。
  9. (数学)じる。乗算する。接続詞も参照。
    • 2に3をかけると6になる。
  10. 交配させる。
    • 馬とロバをかけるとラバが生まれる。
  11. (「にかけ」「にかけて」などの形で)場所や時間が及んで。
    • 午後から翌日にかけて猛吹雪となるでしょう。
  12. (「にかけては」などの形で)ある特徴や話題について。において。
    • 足の速さにかけては右に出る者がいない。
  13. (動詞の連用形の後ろにつく)
    1. あるものに及ばせる。
      • 話しかける
    2. し始める。
      • 本を読みかけたところで電話が鳴った。
    3. もう少しでし始めるところでしないままにする。しそうになる。
      • 事故を起こしかけた。

 

<欠ける>には<不完全>の意味があるので

①何かをし始めて、まだ終わっていない状態

②もう少しで~の状態になった (なる)

 に関連するが複合動詞構成の<欠ける>で歯ないだろう。

以上の<かける>には<宙ぶらりん>の状態を表すものがある。

 (架ける)両端を固定して中央は浮かせた状態にする。

  • 橋を架ける。13 が複合動詞に使われる<かける

13 が複合動詞に使われる<かける>。

一番目の英語対訳つきの説明では

  1. あるものに及ばせる。
    • 話しかける

が抜けている。この<かける>は<ける、ける、ける>の原意が残っている。


追いかける    この<かける>は<駆ける>ではない。
走りかける    走りかけよる
誘いかける
ささやきかける

以上で大体カバーできるが、カバーできないものもある。 

慣用表現としておこう。


見かける
出かける
たたみかける 


sptt

Tuesday, February 17, 2026

動詞 -> 形容詞、xxしい、xxわしい

 

前回のポスト " 形容詞+<しむ>による動詞化 " で

形容詞 -> 動詞  xxしむ

をざっと見たが、

動詞 -> 形容詞

をこれまたざっと見てみる。前回のポストと同じく、主に感情表現だが、細かく言えば心理表現も含む。アイウエオ順。

(?)  -> いかがわしい

いたむ ー> いたましい   痛む

いとしむ ー> いとおしい

いむ ー> いまわしい、いまいましい。<いましい>という言い方はない。忌む

うたがう ー> うたがわしい  疑う

うとむ ー> うとましい   

うらむ ー> うらめしい。なぜか<うらましい>とならない。恨む

うらやむ ー>うらやましい

(?)  -> うるわしい   

おそれる ー> おそろしい  恐れる

(おぞむ)  ー> おぞましい

かがやく ー> かがやかしい  輝く

かぐ ー> かぐわしい    匂いをかぐ

このむ ー> このましい  好む

さわぐ -> さわがしい   騒ぐ

すさむ ー> すさまじい

たのむ ー> たのもしい。 なぜか<たのましい>とならない。頼む

なげく ー> なげかわしい  嘆く

にくむ ー> にくましい  あまり聞かない。普通は<にくい>、<にくたらしい>。憎む、憎い

(につく)  ー> につかわしい

ねたむ ー> ねたましい

のぞむ ー> のぞましい   望む

まぎる、まぎれる ー> まぎらわしい

めずる ー> めずらしい   

やむ -> やましい   病む

わずらう ー> わずらわしい


1)<xxむ>が多い。この<xxむ>は別のポストでもっと一般的に検討したことがある。

2)xxわしい

(?)  ー> いかがわしい

いむ ー> いまわしい

うたがう ー> うたがわしい

(?)  -> うるわしい

かぐ ー> かぐわしい

なげく ー> なげかわしい

(につく)  ー> につかわしい 

まぎる、まぎれる ー> まぎらわしい

わずらう ー> わずらわしい    

感情 / 心理表現でないものも多い。    

3)すく、好く / きらう、嫌う (好き / 嫌い)は形容動詞になる。

好く -> 好きな / だ  <だ>がない<好き>でもいい。

嫌う -> 嫌いな / だ  <だ>がない<嫌い>でもいい。


sptt

Monday, February 16, 2026

形容詞+<しむ>による動詞化

 

 <しむ>は古語の使役助詞だが (末尾参照) 、今でも無意識に使われている。特に<形容詞+しむ>による動詞化は独立した一語となっている。だが<形容詞+しむ>による動詞化は限られて、一般性があるとは言えない。主に感情表現。アイウエオ順並べてみる。

あやしい  ー あやしむ

(いつくしい) ー> いつくしむ

うらやましい ー いらやましむ  ダメ

うれしい ー うれしむ  ダメだが、<何をうれしんでいるのだ?>は可能か。普通は<何をうれしがっているのだ?> <うれしがる>

おかしい ー おかしむ   ダメ <何をおかしむ、おかしんでいる?>はダメで、<何をおかしがっている?>。<おかしがる>

<おかしい>は<おもしろい>と<何か変だと思う>の違った二つの意味がある。

惜 (お) しい ー 惜しむ

おそろしい ー おそろしむ  ダメ

おもしろい  ー おもしろしむ  ダメ

悲 (かな) しい ー 悲しむ

くやしい ー くやしむ   何をくやしんでいる?

苦 (くる) しい ー 苦しむ

さみしい ー  さみしむ  ダメ

なつかしい ー なつかしむ

むなしい ー むなしむ  ダメ

はずかしい ー はずかしむ  ダメ  だが、純使役の<誰だれをはずかしむ、しめる>は可能。

やましい ー やましむ  ダメ

よろこばしい ー  よろこばしむ  ダメだが、純使役の<誰だれをよろこばしむ、しめる>は古文調だが可能。

 

けっこう複雑だ。

ここで注意したいのは、形容詞+<しむ>による動詞化だが、他動詞となることだ。これはかなりの変換だ。

惜 (お) しい ー 惜しむ   xxを惜しむ

悲 (かな) しい ー 悲しむ  xxを悲しむ

苦 (くる) しい ー 苦しむ  xxを苦しむ。ダメ。これは例外で普通は<xxに苦しむ>で自動詞。

なつかしい ー なつかしむ  xxをなつかしむ

ここで、さらに注意したいのは、この他動詞化だが、 <私は>で主体が変わらないこと。<しむ>は元来使役だが、以上の例では使役の相手が出てこない。使役相手が自分自身とすると

私は惜 (お) しい ー 私は自分自身を惜しむ 

私は悲 (かな) しい ー 私は自分自身を悲しむ

私は苦 (くる) しい ー 私は自分自身を苦しむ 

私はなつかしい ー 私は自分自身をなつかしむ

になるが、変な日本語だ。<自分自身>がないのが自然だ。


ダメなものは<xxがる>が可能なものがある。

うらやましい ー いらやましむ  ダメ  -> うらやましがる

おそろしい ー おそろしむ  ダメ  -> おそろししがる

くやしい ー くやしむ   何をくやしんでいる? ー> くやしがる

やましい ー やましむ  ダメ   -> やましがる これはほぼダメ。 

<がる>は別のポストで、日本語野特徴として取り上げたことがあるので、ここでは話を進めない。

 

末尾

学研全訳古語辞典

しむ

助動詞下二段型

《接続》活用語の未然形に付く。

①〔使役〕…せる。…させる。

出典徒然草 三八

「愚かなる人の目をよろこばしむる楽しみ、またあぢきなし」

[訳] 愚かな人の目を楽しませる快楽(というの)も、同様につまらないものだ。

② 略

③ 略

語法

使役の「しむ」 尊敬語・謙譲語を伴わないで単独で用いられる「しむ」は、①の使役の意味で、上代にはほとんどこの意味で用いられた。

注意

「しめ給ふ」には二とおりあり、「…に」に当たる使役の対象の人物が文脈上存在する場合は使役、そうでない場合は最高敬語(二重敬語)と見てよい。

語の歴史

中古の使役表現では、和文体で「す」「さす」が用いられ、漢文訓読調の文章では「しむ」が用いられた。使役の「しむ」は中世以降は和漢混交文に用いられている。③は、中古末期以後、主として男性の会話文で用いられた。

 

sptt 

 

Monday, December 29, 2025

<つく>、<つける>について、自動詞、他動詞

 

 <つく>は多義語でかなり前のポスト

<つく>(突く、着く、付く )について ( Nov 10, 2012) で


突く
着く
付く   自動詞、関連語:他動詞 付ける
就く (任務に就く)
衝く (的を絞って突く、攻撃する)
尽 く 、関連語:尽きる、尽くす
憑く (もののけが(とり)つく)
搗く (こめ、もちなどをつく)
点く (火がつく、電気がつく)
 
適当な漢字がないようだが、まりをつく;杖をつく、手をつく; 息をつく もある。漢字を使うとこれだけの区別があるが、かなだけ、あるいはもっと現実的 に耳で聞いたり話したりするときはこれらの区別はない。いいかえれば、中国語の漢字では発音上これらの区別があるが、日本語では区別がなく、すべて<つく>なの だ。
正確には、<く>(<つ>にアクセントがある-着く、付く、就く、尽 く、憑く、点く )と<つ>(<く>にアクセントがある-突く、衝く)の区別がある。中国語の四声に似た区別だ。
漢字を使うと意味が違う、あるいは微妙に違うようだが、大和言葉としての<つく>はかなり大雑把な動詞、よくいえば、かなり一般化、抽象化された語だ。もとの大きな意味は共通している(同源とか同根というが、いわば<ur- つく>だ)。<ある場所にに近づく、近づける>といったような意味だ。
 

” 

と書いている。さて、よく使われるものを自動詞と他動詞に分けてみる。


着く 自動詞  東京に着く、小包が着く、まもなく東京に着ける (可能) 、車を壁に着ける (車を壁に近づける) (他動詞)

付く 自動詞  汚れが服に付く、汚れを服に付ける (他動詞)

就く 自動詞  任務に就く、任務に就ける (可能)、太郎を任務に就ける (他動詞)

点く 自動詞  火がつく、電気がつく、火を / 電気をつける (他動詞)。<点 (つ) く>はいかにも当て字だ。 

 

突く 他動詞   槍を突く、壁を槍で突く、この槍は壁を (が) 突ける (可能)

<突く>は<つく>でもイントネーションが違う。

もちをつく 他動詞    (太郎は) もちつける (可能)   もちつける (自動詞)  もちがつけた、もちがつき上がった、もちができ上がった

まりをつく 他動詞    (花子は) まりつける (可能)

杖 (つえ) をつく 他動詞    (その老人は) 杖つける (可能)

息をつく 他動詞    これでやっと息つける (可能)

 

以上の例では、自動詞では<xく>が<xける>で可能、他動詞になる。 一方、当然だが他動詞<xく>の<ける>による他動詞化はない。これらは規則といえる。

<可能>は 

 <五段活用 -> 下一段活用>変換による可能動詞化

というのがあり、以上の例ではこれがあてはまる。

また<可能>は普通は<誰だれがxxできる>で、人が主語、主体になる。だが例外もある、

塩は水に溶 (と) ける。 

これまた<だが>だが、この<溶ける>は他動詞<溶く>の自動詞化ともいえる。

もちをつく 他動詞    (太郎は) もちつける (可能)   もちつける (自動詞)  もちがつけた

の<もちがつける>の<つける>も他動詞<つく>の自動詞化といえる。

 

sptt

 

Sunday, December 28, 2025

<動く>、<動かす>、to move、Let the chair move. は可能か?

 

日本語では自動詞<動く>、他動詞<動かす>が使い分けられている。一方英語の to move は自他兼用動詞。やや現実離れしているところがあるが

椅子が動く  The chair moves.

(誰かが、何かが)椅子を動かす  (someone, something) moves the chair.

カッコ内の(誰かが、何かが)、(someone, something)は必要で

太郎が / は椅子を動かす。Taro moves the chair.

ところで英語で

Let the chair move. という言い方は可能か? ビートルズの歌に<Let it be>というのがある。

Let the chair move. は<椅子を動かさす>でもいいが、正確には<誰かに椅子を動かさす>の<誰かに>を省いたものか?

だが、これは Let someone move the chair. が正しいだろう。

 

sptt