Monday, September 14, 2020

<み>語尾の文法分析

 

<み>はよくわからない語尾だが意味がある。大体形容詞につく。<さ>と<め>という語尾もあるのでできるだけ多く並べて比較してみる。


高い - 高み - 高さ  - 高め
低い - 低み - 低さ  - 低め 

安(やす)い - 安み - 安さ - 安め

深い - 深み - 深さ  - 深め
浅い - 浅み - 浅さ  - 浅め

遠い - 遠み - 遠さ - 遠め
近い - 近み - 近さ - 近め

大きい - 大きみ - 大きさ - 大きめ
小さい - 小さみ - 小ささ - 小さめ

広い - 広み - 広さ - 広め
せまい - せまみ - せまさ - せまめ

多い - 多み - 多さ - 多め
少ない - 少なみ - 少なさ - 少なめ

長い - 長み - 長さ - 長め
短い - 短み - 短さ - 短め

速(はや)い - 速み - 速さ - 速め
のろい - のろみ - のろさ - のろめ

早はや)い - 早み - 早さ - 早め
遅(おそ)い - 遅み - 遅さ - 遅め

厚(あつ)い - 厚み - 厚さ - 厚め
薄(うす)い - 薄み - 薄さ - 薄め

細(ほそ)い - 細み - 細さ - 細め
太(ふと)い - 太み - 太さ - 太め

重(おも)い - 重み - 重さ - 重み
軽(かる)い - 軽み - 軽さ - 軽め

暗(くら)い - 暗み - 暗さ - 暗め
明(あか)るい - 明るみ - 明るさ - 明るめ

強(つよ)い - 強み - 強さ - 強め
弱(よわ)い - 弱み - 弱さ - 弱め

鋭(するど)い - するどみ - するどさ - するどめ
鈍(にぶ)い - にぶみ - にぶさ - にぶめ

硬(堅)(かた)い - 硬(堅)み - 硬(堅)さ - 硬(堅)め
やわらかい - やわらかみ - やわらかさ - やわらかめ

丸(まる)い - 丸み - 丸さ - 丸め

似たのに

(まろい) - まろみ - まろさ - まろめ    <まろむ>と言う動詞はありそう。
四角い - 四角み - 四角さ - 四角め

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暑(あつ)い - 暑み - 暑さ - 暑め
寒(さむ)い - 寒み - 寒さ - 寒め

あたたかい - あたたかみ - あたたかさ - あたたかめ
涼(すず)しい -  涼しみ -  涼しさ -  涼しめ

熱(あつ)い - 熱み - 熱さ - 熱め
ぬるい - ぬるみ - ぬるさ - ぬるめ
冷(つめ)たい - 冷たみ - 冷たさ - 冷ため

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若(わか)い - 若み - 若さ - 若め
古(ふる)い - 古み - 古さ - 古め


<あたらしい>が<xx しい>形で、もとの語は<あらたし>のようだが、<あらたな、あらただ>で形容動詞になる。

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よい(良い) - よみ - よさ - よめ
悪(わる)い - 悪み ‐ 悪さ - 悪め

賢(かしこ)い - かしこみ - かしこさ - かしこめ

<おろかな、おろかだ>は形容動詞。<バカな、バカだ>も形容動詞形になるが<バカがいる>とも使い<ばか+な>、<バカ+だ>と解釈してもいい。

つらい - つらみ - つらさ - つらめ

うるさい - うるさみ - うるささ ‐ うるさめ

ありがたい - ありがたみ - ありがたさ - ありがため

<あり難(がた)し>がもとで<かたし>古語。現代語は<かたい>。なりがたし、行きがたし、言いがたし、などと古語のまま使うこともある。

にくい - にくみ - にくさ - にくめ    <にくむ>動詞がある - にくみ

(もの)すごい - すごみ - すごさ(ものすごさ) - すごめ  <すごむ>という動詞がある。

(追加予定)

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色(いろ)  目に訴える。目(視覚)のせンせーション。

白い - 白み - 白さ  <白(しら)む、(白まる)> - 白め
黒い - 黒み - 黒さ  <(黒む)、黒ずむ、黒まる> - 黒め
赤い - 赤み - 赤さ  <赤む、赤まる>  - 赤め
黄色い - 黄色み <黄み、卵の黄み> - 黄色さ - 黄色め
青い - 青み - 青さ - 青め

淡(あわ)い - 淡み - 淡さ - 淡め
濃い - 濃み - 濃さ - 濃(い)め   (酒の)コクはこの<濃い>由来
うすい - うすみ - うすさ - うすめ

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音 -耳に訴える。耳(聴覚)のせンせーション。

うるさい - うるさみ - うるささ - うるさめ
静かな -  静かみ - 静かさ - 静かめ  <静かな>は形容動詞。

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におい - 鼻に訴える。鼻(臭覚)のせンせーション。 

くさい - くさみ - くささ - くさめ

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味(あじ)、味覚(みかく) - 舌に訴える。舌(味覚)のせンせーション。

甘い - 甘み - 甘さ - 甘め
辛(から)い - 辛み - 辛さ - 辛め
塩辛い - 塩辛み - 塩辛さ - 塩辛め
しょっぱい - しょっぱみ - しょっぱさ - しょっぱめ
苦(にが)い - 苦み - 苦さ - 苦め
渋い - 渋み - 渋さ - 渋め

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肌ざわり(触覚) - 肌に訴える。肌(触覚)のせンせーション。

荒、粗(あら)い - あらみ - あらさ - あらめ
なめらかな - なめらかみ - なめらかさ - なめらかめ  <なめらか>は形容動詞

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痛(いた)い - 痛み - 痛さ - 痛め     <痛む>という動詞がある。
かゆい - かゆみ - かゆさ - かゆめ
だるい - だるめ - だるさ - だるめ

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以上は<xx い>形容詞。多くは三音節で基本語単語。日本語の純形容詞と言える。

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<xx しい>形容詞

感情表現

たのしい - たのしみ - たのしさ - たのしめ  <たのしむ>という動詞あり、<たのしみ>はこの動詞の連用形体言(名詞)用法か。以下もこれと同じだろう。

うれしい - うれしみ - うれしさ - うれしめ   <うれしむ>はあまり使われない。

おかしい - おかしみ - おかしさ - おかしめ    <おかしむ>はあまり使われない。

おもしろい - おもしろみ - おもしろさ - おもしろめ  <おもしろむ>はほとんど使われない。

おそろしい - おそろしみ - おそろしさ - おそろしめ    動詞に<おそれる>がある。

悲しい - 悲しみ - 悲しさ - 悲しめ   <悲しむ>はよく使われる。

くやしい - くやしみ - くやしさ - くやしめ  <くやしむ>という動詞がある。<xx をくやしむ>とはあまり言わず(純叙述的)、<xx をくやしんでいる>(具体的な叙述)というのが普通。<くやむ>も<xx をくやんでいる>と言うのが多いようだ。だが<xx をくやしんだ>、<xx をくやんだ>、<xx をくやしんでいた>、<xx をくやんでいた>いずれも使う。過去は具体的な叙述だ。

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様態、性格、性質

新(あたら)しい) - 新しみ - 新しさ - 新しめ  (<-> 古い)

<あたらしい>は<xx しい>形で、もとの語は<あらたし>の古語<xx し>活用。だが、<あらたな、あらただ>で形容動詞になる。

あつかましい - あつかましみ - あつかましさ - あつかましめ

いそがしい - いそがしみ - いそがしさ - いそがしめ    動詞 <いそぐ>

いやらしい - いやらしみ - いやらしさ - いやらしめ

美しい - 美しみ - 美しさ - 美しめ

うれしい - うれしみ - うれしさ - うれしめ

おかしい - おかしみ - おかしさ - おかしめ

くるしい - くるしみ - くるしさ - くるしめ     動詞 くるしむ - くるしみ

けたたましい -  けたたましみ - けたたましさ - けたたましめ

さびしい - さびしみ - さびしさ - さびしめ

さわがしい - さわがしみ - さわがしさ - さわがしめ   動詞 さわぐ - さわぎ

すずしい - すずしみ - すずしさ - すずしめ   動詞 すずむ - <すずみ>は聞かない。

そらぞらしい - そらぞらしみ - そらぞらしさ - そらぞらしめ

たくましい - たくましみ - たくましさ - たくましめ

正(ただ)しい - 正み - 正しさ - 正しめ

現代の反対語は<まちがった>で形容詞ではなく英語の過去分詞に似た修飾語になる。他には<まがいもの>の<まがい>があるが、これは動詞<まがう(まちがう)>の連用形体言(名詞)用法が修飾語になったもの。

たのしい - たのしみ - たのしさ - たのしめ         動詞 たのしむ - たのしみ

なつかしい - なつかしみ - なつかしさ - なつかしめ

なまめかしい - なまめかしみ - なまめかしさ - なまめかしめ 

はずかしい - はずかしみ - はずかしさ - はずかしめ  <はずかしめ>は<はずかしめを受ける>のように使いこれは<どちらかというと、はずかしめ>の意ではない。これは<はずかしめる>の連用形体言(名詞)用法といえる。

まぶしい - まぶしみ - まぶしさ - まぶしめ

むなしい - むなしみ - むなしさ - むなしめ

むずかしい - むずかしみ - むずかしさ - むうずかしめ

やさしい(優しい) - やさしみ - やさしさ - やさしめ
やさしい(易しい) - やさしみ - やさしさ - やさしめ

わずらわしい - わずらわしみ - わずらわしさ - わずらあしめ
わびしい - わびしみ - わびしさ - わびしめ   

 

(追加予定)

<擬音語、擬態語 + しい>はやたらある。<そらぞらしい>は一例。

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以上をざっと見ると<xx さ>は問題なく、ほぼ完全な文法法則。意味は<程度>を表わす簡単にいっていいが、もう少し正確には<xx (し)いことの程度>となるか。

高さ - 高いことの程度
低い - 低いことの程度
大きさ - 大きいことの程度
小ささ - 小さいことの程度
よさ -よいことの程度
白さ - 白いことの程度
甘さ - 甘いことの程度

たのしさ - たのしいことの程度
新しさ - 新しいことの程度

もっと調べないといけないがこれは法則に近い。

<xx め>もOKなものがそこそこある。意味は<比較して、現状、通常より xxx (し)い>を表わすといっていいだろう。 だが<xxx め>は文法法則というほどではない。また例えば<ひかえめ>は<ひかえる>の連用形<ひかえ>+ <め>で、<め>が形容詞につくとは限らない。だがこれは<どちらかというと、ひかえめ>の意ではないようだ。反対の意の動詞に<でしゃばる>があるが<でしゃばりめ>はないはが<でしゃばりがち>はある。そしてこれは<どちらかというと、でしゃばりがち>でもいい。そしてまた<ひかえがち>でもいいし<ひかえめがち>でもいい。動詞連用形 + <め>を探してみると

落ちる - 落ちめ (落ちがち、落ちる傾向にある。かなり落ちた状態)

勝つ - 勝ちめ  次郎との対戦では太郎に勝ちめはない。 高い勝つ可能性。ほぼ勝つ状況。<勝ちめ>はあるが<負けめ>は聞かない。この可能性は<可能な性能>ではない。

泣く - 泣きめ    泣きめを見る

弱る(よわる) - よわりめ   よわりめにたたりめ

 

折りめ

さかいめ   生死のさかいめにある。

も関係ありそう。

このポストは<め>についてではなく<み>についてなので、<め>については別の機会に検討する。


さて<xxx み>だが、これは使えるのがかなり限られている。

高み - 高みの見物

低み - 手もとの辞書にはあるが(<低いところ>の意)聞いたことはない。

深み - 深みにはまる、深みがある (深いところ)-比喩的

浅み - <浅いところ>は池、川、海では<浅瀬>というのが使われる。

速み - <速(はや)み>という表現はある。だが形容詞<速い>由来ではない。

https://note.com/masajyo/n/nfe10260ed6da


【百人一首鑑賞】
瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ 崇徳院

現代語訳

川の瀬の流れが速く、岩にせき止められた滝のように急流が2つに分かれる。しかしまた1つになるように、あなたと離れていてもまたいつか再会したいと思います。


解説のなかにに<はやみ>の解説がないが、<はやみ>の<み>は<はやいので>という解釈が普通だ。

<瀬をはやみ>の<を>はなにか?

<を>のない<瀬はやみ>なら<瀬(の水の流れ)が速い>になる。これは和歌の表現なので、<掛け言葉(か)>の修辞になっていて


瀬をはやむ
岩にせかるる滝(のような)川

ではないか?これだと<はやむ>という動詞がないといけない。

今の日本語では

はやまる
はやめる

はあるが、<はやむ>はない。昔は<はやむ>という動詞があったのではないか?意味は<はやまる>(自動詞)<はやめる>(他動詞)の両刀使い。

瀬をはやむ

<を>があるので<瀬をはやめる>は現代的解釈では意味が通らない。<瀬はやまる川(の流れ)>なら意味が通る。そうすると

はやまる川(の流れ)
岩にせかるる滝(のような)川

と解釈できる。<はやみ>の解釈は<川の瀬の流れが速いので>とはまったく違ってくる。

形容詞<速い>由来の<速み>があってもいい。あとで述べる芭蕉(門下)俳句の境地<軽み>、<細み>が参考になる。

あたたかみ - あたたかい<ところ>、対応 -比喩的。対称的な<冷たみ>があってもよさそうだ。意味は連想できる。<つめたいところ>(がある)。

モノでも、比喩的に人でも

花子にはあたたかみがある。

は、花子がいつ、どこでも<あたたかみがある>わけではないだろう。

太郎には<つめたみ(つめたいところ)>がある。 

も同じく、太郎がいつ、どこでも<つめたみがある>わけではないだろう。

 

厚み - <厚み>がある。実際に厚さが大きい。<厚み>と<厚さ>の違いは微妙だ。
この本の厚みは5センチもある。この本の厚さは5センチもある。比喩的-<人間に厚みがある>。

細み - 細みのからだ。<細身のからだ>では<身>と<からだ>が出てきてなにか変だが、こういう言い方は他にも有りそう。

形容詞ではないが

やせた
太(ふと)った

があり、<やせめ>とはいうが<やせみ>はほとんど聞かず、<やせさ>は<やせ具合(ぐあい)>と言いそう。

重み - <重み>がある。実際に重さが大きい。<厚み><厚さ>と違って<重み>と<重さ>では違いがある。<このスイカは重みがある>はいいが<このスイカの重みは5キロだ。>はやや変だ。<このスイカの重さは5キロだ。>が普通の言い方だろう。比喩的-<人間に重みがある>。

軽い - <軽み>は俳句のコンセプトの一つ(わび、さび)

<軽み>は芭蕉(門下)の俳句世界の境地にの一つなのだ。<わび、さび>と<軽(かる)み>は聞いたり本で見たことがあるがさらに<細み>というのがあるのだ。これは<細身>とまったく違う。これから(軽み、細み>からすると<み>には造語作用がある。またこれは見方を変えると語尾<み>は(いまでも)定式化、文法化されておらず意味が<ゆれ動いている>、<自由さ>があるといえる。

 (<み>語尾の文法分析のポイントの一つ)

明るみ - 明かるみに出る。暗いところとの比較がある。暗いところと明るいところがあり、そのうち明るいところ。

強み - 上と同じく、弱い、または平均的なところとの比較がある。全体では弱いところ、平均的なところ、強いところがあるがあり、そのうち強いところ。

弱み - <強み>と対称的になる。

この全体と特定部分の説明は、多分に手もとの三省堂辞書(新明解、第6版)の下記の語尾<み>の解説の2)を利用している。 (これも<み>語尾の文法分析のポイントの一つ)

1)ほかのものに比べて一層そう感じられる状態であることあらわす。

赤み、ありがたみ、真剣み、軽み、重み

2)その状態を持つ部分であることをあらわす。

弱み、強み、高み

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(注)1)、2) 味は借字 


1)の解説はなんだかよくわからない。

ほかのものに比べて<赤み、ありがたみ、真剣み、軽み、重み>が目立つ。

でなんとか説明できる。だが<ほかのもの>がなんだかよくわからない。むしろキーワードは<比べて>と<感じられる>だろうか。2)の方も

ほかの部分と比べて(とくに、目立って)その状態を持つ部分であることをあらわす。

とすると、繰り返しになるが、上で書いた


強み - 上と同じく、弱い、または平均的なところとの比較がある。全体では弱いところ、平均的なところ、強いところがあるがあり、そのうち強いところ。

弱み - <強み>と対称的になる。


の内容になる。 またここでは表面に出てこないが<比べて(比較して)>が頭の中ではたらいている。(これまた、これも<み>語尾の文法分析のポイントの一つ。形容詞の使用には、表面に出てこないが<比べて(比較して)>が頭の中ではたらいている、場合が少なくない。)

この辞書の解説の解説はこれくらいにしてもとに戻る。

 

やわらかみ - やわらかい<ところ>。 比喩的に使われそう。これも少しよく考えると

このチーズケーキはやわらかい。

はいいが

このチーズケーキはやわらかみがある。

はダメではないがややおかしい。

<強み>、<弱み>と同じく

このチーズケーキのこの部分はやわらかみがある。

なら自然だ。だが微妙なところだ。

花子には<やわらかみ>がある。
花子には<やわらかさ>がある。 

の違いも微妙だ。

丸み - <丸みをおびる>は<丸くなる>とはちがい。<丸くなる>は全体が<丸くなる>。<丸みをおびる>は一部が<やや丸いようになる>だろう。

まろみ - 食べもの、飲み物(酒)の形容につかう。<まろみがある>は英語では smooth、velvety で形容詞表現になるのが普通。一方日本語のの方は<まろみがある>という表現になる。


<xx みがある>は上の例では

深みがある
あたたかみがある
厚みがある
重みがある、軽み(俳句用語)がある
強みがある、弱みがある
やわらかみがある
丸みがある

はいいが

高みがある
明るみがある

はあまり使いそうもない。ただし

あそこに<高み>がある。
向こうに<明るみ>がある。

でもなんとか通じるだろう。

将来に<明るみ>が見えてきた。これまた<将来に<明るさ>が見えてきた>ともいい違いは微妙だ。<み>と<さ>の違いは微妙だ、がなんどもでてきているが、あえて言うとこれが<み>語尾の文法分析のポイントの一つ>ともいえる。

すごみ - <すごい>という形容詞はあるが、<すごむ>動詞の連用形の体言(名詞)用法。<すごんで>は音便で<すごみて>本来の言い方だ。

すごみがある
すごさがある

は意味がまったく違う。

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白み - 卵の<白み>は<白身>でよさそうだが、<黄み>は<黄色身>とは言わない。<白み>は<白いところ>、黄みは<黄色いところ>。上の二つと同じく、卵には白いところと黄色いところがある。

<白みがかる>という表現がある。<黒み>は聞かないは<黒みがかる>という表現はある。

赤み - 細み、細身と同じく魚や肉の<赤み>は<赤身>でもよさそうだが、赤、白その他の部分が一体になっていて、そのうち<赤いところ(部分)>とも理解できる。 これを応用すると<あぶらみ>もとらえ方が違ってくる。

青み - <青みの肉>は聞かないが、<青みがかった>は聞く。

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甘み、辛(から)み、しょっぱみ、苦(にが)み、渋(しぶ)み

はよく使う。

甘さ、辛(から)さ、しょっぱさ、苦(にが)さ、渋さ

とくらべると、<xxx さ>が上記のように程度を示し

甘さ (辛(から)さ、しょっぱさ、苦(にが)さ、渋さ) - がたりない、過ぎる。

とよく使う。一方<xxx み>はすぐには説明がでてこない。使い方としては

甘み (辛(から)み、しょっぱみ、苦(にが)み、渋み) - がある、ない。

とよく使う。しかし

<甘さ> - がある、ない。
<甘み> - がたりない、過ぎる。

でも間違いではない。ではどこが違う?

味の形容詞は混乱があるようだ。<味>は大和言葉では<あじ>と読むが、音読みは<味覚(みかく)の<み>。これをあてはめると

甘味、辛味、しょっぱ味、苦味、渋味

で湯桶読みになる。湯桶読み、重箱読みは基本的には例外。だから<湯桶読み>、<重箱読み>とわざわざ名づけられているのだ。何だかよくわからない大和言葉<み>とすれば

甘み、辛み、しょっぱみ、苦み、渋み

で湯桶読みではなくなる。つまりは(しょっぱみを除いて)前半は漢字を使うが純大和言葉になる。だが<み>は、<味(あじ)>でないとすると、いったい何を意味するのか。

<xx 味(み>がある、は例外なく使える。 

甘み、辛み、しょっぱみ、苦み、渋み - がある、ない

さらには程度も表わせ

甘み、辛み、しょっぱみ、苦み、渋み - のほど、程度

 で問題ない。この例外のなさは<み>が<訳の分からない大和言葉の語尾<み>ではなく、味覚の<味(み)>由来であるからかもしれない。もう少し調べてみる。

上で何度か使ってきたが ”<xx さ>. . . . . 意味は<程度>を表わすといっていいだろう。” 

だがそれだけだろうか?

 <甘さ、辛さ、しょっぱさ、苦さ、渋さ>がある

の場合は<程度>と言うよりはモノが持つ味覚形容(詞)内容をドライに(客観的に)抽出した表現したものといえないか。だが

<甘い、辛い、しょっぱい、苦い、渋い>というコトではなく、 あるモノが<甘い、辛い、しょっぱい、苦い、渋い>いことをドライに(客観的に)表現している。これに対して

<甘み、辛み、しょっぱみ、苦み、渋み>がある

の方はモノが持つ味覚形容(詞)内容を抽出することなくそのまま表現したものと言えそう。したがって

太郎には <甘さ、辛さ、しょっぱさ、苦さ、渋さ>がある

と比喩的に言えるが、

太郎には <甘み、辛み、しょっぱみ、苦み、渋み>がある

はダメだ。これからすると味覚の<xx み>漢語の<味覚>の <味(み)>の可能性が高い。この<み>は味覚から離れられないのだ。ここで漢語の<味覚>としたのは中国では味覚を使うかもしれないが、普通は

味道(weidao)

という。だが、古い発音を多く残す広東語では meidou と発音しm音が残っている。

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痛み、かゆみ

<痛み>、<かゆみ>は部分と全体の対比で説明できるいい例だ。

体の一部(特定部分)に痛み(痛いところ)、かゆみ(かゆいところ)がある。

もっとも<ところ>の方にも特定部分の意があるのだ。


変わったところがある。(全部が変わっているわけではない)
好ましくないところがある。
ひとみないいところと悪いところがある。
曲がったところ
折ったところ
折れ曲がったところ
打ったところが痛い。

だが<痛み>は形容詞<痛い>由来ではなく、動詞<痛む>の連用形体言用法だ。

どこが痛いですか?

どこが痛みますか?

どこに痛みがありますか?

<かゆみ>は<かゆむ>という動詞がないので形容詞<かゆい>由来か?だが<痛さ>、<かゆさ>はあるが<どちらかというと>の<痛め>、<かゆめ>はなさそうなので、昔は<かゆむ>という動詞があったか?(注1)

<好ましい>は

好(この)ましい - 好(この)ましみ - このましさ - このましめ 

で<好(この)ましみ>はなく動詞<好む>由来の<好み>が使われる。

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たのしみ - たのしさ
おかしみ - おかしさ
悲しみ - 悲しさ
おもしろみ - おもしろさ
くやしみ - くやしさ

上で ”<xx さ>は問題なく、ほぼ完全な文法法則。意味は<程度>を表わすといっていいだろう。” と書いたが、<xx しい>形容詞に関しては

<たのしみ>、<おかしみ>、<悲しみ> . . . .  の程度(大和言葉は<ほど>)と言えるので<み>と<さ>の区別が曖昧(あいまい)になる。

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気みが悪い

いい気み - <ざまーみろ。いい気みだ!>のように使う。<気味がいい>のは発話者。

疲れぎみ
遅れぎみ
負けぎみ
成績が落ちぎみ、下がりぎみ

<ぎみ>は大体悪くなる傾向をあらわす。<ぎみ>似たのに<xx がち>というのもる。

疲れがち
遅れがち

はいいが

負けがち
成績が落ちがち

は何かおかしい。

成績が下がりがち 

はよさそう。

話がわきへそれるので、違いは別検討する(予定)。

<ぎみ>は大体悪くなる傾向をあらわす。

いやみ(嫌み、嫌味)

<いやみ>は意味がズレてしまっているが<いや>由来だろう。<いや>は<活用?>からは形容動詞とて使われ、使用頻度はたかく、意味が広がっている。

いやで - いやだ - いやな 

<いやみ>は意味がズレてしまっているが動詞<

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<み>判定のリトマス試験紙

さて<xx み>が意味ある語尾として成り立つかの判定だが、<判定のリトマス試験紙>として

<xx み>がある / ない、たりない、 にある

が使えそう。試してみる。  <xx み>がある、は上ですでにいくつか取り上げた。


高い - 高み - 高さ  - 高め
低い - 低み - 低さ  - 低め

<高み>がある、ない、たりない、にある
<低み>がある、ない、たりない、にある

高み - 高みの見物

は上でとりあげた。<高み>は<高いところ>ので意で、詳しくは、低いところ、平均的なところ、高いところがあるが、<高いところ>を取りげていう。辞書の解説からすると、

1)ほかのものに比べて一層そう感じられる状態であることあらわす。

2)その状態を持つ部分であることをあらわす。

弱み、強み、高み

だが、 1)も含められる。だが<高いところ>とすると

<高み>がある、ない、たりない、にある

の<判定のリトマス試験紙>では

<高み=高いところ>がある、ない、たりない、にある; <高み=高いところ>の具合、ほど

はOKだが、<高み=高いところ>とするとかなり特殊なケースだ。だが、比喩的、擬人的に人としての<高み>とすると<具合>がいい。

日本文学史で高踏派というのがあり、夏目漱石、森鴎外が代表。高踏は<高く踏(ふ)み(歩く)>といった意味だろう。

夏目漱石、森鴎外は高みにいた、高み(高みの見物)で小説をかいた。

と言えそう。もう少しよく考えると

夏目漱石、森鴎外は高み(高いところ)にいた。

夏目漱石、森鴎外の小説は高みがある
夏目漱石、森鴎外は(人物として)高みがある

 一般の人物でも

太郎は(人物として)高みがない、 高みがたりない高みに欠ける


以上の比喩的な(人物としての)<高み>は<高みの見物>の物理的な<高み=高いところ>とは違う。

ところで<xx さ>リトマス試験紙で試してみる。

<高さ>がある、ない、たりない、にある

現実離れするが

この山は高さがある、ない、たりない。

のうち

この山は高さがない。

はナンセンスだ。

一方

 この山は高みがない。

は何とか通じる。

 

<低み>はほとんど聞かない。物理的な<低み=低いところ>とすると

 <低み>にかくれる。 <低み>にひそむ。

の例は考えられる。このような表現はあまり聞かないが可能だ。 むしろ、個人的には、日本語としていい表現だと思う。

<高み>にいるとまわりがよく見えるが、逆にまわりからもよく見える。 言い換えると<まわりからよく見られる(受身)、見られてしまう>。またまた逆に<低み>にいるとまわりがよく見えるないが、逆にまわりからもよく見えない。 言い換えると<まわりからよく見られない(受身)、見られることがない>。

高みの見物 <-> 低みのかくれ

<低みの水たまり>も例になりうる。

<低み>の比喩的用法はどうか。

太郎は(人物として)低みがある。(批判的、否定的)

はなんとか解釈できるが

太郎は(人物として)低みがたりない低みに欠ける

はダメだ。なぜか? おそらく<批判的、否定的なもの>を批判、否定することになり、二重否定は数学と違って、かならずしもプラスにならないからだろう。あるいは<xx がたりない>、<xx に欠ける>の<xx>の部分は暗黙のうちに<肯定的>な内容となる、という言語上の法則があるか。英語に

 not less than

という二重否定の表現があるが、数学のマトリックスほどではないが頭が少しこんがらかってわかりにくい。

これも<低さ>をリトマス紙で調べて見る。

この山は低さがある、ない、たりない。

いずれもナンセンスだ。

この山は高さがある、ない、たりない。

と比べてみると<高さ>が<高いこと>をいっているのではなく、抽象化されて<高度>の意になっている、言える。上で書いたが、<高さ>は、もう少し正確に言うと、<高いことの程度>をあらわす。英語の high - height の関係に似ている。一方これでいくと<低さ=低度>になるが<低度>は聞かない。英語では low - lowness があると思うが、 lowness も<低さ>、<低いことの程度>になるが抽象化された<艇度>はない。ややややこしいところだ。

 

安(やす)い - 安み - 安さ - 安め

<安み=安いところ>がある、ない、たりない、にある

<安い、安さ、安め>は毎日のように使うが<安み>は聞かない。<休み>と混同しなくていい。

これも<安さ>をリトマス紙で調べてみる。

<安さ>がある、ない、たりない。

<安さ>がない

はOKだ。意味は<安さ>というものがまったくない、ではなく、<安さ>がたりない、<安さ>にかける、に近い。<安さ>に比較が潜在的に含まれているのだ。

<安み>がない。

はナンセンス、というよりは意味が伝わってこない。耳できけば<休み>が伝わってしまうだろう。それでも解説を加えて<安いところがない、ことだ>と言えば、意味が伝わるか?これも<み>語尾の特徴(ポイント)か?

<安い、安さ、安め>は主にモノの価格をいうが、基本的には物価が安く金が節約できるので<いいこと(肯定的)>だ。だが 英語の cheap は往々にして<よくないモノ(否定的)>をさす。日本語でも

あれは安物(やすもの)だ。 

安普請(やすぶしん) - 安物(やすもの)の家。カネがかかっていない安物(やすもの)の家。 <ーカネをかけた高級住宅。

やすっぽい服

比喩的には

やすっぽい奴(やつ)、 やすっぽい考え(うすっぺらな考え)

という表現がある。したがってこのような意味の<安み>があってもいいだろう。もともとモノの価格を使うようになったのは社会、経済が発展して貨幣経済システムができてからのことで、人類の長い歴史よりは短いがそれでも相当長い日本語の歴史からみると<安い>は新語だ。新語は往々にして借語で、別の意味の<やすい>からの流用したものと考えてほぼ間違いない。<やすい>は

<xx (し)やすい>の形、昔なら< <xx (し)やすし>の形、すなわち造語の構成形容詞として頻繁に使われる。おそらく貨幣経済システムができる前の大昔の日本ですでに使われていただろう。

歩きやすい、行きやすい、折れやすい
かつぎやすい、来(き)やすい、着やすい、こわれやすい
さがしやすい、(xx)しやすい、etc.

やすきにつく
やすきこと赤子の手(腕)をひねるがごとし。

という古いいいかたがあが、<やすき>は古語<やすし>の連用形体言(名詞)用法だ。

<安い>は<買いやすい>由来だろう。モノの価格が<安い>は漢語では<便宜(painyi)>。買い物、<値切りずき>の中国人なので使用頻度はかなり高い。一方<xx(し)やすい>の方は<容易>。和製漢語とも思われる<安易>を中国語ネットで調べて見ると

1.安逸怠惰。
2.平静安稳;安静和平。

とでてくるが、1)(否定的内容)と2)(肯定的内容)はどのように結びつくのか?解説では2)が多く、1)はおまけ程度に最後に少しある程度で、中国では2)が主か。いずれにしても実際には<便宜>、<容易>にくらべればほとんど聞かない、といっていい。一方日本ではもっぱら1)の意で使われるようだ。

<安易な考え>は批判的、否定的に使われるが

<安易な方法>は批判的、否定的に使われることもあるが、<簡単な方法>の意で中立的にも使われるようだ。

ところで<安い>の反対は<高い>だ。中国語では<貴>でふつうは<很貴>で使われる。英語でも cheap の反対語に多義語だが dear というのがある。dear は<高貴>の意味もある。物価を客観的に(感情をあまりいれずに、ドライに)言う場合は

The price is high / low.

強調したければ

The price is  very high / very low.

でいい。上記のように cheap には安物の意もあるので、セールス活動にはやたらに使わない方がいい。

<高み>も今はあまりつかわれないが、<低み>、<安み>の使用は皆無といってもいい。だが次のような言い方は可能で、大和言葉らしくて捨てがたい。

株式投資に熱心なひとは株価の<動き>に敏感で<デリバティブ(derivative)>(変化率のことだが、株式投資用語では別の意味か)というがある。株価を評価するのに

株価はいま高みにあるがそう長くは続かないだろう。
株価はいま低み(安み)にとどまっている。買い時だ。

というのはどうか?

1.安逸怠惰は<休み>に通じる。<やすい(やすし)>の<やす>と<休(あす)み、休む>の<やす>はむすびつくのか?

<やす>関連では

やすらか(な、だ)は<2.平静安稳;安静和平>の方だ。
やすらぐ

は<2.平静安稳;安静和平>の方だ。

気がやすらぐ、気が休まる(自動詞)は同じような意味になる。<やすらぎ>はいい日本語だ。

他動詞は

<やすらげる>で<気をやすらげる>だが、可能の意味にもなる。

ここではゆっくりやすらげる。

この場合主語(やすらぐ主体)がでてこない。私でも。気でも、体(からだ)でもよさそうだが

ここでは気がゆっくりやすらげる。
ここでは体(からだ)がゆっくりやすらげる。 

は何か変だ。

<やすらぎ>に似たことばに<くつろぎ>がありもとの動詞は<くつろぐ>。 <くつろぐ>は<やすむ>に近い。<休む>はどこか別のところで調べたことがある。<休む>は自他兼用動詞で

自動詞
こけで休むことにする。
働(はたらく)くばかりがのうじゃない。すこしは休んだらどうか。 (<働く>も自他兼用動詞)

他動詞
会社(学校)を休む

ややこしくなるが<休む>以外に

休まる(自動詞)、休める(他動詞)、休ませる(他動詞)がある

体(からだ)が休まる。
体を休める、体を休ませる

横道にそれたのでもとの<み>語尾の話に戻る。


深い - 深み - 深さ  - 深め
浅い - 浅み - 浅さ  - 浅め 

<深み><浅み>は<高み><低み>に似たところが多い。リトマス試験紙で試してみる。

<深み>がある、ない、たりない、にある
<浅み>がある、ない、たりない、 にある

<深み>は物理的なことにも使えるが、それ以上に比喩、擬人的によく使われる。

沼の深みに足がはまって身動きがとれない。

次郎は(人物として)深みがある

太郎は(人物として)深みがたりない深みに欠ける

<浅み>は<低み>と同じく具合がわるい。

太郎はは(人物として)浅みがある。(批判的、否定的)

はいいが

次郎は(人物として)浅みがたりない浅みに欠ける

 は具合がわるい。

<深みにある>、<浅みにある>はどうか。

 なまずは池の深みにいる、かくれている。

小魚(こざかな)は池の浅みにいる。

といって意味は通じる。だが<浅み>よりも<浅瀬(あさせ)>がよく使われる。浅瀬(あさせ)も大和言葉だ。

小魚(こざかな)は池の浅瀬にいる。
船が朝瀬に乗り上げる。川の浅瀬を歩く、わたる。

<浅み>も<浅瀬>も響きのいい言葉だ。<浅み>がほとんど使われないのは残念だ。

 これも<さ>のリトマス試験をしてみる。

<深さ>がある、ない、たりない
<浅さ>がある、ない、たりない

この池は深さがない。

はナンセンスに近いが、比喩的に

鈴木は深さがない。鈴木には深さがない。

で通じる。一方<浅さ>は

この池は浅さがない。

はナンセンス。比喩的な

工藤は浅さがない。工藤には浅さがない。

 もナンセンスのようだが

工藤は浅薄(せんぱく)さがない。

ことだと説明すればわかってもらえるか? 

<深み>がある、ない、たりない、にある
<浅み>がある、ない、たりない、 にある

 

遠い - 遠み - 遠さ - 遠め
近い - 近み - 近さ - 近め 

<遠み>がある、ない、たりない、にある
<近み>がある、ない、たりない、 にある 

<遠み>にある、<近み>にある

はほとんど聞かないが、聞けば意味は<遠いところ>、<近いところ>と容易に推測できるだろう。 これまたほとんど使われないのは残念だ。

大きい - 大きみ - 大きさ - 大きめ
小さい - 小さみ - 小ささ - 小さめ

<大きみ>がある、ない、たりない、にある
<小さみ>がある、ない、たりない、 にある

これらもほとんど聞かない。<大きみ>は<大きいところ>、<小さみ>が<小さいところ>の連想もはたらかない。比喩、擬人用法ななんとかなりそう。だが、なぜか比喩、擬人用法も<大きさ>、<大きいところ>、<小ささ>、<小さいところ>が使われる。、

佐藤は人間として<大きさ>、<大きいところ>がある。
山田は人間としてて<小ささ>、<小さいところ>がある。

佐藤は人間として<大きみ>がある。

はダメだが<大きみ=大きいところ>の解説があればなんとかなる。<大きいところ>は長すぎる。

山田は人として<小さみ>がある。(たいしたことはない。取るにたらない)

はOK。どうしたことか?

山田は人間として<小ささ>がある。

山田は人間として<小さみ>がある。

はどこが違う?これまた違いは微妙なようだ。<違いは微妙>の繰り返しでは解決にならないのでもう少しつっこんで考えてみる。

山田は人として<小ささ>がある。

は比喩、擬人用法で物あって物理的な<山田は人としてサイズ(身長、体格)が小さい>といっているのではない。だがこれを完全には否定できない。<小ささ>では比喩、擬人用法が完璧ではないのだ。なぜか?<小ささ>は目や頭(あたま)にうったえる言葉なのだ。飛躍するが<理性>にうったえる言葉のようだ。

一方<小さみ>は心にうったえる言葉と言えそう。<理性>に対応させれば<感情>にうったえる言葉のようだ。

上で参考にした手もとの辞書では

 1)ほかのものに比べて一層そう感じられる状態であることあらわす。

と言うのがある。これを適用すると

山田は人として<小さみ>がある。

 は

他の人に比べて<山田は>一層<小さい>と感じられる(状態であることあらわす)。

となる。説得力はイマイチだが間違いではない。さらに上で1)に関して


1)の解説はなんだかよくわからない。

ほかのものに比べて<赤み、ありがたみ、真剣み、軽み、重み>が目立つ。

でなんとか説明できる。だが<ほかのもの>がなんだかよくわからない。むしろキーワードは<比べて>と<感じられる>だろうか。

と書いたが<感じられる>がキーワードになりそう。<感じられる>は ”<理性>に対応させれば<感情>にうったえる ” ことをいっている。そこで<感じられる>を第二のリトマス試験紙として試してみる。さらに<感じられる>は受身形で、実際に少し試してみると<感じられる>だけではなく能動形の他動詞<感じる>との対比がリトマス試験紙の効用を高めるのがわかった。

第二のリトマス試験紙

xx みが感じられる
xx さが感じられる

xx みを感じる
xx さを感じる

さらには場合によって

xx が目立つ、xxが目につく、(xxが見える、見られる)  - <視覚->頭>の反応

も試してみる。

順序を無視することになるはじめに戻って<高い><低い>から試してみる。

高みが感じられる (OK)
高さが感じられる (ややおかしい)

高みを感じる  (OK)
高さを感じる  (OK)

高みが目立つ、高みが目につく  (ダメ)
高さが目立つ、高さが目につく、(OK)

判定には個人差があると思うが、私個人判定。以下同じ。

低みが感じられる  (OK)
低さが感じられる   (まあOK)

低みを感じる  (まあOK)
低さを感じる  (OK)

低みが目立つ、低みが目につく 、低みが見える (ダメ)
低さが目立つ、低さが目につく、低さが見える   (OK) 

安みが感じられる  (おかしい)
安さが感じられる   (OK)

安みを感じる  (おかしい)
安さを感じる  (OK)

安みが目立つ、安みが目につく  (ダメ)
安さが目立つ、安さが目につく   (OK)

深みが感じられる  (OK)
深さが感じられる   (おかしい)

深みを感じる  (OK)
深さを感じる  (OK)

深みが目立つ、深みが目につく  (ダメ)
深さが目立つ、深さが目につく   (OK) 

以上を見る限り

xx が目立つ、xxが目につく   - <視覚->頭>の反応

の方が<OK-ダメ>がはっきりしているので、順序を変えてみる。

広い - 広み - 広さ - 広め
せまい - せまみ - せまさ - せまめ

広みが目立つ、広みが目につく  (ダメ)
広さが目立つ、広さが目につく   (OK) 

広みが感じられる  (OK)
広さが感じられる   (ややおかしい)

広みを感じる  (ややおかしい)
広さを感じる  (OK)

せまみが目立つ、せまみが目につく  (ダメ)
せまさが目立つ、せまさが目につく   (OK) 

せまみが感じられる  (まあOK)
せまさが感じられる   (ややおかしい)

せまみを感じる  (ほぼダメ)
せまさを感じる  (OK) 

遠い - 遠み - 遠さ - 遠め
近い - 近み - 近さ - 近め

遠みが目立つ、遠みが目につく  (ダメ)
遠さが目立つ、遠さが目につく   (まあOK) 

遠みが感じられる  (ダメ)
遠さが感じられる   (OK)

遠みを感じる  (ダメ)
遠さを感じる  (OK)

近みが目立つ、近みが目につく  (ダメ)
近さが目立つ、近さが目につく   (まあOK) 

近みが感じられる  (ダメ)
近さが感じられる   (OK)

近みを感じる  (ダメ)
近さを感じる  (OK)

大きい - 大きみ - 大きさ - 大きめ
小さい - 小さみ - 小ささ - 小さめ

大きみが目立つ、大きみが目につく  (ダメ)
大きさが目立つ、大きさが目につく   (ダメ、OK)  <大きさ>は<大きいこと>と言うよりサイズの意になっている。

大きみが感じられる  (基本的にダメ)
大きさが感じられる   (OK)

大きみを感じる  (ダメ)
大きさを感じる  (OK) 

小さみが目立つ、小さみが目につく  (ダメ)
小ささが目立つ、小ささが目につく   (OK) 

小さみが感じられる  (OK)
小ささが感じられる   (OK)

小さみを感じる  (OK)
小ささを感じる  (OK)

多い - 多み - 多さ - 多め
少ない - 少なみ - 少なさ - 少なめ 

多みが目立つ、多みが目につく  (ダメ)
多さが目立つ、多さが目につく   (OK)

多みが感じられる  (ダメ)
多さが感じられる   (まあOK)

多みを感じる  (ダメ)
多さを感じる  (OK) 

少なみが目立つ、少なみが目につく  (ダメ)
少なさが目立つ、少なさが目につく   (OK)

少なみが感じられる  (ダメ)
少なさが感じられる   (まあOK)

少なみを感じる  (ダメ)
少なさを感じる  (OK)

長い - 長み - 長さ - 長め
短い - 短み - 短さ - 短め 

長みが目立つ、長みが目につく  (ダメ)
長さが目立つ、長さが目につく   (OK)

長みが感じられる  (ダメ)
長さが感じられる   (まあOK)

長みを感じる  (ダメ)
長さを感じる  (OK)

 <長さ>は<大きさ>と同じく、<長いいこと>と言うよりサイズの意になっている。

long - (longness ) - length

短み目立つ、短みが目につく  (ダメ)
短さが目立つ、短さが目につく   (OK)

短みが感じられる  (ダメ)
短さが感じられる   (まあOK)

短みを感じる  (ダメ)
短さを感じる  (OK) 

速(はや)い - 速み - 速さ - 速め
のろい - のろみ - のろさ - のろめ 

速み目立つ、速みが目につく  (ダメ)
速さが目立つ、速さが目につく   (OK) 

速みが感じられる  (ダメ)
速さが感じられる   (まあOK)

速みを感じる  (ダメ)
速さを感じる  (OK) 

のろみが目立つ、のろみが目につく  (ダメ)
のろさが目立つ、のろさが目につく   (OK) 

のろみが感じられる  (ダメ)
のろさが感じられる   (まあOK)

のろみを感じる  (ダメ)
のろさを感じる  (OK) 

早はや)い - 早み - 早さ - 早め
遅(おそ)い - 遅み - 遅さ - 遅め

早み目立つ、早みが目につく  (ダメ)
早さが目立つ、早さが目につく   (まあOK)  花子は朝起きの早さが目立つ、目につく

早みが感じられる  (ダメ)
早さが感じられる   (ほぼダメ)

早みを感じる  (ダメ)
早さを感じる  (ほぼダメ)

遅み目立つ、遅みが目につく  (ダメ)
遅さが目立つ、遅さが目につく   (OK)   太郎は朝起きの遅さが目立つ、目につく

遅みが感じられる  (ダメ)
遅さが感じられる   (まあOK)

遅みを感じる  (ダメ)
遅さを感じる  (OK)

速(はや)い - のろい
早い - 遅(おそ)い

は時間に関連した形容詞だ。

多い - 少ない

も場所、空間に基本的に関係ない。同じようなことがいえる。

一方<み>語尾は<高み = xx 高いところ>となるように場所、空間に関連している。したがって、

高い - 低い
深い -浅い
広い - せまい

は<み>語尾が使えるケースが比較的多い。

長い - 短い 

1次元の話で場所、空間にならない。また時間の表現にも使われる。だが<長いところ>、<短いところ>とはいう。


厚(あつ)い - 厚み - 厚さ - 厚め
薄(うす)い - 薄み - 薄さ - 薄め

厚(あつ)みが目立つ、厚みが目につく  (OK)
厚さが目立つ、厚さが目につく   (OK)

厚みが感じられる  (OK)
厚さが感じられる   (おかしい)

厚みを感じる  (OK)
厚さを感じる  (まあOK) 

めずらしく<厚み>はすべてOK。 <厚みがある、ない、たりない>もOK

薄(うす)みが目立つ、薄みが目につく  (おかしい)
薄さが目立つ、薄さが目につく   (OK)

薄みが感じられる  (OK)
薄さが感じられる   (OK)

薄みを感じる  (OK)
薄さを感じる  (OK)

細(ほそ)い - 細み - 細さ - 細め
太(ふと)い - 太み - 太さ - 太め 

細(ほそ)みが目立つ、細みが目につく  (おかしい)
細さが目立つ、細さが目につく   (OK)

細みが感じられる  (基本的にほぼダメ、俳句の<細み>は例外だ。)
細さが感じられる   (OK)

細みを感じる  (基本的にほぼダメ)
細さを感じる  (OK)

太(ふと)みが目立つ、太みが目につく  (おかしい)
太さが目立つ、太さが目につく   (OK)

太みが感じられる  (ほぼダメ)
太さが感じられる   (OK)

太みを感じる  (ほぼダメ)
太さを感じる  (OK) 

重(おも)い - 重み - 重さ - 重み
軽(かる)い - 軽み - 軽さ - 軽め

重(おも)みが目立つ、重みが目につく  (ダメ)
重さが目立つ、重さが目につく   (まあOK、<重さ>は体重計は別として目で見るものではない)

重みが感じられる  (OK)
重さが感じられる   (ややおかしい)

重みを感じる  (OK)
重さを感じる  (OK)

<厚み>と同じく<重み>もOKが多い。<重み>がある、ない、たりない>もOK。

おそらく<厚さ>は目で見て判断もできるが手で触れて計る、感じることが多い。<重さ>も手で持ったリ、台車に乗せて押したりして感じる。


暑(あつ)い - 暑み - 暑さ - 暑め
寒(さむ)い - 寒み - 寒さ - 寒め

あたたかい - あたたかみ - あたたかさ - あたたかめ
涼(すず)しい -  涼しみ -  涼しさ -  涼しめ

熱(あつ)い - 熱み - 熱さ - 熱め
ぬるい - ぬるみ - ぬるさ - ぬるめ
冷(つめ)たい - 冷たみ - 冷たさ - 冷ため

暗(くら)い - 暗み - 暗さ - 暗め
明(あか)るい - 明るみ - 明るさ - 明るめ

強(つよ)い - 強み - 強さ - 強め
弱(よわ)い - 弱み - 弱さ - 弱め

鋭(するど)い - するどみ - するどさ - するどめ
鈍(にぶ)い - にぶみ - にぶさ - にぶめ

硬(堅)(かた)い - 硬(堅)み - 硬(堅)さ - 硬(堅)め
やわらかい - やわらかみ - やわらかさ - やわらかめ

丸(まる)い - 丸み - 丸さ - 丸め

似たのに

(まろい) - まろみ - まろさ - まろめ    <まろむ>と言う動詞はありそう。
四角い - 四角み - 四角さ - 四角め 

若(わか)い - 若み - 若さ - 若め

古(ふる)い - 古み - 古さ - 古め

よい(良い) - よみ - よさ - よめ
悪(わる)い - 悪み ‐ 悪さ - 悪め

すごい - すごみ - すごさ(ものすごさ) - すごめ  <すごむ>という動詞がある。

つらい - つらみ - つらさ - つらめ

うるさい - うるさみ - うるささ ‐ うるさめ 

かしこい - かしこみ - かしこさ - かしこめ    <バカい>はないが<バカさ>はある。

 



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(注1)

動詞<xx む>の連用形体言(名詞)形は<xx み>となるのでまぎらわしい。そこで、<xx む>動詞の<xx み>形をしらべてみる。これはかなりある。
 

編(あ)む - 編み -> 網(あみ)
歩(あゆ)む - 歩(あゆ)み

(忌む、いむ) ‐  (もの)忌み   動詞<忌む>はほとんどつかわれない。
いがむ - いがみ   いがみ合い (いがみ合う)
いたむ - いたみ   形容詞 痛い ‐痛み - 痛さ - 痛め   屋根の、垣根の<いたみ>というのがあり、同類だが、<痛み>はおかしい。
いどむ - いどみ

生(う)む - 生み
倦(う)む - 倦み
うらむ - うらみ    形容詞 うらめしい - うらめしみ - うらめしさ - うらめしめ
うるむ - うるみ

(えむ) - 笑み

おがむ - おがみ
おさむ (修(おさ)む、収(おさ)む、納(おさ)む、治(おさ)む) - おさみ
おさまる(自動詞) 収まる、治まる。 <おさまり>が悪い。 
おさめる(他動詞) - 修め、治め、収め
惜(お)しむ - おしみ  形容詞 惜しい ‐惜しみ - 惜しさ - 惜しめ

噛(か)む - 噛み  <噛みがたりない>
かがむ - かがみ  かがまる(自動詞)、かがめる(他動詞)
囲(かこ)む - 囲み
かさむ - かさみ   これは<かさ>がある。これは<かさばる>。
かすむ - かすみ(霞)  
悲(かな)しむ - 悲しみ    形容詞 悲しい
からむ - からみ   からまる(自動詞)、からめる(他動詞)

(決む) - 決み    決まる(自動詞) - 決まり、決める(他動詞)-決めき)

黄ばむ - きばみ  <けしきばむ>というい方がある。

組む - 組(くみ)
くすむ - くすみ  
汲む - 汲み
苦(くる)しむ - 苦しみ   形容詞  苦しい - 苦しみ - 苦しさ - 苦しめ
くるむ - くるみ    くるまる(自動詞)、くるめる(他動詞)、 ひっくるめる(他動詞)

込(こ)む - 込み   込める(他動詞)
好(この)む - 好(この)み
こばむ - こばみ

定(さだ)む - 定(さだ)み   定まる(自動詞) - 定まり、定める(他動詞) - 定め
さげすむ - さげすみ

しこむ(仕込む) - しこみ(仕込み)
沈(しず)む -  沈(しず)み
しむ(染む) - シミ(染み)  染(し)みる、煙が目に染みる。
しぼむ - しぼむ (すぼむ - すぼみ)

進む - 進み
済(す)む - 済み
澄む - 澄み
住む - 住み

すくむ - すくみ
涼(すず)む - 涼(すず)み、  形容詞 涼(すず)しい - 涼しみ - 涼しさ - 涼しめ

<涼しみ方>という言い方があり<涼しむ>と言う動詞もある。<涼む>と<涼しむ>はどこが違う?
<涼しむ>は形容詞<涼しい>由来だろう。では<涼む>はどこからきたのか?

すごむ - すごみ   形容詞 すごい - すごみ - すごさ - すごめ
すさむ - すさむ   形容詞 すさまじい -(すさまじみ) - すさまじさ -すさまじめ

せがむ - せがみ

染(そ)む - (染み)   染(そ)まる(自動詞)、染める(他動詞) - 染(そ)め

たたずむ - たたずみ   <たたずまい>はどこから来た?たたむ - たたみ
楽(たの)しむ - 楽しみ    形容詞 楽しい
頼(たの)む - 頼(たの)み
たるむ - たるみ

縮(ちぢ)む - 縮(ちぢ)み   <縮む>は自動詞だが<縮まる>という自動詞もある。、他動詞は

<縮める>。 <まる-める>動詞の発生の材料になるか? (注)の(注1)

積(つ)む - 積(つ)み    詰まる(自動詞)、詰める(他動詞) - 詰め
つかむ - つかみ
包(つつ)む - 包(つつ)み
つとむ(勉む、勤む、務む) - つとめ(勤め、務め)
つるむ - つるみ   <蔓(つる)>+<む>の造語か?


富む - とみ(富)
咎(とが)む - とがめ   今は<咎(とが)める>
とどむ - とどめ   とどまる(自動詞)、とどめる(他動詞)
(とろむ) - とろみ

ながむ(眺む) - ながみ   ながめる(他動詞) - ながめ
なじむ - なじみ
なずむ -なずみ 

にくむ(憎む) - (にくみ) にくしみ  形容詞 にくい - にくみ - にくさ - にくめ
<にくしむ>という動詞はない。
にじむ - にじみ
にらむ - にらみ

盗(ぬす)む - 盗み
ぬるむ - ぬるみ  <ぬるむ>は自動詞。だが<ぬるまる>という自動詞もある。他動詞は<ぬるめる>。

ねたむ - ねたみ

のぞむ(望む、臨む) - のぞみ
飲む - 飲み

はげむ - はげみ
はさむ - はさみ
弾(はず)む - はずみ
はばむ - はばみ

ひがむ - ひがみ
ひずむ - ひずみ
ひそむ - ひそみ
広(ひろ)む- 広(ひろ)み  形容詞 広い - 広み - 広さ - 広め、 広まる(自動詞)、広める(他動詞) - 広め。お披露目
ひるむ - ひる

踏(ふ)む - 踏み
含(ふく)む - ふくみ

へこむ - へこみ

(細(ほそ)む)  - 細み   形容詞 細い - 細み - 細さ - 細め、細まる(自動詞)、細める(他動詞)
ほほえむ - ほほえみ

まどろむ - まどろみ

みとむ - (みとみ)    認める(他動詞) 認め  <認まる(見止まる)>という動詞はない。

<認める>と書くと見えなるが、<みとむ>は<見止む>、<みとめる>は<見止める>だ。<み xx む>はたくさんあるが、ほとんど<見る>との合成動詞。

むくむ - むくみ
むしばむ - むしばみ   <はむ>は古語で<食べる>。<むしば>は<虫歯>か<むしばみ>か?

めぐむ -めぐみ

求(もと)む - 求め

休(やす)む - 休(やす)み   休まる(自動詞)、休める(他動詞)  やむ(雨がやむ) - やみ(止み)    やまる(自動詞)、やめる(他動詞、辞める、止める) - やめ(止め、辞め)
病(や)む - 病(や)み

ゆるむ - ゆるみ    

読(よ)む - 読(よ)み

<わ xx む>はみつからない。

(わかむ、若む) - (若み)  形容詞 若い - 若み - 若さ - 若め

<若む>(若くなる、若がえる)という動詞があってもよさそうだが、ないようだ。 


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(注)の(注1)

縮(ちぢ)む - 縮(ちぢ)み   <縮む>は自動詞だが<縮まる>という自動詞もある。、他動詞は<縮める>。 <まる-める>動詞の発生の材料になるか?

くるむ - くるみ    くるまる(自動詞)、くるめる(他動詞)、 ひっくるめる(他動詞)

定(さだ)む - 定(さだ)め  今は<定まる> (自動詞)、<定める>(他動詞) 

涼(すず)む - 涼(すず)み、  形容詞 涼(すず)しい - 涼しみ - 涼しさ - 涼しめ

昔は<あたたむ>という動詞があっただろう。

あたたむ - あたたみ  あたたまる(自動詞)、あたためる(他動詞)
形容詞 あたたかい - あたたかみ - あたたかさ - あたたかめ

染(そ)む - (染み)   染(そ)まる(自動詞)、染める(他動詞) - 染(そ)め

とどむ - とどめ   とどまる(自動詞)、とどめる(他動詞)

ぬるむ - ぬるみ  <ぬるむ>は自動詞。だが<ぬるまる>という自動詞もある。他動詞は<ぬるめる>。

広(ひろ)む- 広(ひろ)み  広まる(自動詞)、広める(他動詞)

休(やす)む - 休(やす)み   休まる(自動詞)、休める(他動詞)

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注(2) 形容動詞+み

安定み  <安定さがある>はあまり聞かない。<安定なxx>、<安定だ>はあまり聞かない。<安定的なxx>はよく聞く。<安定だ>もあまり聞かない。だが<安定は(が)がある>ともまず言わず、<安定性は(が)ある>となる。安定は体言でもなさそう。この安定はいったいなにか?

真剣み   <真剣みが感じれる>は問題ない。<真剣さが目につく><真剣さが見える>と言い<真剣みが目につく><真剣みが見える>はほぼダメだ。

注(3) 体言(名詞)+み

真実み  <真実な>とは言わないの体言あつかい。

けれんみ  ネット辞書では

"

けれんみ」は「外連」と書きます。 「外連」はもともと、歌舞伎などで俗受けをねらった奇抜な演出のこと。 転じて「ウケねらいのハッタリ」を指すようになりました。


という説明がある。<けれんな>、<けれんだ>は聞かないので<けれん>は体言。


sptt

 

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