Wednesday, October 13, 2021

ロシア語アルファベットで<アイウエオ><アカサタナ> -続編

前回のポスト” ロシア語アルファベットで<アイウエオ><アカサタナ>” ではやり残し(チェク要、チェク予定)がいくつもあるので、このポストでチェックしておく。

1. ザ行 - Зз  зэ[zɛ] 軟音 Жж  жэ[ʐɛ]

за 、 зи、 зу、 зэ、 зо

軟音は

зя、 зи、  зю、 зэ、 зё

のはずだが、Жж  жэ[ʐɛ] ジェー という軟音字があり、これが主流のようだ。<ж>は軟音というか、かなりソフトな発音だ。

жа 、 жи、жу、 жэ、 жо
ジャー、ジー、ジュー、ジェー、ジョー

これがあるとすると

зя、 (зи) зю、 зэ、 зё

がなくてもいいことになる。チェック要。  

 チェック

<з>に続く音を辞書でチェクしてみた。

 зaxxxx 

これはかなりある。 これ<ザ>で軟音ではない。

зBxxxx これ<zvxxxx>で軟音ではない。
здxxxx これ<zdxxxx>で軟音ではない。
зexxxx これ<zie>だろう。そうだとすると軟音ではない。
зиxxxx これ<zi(i)>だろう。そうだとすると軟音ではない。
злxxxx これ<zlxxxx>で軟音ではない。
змxxxx これ<zмxxxx>で軟音ではない。 これは змeйный (snake, serpent) の一語しか載っていない。
знxxxx これ<znxxxx>で軟音ではない。
зoxxxx これ<zoxxxx>だろう。そうすると軟音ではない。
зрxxxx これ<zrxxxx>だろう。そうすると軟音ではない。
зуxxxx これ<zuxxxx>だろう。そうすると軟音ではない。
зыxxxx これ<zixxxx>は日本語の<ジ>ではなく、<ズィ>になり、軟音ではない。
зя xxxx これ<ziaxxxx>は日本語の<ジア、ジヤ、ジャ>か。そうすると軟音になるか。だが<ズィア>の硬音でもよさそう。基本的には硬音。

一方軟音<Жж ジェー>の方は

жaxxxx ジァーxxxxжвxxxx ジュV(ジェV)xxxx か?
жгxxxx ジュグxxxx
ждxxxx ジュD(ジェD)xxxx か?
жexxxx ジィェxxxx
жё xxxx ジィョxxxx  辞書のはこれはない。
жи xxxx ジィーxxxx だが、日本語の<ジィ(ー)>ではなくもっとソフトだ(舌を緊張させない)。<ジ>と<ジュ>を合わせたようなソフトな音のようだ。
жмxxxx ジュム(ジィェM)xxxxか?
жрxxxx ジュル(ジィェR)xxxxか?
жуxxxx ジューxxxx 

基本的にはソフトな<ジィュ>で軟音。

<ж>+<子音>のжвxxxx、ждxxxx、жмxxxx、жрxxxx の語はごくわずかで、大半は<ж>+<母音>の語だ。

 -----

タ行 - Тт  тэ[tɛ]  軟音 Чч  че[tɕe]

タ、チчи(軟音)、ツцу、テ、ト (日本語のタ行のチはчи(軟音))。
ツは硬音だが<トゥー>ではない。英語にはこのツがないがロシア語にはЦц  цэ[tsɛ]があり

Ц а  ツァ―
Ц и  ツィ―
Ц у  ツゥ― (ツー)
Ц э  ツェ―  これはアルファベットにある。
Ц о  ツォ―

Ц э(ツェ―)以外は実際にあるのか確かめていない。(チェク予定)一方の本語の方は<ツ>だけだ。

チェック

Цц  цэ[tsɛ](ツェー)続く音を辞書でチェクしてみた。

цa ツァ
цв  ツヴ
цe  ツィェ
ци  ツィ
цо  ツォ  цоkoлы の一語だけ。
цы   ツェ / ツィ

しかなく限られている。基本的には硬音。

一方Чч  че[tɕe](チェー)の方は           

чa  チャ
чe  チィェ
чи  チ(ィ)
чл  チル / チェル か? члeн の一語だけ。
чм  チム / チェム か?
чо  チョ
чр  チル(r) / チィル / チェル か
чт  チトゥ / / チェトゥ  か
чy  チュ

で基本的には軟音。

なぜか字が似ているがЦц  цэ[tsɛ](ツェー)とЧч  че[tɕe](チェー)の違いは以前に<灣仔(湾仔)の軟音、硬音、メチャクチャな<たちつてと>というポスト(<sptt やまとことばじてん>の方)でロシア語に関係なくチェックしたことがある。


よく調べたわけではないので自信はないが、香港の広東語と本場広州の広東語の違いの一つに軟音と硬音の差があるようだ。香港と広州ラジオのアナウン サーの発音を聞く限り、香港のアナウンサーの場合は軟音と硬音が入り混じっている。これは個人差が大きい。すなわち軟音が圧倒的に多いアナウンサーと硬音 が圧倒的に多いアナウンサー(こちらのほうが多いようだ)。広州では硬音が圧倒的に多い。軟音と硬音の差は何か? 例をあげよう。

灣仔(湾仔)(香港にある地名)はどう発音されているか。

軟音では湾仔は Wanchai 発音される。カタカナでは<ワンチャイ>だ。

地下鉄の駅があり、英語表示は Wan Chai となっているので、香港政府は軟音派ということになる。

硬音では湾仔は Wancai (c は北京語ピンインの c)またはWanzai または Wantsai と表記される。カタカナでは<ワンツァイ>だ。

日本語の<あ、い、う、え、を ......>では <チャ、チュ、チョ>で<チャ>はあるが(小学生の時に発音させられるが)<ツァ>はない。

” 

この例の場合は区別はあるが、どちらでもよく、地元の人たちはまったく気にしていないと言っていい。

----ー

ハ行 Хх  ха[xa] (ク)ハー

<ハ、ヒ、フ、へ、ホ>が特殊な発音と言ったがその軟音も特殊だ

ヒャ、ヒィ、ヒュ、ヒェ、フォ

これはロシア語になさそう。 (チェック予定)

チェック

xaxxxx
xBxxxx
xexxxx xeрec (sherry)の一語だけ。音付きネット辞書では<ヒェレス>ではなく<ヒエレス>と聞こえる。、
xиxxxx
xлxxxx  xлoпok (cotton) は<フォ->ではなく<フオ-パ(バ)ック>に聞こえる。<л>は聞こえない。
xoxxxx  
xрxxxx
xyxxxx

<ヒャ、ヒィ、ヒュ、ヒェ、フォ>はなさそう。

このポストの続編で ” ロシア語アルファベットで<アイウエオ><アカサタナ>” は終わりかというと、残念ながら、まだまだ続く。というのは、日本語は基本的に<アイウエオ><アカサタナ>のカナ書きならば、そのように読めばいい。ところが、ロシア語の方はそうはいかないんだ。 ロシア語のアルファベットでのの表記はあくまで参考程度で、

母音(硬母音、軟母音とも)、場所により、少なくとも二つの違った発音がある。英語もそうだが

apple、and の<a>は<ア>と<エ>の中間のような<アエ>を一音節で発音する音。

<I>は<アイ>で<イ>ではない。、History の<i>は<ヒ(hi)と読まないといけない。

<u>はほとんど<ウ>、<ユウ>とは発音されない。 uncle、under の<u>は短い<ア>相当。you はなんとこれで<ユー>と読まなければならない。cut は<クット>ではなく<カット>だ。cute は<キュ(ウ)ート>になる。

<e>もほとんど<エ>、<イー>とは発音されない。egg はいいが、engine はじめの<e>は<エ>でいが、最後の<e>は発音されない。energyはじめの<e>は<エ>でいが、二番めの<e>はいわゆる曖昧母音の<ゥ>のかなり短い<ゥ>で、<エナジー>の、<ナ>をごく短い<ノ>のように発音する。

<o>もほとんど<オ>、<オウ>とは発音されない。hot の<o>は英国式では<オ>に近いがアメリカ英語では<ハット≫に近い。zoo は<ゾオオ>ではなく<ズー>だ。

さらには子音の方も場所により有声音(voiced)が無声音(voiceless) になるのだ。つまり

以上のような混乱がロシア語にあるということで、ルールはあるようだが(次回のポストで詳しく見る)、英語と同じく一語一語発音を覚える必要があるようだ。これは比較的簡単な綴(つづ)り方ルールはあり、これを知ってしまえば、意味はとにかく初めて見る語も<文字通り>読めばいいフランス語やイタリア語と違うところだ。日本語も仮名(かな、カナ)で書けば、<文字通り>読めばいい。

sptt



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