Thursday, November 20, 2025

かたわの動詞<要る (いる)>

 

<かたわ>は差別用語かもしれないが、文法の説明につかうのであれば許されるだろう。

<要る (いる)>は日常よく使う動詞だが、一般動詞とは違って使用法が限られている。

<要る>は<xxが要る>で自動詞。英語では相当する to need は

I need some money.

で他動詞。

<私はカネを要る>はダメ。<私はカネを必要とする>もまずこうは言わない。

形容詞の necessary は

Some money is necessary.  日本語では<カネが必要。カネが要る>

で自動詞的になる。

要る ― 要れる ー らす

要れる>も<らす >もダメで、限定的だ。逆に限定的なところがおもしろい。 

 デジタル大辞泉では

い・る【要る】

[動ラ五(四)《「入(い)る」と同語源》費用品物時間などが必要になる入用である。「資本が—・る」「暇が—・る」「お世辞は—・らない」

 という解説がある。

ラ行五段活用なので

未然形 要らない

連用形 

要ります、
要りて—>音便 要って はあまり聞かない

終止形 要る

要るとき

仮定形 (もし) 要れば 

 

上の<要りて—>音便 要って はあまり聞かない>が気になる。

書かない
書きます、書いて
書く
書くとき
書けば

<書いて>は問題ない。

過去形

書いた

要る ー> 要った  <あの時金が要った>は可能で、大和言葉らしいが、<あの時金が必要だった>が普通のいいかただろう。

xxべき

書くべきだ

要るべきだ ― これはダメ。 

受身、自発

書かれる

要られる  ― これもダメ。

可能

<五段活用 -> 下一段活用>変換による可能動詞化 

書ける

要れる  ― これもダメ。

下一段活用>変換がダメなのだ。

要れない
要れます、要れて
要れる
要れる

要れば

書けない
書けます、書けて
書ける
書ける時
書けば


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