Friday, November 28, 2025

自動詞、他動詞につく使役の助動詞<せる>、<させる>、<す>



使役の助動詞は<せる>、<させる>。

文法上の使役とは何か?

デジタル大辞泉 

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し‐えき【使役】 2 文法で、ある行為他人に行わせることを表す言い方。動詞に、文語では助動詞」「さす」「しむ」など、口語では助動詞「せる」「させる」「しめる」などを付けて言い表す。

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Wiki

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日本語では、助動詞の「せる、させる」を未然形に接続させる。 「せる」は五段動詞の未然形とサ行変格活用の未然形「さ」に接続し、「させる」は上一段活用下一段活用カ行変格活用の未然形に接続する。

五段活用      書かせる
上一段活用  見させる
下一段活用  食べさせる
サ行変格活用   させる
カ行変格活用   来させる

「~せる」を「~す」と表すこともあるが、それは、五段活用のみであって、上一段活用・下一段活用・カ行変格活用・サ行変格活用では表さない。

五段活用  ○書かす
上一段活用   ×見さす
下一段活用   ×食べさす
サ行変格活用  ×勉強さす
カ行変格活用  ×来さす



<見さす>、<食べさす>、<勉強さす>、<来 (こ) さす>はダメとなっているが、問題ないだろう。

英語の使役

英語は助動詞ではなく、一般動詞を使うが、使役動詞とも言える特殊な動詞がある。

Wiki


英文法における使役
目的格補語に原形不定詞を用いるもの 

let
have
make
bid
help
drive

目的格補語に to 不定詞を用いるもの 

allow
permit
get
force
compel
oblige
cause
drive
encourage
invite
tempt
help


上の<目的格補語に原形不定詞を用いるもの>が使役動詞とも言える特殊な動詞。実際によく使うのは、to let, to make。to help と to drive は<目的格補語にto 不定詞を用いる>こともできるようだ。<目的格補語に to 不定詞を用いる>動詞でよく使うには to allow、to permit、to force。英語の場合、使役の対象はヒトでなくてモノでもよさそう。

to let it be (歌に文句)
to make this plant grow
to make this ball hit the wall

だがこれらは使役と言えるか?

更に

Let me go.

は自分自身への使役といえるか?

 

自動詞 / 他動詞ペアの使役

落ちる (自動詞) ー 落とす (他動詞)

落ちる (自動詞) ー 落ちさす ー 落ちさせる

熟れたリンゴが樹から落ちる。
太郎に熟れたリンゴを樹から落ちさす、落ちさせる。(何かおかしい)

落とす (他動詞) ー 落とさす ー 落とさせる

熟れたリンゴを樹からおとす。
太郎に熟れたリンゴを樹から落とさす、落とさせる。

 

焼ける (自動詞) ー 焼く (他動詞)

焼ける (自動詞) ー 焼けさす ー 焼けさせる

鶏肉が焼ける。
太郎に鶏肉を焼けさす、焼けさせる。(何かおかしい)

焼く (他動詞) ー 焼かす ー 焼かさせる

鶏肉を焼く。
太郎に鶏肉を焼かす、焼かさせる 。

 

壊 (こわ) れる (自動詞) ー 壊 (こわ) す (他動詞)

壊 (こわ) れる (自動詞) ー 壊れさす

テレビが壊れる
次郎にテレビを壊れさす、壊れさせる(ややおかしい)。
次郎にテレビを壊れるようにさす、させる、ならいい。

壊 (こわ) す (他動詞)  ー 壊わさす

次郎がテレビを壊わす
次郎にテレビを壊わさす、壊わさせる 

 

割れる (自動詞) ー 割る (他動詞)

割れる (自動詞) ー 壊れさす

花瓶が割れる

花子に花瓶を割れさす、割れさせる(ややおかしい)。
花子に花瓶を壊れるようにさす、させる、ならいい。

割る (他動詞) ー 割らす、割らさす、割らさせる

花子が花瓶を割る
花子に花瓶を割らす、割らさす、割らさせる  


流れる (自動詞) ー 流す (他動詞)

流れる (自動詞) ー 流れさす、流れさせる

川が流れる

川を流れさす、流れさせる  文字通りでは変だが、川の水を流れさす、流れさせる 

水が流れる

水を流れさす、流れさせる 

木の葉が流れる

木の葉を流れさす、流れさせる

流す (他動詞) ー 流さす、流さす

川を流す 文字通りでは変だが、川の水を流す

川を流さす、流させる  文字通りでは変だが、川の水を流さす、流させる 

水を流す

水を流す、流させる 

木の葉を流す

木の葉を流す、流させる

ところで、冒頭で 


デジタル大辞泉
し‐えき【使役】 2 文法で、ある行為他人に行わせることを表す言い方

を取り上げたが、

上の例では他人ではなく自分自身でも問題ない。

水を流れさす、流れさせる  自分自身がする
三郎に水を流れさす、流れさせる    使役

木の葉を流れさす、流れさせる  自分自身がする
三郎に木の葉を流れさす、流れさせる   使役

流す (他動詞) ー 流さす、流さす

水を流さす、流させる  自分自身がするはややおかしい
三郎に水を流さす、流させる  使役

木の葉を流さす、流させる  自分自身がするはダメ
三郎に木の葉を流さす、流させる  使役

更に他動詞<流す>の場合は

水を流す  自分自身がする
三郎が水を流す  三郎がする

 が可能だ。

 

流す (他動詞) ー 流さす ー 流させる

川を流す(あまり聞かないが、川を作って水を流す、ような意味だ)

水を流す

木の葉を流す

 

話がメチャクチャになりかけているので、結論は別途進める予定。

注意したいのは、以上の例は少ないが

落ちる (自動詞) ー 落とす (他動詞)
壊 (こわ) れる (自動詞) ー 壊 (こわ) す (他動詞)
流れる (自動詞) ー 流す (他動詞) 

と、他動詞語尾に<す>が出て来ることだ。これは一字の使役の助動詞<す>と関連がありそうだ。


sptt

 

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