Thursday, April 11, 2019

英語の re-xxxx 動詞の再帰用法


イタリア語の再帰動詞用法に関連して英語の re-xxxx 動詞の再帰用法を調べてみた。タイトルの<英語の re-xxxx 動詞の再帰用法>は再帰動詞用法に興味のない人は何を言っているのかわからないかもしれない。私はイタリア語の再帰動詞用法に非常に興味がある。これはおそらく、再帰動詞を使った表現が世の中のモノゴト、デキゴトの見方、感じ方を反映している、と考えているからだろう。フランス語やドイツ語にも再帰動詞用法はあり(そしておそらく日本語も含め他の言語にも形を変えた再帰動詞用法はあるだろう)、ことさらイタリア語の再帰動詞用法にこだわることはないのだが、イタリア語文法の学習をに二年ほど前から再開しているので、イタリア語の勉強のため、より深い理解、さらにはある程度納得(なっとく)してイタリア語の再帰動詞が使えるようになるのではないかという期待もあった(これは今もある)。調べた結果は現時点では期待したほどではなかったが、少し得るものがあったので忘れないうちに書き残しておこうと思った次第である。英語の re-xxxx 動詞を調べ、これがタリア語の再帰動詞用法と関連があるかどうかを調べ始めたのだが、実際には英語の re-xxxx 動詞を調べることが主になってしまったたが、これからも得るところがあった。

代表的なのは

to repeat
to return

で日本語でも<リピートする>、<リターンする>で動詞になる。意味はどうかというと

1)to repeat(自/他動詞)- リピートする - 繰り返す(自/他動詞) - 反復(する)(自/他動詞) 長い間隙(休み)がなく繰り返す。

日本語の<繰り返す>は<xx を繰り返す>、<xx が繰り返される(受け身)>で他動詞のようだが、<歴史は繰り返す>で英語と同じく自/他兼用動詞。 調べればすぐわかるが<リピートする>も自/他兼用。<反復する>も<同じことを反復する>、<歴史は反復する>でこれまた自/他兼用か。これは些細なことのようでもあるが、重要なことのようでもある。

to reciprocate  前後(または上下)運動を繰り返すレシプロエンジン。回転するのがロータリーエンジン。回転するものを投影させると前後(または上下)繰り返し運動になり、関係があるというか、大局的に見れば同じものともいえる。 これも些細なことのようでもあるが、重要なことのようでもある。
to recycle 
to reiterate
to revolve      回転運動は反復運動だ。上の to reciprocate を参照。英語の to revolve はこれまた自/他兼用。日本語では<回(まわ)る、回(まわ)す>の自他コンビがある。

2)to return (自/他動詞) - リターンする - 自動詞の戻(もど)る、返(かえ)る、帰ると戻す、返すの他動詞の他動詞がある。漢語では-帰還(する)(自動詞)、返還(する)、返却(する)(他動詞)がある。<リターンする>は

東京にリターンする
不良品をリターンする

でこれまた自/他兼用だ。<xxする>は曲者なのだ。英語の to return もまたぞろ自/他兼用。英語は<どういうわけか>自/他兼用動詞が多い。

to rebound
to redeem    - あがなう。金銭関連もあるが<罪をあがなう(贖罪)>という言い方がある。
to reflect  - 反射する(させる)。これは再帰用法の再帰に近い。
to retrospect  - これは<retro->が接頭辞だ。
to reverse
to revert

3)redevelop - 再開発する - これは1)と似ているが、同じことを幾度も<繰り返す>のではなく、同じことをある程度の間隙(休み)の後に再び始める(to restart)、再開する。だが分類でなく一般化すれば1)の仲間になる。<あらたに、あらためてxxする>、中国語では<重新>と言うようだ。

to rebuild
to recycle (再利用する) 
to reconsider
to rediscover
to reopen
to restart
to resume
to reunite
to reuse  (再利用する)
to review
to revive

があり、調べた限りではこの大三分類で re-xxxx 動詞 の多くは分類できる。

英語では See you again. の again というのがあり、これは中国語では<再见(見)>の<再>、日本語では<では(じゃー)、また>の<また>に相当。イタリア語では A rivederci. と言うが rivedere (再び見る、会う)という動詞が使われ、さらに再帰用法になっている。ただし、これは<お互いに>の意の再帰用法。英語の場合、again and again (and again . . . . ) で to repeat になる。

手もとのBerlitz 英伊辞典では英語の接頭語<re->に、

again = di nuovo (あらたに)、indietro (back、うしろに)という簡単な解説がある。英語の場合 back は曲者で、自動詞の場合は

to go back (home)   - 戻る、帰る。 Go back home ! 家に(祖国に)帰れ
to come back  -  戻ってくる、帰ってくる
to retreat  - 引き下がる

で文字通り back (後ろ)でいいが

to call back  (電話で)かけ返す (コールバックする)
to hit (strike) back   打ち返す  日本語は、野球で<打球を打ち返す>で他動詞。英語は to hit は to hit a ball で他動詞だが to hit back の熟語としては to hit back to Taro で自動詞になる。この場合、 back は前置詞か。だが to hit back a ball、to hit a ball back という言い方も可能だろう。この場合、 back は副詞か。
to push back  押し返す

の方向は聞き手からは back (後ろ方向)だが、話者からは forward(前方向)になる。

日本語では

言い返す     誰々に(何々を)言い返す
たたき返す    何々を誰々にたたき返す
やり返す     誰々に(何々を)やり返す

といった言い方がああり、 これも話者からは forward(前方向)だ。

以上と関連はあるが、小分類としてグループ化すると

4)to refuse  - こばむ (他動詞) - 拒絶(する)、反対(する)、抵抗(する)、反抗(する)(他動詞)、against

to refute
to resist
to reject
to repel  はね返す

外部からの力に反対して現状を保つという意味では

to refrain        この動詞は自動詞で I refrain from a bad habit of smoking. という言い方があり、
                       I refrain (oneself) from の意味なので再帰用法といえる。
to remain
to retain
to reserve

このグループ(against)は物理の作用反作用を考えれば2)to return の仲間と言える。

5)to revenge  - 復讐(ふくしゅう)する

to retaliate

これも2)、4)の仲間と言える。

6)to remedy - 治る、治す、直る、直す(元の正常な状態に戻す) - 修正する、回復する(させる)

to recover  - 取り戻す
to redirect  - 方向を修正する
to regain  - 取り戻す
to revise  - 直す、訂正する、改定する
to rescue
to rewrite - 書き直す

これも<元の(正常な)状態に戻す>と見れば2)の back 関連だ。

<回復する>は自他兼用。

健康が回復する
健康を回復する

一方大和言葉の方は、上記のように<治る、治す>、<直る、直す>の自他コンビ動詞だ。

7)re + 形容詞 型

to refine
to refresh
to relax  lax は<ゆるい>という形容詞。

<re + 形容詞 型>と書いたがこれは<形容詞->動詞>変換でもある。<再び>、<新たに>、<元に戻る、戻す>の意味が加わっており、<re->は二つのはたらきを同時にしていることになる。

8)比較的短い語で1)-6)で分類できないもの、できにくいもの。

to recall  - 再び呼ぶ。いわゆるリコールは派生用法か。
to receive  - これは上記の<反対>、<反抗>、against の逆になる。
to recline  - リクライニング シート(reclining seat 背もたれ椅子)、うしろ、back 関連だ。
to recognize - to reconsider は<再考する>でいいが、 to recognize は<再認識する>と言うよりは<認識する>だ。
to recommend - これは方向としては back、against ではなく forward だ。
to reduce  - to induce、to produce、to reproduce がある。
to refer  - to infer、to confer、to prefer がある。
to regard - イタリア語で guardare(注視する)、普通の<見る>は vedere。
to regret - 日本語、中国語(漢語)でも<後悔(する)>で back (後ろ)が出てくる。
to regulate
to reinforce     意味からは to inforce の強調と言えそうだが、to inforce という動詞はない。動詞はto enforce、名詞は enforcement 。
to relate
to relay  - <再び置く>ではない。<リレーする>だ。
to rely
to remark
to remember - 次の to remind とは使い方が違う。<覚えている>が普通で to know (知っている)と同じような使いか方で、知覚動詞とえる。だが、to remember = おぼえる(似たようなのに to memorize があるが、これまた意味は少し違う)、to know = 知る、の意にもなる。
to remind   - 思い返す(させる)、思いおこす(させる)、呼びおこす(させる)
to remove  -  これはよくわからない。to move に re- がついてなぜ<取り去る>になるのか?
to reply  -  答える、2)to return に入るか
to report
to reprimand   叱責する、責(任)を問いつめる
to request    - 問う
to require  - 問う
to research  - 探す、調査する (問う)
to respond  - 答える、応じる
to result   -  to result in xx という言い方で、<結果として xx になる>
to reveal     - (かくれていた)xx を現わす
to reward - to award の意味を考えると、<見返りを与える>になりそうだが、そうではない。

上記のうち

to receive、to reply、to report、to request、to respond は相手が必要で、この<相手が必要>は <re- >に関係ないだろうか? ややこしくなるが、さらに to relate のように、もっと一般的に<相手との関係>が<re- >に関係ないだろうか? 言語の説明では便利な用語に強調、派生というのがあるがこれで<re- >が説明できないか?

またto request、to requireが<問う>の意に対してto reply、to report、to request、to respond は<答える>になる。

調べた限りでは以上の分類で英語のすべての re-xxxx 動詞 を大体分類できる。予想とは違って再帰用法に該当するものが見当たらない。<再帰>なので文字通りでは<再度、再三=to repeat>、<帰=to return>と言うことになるが、再帰用法の内容かからは<to repeat>は関係なく、<帰=to return>が関連し<自分自身に帰る、戻る、返る>、<自分自身に戻す、返す>のが再帰用法と言える。したがって back 関連なので、もう少し調べてみる。

to recline (oneself)  to decline というのがある。
to relax (oneself)
to repose  (oneself) - to rest

具体的に自分の<身を><後ろに傾ける>、<ゆるめる(lax)>、<置く(to pose)>で<re->の再帰用法と言えるか?

自動詞の場合これでいいが(oneself がいらない、あるいは自動詞のなかに含まれている)、他動詞の場合は oneself が必要だ。英語で<Enjoy yourself !>という言い方があるが、これを初めて聞いたときには違和感があった。<自分を楽しみなさい(楽しませなさい)>といったいどういうことだ。このような言い方英語には多くないが(自動詞で間にあわせる)、イタリア語では頻繁に出てくる。つまりは、イタリア語の他動詞+si は英語では自動詞になるということだ。

<英語の re-xxxx 動詞の再帰用法>の調査はこれまでのところ大きな発見はない。しかし、話は横道にそれるが、この調査で辞書を読んでいくうちに下記の伊英日の違いを発見した。上記の

A rivederci. もその一つ。

to remember / to remind

この関連動詞はかなり込み入っている。

Do you remember Hanako ?   Hanako を覚えていますか? to remember 覚えている。
一方 to remind は非常にやっかいで

Does this photo remind you of Hanako ? が正しい英語(日常ごく普通に使われる)。 直訳は

この写真はあなたをして花子を思い出させますか?

to remind 誰々 of  何々(誰々)という構成なのだ。 この of が曲者だ。

to recall というのもある(日本語のリコールの意味もある)。インターネット辞典では

”
bring (a fact, event, or situation) back into one's mind; remember.

"I can still vaguely recall being taken to the hospital"

synonyms:remember, recollect,
 ”
という解説があるが、to recall=to remember、to recollect ではない。特に to remember とは大きく違う。

to remember は<覚えている>
to try to remember で<覚えておくようにする、覚えているようにする、忘れないようにする>。

to recall は<(とくに努力をしなくても、自然と)xx を思い出す、思い起こす>。

to remind は上記のようにto remind 誰々 of  何々(誰々)という構成で、<誰々に何々(誰々)を思い出させる、思い起こさせる>。<(とくに努力をしなくても、自然と)>という背景がある。そして<(努力をして)思い出す、思い起こす、呼び起こす>が to recollect なのだ。

イタリア語も英語とはちがい、一部に再帰用法が出てくる。

recordare  は to record (記録する)ではない。

Collins Reverso



ricordare
 
1       vt  
a      (nome, persona, fatto)    to remember, recall  
il mio numero è facile da ricordare      my number is easy to remember(覚える、記憶する) 
ricordare di fare qc      to remember to do sth  (覚えておく、忘れないようにしておく)
ricordare di aver fatto qc      to remember having done o doing sth  (覚えている)
se ben ricordo      if I remember rightly  (覚えている)
ti ricordo con affetto        (nella corrispondenza)    I often think of you   (覚えている)
b      (far presente ad altri)    ricordare a qn qc/di fare qc      to remind sb of sth/to do sth  (この構成の違い注意)(思いおこさせる)
ricordami di spedire la lettera      remind me to post the letter  
ti ricordo che c'ero prima io      I'd like to remind you that I was here first  
scene che ricordano il passato      scenes which recall the past  
mi ricorda molto suo padre      he reminds me a lot of his father  
以上から ricordare は to remember と to remind の意味があることになる。
c      (menzionare)    to mention
d      (commemorare)    to commemorate
2    ricordarsi      vip  再帰用法
ricordarsi (di)      to remember  
non mi ricordo      I can't remember  (これは<覚えられない>ではなく<覚えていない>だろう)
ricordarsi di fare qc      to remember to do sth  <xxするのを覚えておく>
ricordarsi di avere fatto qc      to remember having done o doing sth  <xxしたのをを覚えている>
ti ricordi di me?      do you remember me?  
non si è più ricordato di darmi il libro      he forgot to give me the book    

以上からricordarsi再帰用法 はto remember 限られているようだ。<身に覚えがある>と覚えていればいいか。 

<(努力をして)思い出す、思い起こす、呼び起こす>が to recollect は

to recollect

vt   rammentare, ricordare 

と簡単で上記の
b      (far presente ad altri)    ricordare a qn qc/di fare qc      to remind sb of sth/to do sth で間に合うようだ。rammentare を調べていくと話が長くなるのでやめておく。


さて、伊英日以外に中国語も参考になる。手もとの英漢辞典(高階版)では接頭辞<re->の簡単な解説として

<又、再、重新> の漢字がある。だが個々の re-xxxx 動詞を調べていくと<回、复(複)、反>の漢字が頻繁に出てくる。 <重新>は文字通りでは renewal (名詞形)になる。

<又、再、重新>は英語では again の一語で間に合ってしまう。つまり again はかなりの多義語なのだ。<又、再>は日本語では<また>ですましてしまうが、<又、再>使い分けが必要。慣れるまで少し時間がかかる。<回、復、反>はこれまでの説明で何度も出てきている。


sptt




Sunday, March 31, 2019

日本語の (自動詞、他動詞) 移動動詞 - 3


いわゆる” <を>をとる移動動詞 ” についてはこれまでも自動詞、他動詞ポストまたは他の関連ポストでいろいろ調べ、考えてきた。以前に第2弾で中間まとめ報告してあるが(かなり長い)、今回は第3弾の<続>中間まとめ報告。第2弾は長すぎるので、今回は参考にはするが、話が同じにならないよう、これにとらわれずに話を進める。


1.なぜ<移動動詞>か?
   
” <を>をとる移動動詞 ” は正確には ” <を>をとる自動詞、移動動詞 ” となる。そこで自動詞なのになぜ<を>をとるのか?という文法的に答えを出すべき疑問が出てくる。<移動動詞>は誰が名づけたのか調べていないが(以前は<知らない>でよかったが、今はサーチエンジンがあるので<知らない>ではすまされない)、下記の例文に示されるように文法的に内容のある名づけと言える。

代表的な自動詞は

行く、来る

だろう。この二つも

太郎は学校に行く、学校へ行く
花子は遠くから来る、花子は私の家に来る

でいいが

長い道のりを行く、険(けわ)しい山道(やまみち)を行く
長い道のりを来る
我が道を行く

という<を>を使った言い方がある。

 長い道のりに行く、長い道のりへ行く
 長い道のりに来る、 長い道のりへ来る
我が道に行く 、我が道へ行く

とは言わないのだ。これは日本人であれば無意識に使い分ける。<行く>、<来る>の動詞内容は移動も関連しているが、<どこどこへ、どこどこに行く>、<どこどこから、どこどこに来る>の方向や<離れて行く>、<近づいてくる>の<離れ>、<近づき>がもっと関連しているようだ。

<道>は学校や家と違ってある距離が想定される代物(しろもの)だ。さらに<道のり>になると距離と言ってもいい。動詞内容が移動も関連している<行く>や<来る>に<道>や<道のり>がつくと移動内容が強まる。肝心なのはどうも<距離が想定される>ことにあるようだ。距離は物理学的には時間も関連しているが、時間(時の経過)ここでは詮索しない。

<歩く>は動詞の意味に距離が想定され典型的な移動自動詞といえる。一方<歩く>自体には方向性がない。最も純粋に、それ自体距離も方向も関係しない自動詞は<動く>だろう。

道を歩く
野原を歩く
まち(繁華街)を歩く

<道、野原、まち(繁華街)>は場所だが、<を>は移動(距離)を暗示しているようだ。こういう言い方がふつうだが、

道で歩く
野原で歩く
まち(繁華街)で歩く

はまったくダメというわけではない。

道で、野原で、まち(繁華街)で歩く練習をする。

だがこの場合<xxで(歩きの)練習する>が念頭にくるのかもしれない。これはほぼ無意識の選択だ。この練習にはその場所での歩き方とか距離はあまり関係なく<歩く練習>が念頭にあるのだろう。ただし<どこで(場所)>が示されている。

道を、野原を、まち(繁華街)を歩く練習をする。

も可能で、この場合は<xx を歩くことの><練習をする>の意になるか。これもほぼ無意識の選択だ。この練習の場合は単なる<歩く練習>というよりはその場所での歩き方とかどのくらいの距離が歩けるか、が念頭いあるようだ。<その場を歩く>は変だが<その場で歩くまねをする>ならよさそう。この場合は万歩計は数字が上がるが実際に移動距離はゼロだ。

重箱の隅(すみ)をつついているようだが、<で>と<を>の違いでは 重要なことだろう。

上でふれた<動く>はどうか。

道を動く
野原を動く
運動場を動く

ダメではないが、こう言う機会は少ないだろう。

 <走る>は<歩く>の速度が速(はや)まった<歩く>で、<歩く>と同じようなことが言えそう。
 
道を走る
野原を走る
運動場を走る

これは人間にかかわらず自転車やバイクや車でもいい。

自転車やバイクや車で道を、野原を、繁華街を、運動場を走る。

これは日本語特有の言い回しで、英語では<乗る(to ride )>や<運転する(to drive)>が使われるようだ。ドイツを勉強した人なら fahren を思い出すかもしれない。wiki辞書では

動詞

時制 人称 語形
現在 ich fahre
du fährst
er, sie, es fährt
過去 ich fuhr
過去分詞
gefahren
接続法第2式 ich führe
命令法 du fahr(e)!
ihr fahrt!
助動詞

haben, sein
すべての活用: fahren (活用)
  1. (他動詞、 助動詞: “haben”) ~を運転する、~に乗る。
  2. (他動詞、 助動詞: “haben”) ~に乗って移動する。
  3. (自動詞、 人を主語にして、 助動詞: “sein”) 進行する、旅行する。
  4. (自動詞、 乗り物を主語にして、 助動詞: “sein”) 進む。












 とややこしい説明になっている。

<乗る>は他動詞のような感じがするが

に、バイク、馬に乗る (したがって自転車に、バイク、馬にまたがるの<またがる>も自動詞。<またぐ>は手もとの辞書では自他兼用動詞となっている。自他兼用動詞は英語ではやたら多いが、日本語では少ない。)

バスに乗る、タクシーに乗る、車に乗る(車を運転していく)
電車に乗る、船に乗る

で自動詞。 英語は to ride a bicycle (horse) という他動詞用法のようだが、 to ride on a bicycle (horse)という自動詞用法もあり、複雑。実際 wiki辞典に詳しい説明がある。

Verb

ride (third-person singular simple present rides, present participle riding, simple past rode or (obsolete) rid, past participle ridden)
  1. (intransitive, transitive) To transport oneself by sitting on and directing a horse, later also a bicycle etc. [from 8th c., transitive usage from 9th c.] quotations ▼
  2. (intransitive, transitive) To be transported in a vehicle; to travel as a passenger. [from 9th c., transitive usage from 19th c.] quotations ▼
  3. (transitive, chiefly US and South Africa) To transport (someone) in a vehicle. [from 17th c.]
    The cab rode him downtown.
これは英語ではやたら多い自他兼用動詞の一例で、自他の説明は初等英文法のよう簡単にはいかない。

 日本語で<xxを乗る>という言い方はあるか?

野原で自転車(バイク)を乗る

はダメだが

野原で自転車(バイク)を乗りまわす

ならいい。だが

野原で自転車(バイク)を乗りまわる

はダメだ。 これは<まわす>が他動詞、<まわる>が自動詞のためだろう。しかし話は<乗る>から脱線して、<まわる>、<まわす>に移り、目まぐるしく変わるが、主旨は一貫している。

道を歩きまわる
野原を歩きまわる
まち(繁華街)を歩きまわる

は<xxを(歩き)まわる>で 自然だ。

道で歩きまわる
野原で歩きまわる
まち(繁華街)で歩きまわる

も可能だが、ニュアンスが違う。 <道を歩きまわる>、<道で歩きまわる>が少し変なのは道はたいてい比較的狭い幅があり、歩き回るにには適さないのだ。<広い道を(で)歩きまわる>ならいい。

距離感の薄い<動く>はどうか?

道を動きまわる
野原を動きまわる
運動場を動きまわる

これなら実際に言いそうだ。

注目したいのは自動詞<まわる>で、これは<を>をとる自動詞だ。他動詞は<まわす>だ。

地球は回る。

は明らかに自動詞。自転だ。公転の

 地球は太陽を回る。

の<まわる>も<を>をとるが自動詞。<まわる>は通常<円を描くように>に動く(自動詞)ので元の場所に戻ってはくるが<距離>がある。

運動場をまわる。
運動場を歩きまわる。
運動場を走りまわる。
運動場を動きまわる。

も

運動場でまわる。
運動場で歩きまわる。 
運動場で走りまわる。
運動場で動きまわる。

もOKだが、ニュアンスが違う。<を>は<距離>が念頭に来るが、<で>はこの<距離>感が薄いようだ。

<遊ぶ>は自動詞だ距離感はない。

運動場で遊ぶ。

はいいが

運動場を遊ぶ。

はまったくダメだ。

運動場で遊びまわる
運動場を遊びまわる

はどちらもOK。ただしニュアンスが違う。

<まわる>に似た動詞で<めぐる>がある。

ヨーロッパをめぐる(旅)

ヨーロッパでめぐる(旅)
ヨーロッパにめぐる(旅)
ヨーロッパへめぐる(旅)

はまったくダメだ。

<飛ぶ>

鳥が(は)空を飛ぶ、鳥が(は)空を飛びまわる

スーパーマン、鉄腕アトムも

スーパーマン、鉄腕アトムが空を飛ぶ、飛びまわる、飛んでいく、飛んでくる

がふつうで

鳥が、スーパーマン、鉄腕アトムが空で飛ぶ、空で飛びまわる、空に飛ぶ、空に飛びまわる

は基本的にダメ。

鳥が空に飛び立つ(発つ)

ならいい。<飛び立つ(発つ)>は瞬間的な動作で距離はあまり関係していない。

<進む>

<進む>は直進性があって<進みまわる> はダメだ。<進む>の反対の<しりぞく>は<進む>ほどの直進性はなく<しりぞきまわる>はダメ、というわけではない。なんとなく<にげまわる>が想像される。

次に<のぼる>。<のぼる>はやっかいだが、おもしろい動詞でいろいろ考えさせられる。<のぼる>には<上る、昇る、登る>があり、書き言葉の場合は書き分けがあるが、話し言葉では<のぼる>の一語だ。

木にのぼる、木をのぼる (木へのぼる、もよさそう)
山にのぼる、山をのぼる (山へのぼる、もよさそう)
梯子(はしご)にのぼる、梯子をのぼる (梯子へのぼる、はあまり聞かないがよさそう)
坂をのぼる (坂にのぼる、坂へのぼる、はダメだ)
階段をのぼる(階段にのぼる、階段へのぼる、もあまり聞かないがよさそう)
川をのぼる (川にのぼる、川へのぼる、はあまり聞かないがよさそう))

<のぼる>の反対は<おりる>。 <のぼり、くだり>(のぼる、くだる)というのもある。

木からおりる(木をおりる)
山からおりる。山をおりる(くだる)
梯子からおりる、梯子をおりる 
坂をおりる、(くだる) (坂からおりる、くだる、はダメ)
階段からおりる 、階段をおりる  
川をくだる (川からくだる、はOK)

<あがり、さがり>(あがる、さがる)というのもある。

畳(たたみ)、ベッド(の上)にあがる
土俵にあがる
舞台にあがる

土俵からさがる、土俵をおりる
舞台からさがる、舞台をおりる

以上の<から>の代わりの<を>は移動とは別物で、今回辞書を引いてわかったが<起点>の<を>で分類されるようだ。<を>がますます複雑になる。

<泳ぐ>

プールで泳ぐ
川で泳ぐ

<まわる>をつけても

プールで泳ぎまわる
川で泳ぎまわる

 がふつうだが

川を泳いでいく

では<距離感>が出てくる。

金魚が金魚鉢の中で泳ぐ

はいいが

金魚が金魚鉢の中で泳ぎまわる

より

金魚が金魚鉢の中を泳ぎまわる

のほうが<泳ぎまわる>感じ、距離感、さらには<時間の経過>も感じないだろうか?

同じようなことは

カニが浜辺で横に動きまわる。
カニが浜辺を横に動きまわる。

カエル(バッタ)が地面で跳びまわる。
カエル(バッタ)が地面を跳びまわる。

にも言えそう。

<もぐる>

水にもぐる

がふつうで<水をもぐる>はほとんど聞かないが

潜水艦は水をもぐって進む。か?モグラの行動を表現する場合には

モグラは土にもぐる

だと、地上から地中にもぐる

が想像される。だが実際にはモグラが地上に出てくることはまれで地中を掘り分けながら動きまわるのだ。(モグラは目が極度の近視とかほとんど退化しているそうだ。)

モグラは土でもぐる

はおかしい。

<掘る>は他動詞で<土を掘る>になるが、この<掘る>あるいは<掘り分ける>を省略して

モグラは土をもぐる
モグラは土の中をもぐる

さらには

モグラは土をもぐって進む
モグラは土の中をもぐって進む

とすると<移動距離>が頭に浮かんでこないか?

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今回は手もとの辞書で<を>を調べてみた。いまさらではないが、学ぶところが大きかった。手もとの辞書(三省堂新明解、第6版)では意味として下記の五つがあげられている。。

<を>は格助詞 (これは重要だ。つまり格を示すのだ)

1) 対象を示す。これは他動詞の目的格とみていい。
2)移動性の動作の行われる場所。(これがこのポストと一番関連がある)
3)方向を示す。 xx を向く (これは以前に調べて書いたことがある)
4)起点を示す (これは上で少しふれた)
5)期間を示す  一日をふりかえる、毎日を暮らす (これは始めのところで、距離に関連して<時間の経過>としてふれた、物理学)

この辞書では取り上げていないが、次のような<を>をとる自動詞がある。

(前の<移動動詞-2>からのコピー)

目的のような対象がある移動自動詞

越(超)える - Aを越える
越(超)す - Aを越す
過ぎる - Aを過ぎる
通る - Aを通る
渡る - Aを渡る
くぐる - Aをくぐる(門をくぐる)
またぐ - Aをまたぐ。 手もとの辞書では他動詞扱い 。(注:これは間違い。上記のように自他兼用なのだ。)

<またぐ>が他動詞扱いなのはおもしろい。おそらく、<xx を越(超)える、越(超)す、過ぎる、通る、渡る>が英語では<自動詞 across、over、through xx>の形式なのが影響しているのではないか。そして<またぐ>に対応する英語の自動詞がみつからなかったためかも知れない。

越(超)える、越(超)す - to go across xx
過ぎる、通る - to go (to pass) trough xx
渡る - go across (over)xx

だが同じような意味で他動詞もある。

越(超)える、越(超)す  - to exceed

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トンネルを過ぎる (過ぎる)
トンネルを抜ける (貫ける)

<過ぎる>、<抜く>、<抜ける> 、<貫く>、<貫ける>、<つらぬく>は基本的に自動詞で<を>を取る。これは別途検討予定。go through の through は<xx を通って、xx をつらいて>と訳される。go (行く)はもちろん自動詞。


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