Tuesday, September 10, 2013

日本語文法とロジック - 3 、何が、何か、何かが、some、any

日本語文法とロジック の第3弾。疑問詞と不定詞について調べてみる、

疑問詞はいわゆる4W(5W)1Hというやつで、

what
who
when
where
which
how

どういうわけか why が抜けている。

日本語ではだいたい助詞がついて

だれが (誰が)
いつ 
どこで
なにを (何を)
---
というが、これ以外に

どれ(が、を、に)
どう(どのように)

がある。 助詞を除けば

だれ (誰)
いつ 
どこ
なに (何)
---
どれ
どう、どのよう

<どう>は様態を示す副詞なので<どう>が主格の<どうが>、直接目的格<どうを>とはなれない。また<どのよう>の<よう>は様態を示す副詞のようだが、<どのよう>単独では使えない。<どのようだ>とはいえ、また<どのような>ともいえるので、いわば疑問形容動詞。そうすると<どのように>は連用形になる。<どのよう>は主格の<どのようが>、直接目的格の<どのようを>とはなれない。

英語と日本語は一対一の対応だ。基本的なものの見方、表現の仕方はどこでも変わらないようだ。日本語に関して言えば

1)さすが基本語だけに以上はすべて大和言葉で漢語由来の言葉はない。
2)<こそあど>に準じれば

これ、それ、あれ - どれ <だれ>はこのグループだろう、<だれそれ>という。
この、その、あの - どの、<どなた>は元来<どのかた>あるいは<どのあたり>だろう。
ここ、そこ、あそこ - どこ
こちら、そちら、あちら - どちら

 <いつ>と<なに>は<do-xx>の音声グループに入らない。

 <いつ><i-k-xx>の音声グループ関連の疑問詞には

いか(が)、いか(に)、いか(ほど)
いくつ
いくら

がある。

<なに、何>関連の疑問詞には

なぜ

がある。元来<な>が疑問詞だったか?

さて、<何が>、<何か>、<何かが>は何の気なしに使って(実際は使い分けて)いるが、検討を加えてみる。

何が - <何が>の<なに、何>は疑問詞 。英語で言う what 。<が>は助詞。
何か - <何>+<か>と分けると、<か>を疑問を示す終助詞(語気助詞)となる。そうすると<何>(疑問詞)+<か>疑問を示す終助詞(語気助詞)となり、わけがわからなくなる。<何か>を不定詞、不特定詞としたらどうか。英語で言う some、 any 。
何かが - <何かが>の<何か>は上述のように不定詞、不特定詞とする。英語で言う some 。<が>は助詞。 anyではない。(後で説明)
何も xx ない - <何も>の<何>は疑問詞ではない。不定詞、不特定詞。英語では what は使わず any 。これも<なに>を不定詞、不特定詞としたらどうか。<も>は助詞。否定をふくめれば nothing、not a (single) となる。
何でも  - <何でも>の<何>はこれも不定詞、不特定詞とする。英語で言う any 、every 。<でも>は副詞。<何でもいい> Any thing will do (is OK, will be OK). <なんでもある> We (They) have every thing. every は曲者で、日本語では<みな>、<すべて(の)>となるが、正確にいえば<それぞれみなすべて(の)>で、目(関心)は個々に向いている。
<何もかも>、<何から何まで>というのもある。

some と any は微妙にちがう。英文法書では

any は否定(文)、疑問(文)で使うと解説されている。

(1) We have some food.
(2) We do not have any food.
(3) Do you have any food ?

(1) We have some food. <some>は量を示して<いくらか>ともいえるが、適当なのは<何か>で、これは上述のように不定詞、不特定詞としたほうがいい。<some>なしの We have food. とはまずいわない。<なにか>がぬけていて、すわりがわるい。また We have any food. といえるが意味がちがってくる。We have any food. といえるといったが、実際こうはあまり言わず、

We can have any food.
We could have any food.

と現実から少し離れた言い方で使われる。

 さて、some と any の微妙なちがいについてだが、some も any も不定詞、不特定詞だが

 some は不定詞、不特定詞とはいっても<何か>確かなモノ、コトが含まれている。一方 any はこの<何か>確かなモノ、コトが含まれていないのだ。だからこそ any は否定(文)、疑問(文)で使われて、肯定(文)では some が使われるのだ。

<何か>ある?、<何か>がある?は<何か>確かなモノ、コトがあるのだ。

 一方

<何>がある?
<何>もない 。
<何>でもいい。

は<何>も確かなモノ、コトがないのだ。


突然の結論だが、日本語も英語も疑問、不定に関しては文法的に相当ロジカルだといえる。


sptt






No comments:

Post a Comment