<英語の前置詞と日本語の助詞>の続編
日本語の助詞を英語の前置詞がらみで分析してみる。前置詞は<だれが、who>、<なにを(に)、what>には直接関与しないが、<どこで、where >、<いつ、when>、<どのように、how>に関与する。
1) 方向を示す
xxに、xxへ、xxがわ (右側、左側)
xxの方。 <方>は漢語由来でたいていは<xxの方に>、<xxの方で>で<に>や<へ>が付く。
<xxがわ>の<がわ>は大和言葉だが、これもたいていは<xxがわに>、<xxがわへ>と<に>や<へ>が付く。
英語: to
2) 位置を示す
xxで(xxする)、xxに(ある、いる)
xxの上で、xxの下で、xxの中で、xxの外で、xxの脇で、xxのそばで、xxの近くで、xxの前で、xxの後ろで、xxの間で
<xxの+名詞(体言)+で>の形式。
基点-終点
xx から yy まで
英語: at、on、in、under、by、near、before、after、between、from - (up) to
<at>は<で>に近いが、その他は日本語では対応する助詞がない。
3) 時間を示す
xxに
5時に、水曜日に、三月に、秋に、2013年に
前に、後に(後で、とも言う)
時間のも<基点-終点>表現がある。
xx から yy まで
英語: at、on、in、from (since) - up (to), until, by (英語では until と by の使い分けに注意)
日本語でも英語でも時を示す名詞がそのまま時を示す副詞になれる。
きのう、今日、明日、けさ、今晩
yesterday、today、tomorrow、this morning、this evening
以上の他に英語に through、across と言う語があるがある。これは
through
xxを通って
xxを経て
xxを抜けて
across
xxを越えて
xxを横切って
と<xxを+動詞の連用形+て>の形になる。
以上でだいたい4次元(立て、横、高さ、時間)、言い換えれば、where と when はいい。
さて<どのように、how>はどうか?
<how>は<どのように>と訳されてしまうが、これだと
xxの(よう)に
で純助詞ではなくなる。英語でも<how>を示す前置詞はなく、
in this way このように
in the way of xxx xxx のように
となる。
<with>はある意味で<how>を示す前置詞。日本語でも<で>がこれに相当する。
It is OK with this. これでいい。
これは<how>を示すというよりは、方法、手段を示す(ラテン語の奪格)。英語は格がないが奪格に相当する英語の前置詞は with と by。 through (xxを通じて)も使われる。
He was killed by a knife. かれはナイフで殺された。
He has learned many important things through experiences, not through books.
Hanako works as an waitress.
花子はウエイトレスとして働いている。
花子はウエイトレスで働いている、とも言える。
Taro sent some flowers to Hanako as a birthday present.
太郎は花子に誕生日の贈り物として花を送った。
<as xx>で<xxのように>(white as snow)、<such as xx>で<xxのような>になる。
いづれにしても、純助詞で前置詞代わりに活躍するのは<に>、<で>、<へ>の三つだ。これだけでは到底間に合わない。英語では上記のほかに下記のよく使われる前置詞がある。
about - xxについて(付いて)、xxに関して
against - xxに対反対、対抗)して、xxに逆らって
<xxに+動詞の連用形+て>の形
for - xxのために <xxの+名詞(体言)+に>の形式
with - xxとともに、xxありで
without - xxなしで <xxの+名詞(体言)+で>の形式
前置詞句は日本語にも相当するものがほぼある。
by use of xxを使って
in accordance to xxにしたがって
in addition to xxに加えて
in stead of xxの代わりに、xxに代わって
in spite of、despite of xxにもかかわらず(に)
because of xxのために(原因、理由)
as a result of xxの結果(実はこれも原因、理由を示す。結果が原因、理由になっているのだ)
sptt
No comments:
Post a Comment