<ロシア語と日本語の相違>(2013年ポスト)の始めに
”
1)発音
似ているとはいえないが、 ロシア語の子音と母音で日本語の発音はほぼ出来る。逆はダメで、L(л) と R(Р) の区別がある。F(ф)、V(B)の発音がある。 ( ) 内はロシア文字。
ロシア語はソフトな濁音が多い。
ざ、じ、ず、ぜ、ぞ
だ、ぢ、づ、(ぜ)、(ぞ)
じゃ、じゅ、じょ
ぢゃ、ぢゅ、ぢょ
ラヂオはラヂオ(радио)。 英語の<di>はなく、<ぢ>に近い音となる。日本語と同じく英語の<du>、<ti>、<tu>の発音はなく、それぞれ
du - <じゅ>、<ぢゅ>にに近い音
ti - <ち>に近い音
tu - <ちゅ>に近い音
となるようだ(後日再検討)
”
時間が相当経過しているが、<後日再検討>する。最近またロシア語をかじり始めた。 発音は文字で書いたものを読むのは非効率で、間違いも多い。耳で聞く方がよっぽど効率がいい。これは、私の経験から、<中国語の発音を日本で本を読んで理解しようとしていた>のと<実際中国に来て(行って) 生(なま)の中国語の発音を<耳で聞いて真似(まね)する>のとを比較すると効率、正確さで雲泥のさがある。ロシア語も同じだと思うが、ロシア語圏の国に行く機会はないので、ロシア語辞典(露英-英露辞典)の説明と<録音再生を聞いて>を参考に話を進める。
上で<ロシア語はソフトな濁音が多い(. . . . となるようだ)>と書いているが、今度調べてみたら大雑把には間違いはないようで、安心している。Berlitz の露英-英露辞典(Berlitz Compact Dictionary (Russian-English/English-Russian)の始めにアルファベットと発音の解説がある。ロシア語の場合英語を知っていてもロシア語のアルファベットと発音の理解にはあまり役立たない。場合によっては発音は日本語が助けになるようだ。今回この<日本語が助けになる>らしきものを発見した。
Berlitz の露英-英露辞典では(他の解説も多分同様だろう)ロシア語の発音にはハード(hard)とソフト(soft)があると書いてある。ネットで少し調べてみたが、Wiki日本語版は、硬音、軟音が出てくるがあまり参考にならない。
東京外国語大学言語モジュール-ロシア語
の子音の解説の始めに (http://www.coelang.tufs.ac.jp/mt/ru/pmod/practical/01-02-00-01.php)
”
ロシア語の子音は34個ありますが,子音を表す文字は21個しかありません。その理由は34個の子音のうち24個が,「硬子音」・「軟子音」というペアをつくっていて,各ペアに1つの文字しか与えられていないからです。
1.1で,ロシア語の母音は5つしかないのに,母音を表す文字は10個あり,硬母音字と軟母音字という2つの系列があると述べたことを思い出してください。硬子音は,子音字の後に硬母音が綴られるか,子音の前ないし語末ならば後に何も綴られないことによって表されます。それに対して軟子音は,子音字の後に軟母音字が綴られるか,子音の前,ないし語末ならばь(軟音記号)が綴られることによって表されます。例えば,таや-т
は硬子音を表しますが,тя や-тьは軟子音を表します。(ここがわかりにくい方は末尾(注)参照)
さて,今まで「硬子音」,「軟子音」と何の説明なくお話しをしてきましたが,硬子音,軟子音とは一体どのような音なのでしょうか。硬子音をいわば「普通の子音」とすると,軟子音は「イの音色を帯びて発音される子音」のことを指します(硬子音はそのような音色を帯びずに発音される子音です)。日本語には「拗音(ようおん)」という音のグループがあり,マに対してミャ,ナに対してニャ(ミャ,ニャが拗音)という対立があります。直感的に分かりやすいように,この日本語の拗音の発音を,ロシア語の軟子音の発音と考えてみましょう。日本語のミャ,ニャを発音してみて下さい。マ,ナを発音する時より舌が上あごの方に盛り上がっているのがお分かり頂けると思います。ロシア語の軟子音も同じように,舌を上あごの方に盛り上げて発音します。子音にイの音色を帯びさせるのが,この舌の盛り上げです。
なお,以下の練習問題で使われている単語の母音の上には ´ という記号がついていることがありますが,これは1.5で説明するアクセント記号です
”
と書いてある。この説明はわかってしまえばいい説明なのだが、わかりにくい人にはアンチョコのような追加説明が必要だ。
<拗音>は聞きなれない言葉だが、何のことはない
マに対してミャ,ナに対してニャ(ミャ,ニャが拗音)
のことなのだが、これは日本語の隠れた特徴といえる。このポストの読者もそうだと思うが、私が小学生低学年のときに、
あいうえお、かきくけこ . . . . . (行)
あかさたな、はまやらわ . . . . . (列、段)
に加えて
(イャ、イュ、イョ、これは<ヤ、ユ、ヨ>になる)
キャ、キュ、キョ
シャ、シュ、ショ
チャ、チュ、チョ
ニャ、ニュ、ニョ
ヒャ、ヒュ、ヒョ
ミャ、ミュ、ミョ
(ヤ、ユ、ヨ)
リャ、リュ、リョ
(ウィャ、ウィュ、ウィョ、これは練習しなかったと思う)
さらには濁音もある。
ギャ、ギュ、ギョ
ジャ、ジュ、ジョ
(ヂゃ、ヂュ、ヂョ これは上の<ジャ、ジュ、ジョ>と区別がなくなっているので、練習させられなかったと思う)
ビャ、ビュ、ビュ
さらに
ピャ、ピュ、ピュ
を念仏のように唱えさせられた記憶がある。この念仏ののような口(くち)練習だけで、なぜか例語の発音練習をした記憶はなく、<発音ができればよし>だったようだ。今考えると、教科書かプリント(副教材)にはあるが。先生もなぜこんな練習させるのかよくはわかったなかったのではないか。
上で<ロシア語の軟子音も同じように,舌を上あごの方に盛り上げて発音します。子音にイの音色を帯びさせるのが,この舌の盛り上げです。>とある。
<イ>音は舌(後部あるいは奥部))に力を加えて上に持ち上げるのでやや<ハード>な(きつい)発音だが、耳に聞こえるのが<ソフト>な音なのか?
Wikiで追加説明すると
Wiki日本語
”
口蓋化(こうがいか、英: palatalization)または硬口蓋化とは、子音が調音点で調音されると同時に、前舌面が硬口蓋に向かって盛り上がって近づく現象のことである。母音[i](イ)と調音器官の形が似ている。
この図は中国語版Wiki
(中略)
口蓋化が起きる原因は、口蓋化の起きる音に続く音による。一般的には、i/e の前で口蓋化が起きやすい。口蓋化は世界中の言語で見られる現象である。
特にスラヴ語派(ロシア語はスラブ語派、sptt注)では、ほぼ全ての子音で口蓋化音(軟音)と非口蓋化音(硬音)が対立した別音素であり、またこの語派の大きな特徴のひとつである。キリル文字では、母音を伴う口蓋化した子音を表すのに軟母音を用い、母音を伴わない口蓋化した子音を表すのに軟音符を用いる。昔のひとは耳がよかったといえるが、言葉を増やすためにはこのような区別が有効なのだ。
(中略)
日本語
日本語では、母音 /i/ が後続する子音および拗音の子音で口蓋化が常に起きる。言い換えれば、五十音表でイ段になる仮名に口蓋化が発生する。具体的にいえば、「キ」、「シ」、「チ」、「ニ」、「ヒ」、「ミ」、「リ」、「ギ」、「ジ」、「ヂ」、「ビ」、「ピ」といった仮名(「キャ」「シュ」「チョ」などの拗音も含む)では、その子音が常に口蓋化している。なお、サ行、タ行とそれらの濁音では、口蓋化が進んだ結果として口蓋化子音は非口蓋化子音とは別の音素になっており、ダ行の口蓋化子音はさらにザ行の口蓋化子音へと合流する変化が起きている。
日本語の口蓋化(サ行の例)
母音/a//i//u//e//o/ 口蓋化していない サ /sa/ スィ /si/ ス /su/ セ /se/ ソ /so/ 口蓋化している シャ /ɕa/ シ /ɕi/ シュ /ɕu/ シェ /ɕe/ ショ /ɕo/
”
1)<Berlitz の露英-英露辞典>では palatalization = soft と説明されている。
2)紛(まぎ)らわしいのは<口蓋化または硬口蓋化>でここでは<硬>の字が使われている。
3)特にスラヴ語派(ロシア語はスラブ語派、sptt注)では、ほぼ全ての子音で口蓋化音(軟音)と非口蓋化音(硬音)が対立した別音素であり、またこの語派の大きな特徴のひとつである。
という説明がある。ここが大きなポイント。ロシア語学習ではこれを理解し、聞き分け発音できるようにしないとけない。
上の表では
シャ /ɕa/ | シ /ɕi/ | シュ /ɕu/ | シェ /ɕe/ | ショ /ɕo/ |
となっているが、小学校での練習は
シャ、シュ、ショ
で<シェ>がない。
シャ - 漢字では者、社、車、斜、謝などがある。シャクだと借、尺、釈などがる。シャボン玉というのがある。<シャックリ>というのもある。これは辞書によれば<しゃくる(シャクル)>由来。擬態語っぽいのでは<シャシャリ出る>、<ムシャクシャする>、<シャンとする>、<シャキットとする>というのがある。擬態語ではシャンシャン、シャキシャキがある。外来語ではシャツ、キャベツ、シャンペン、シャンデリア。
日本語の<シ>は軟音で、これに対する硬音は<si>(<スィ>ではない)で、これは日本語にない。英語の sister は<シスター>ではない。英語の think を<シンク>と発音すると、通(つう)じるが英語母国語人には耳障りだろう。気取って<sink>(<スィンク>ではない>と発音すると、これは<沈
む>の意味になってしまう。
<シ>は<サ、シ、ス、セ、ソ>の<サ行>のなかでは例外。厳密にいえばサ行ではなく、シャ、シ、シュ、シェ、ショ>の<シャ行>の<シ>なのだ。 これは後から出て来る<タ行>の<チ>と<ツ>にも当てはまる。
中国語でよく聞き、よく使う語に<是>があるが北京語(普通語)の発音は shì でかなりの硬口蓋化音の<シー>だ。だが南方や台湾ではあらたまなければ<スー>と発音する。中国語圏の<スースー弁>と言える。 個人差もあろうが、私の耳にはこの<是、スー>は聞きずらい。
シュ: 漢字では主、種、手、酒、取などがある。シュウだと周、州、集、修などがある。シュクだと宿、祝、淑などがある。シュツだと<出>がある。出発は<シュッパツ>となる。シュンだと瞬、春、俊などがある。
シェ: 日本語漢字ではこの音はなさそうだ。だから小学校では練習しないのだろう。シェフはフランス語か。中国語の<謝謝>はシェ―シェ―だがピンインはshìeshìe ではなく xièxie で<shi>と<xi>は微妙に違う。<x>は英語のエックスとは関係ない。
ショ: 漢字では初、所、書、諸、暑などがある。ショウだと小。商、称、賞などがある。ショクだと食、植、触、職などがある。ションは日本語漢字ではこの音はなさそうだ。<小便>のなまりの<ション便>、<立ちション>というのがある。擬音語ではビショビショ。擬態語ではワッショイワッショイ、ヨッコイショ。
以上は日本語の口蓋化(サ行の例)の例だが、ロシア語でもこれらがある。上の日本語の説明はややこしいが、このような音は、口蓋音、拗音、ソフト音として意識しては使っていないが、かなりあるので、ロシア語の hard音 と soft (palatalization) 音の区別に役立つ。
この<サ行>のパターンが一般的なものかどうか調べてみる。
<サ行>の濁音<<ザ行>
ジャ、ジュ、ジョ
で<ジェ>がない。
ジャ: <じゃー、また>という言い方ある。この<じゃー>は<ではまた>の<では>のなまり。漢字では蛇、邪がある。<者>はにごると<ジャ>になる。忍者、賢者。惹起は<ジャッキ>と読む。ジャクだと<弱>がある。ジャンでは麻雀の<雀>、ジャンケンの<ジャン>がある。<ジャンケン>の語源は不明。擬態語ではジャンジャンがある。<オジャンになる>という言い方もある。パチンコ台の音は<チンジャラ>。ジャラジャラ。ジャリジャリは砂利(ジャリ)由来だろう。モジャモジャ。外来語ではジャック、ジャンプ、ジャングル。<ジャガイモ>は多分<ジャガタライモ>で<ジャガタラ>はジャカルタのようだ。
日本語の<ジ>は軟音で、これに対する硬音は<zi>(<ズィ>ではない)で、これは日本語にない。英語の zinc は<ジンク>ではない。
ジュ: 漢字では樹、需、受、授などがある。ジュウだと十、充、従、住、重、銃などがある。ジュクだと<熟する>、<(半)熟>、塾がある。ジュツだと術、述がある。ジュンだと純、準、順、潤などがある。外来語ではジュース、ジュリエット。
日本語の<ジ>はは軟音。
ジェ: 日本語漢字ではこの音はなさそうだ。外来語ではジェット機、ジェスチャー、ジェネラルマネ(-)ジャーなどがある。これは昔は<ゼネラルマネ(-)ジャー>と言っていた。<ゼネラル>とい長い歴史の会社がある。<ジャ、ジュ、ジョ>の練習では<ジェ>音がない。
<ザ、ジ、ズ、ゼ、ゾ>では<ジ>だけが軟音でこれは<サ、シ、ス、セ、ソ>と同じ。
ジョ: 漢字では序。徐、女、助などがある。ジョウだと上、状、乗、城、情、場などがある。ジョクだと<侮辱>の<辱>がある。ジョンは日本語漢字ではこの音はなさそうだ。<津軽じょんがら節>というのがある。外来語でジョン(男の名前)。擬態語では<ジョキジョキ切る>があるがこれは<ヂョキヂョキ>が正しいようだ。
以上は日本語の口蓋化(サ行の例)の例だが、ロシア語でもこれらがある。うえの日本語の本語の<拗音>の説明はややこしいが、このような音は、口蓋音、拗音、ソフト音として意識しては使っていないが、かなりあるので、ロシア語の hard音 と soft (palatalization) 音の区別に役立つ。
この<サ行、ザ行>のパターンが一般的なものかどうか調べてみる。
口蓋化、カ行、ガ行の例
キャ、キュ、(キェ)、キョ
キャ: 漢字では<キャ>だけの漢字はなく、脚、客(キャク)の<キャ>などがある。<却下>は<キャッカ>で<キャッ>になる。擬態語ではキャーキャー、キャンキャンがある。外来語ではキャンデー(ディー)、キャラメル。キャメラ(カメラ)、キャプテン。
<キ>は軟音。
キュ: 漢字では<キュ>だけの漢字はなく、<キュー、キュウ>で、九、級、急、球などがある。<キュク><キュン>と読む漢字はない。擬態語ではあまり聞かないがキューキュー、キュンキュンがある。外来語ではキューピット、キュート。
キェ: 日本語漢字ではこの音はなさそうだ。擬態語でも外来語でもに見あたらない。だから小学校では練習しないし、しなくてもいい。漢字の読みも含めて、<キェ>の発音は日本語に存在しないようだ。
キョ: 漢字では巨、居、拠、挙などがある。キョウだと<今日>がある。これは漢語由来か大和言葉か?<今日>以外では共、教、京などがある。キョクだと曲、極、局がある。キョンは日本語漢字ではこの音はなさそうだ。擬態語では<キョロキョロする>がある。
濁音
ギャ、ぎュ、(ギェ)、ギョ
ギャ: 漢字では<ギャ>だけの漢字はなく、<ギャク>は逆、虐がある。擬態語ではギャーギャーがある。外来語ではギャング、ギャンブル、ギャル(Gal <- Girl)
日本語の<ギ>は軟音。
ギュ: 漢字では<ギュ>だけの漢字はなく、<ギュー、ギュウ>で牛がある。<牛耳る>は<ぎゅうじる>と読むが、<うしの耳>は何か?<ギュク>、<ギュン>と読む漢字はない。擬態語ではギューギュー(詰め)。
ギェ: 日本語漢字ではこの音はなさそうだ。擬態語でも外来語でも見あたらない。漢字の読みも含めて、<ギェ>の発音は日本語に存在しないようだ。
ギョ: 漢字では魚、漁、(制)御がある。ギョウだと行、業、暁、凝などがある。ギョクだと玉がある。ギョンは日本語漢字ではこの音はなさそうだ。擬態語では<ギョロギョロ見る>、ギョロ目がある。
口蓋化、タ行、ダ行の例
タ行は
タ(ta)、チ(chi)、ツ(tsu)、テ(te)、ト (to)
で
タ(ta)、ティ(ti)、トゥ(tu)、テ(te)、ト (to)
と比較するとチ(chi)、ツ(tsu)が曲者(くせもの)。
チ(chi)が口蓋音(硬口蓋音、拗音、soft音)。ツ(tsu)はかなりの特殊音で、私が住む香港の香港人(広東語が母国語)の多くは<富士通>の<通、つう>を<チュウ、chu))と発音する。ツ(tsu)は舌の位置チェックしてみると
ではない。
チャ、チュ、(チェ)、チョ
チャ: 漢字では茶がある。炒飯を<チャーハン>と言うが<炒麺>は<チャーメン>ではなく<焼きそば>になる。<チャク>では<着>がある。<チャウ>、<チャン>はない。擬態語らしいのでは<チャンとする>、チャンチャンコ。チャンバラ、チャンチャンバラバラ、しわクチャ、クチャクチャ、グチャグチャ、ピチャピチャ、メチャクチャ、ムチャクチャ。 外来語ではチャンピオン、チャンス、チャレンジなど。
日本語の<チ>は軟音。
チュ: 漢字では<チュ>だけの漢字はなく、<チュー、チュウ>で中、注、駐、忠などがある。<チュク>、<チュン>、と読む漢字はない。擬音語ではチューチュー(ネズミ)、チュンチュン(スズメ)。擬態語ではクチュクチュ(くすぐる)がある。外来語ではチューリップ。
チェ: 日本語漢字ではこの音はなさそうだ。擬音語、擬態語では<チェ(-)、それだけか>と言う。外来語ではチェンジ、チェック。チェス。
チョ: 漢字では貯、著などがある。チョウだと長、超、蝶、庁、兆、腸などがある。チョクだと直、勅がある。<チョクチョク(来る)>は擬態語か。<チョン>の音は日本語漢字ではなさそうだ。<ちょんまげ>の<チョン>は語源不詳。<チョンボ>は麻雀用語という。<バカチョン>は<バカでも、チョンでも>の略だが、この<チョン>は中国語か韓国語由来だろう。擬態語ではチョロチョロ、チョビチョビ、ビチョビチョ(ビショビショのなまり)、グチョグチョがある。
濁音
ヂャ、ヂュ、(ヂェ)、ヂョ
これは
ジャ、ジュ、(ジェ)、ジョ
と区別がつかなくなっている。
口蓋化、ナ行の例
ニャ、ニュ、(ニェ)、ニョ
ニャ: <ニャー>、<ニャウ>、<ニャク>、<ニャン>と読む漢字はない。擬音語で<ニャーニャー、ニャンニャン(ねこ)>がある。コンニャクという食べ物があ。外来語もなさそう。猫の鳴き声を出すためと<コンニャク>と言うために<ニャ、ニュ、ニョ>の<ニャ>発音練習をするのか。
<ニ>は軟音。
ニュ: 漢字では<ニュ>だけの漢字はない。<ニュウ>では入、乳、<柔和<の<柔>がある。<ニュク>、<ニュン>と読む漢字はない。擬態語で<首をニューと出す>と言う言い方がある。外来語でニューヨーク、<おニュウ(new)の服>。
ニェ: 日本語漢字ではこの音はなさそうだ。擬音語、擬態語もなさそう。外来語もなさそう。
ニョ: <ニョ>と読む漢字はない。<ニョウ>では尿がある。<ニョク>、<ニョン>と読む漢字もない。擬態語では<ニョキニョキ伸びる>。
口蓋化、マ行の例
ミャ、ミュ、(ミェ)、ミョ
ミャ: <ミャー>、<ミャウ>と読む漢字はない。<ミャク>は脈がある。<ミャン>と読む漢字もない。<ミャ>の擬音語、擬態語も見当たらない。外来語ではミャンマー(国名)がある。これまたなぜ<ミャ、ミュ、ミョ>の発音練習をするのか。 <脈>を発音するためか?
<ミ>は軟音。
ミュ: 字では<ミュ>だけの漢字はない。<ミュウ>、<ミュク>、<ミュン>と読む漢字もない。<ミュ>がつく擬音語、擬態語もみつからない。外来語でミュージック、カミュ(人名)がある。
ミェ: 日本語漢字ではこの音はなさそうだ。擬音語、擬態語もなさそう。外来語もなさそう。
ミョ: <ミョ>と読む漢字はない。<ミョウ>ではは神妙(シンミョウ)の<妙>、苗字(ミョウジ)の<苗>、明神は<ミョウジン>、漢字がわからないが<ミョウガ>という野菜がある。<ミョク>、<ミョン>と読む漢字もない。<ミョ>がつく擬音語、擬態語もみつからない。外来語もなさそう。
口蓋化、ハ行の例
ヒャ、ヒュ、(ヒェ)、ヒョ
ヒャ: <ヒャー>、<ヒャウ>と読む漢字はない。<ヒャク>は百がある。<ヒャン>と読む漢字もない。<ヒャ>の擬態語では東京(下町)方言と思われる<ひゃっこい>(<つめたい>の意)がある。これは<ひやひや>と関連がありそう。外来語は見あたらない。
<ヒ>は軟音。
ヒュ:漢字では<ヒュ>だけの漢字はない。<ヒュウ>では日向(ヒュウガ、地名)があるがこれは、日本語のなまり。元来<ヒュウ>、<ヒュク>、<ヒュン>と読む漢字はないだろう。<ヒュ>がつく擬音語では<風がヒューヒュー>がある。擬態語もみつからない。外来語でヒューマニズム、ヒュ―ストン(地名)がある。
ヒェ: 日本語漢字ではこの音はなさそうだ。擬態語では驚きを示す<ヒェー>というのがある。外来語もなさそう。
ヒョ: <ヒョ>と読む漢字はない。<ヒョウ>では表、票、評、豹などがある。<ヒョク>、<ヒョン>と読む漢字はない。<ヒヨコ>を<ヒヨッコ>という。<ヒョ>がつく擬態語では<ヒョンなことから>というのがある。外来語はなさそう。
口蓋化、バ行の例
ビャ、ビュ、(ビェ)、ビョ
日本語ではバ行はハ行の濁音ということになっているが、ロシア語(他の外国語もほぼ同じ)では、<ぱ行(Voiceless、無声音)>の対比として<ば行(Voiced、有声音)>になっている。この方が理にかなっている。ロシア語の子音リストでは普通この b 有声音が初めにきて、二番目がf の有声音のv となっている(後述)。日本語のハ行
ハ、ヒ、フ、へ、ホ
はかなり特殊な発音の行。 ローマ字を使うと
ha、hi、hu、he、ho
で外国人泣かせだろう。ロシア語では、これまたややこしが<x>の文字がこれに相当するが、同じではない。そしてあまり使われない、かなりマイナーな発音だ。英語で対比すると
hat の ha <hat>は<ハットする>の<ハット>では通じずらい。
his (him) の hi
Henry の he
Holland の ho
でなんとかなるが、
hu(フ)がやっかいだ。富士山はHujisan だがMount Fuji と発音しやすいようになっている。日本語に<f>の発音がないのは大きな欠点とは言わないが大きな特徴だ。<f>を<h>でカーバーしようとするとかなり無理がある。
さて
ビャ、ビュ、(ビェ)、ビョ
に戻ると。
ビャ - <ビャー>、<ビャウ>と読む漢字はない。<ビャク>は百(ひゃく)の濁音、三百(サンビャク)がある。<ビャン>と読む漢字はない。外来語は見あたらない。
<ビ>は軟音。
ビュ - 漢字では<ビュ>だけの漢字はない。<ビュウ>では<誤謬(ゴビュウ)>の<謬>がある。<ビュク>、<ビュン>と読む漢字はないだろう。<ビュ>がつく擬音語では<風がビュービュー吹く>、<鞭(むち)をビュンビュン振り回す>というのがある。外来語で<ビューティーサロン>。
ビェ - 日本語漢字ではこの音はなさそうだ。擬音語、擬態語、外来語ともなさそう。
ビョ - <ビョ>と読む漢字はない。<ビョウ>では秒、病、廟、鋲などがある。<ビョク>、<ビョン>と読む漢字はない。<ビョ>がつく擬音語、擬態語はなさそう。外来語もなさそう。
ピャ、ピュ、(ピェ)、ピョ
ピャ - <ピャー>、<ピャウ>と読む漢字はない。<ピャク>は百(ひゃく)の濁音、六百(ロッピャク)がある。<ピャン>と読む漢字はない。外来語は見あたらない。
<ピ>は軟音。
ピュ - 漢字では<ピュ>だけの漢字はない。<ピュウ、<ピュク>、<ピュン>と読む漢字はないだろう。<ピュ>がつく擬音語では<風がピューピュー吹く>というのがある。外来語では<ピュア―な>。
ピェ: 日本語漢字ではこの音はなさそうだ。擬音語、擬態語、外来語ともなさそう。
ピョ: <ピョ>と読む漢字はない。<ピョウ>では票、表の音便がある。一票(イッツピョウ)、発表(ハッピョウ)。<ピョク>、<ピョン>と読む漢字はない。<ピョ>がつく擬音語では<ピョンピョン跳ぶ>がある。外来語もなさそう。
よくわけのわからない擬音語、擬態語がおもしろい。
シャキットとする <キ>は拗音
パチンコ台の音は<チンジャラ> <チ>は拗音
ピチャピチャ、ビチャビチャ <ピ>、<ビ>は拗音
ビショビショ、ビチョビチョ <ビ>は拗音
さて、ロシア語の話をしないといけないのだが、このポストが長くなってきたので、次回のポストでする予定。
(注)
”
硬子音は,子音字の後に硬母音が綴られるか,子音の前ないし語末ならば後に何も綴られないことによって表されます。それに対して軟子音は,子音字の後に軟母音字が綴られるか,子音の前,ないし語末ならばь(軟音記号)が綴られることによって表されます。例えば,таや-т
は硬子音を表しますが,тя や-тьは軟子音を表します。
下線部がわかりずらいが、くどくなるが、
硬子音は,子音字の後に硬母音が綴られるか,子音が子音の前ないし語末ならば後に何も綴られないことによって表されます。それに対して軟子音は,子音字の後に軟母音字が綴られるか,子音が子音の前,ないし語末ならばь(軟音記号)が綴られることによって表されます。
ということだ。
子音が子音の前(にある)ということが子音が重なることで、例えば英語では
street <スト(sutoリート>ではない。
group <グルー(guru-)プ>ではない。
また<子音が語末ならば後に何も綴られない>
street <ストリート(to)>ではない。
group <グループ(pu)>ではない。
ロシア語もここは英語と同じで<子音+子音>、<子音止め>がある。
sptt