前回のポスト<日本語の強調構文- yyyy なのは(のは)xx だ>の最後で
”xx なので(ので)
という言い方がある。だいたい理由述べる時に使う
xx だから(から)
という言い方もある。これもだいたい理由述べる時に使う。
<xx なので(ので) >はややあらたまった感じ、<xx だから(から)>は軽い感じだ。この違いをもう少しよく調べてみると、強調構文の<なのだ(のだ)>がもっとよくわかるかもしれない。このポストが長くなってきたので次回に続く。
"
と書いたので、この違いをもう少しよく調べてみる。
もう宿題を終(お)えたから遊びに行くよ。
もう宿題を終えたので遊びに行くよ。
<ので>はこどもの発話らしくない。
もう宿題を終えたから遊びに行ってもいい。
もう宿題を終えたので遊びに行ってもいい。
これは大差ないようだ。
間違いなく返すから100万円貸してくれ。(貸してもらいたい。)
間違いなく返すので100万円貸してもらいたい。(貸してくれ)
<ので>の方が丁寧で、 何かをしてもらいたい場合の理由説明には適切だ。
財布を家に置き忘れたから取りにもどる。
財布を家に置き忘れたので取りにもどる。
これも大差ないようだ。
原因-結果の場合
雨が降ったから道がぬれている。雨が降ったので道がぬれている。
これも大差ないようだ。
太郎はよくうそをついたから花子にきらわれた。
太郎はよくうそをついたので花子にきらわれた。
<から>は少し変だ。過去のこと。
太郎はよくうそをつくから花子にきらわれる。
太郎はよくうそをつくので花子にきらわれる。
この<から>も少し変だ。現在のこと。
この<から>の<変さ>はどこからきているのか?
これはたまたま再勉強中のコンピュータ用語のロジックが参考になる。
コンピュータロジックでは
1)組み合わせロジック(Combinational Logic と2)時系列ロジック (Sequential Logic)がある。
<から>は時系列ロジック (Sequential Logic)と大いに関係がありそう。
太郎はよくうそをつくから花子にきらわれる。
では太郎は<繰り返しうそをつく>ので時系列ロジックが少し崩されているのだ。
次郎はよく授業をさぼるから落第する。
は少しおかしいが
次郎はよく授業をさぼったから落第した。 - 時系列が相当意識されている。
次郎はよく授業をさぼるから落第するだろう。 - 時系列が相当意識されている。
これも次郎は<繰り返し授業をさぼる>だが時系列ロジックはがはっきりしている。
一方<ので>の方は時系列ロジックではなく<原因-結果>の純ロジックなので、
次郎はよく授業をさぼるので落第する。- 純ロジック発話。
次郎はよく授業をさぼったので落第した。 - 純ロジック発話。 時系列はあまり意識されない。
次郎はよく授業をさぼるので落第するだろう。 - 純ロジック発話。 時系列はあまり意識されない。
<原因-結果>とはいっても大体は時系列が入り込んでくる。ほぼ間違いなく原因が先で、結果は後になる。純数学ロジックは時系列が入ってこないが物理や実際のコンピュータでは時系列がはいってくる。歴史はもちろん政治、経済のロジックも大体は時系列がからんでくる。この辺はややこしい。
<xx なので(ので)>と<xx だから(から)>の違いはここまで。つぎは<ので(なので)>と<のだ(なのだ)>の関係。
<で>は断定の助動詞<だ>の連用形ということになっている。前回のポスト<日本語の強調構文- yyyy なのは(のは)xx だ>でチェックしたが、
体言(名詞) - ばかなのだ。
形容詞 - 美しいのだ。
形容動師 - きれいなのだ。
動詞 - 行くのだ。
となる。 これはそのまま<ので(なので)>にあてはまる。
体言(名詞) - ばかなので
形容詞 - 美しいので
形容動師 - きれいなので
動詞 - 行くので
あたりまのようだが、例外のないみごとな対応だ。<ので(なので)>は<原因(理由)-結果>の純ロジックの<原因、理由>を述べるのだが(ことになるのだが)ロジックが成立する(ロジックを成立させる)ためには内容が確かでないといけない。<内容が確か>とは、少なくとも内容が断定されないといけない。そこで断定の助動詞<だ>の連用形<で>使われるのだ(ことになるのだ)。
これが結論だが、これまたあたりまえだ(のことだ)。下線を引いたが<のだ>は無意識で相当使われる。
sptt
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