<さる ー せる>動詞
<まるーめる>動詞についてはこれまで何度か挑戦している。基本的には
xxまる ― 自動詞
xxめる ― 他動詞
で、そこそこの<まる-める>動詞がある。いわば <まる-める>ペア動詞なのだ。
前回はこれになたって<かる-ける>動詞に挑戦。基本的には<まるーめる>動詞と同じく
xxかる ― 自動詞
xxける ― 他動詞
があり、古語<xxく>が自動詞<xxかる>、他動詞<xxける>に変わったと仮説してチェックしてみたが、結果は仮説に反していた。そこで今回はさらに
<さる ー せる>動詞をチェックしてみる。
<xxす>はややこしい。<xxす>には動詞の未然形のついて使役の意味がある。
行く 行かす 太郎を行かす。書く 書かす 花子に手紙を書かす。
<xxさす>も同様。 <xxさせる>というのもある。
行く 行かさす 太郎を行かさす。
行く 行かさせる 太郎を行かさせる。
<行く>はカ行だが、ガ行、サ行、ザ行、タ行、ダ行。ナ行。ハ行、バ行、マ行、ヤ行、ワ行も同じ。
<xxす>の場合は
足す ー 足さす、(足ささす)、足させる
出す ー 出さす、(出ささす)、出させる
成 (な)す ー 成さす、(成ささす)、成させる
伏 (ふ) す ー 伏さす、(伏ささす)、伏させる
増す ー 増さす、(増ささす)、増させる
<xxさす>は<さ>が重なるためか、ダメのようだ。
また<xxす>は<漢語+す>という大きなグループがある。
課 (か) す、賀 (が) す、帰 (き) す、屈 (くっ) す、喫 (きっ) す、察 (さっ) す、失 (しっ) す、達 (たっ) す、徹 (てっ) す、発 (はっ) す、欲 (ほっ) す、模 (も) す
なぜか吃音が多い。
これらは<xxする> ともなる。
課 (か) す、屈 (くっ) する、喫 (きっ) する、察 (さっ) する、失 (しっ) する、達 (たっ) する、徹 (てっ) する、発 (はっ) する、欲 (ほっ) する
賀 (が) する、帰 (き) する、模 (も) する
はなぜか文語調になるようだ。 <漢語+す>という大きなグループはチェックから除外する。
課 (か) す ー 課さる ー 課せる (可能)
<屈 (くっ) する>以下もほぼ同じで<さるーせる> ペア動詞はない。
ところで<xxす>には自動詞がほとんどない。<す>には使役動詞化とともに他動詞化の働きがある。
自動詞ー>他動詞変換の用法もあるかもしれないが、使役動詞化の<xxす>とまぎらわしい。これは微妙だ。とりあえず自動詞ー>他動詞は人がからまないものとする。
自動詞ー>他動詞変換の<xxす>
(生く) (自動詞) 生きる 生かす
起 (おこ) る (自動詞) ー 起こす
照る (自動詞) ー 照らす
成る (自動詞) ー 成 (な) す
さて、このポストのタイトルは ”<さるーせる> 動詞 ” だ。
だます (だまさる) だませる (可能)
照る (自動詞) ー> 照らす (照らさる) 照らせる (可能)
溶くー>溶かす (溶かさる) 溶かせる (可能) 溶ける (自動詞)
飛ぶ ー> 飛ばす (飛ばさる) 飛ばせる (他動詞、可能) 飛べる (自動詞、可能)
慣らす (慣らさる) 慣らせる (可能)
逃 (に) がす (逃がさる) 逃がせる (可能、使役) 逃げる (自動詞)
濡れる (自動詞) ー> 濡らす (濡らさる) 濡らせる (可能)
脱ぐ ー> 脱がす (脱がさる) 脱がせる (可能) 脱げる (自動詞)
伸ばす (伸さる) 伸せる (可能) 伸びる (自動詞)
溶かす (他動詞) ― 溶ける (自動詞)
剥がす (他動詞) ― 剥げる (自動詞)
離す (他動詞) ― 離れる (自動詞)
伸ばす (他動詞) ― 伸びる (自動詞)
その他
あさる (漁る) ― (あせる)
合わさる ー 合わせる
まさる ー (ませる)
くさる 腐る
<xxせる>自動詞
あせるませる ませた子供
<ざる ー ぜる>
混ざる ー 混ぜる
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