Wednesday, July 31, 2013
<be interested in xx>=<xx に興味がある>
<xx be interested in yy>英文和訳の問題として出されるとほぼ自動的に<xx は yy に興味がある>と訳すのではないか? だが<xx は yy に興味がある>は考えてみると変な日本語だ。英語は英語教育が徹底されているため少なくとも義務(教育)で<xx be interested in yy>はもれなく学ばさせられる。一方<(あなたは)何に興味がありますか?>はもうさほど変な日本語ではなくなっている。
おもしろい問題が いくつかある。
1)直訳の限界
to interest を他動詞として使った<yy interests xx>という言い方は英語ではごく普通に使われるが日本語では直訳以外まずこの言い方はしない。
Methematics interests Taro (me).
数学は太郎(私)に興味をいだかせる(もたせる、わかす)。
動詞としての to interest は他動詞なのでこの場合日本語では使役形を使った訳になる。一方
Taro is (I am) interested in Methematics.
は他動詞の受身形を使った表現だが、日本語では
太郎(私)は数学に興味がある。
というのが普通で受身形ではない。受身形は上記の使役形の受身形になり<太郎(私)は 数学に興味をいだかさせれれている、興味をもたせられている、興味をわかさせれている>ととんでもない日本語になる。
2) 興味は名詞(体言)
ところで<太郎(私)は数学に興味がある> の<興味>は動詞ではなく名詞(体言)だ。受身形、使役形は<興味>自体にあるわけではない。名詞<興味>を前面に出すと
数学への(に対する)興味が太郎(私)にある。
となるが<太郎(私)は数学に興味がある>とはまた違う。<太郎(私)は数学に興味がある>という表現構造、文構造はいわゆる<象は鼻が長い>に似ており、<太郎(私)は>は主語ではなく、主語は<興味がある>の<興味>だ。<太郎(私)は>の<太郎(私)>は何かというとこれは日本語文法上の大問題だが、一応<主題>ということになっており、<太郎(私)についていえば>という意味だ。助詞<は>は一音節語で<xx についていえば>といった他の語との関係を暗示(to imply)するのでいかにも助詞らしい。上記の2例を比較してみる。
a) 太郎(私)は数学に興味がある。
b) 数学への(に対する)興味が太郎(私)にある。
a) の<太郎(私)は数学に興味がある>は<太郎(私)>が<ある>わけではない。あくまで<興味>が<ある(存在する)>あるのだ。どこにあるのかというと、<太郎(私)に>あるのだ。これが始めにこの表現 (太郎(私)は数学に興味がある)が変な日本語といった理由だ。下記の言い換えは可能だ。
太郎(私)の興味は数学にある。
興味を趣味に変えるえてみる。
太郎(私)の趣味は数学にある。 となるが、どうもおかしい。
3)<太郎(私)は数学が趣味だ>とはいえるが<太郎(私)は数学が興味だ>とはいえない。
興味と趣味は違うようだ。似て非なるものとも言える。おもしろいのは現代中国語では興味と趣味がいっしょになった<興趣>が使われる。
太郎对数学有兴趣。(これは北京語も広東語も同じ。もちろん発音はまったく違う)。
興味は<xx に興味がある>となるのに対して趣味は<xx に趣味がある>はダメで<xx の趣味がある>となる。
太郎(私)は数学に興味がある。
太郎(私)は数学に趣味がある。(ダメ)
太郎(私)は数学の趣味がある。でもいいが少しおかしい。
太郎(私)には数学の趣味がある。このほうが日本語らしい。
どこが違うのか?
a)意味の違い
興味は<何かをもっとよく知ろう>とする心理をあらわすようだ。大げさに言うと人類の発展の源。だがそこは人間対象に<好き嫌い>があり、数学に興味をいだくひとは多数派ではない。<嫌い>なモノ、コトに興味はわきにくい。し たがって、この<好き嫌い>は興味にもまして人類の発展の源、人間社会形成の大きな要因だ。英語の interest は名詞として興味の他に利害、利息(利子)の意があり、特に利害は<好き嫌い>におとらず人間社会形成の大きな要因だ。
一方趣味のほうは興味に比べると、言葉とは裏腹に実際的で<好きなコトをする>のコトのことだ。特に<する>ことが肝心で興味と大きく違うところだ。たとえば<太郎(私)には数学の趣味がある>というと<数学パズルを解くことが好きだ>というようなことが連想される。
b)使われ方違い
すでに上で使われ方の違いは述べたので<興味がある>と<趣味がある>の違いを考えてみる。
<興味がある>は<興味の存在> を示しているようだが、それ以上に<形容詞>的な働きがある。一方<趣味がある>はあくまで<興味の存在>を示している。<興味がある>の<形容詞>的な働きは次のような例がある。
<興味がある>話題、科目、スポーツ
英語で言えば interesting issue, subject, sport。英語の interesting は形容詞扱いだがもとは動詞 to interest の現在分詞で、現在分詞の形容詞(的)用法というやつだ。日本語では動詞の分詞(英語では現在分詞、過去分詞)の形容詞(的)用法は取りざたされないが、似たような言い方は山とある。
<動詞の連体形>がまさしくこれで
<興味がある>話題、科目、スポーツ、の<ある>は動詞<ある>(終止形)の連体形。
<おなかがすいている>犬、<疲れている>花子、の<いる>も 動詞<いる>(終止形)の連体形。
以上は英語の現在分詞の形容詞(的)用法。そのほかにも
<興味があった>話題、科目、スポーツ、は過去分詞の形容詞(的)用法というよりは過去(形)の形容詞(的)用法。
<興味をもたれた>話題、科目、スポーツ、は過去分詞の形容詞(的)用法と言える。
<おなかがすいていた>犬、<疲れていた>花子は、過去(形)の形容詞(的)用法だが、
<おなかがすいた>犬 <疲れた>花子、も過去分詞の形容詞(的)用法と言える。
日本語では、関係代名詞を使った英文と同じで、分詞を使うと文はいくらでも長くなる。
おなかがすいた犬を連れた疲れた花子の興味がある話題は......。
sptt
Saturday, July 27, 2013
自動詞、他動詞-8 勝つ、負ける、負かす
<に>の目的語の格(与格-間接、対格-直接)は文法上の大きな問題。一例。
<負ける>は<xx に負ける>という。また英語でも to lose to someone (something) であたかも自動詞のようで、日本語辞書でも自動詞になっている。
一方<勝つ>は、日本語では<xx に勝つ>で<負ける>と同じ使い方だが、英語では to win someone (something) で他動詞。<勝つ>は日本語辞書では自動詞になっている。
やや詳しい英語辞書では to lose a game、to win against xx という言い方も可能で to lose、to win とも自動詞かつ他動詞の両刀使い。
日本語の<負ける>は込み入った動詞だ。
<負ける>に対し<負かす>という動詞があり、<xx を負かす>と使うので<負かす>は他動詞。しかも意味は<勝つ>だ。<す>は動詞の未然形について使役、自動詞の他動詞化の働きがあり、<負く>という五段活用の自動詞がある(あった)とすると、<負かす>は<負く>の未然形<負か>+<す>で<負く>の使役形、他動詞形。
1)<負く(負ける)>の使役。誰々を<負かす(負けさす)>で、この<誰々>は闘い(戦い)の場合通常<相手>なので<相手>に<負かす(負けさす)>ので自分は<勝つ>ことになる。
2) しかし<誰々>が相手でない場合は様子が違ってくる。
A
と B が闘い(戦い)の当事者で、これに第3者の C が加わり、 (賭けのイカサマかなにかで)C が B をA に
<負けさす>(使役)(負けるようにする)ことも考えられる。この場合<負かす>は使えない。<負かす>は他動詞なのだ。<C が B を負かす>と<C
が B を負けさす> は意味が違う。くりかえしになるが、<負かす>は他動詞、<負けさす>は<負ける>の使役形ということになる。
一方<勝つ>はどうか。<勝つ>の使役形は、未然形<勝た>+<す>で<勝たす>だ。<勝たさす>ともいえる。相手に<勝たす(勝たさす)>場合、自分は<負ける>ことになるが、<勝たす>に純粋な意味で<負ける>の意はなく、(発言がウソか本当かは別として)<わざと負ける>になる。
A
と B が闘い(戦い)の当事者で、これに第3者の C が加わり、 C が B をA に
<勝たす>(使役)(勝つようにする)ことも考えられる。<勝つ>は自動詞。<勝たす>は使役形だが、当然<xx を勝たす>の形なので他動詞。<勝たさす>という使役形もある。<C が B を勝たす>と<C
が B を勝たさす> はほぼ同じ意味でどちらも使役の意。しかしながら、普通はイカサマで B を<負けさす>ことはできるが、B を<勝たす、勝たさす>はできない。B を<勝たす、勝たさす>ためには A を<負けさす>のだ。
----ー
負ける(追加)
<おまけ>と言う言葉がある。子供(大人もときにそうだが)は商品そのものよりも商品についてくる<おまけ>の方に目が行くことがある。この<おまけ>は手もとの辞書によると
商品(の価格)を負ける
由来と書いてある。<負(ま)ける>は
これは特別まけておきましょう。(これは特別まけときましょう。)これは特別おまけしておきましょう。(これは特別おまけしときましょう。)
と言って購入意欲をかきたてる販売促進口上だ。
<おまけ>は<まける>の連用形体言(名詞)用法<まけ>に丁寧語の<お>がついたもの。<負ける>とは言っても実際は売上を増やして利益を増やす、客に<勝つ>商人の巧みな戦略だ。
まけておきましょう -> まけておく( +ます) +よう
(おまけ)しておきましょう。 -> (おまけ)しておく (+ます) +よう。
の言い方は ”<xx (し)ておく>とはいったいどういう意味か?” というポストで詳しく調べて書いてある。
sptt
自動詞、他動詞-7 他動詞と動詞の使役形
<他動詞>と<動詞の使役形>とは違う。
a) 自動詞の使役形
行く - 行かす、行かさす、行かせる
<行く>は<xx を行く>という<を>がとれる移動動詞だが、基本的には<xx に行く>で自動詞。
太郎を(xxに)行かせる。
立つ - 立たす、 立たせる
太郎を(廊下に)立たせる。
語形変化では動詞の未然形に す、さす、させる、がつく。使役形は<誰々を> xx す、さす、させるで、<を>がつく(英文法でいう)直接目的語をとるので、自動詞が結果的に他動詞となる。なお、<立つ>は自/他動詞ペアの自動詞で、他動詞は<立てる>。
b)他動詞の使役形
上の例で、<誰々を>ではなく<何々を> xx す、さす、させる、とすると様子が違ってくる。
<旗を立たす>は<(横になっていたり、傾いている)旗を立たす>の意で、他動詞を使った<旗を立てる>とは意味が違う。
太郎に旗を立たさす。
太郎に旗を立てさす。
<太郎に旗を立たさす>は<太郎に(横になっていたり、傾いている)旗を立たさす>になるが、<太郎に旗を立てさす>と他動詞<立てる>の使役形<立てさす>を使っても、同じような意味は伝えられる。<立たさす>、<立てる>の目的語は<旗>。但し使役は<太郎>にかかるので<(私は)太郎を旗を立たさす、立てさす>となるはずだが、<を>が重なるので<太郎 を>は<太郎に>になる。英文法でいえば<太郎>は<に>をとるので間接目的語になる。これは日本語の文法ルールだ。単純に英文法ルールにしたがって<に>をとるので<太郎>間接目的語としていいものか? <に>の目的語の格(与格-間接、対格-直接)は文法上の大きな問題。
sptt
Friday, July 26, 2013
自動詞、他動詞-6 日本語の他動詞、自動詞の作られ方
<xx 未然形+す>の自動詞の他動詞化はかなり前のポスト ”使役の助動詞<せる><させる>” 、前回のポスト ”日本語の自動詞、他動詞-5 英語との比較” で少し触れた。もう少し検討してみる。今回はさらに範囲を広げて他の自動詞の他動詞化の方法も検討してみる。
英語には自動詞ー他動詞がペアになっている動詞がいくつかある。けっして多くはない。
to lie (横たわる) - to lay(横たえる、置く)
to rise(上がる) - to raise(上げる)
to sit (すわる) - to set (すわらせる、置く)
(追加予定)
一方日本語では自動詞、他動詞が組みになっている動詞ペアがやたらたくさんあり分析が必要。分析作業は相当骨が折れる。とにかくやってみる。なぜこうも多いのか自体おもしろい調査対象だが、これは今後の課題とする。
自動詞 - 他動詞
上がる - 上げる
開(あ)く - 開ける。 開(あ)かす、、明(あ)かす(to disclose)、空(あ)かす(to empty)の<あかす>もある。<開(あ)かす>は<開く>の未然形<開か>+す。
当たる - 当てる。
現(あら)われる - 現わす。 <現(あら)われる>の古語形は<現わる>。ただし<現わる>の未然形は<現われ>。
表(あら)われる - 表わす。
生きる - 生かす。 <生きる>の未然形は<生きれ>。<生きる>の古語形は<生く>だが未然形は<生き>。<生かす>に比喩的な意味もある。
浮く - 浮かす。 <浮かす>は<浮く>の未然形<浮か>+す。
埋まる - 埋める
動く - 動かす。<動かす>は<動く>の未然形<動か>+す。
売れる - 売る。 <売れる>は<売る>の可能、自発。受身は<売られる>。
起きる - 起こす。<起きる>の未然形は<起きれ>。
興(起)こる - 興(起)こす。<興(起)こる>の未然形は<興(起)こら>。
落ちる - 落とす。<落ちる>の古語形は<落つ>。<落つ>の未然形は<落ち>。
折れる - 折る。<折れる>は<折る>の可能、自発。
終わる - 終える。<終わらす>という他動詞もある。 <終わらす>は<終わる>の未然形<終わら>+す。
かぶる(自/他) - かぶす。<帽子をかぶる>の<かぶる>は他動詞。<水がかぶる>の<かぶる>は自動詞。
枯れる - 枯らす。 古語は多分<枯る>。
乾く - 乾かす。 <乾かす>は<乾く>の未然形<乾か>+す。
変わる、代わる、替わる (自/他)- 変える、 代える、替える。<かわる>、<かえる>はやっかいな動詞だ。
消える - 消す。<消える>の古語形は<消ゆ>。<消ゆ>の未然形は<消え(kie)>。<消え>+<す>(kie-su) --> <消す(ke-su)>は十分考えられる。
決まる - 決める
切れる - 切る。切らす。 <時間(資金)がきれる>の<切れる>は自動詞。<このナイフはよく切れる>の<切れる>は自動詞と言い切れない。なぜなら自動詞<切れる>は<時間(資金)がきれる>、<この紐(ひも) はよく切れる>のように使うからだ。では<このナイフはよく切れる>の<切れる>は何かというと他動詞<切る>の可能形の<切れる>だろう。<時間(資金)を切らす>というので<切らす>は他動詞。<太郎はxxをこのナイフで切る>の<切る>は他動詞。主語は太郎でナイフではない。<切れる>の未然形は<切れ>。<切る>の未然形は<切ら>。
崩(くず)れる - 崩す。 <崩れる>の使役形は<崩れさす>。<崩す>の受身形は<崩される>。
焦げる - 焦がす
壊(こわ)れる - 壊す。 <壊れる>の使役形は<壊れさす>。<壊す>の受身形は<壊される>。
下がる - 下げる
咲く - 咲かす
絞まる - 絞める
閉まる - 閉める
過ぎる - 過ごす。 <一時間が過ぎる>の<過ぎる>は明らかに自動詞だが、 <一時を過ぎる>の<過ぎる>も<を>をとるが自動詞。<一時間を過ごす>の<過ごす>は他動詞。これはややこしい。別途検討予定。
住む -住まわす、住まわせる
済む - 済ます。 <済ます>は<済む>の未然形<済ま>+す。
澄む - 澄ます。 <澄ます>は<澄む>の未然形<澄ま>+す。
染まる - 染める
それる(そる) - そらす。 <そらす>は<そる>の未然形<そら>+す。
倒(たお)れる - 倒す。 <倒れる>の使役形は<倒れさす>。<倒す>の受身形は<倒される>。
立つ - 立てる (立たす)。<立たす>は<立つ>の未然形<立た>+す。
貯まる - 貯める
溜まる - 溜める
縮(ちぢ)む - 縮める。<縮まる>という自動詞もある。
掴(つか)まる-、掴む。 <つかまる>は<xx につかまる>と使うので自動詞が、動作としては<つかむ>とほぼ同じで他動詞的だ。また<掴む>も<捕まえる>も動作は似ている。
捕まる(*)-捕まえる。<捕まる>は意味としては<捕まえられる>で受身だ。
付く - 付ける。 (巻きつく-巻きつける、取り付く-取り付ける、etc)
つまる - つめる
通る - 通す。 <川を通る>は<を>ととるが自動詞(いわゆる移動動詞)。他動詞の<通す><針(の穴)に糸を通す>のような使い方以外に、<人(車)を通す>のような使い方があり、この場合許可とか譲りの意がある。英語のto letは<Let me(the car) go through.>とも<Let me(the car) through.>とも言う。
とどまる - とどめる
閉じる(自/他) - 閉ざす。 <閉じる> は<xxが閉じる>、<xxを閉じる>で自/他動動詞。<開(ひら)く>も<xxが開く>、<xxを開く>で自/他動動詞。
飛ぶ - 飛ばす。<飛ぶ>は<空を飛ぶ>のように<を>をとるが自動詞。<飛ばす>は<飛ぶ>の未然形<飛ば>+す。ただしやや使役気味だ。
富む - 富ます。 <富ます>は<富む>(やや古語形)の未然形<富ま>+す。
止まる - 止める
泊まる - 泊める
留まる - 留める
流れる - 流す
鳴る - 鳴らす。<鳴らす>は<鳴る>の未然形<鳴ら>+す。
にごる - にごす。 <にごす>は比喩的ないいかたが主で、物理的な意味の他動詞は<にごらす>、<にごらせる>。
ぬれる - ぬらす。 古語は多分<ぬる>。<ぬらす>は<ぬる>の未然形<ぬら>+す。<xx は yy で(に)ぬれる>、<xx を yy で(に)ぬらす>という使い方だ。 <塗る>は関連語と思われるが他動詞で<塗れる>は可能、<塗られる>は受身、<塗らす>は使役。
残る - 残す
伸びる - 伸ばす
始まる - 始める
働く (自/他) - 働かす。 <働かす>は<働く>の未然形<働か>+す。
離(はな)れる - 離(はな)す。古語は<離(はな)る>(<かる>と言う古語もあったか)
はまる - はめる
冷える - 冷やす。<冷える>の古語形は<冷ゆ>。<冷ゆ>の未然形は<冷え>。<冷え>+<す>(hie-su) --> <冷やす(hiya-su)>は十分考えられる。
(ひっくり)返る - (ひっくり)返す。<(ひっくり)返らす>とも言う。
響く - 響かす。<響かす>は<響かす>の未然形<響か>+す。
ふえる - ふやす。 <ふえる>の古語形は<ふゆ>。<ふゆ>の未然形は<ふえ>。<ふえ>+<す>(hue-su) --> <ふやす(huya-su)>は十分考えられる。
震える - 震わす。 関連語: 振る、 触れる、揮(ふる)う、篩(ふる)う)、ふる舞う(語源?)
ふくらむ - ふくらます。 <ふくらます>は<ふくらむ>の未然形<ふくらま>+す。
ぼける - ぼかす
またがる - またぐ <またぐ>は自動詞と他動詞があるが区別はややこしい。<敷居をまたぐ>は<を>を取るが自動詞で、<敷居を越す、越える>の<越す>、<越える>が<過ぎる>と同じく<を>をとる自動詞と同じ理屈。だがこれはそう簡単ではない。ややこしいのでこれまた別途検討予定。
向く - 向ける、向かす。 <向く>、<西を向く>とも<西に向く>ともいえるので、自動詞かつ他動詞のように見えるが、<西を向く>は<を>をとるが対象が方向であり、<くを>をとる自動詞だろう。<向かす>は使役形といえる。<向く>の未然形<向か>+す。
燃える - 燃やす。<燃える>の古語形は<燃ゆ>。<燃ゆ>の未然形は<燃え>。<燃>+<す>(moe-su) --> <もやす(moya-su)>は十分考えられる。
休まる - 休める。 <休む>
よごれる - よごす
渡る - 渡す。<川を渡る>は<を>ととるが自動詞(いわゆる移動動詞)。<渡す>は<橋を渡す(かける)>よりも<xx に yy を渡す>でよく使う。
いくらでもありそうなのでとりあえず、これまでにしておく(随時追加、削除、訂正予定)。
これだけ多ければ、これは日本語(大和言葉)の大きな特徴と言える。
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(注)やっかいなのは上記で自動詞とした動詞のうち<を>をとるものが多いことだ。
上がる - 坂道を上がる
当たる - 心当たりを当たる
生きる - 混乱の時代を生きた
動く - そこを動くと危ない (そこから動くと危ない、といいそうだが、あまり言わない)
折れる - 右を折れると
下がる - 坂道を下がる
過ぎる - 一時を過ぎる。目標の地点を過ぎる。ペアの 他動詞は<過ごす>。
通る - 近道を通って行く
離れる - 席を離れる
向く - 左を向く
渡る - 川を渡る、踏み切りを渡る
<当たる>、<生きる>を除けば移動、運動(動き)、方向に絡む動詞だ。
おもしろいのは<越(超)える>、<越(超)す> で手もとの辞書では両方とも自動詞扱い。<を>をとる移動動詞。一方<またぐ>も同じような意味があるが(場所-空間、時間とも)、同じ辞書でこれは他動詞扱いだ。<越(超)える>、<越(超)す>、<またぐ>は移動と言うよりは一瞬の動作だ。
1.<xx 未然形+す>の自動詞の他動詞化
上記の例から取り出すと、
浮く - 浮かす。 <浮かす>は<浮く>の未然形<浮か>+す。
反対語の<沈む>の他動詞は<沈ます>で <沈む>の<沈ま>+す。
終わる - 終わらす。 <終わらす>は<終わる>の未然形<終わら>+す。
動く - 動かす。<動かす>は<動く>の未然形<動か>+す。
乾く - 乾かす。 <乾かす>は<乾く>の未然形<乾か>+す。
咲く - 咲かす。 <咲かす>は<咲く>未然形<咲か>+す。
済む - 済ます。 <済ます>は<済む>の未然形<済ま>+す。
澄む - 澄ます。 <澄ます>は<澄む>の未然形<澄ま>+す。
鳴る - 鳴らす。<鳴らす>は<鳴る>の未然形<鳴ら>+す。
働く (自/他) - 働かす。 <働かす>は<働く>の未然形<働か>+す。
響く - 響かす。<響かす>は<響かす>の未然形<響か>+す。
向く - <向かす>。 <xx を向く>だが<向く>は自動詞扱い。<向かす>は<向く>の未然形<向か>+す。
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以上は自動詞が五段活用
”使役の助動詞<せる><させる>” も可能で、
浮く - 浮かす - 浮かせる、浮かさせる。<浮かせる>は可能にもなる。<浮かさせる>は使役にもなり、<xxにyyを浮かさせる>となる。<浮かさす>も使役。<浮かべる>という他動詞もあるが、これは沈んでいるモノを<浮かす>とは意味が違う。
沈む - 沈ます- 沈ませる、沈まさせる。<沈ませる>は可能にもなる。<沈ませる>は使役にもなり<xxにyyを沈まさせる>となる。<沈まさす>も使役。
終わる - 終わらす - 終わらせる、終わらさせる。<終わらせる>は可能にもなる。<終わらせる>は使役にもなり<xxにyyを終わらさせる>となる。<終わらさす>も使役。
動く - 動かす - 動かせる、動かさせる。<動かせる>は可能の意になる。<動かさせる>は使役になり<xxにyyを動かさせる>となる。<動かさす>も使役。
乾く - 乾かす - 乾かせる、乾かさせる。<乾かせる>は可能の意になる。<乾かさせる>は使役になり<xxにyyを乾かさせる>となる。<乾かさす>も使役。
咲く - 咲かす - 咲かせる、咲かさせる。 <咲かせる>は可能の意になる。<咲かさせる>は使役になり<xxにyyを乾かさせる>となる。<咲かさす>も使役。
済む - 済ます - 済ませる、済まさせる。 <済ませる>は可能の意になる。<済まさせる>は使役になり<xxにyyを済まさせる>となる。<済まさす>も使役。
澄む - 澄ます- 澄ませる、澄まさせる。 <澄ませる>は可能の意にもなる。<澄まさせる>は使役になり<xxにyyを澄まさせる>となる。<澄まさす>も使役。
鳴る - 鳴らす- 鳴らせる、鳴らさせる。 <鳴らせる>は可能の意にもなる。<鳴らさせる>は使役になり<xxにyyを鳴らさせる>となる。<鳴らさす>も使役。
働く (自/他)
働く (自)- 働かす - 働かせる、働かさせる。<働かせる>は可能の意にもなる。<働かさせる>は使役になり<xxにyyを働かさせる>となる。<働かさす>も使役。
働く (他)。<悪事(あくじ)を働かせる>、<働かさせる>は使役になる。
響く - 響かす - 響かせる、響かさせる。<響かせる>は可能の意にもなる。<響かさせる>は使役になり<xxにyyを響かさせる>となる。<響かさす>も使役。
向く - 向かす - 向かせる、向かせる。 <xx を向く>と<を>をとるが<向く>は自動詞扱い。<向かせる>は可能の意にならず<向かせられる>で可能となる。<向かさせる>は使役になり<xxにyyを向かさせる>となる。<向かさす>も使役。
自動詞が下一段活用では
枯れる - 枯らす。 古語は多分<枯る>。
ぬれる - ぬらす。 古語は多分<ぬる>。
焦げる - 焦がす
溶ける - 溶かす。 <溶く>という他動詞があり、<溶ける>は<溶く>の可能、自発形。to-ka + e-ru --> to-ke-ru の変化か?
剥(は)げる - 剥がす。これも <剥ぐ>という他動詞があり、<剥(は)げる>は<剥ぐ>の可能、自発形。haga + e-ru --> ha-ge-ru の変化か?
化(ば)ける - 化かす
離れる - 離す 古語は多分<離る>。
ぼける - ぼかす
さめる(冷める、醒める) - さます
それる - そらす
おもしろいのは
欠ける - 欠かす。
<xx を欠かす>口語ではほとんど使わないが<xx を欠かさない>さらには文語調の<欠かさず>も口語で活躍するが<欠かす>が他動詞としては意識されていないだろう。一方自動詞の<欠ける>や<欠けている>は瀬戸物やガラスの一部が物理的にないことを表すことがあるが<欠ける>や<欠けている>はほぼ一部が<こわれる>、<こわれている>と意識されているようだ。
自動詞が上一段活用では
伸びる - 伸ばす。
延びる - 延ばす
<xx (動詞)未然形+す>の形ではなく、<す>がつく二音節の純動詞を調べてみる。
おす、押す (他)
かす、化す、課す、嫁す - 漢語+す (他)
かす、貸す (他)
きす、帰す、期す、記す - 漢語+す (他)
けす、消す (他)
こす、越す、濾す (他)
さす、指す 刺す、差す、挿す (他)
しす、死す - 漢語+す (自)
たす、足す (他)
なす、成す (他)
のす、伸す、熨す (他)
ひす、比す、秘す - 漢語+す (他)
ふす、伏す (自/他) <身を臥す>の<身を>がない<ここに臥す>を自動詞と見なす。(*)
ほす、干す、乾す (他)
ます、増す (自/他)
むす、蒸す (他)
めす、召す (他)
もす、模す - 漢語+す (他)
もす、燃す (他)
よす、寄す (他)
よす (やめる、やめておく) (他)
(他)は他動詞、(自) は自動詞。
以上二音節<す>動詞に特徴的なのは大半が他動詞ということだ。
<死す>は特別で自動詞。<死す>とすると<漢語+す>にみえるが<しぬ>、<死ぬ>とすると純日本語(やまとことば)のようにみえる。死の中国語で発音(現代音 si 、四声無視)、意味からして<死ぬ>も漢語由来だろう。
<貸す> は<借りる>の古語<借る>と関係がある。<借りる>は<貸す>の有る意味で反対語の他動詞。
<成す>は自動詞<成る>と関係がある。
<消す>に対応する自動詞は<消える>。古語は<消ゆ>で<消える>はの<消ゆ>可能、自発形だ。
<越す>、<濾す>は基本的に同じような意味があるが、<越す>は<xx が yy をすぎる、とおる>で、<を>を取る自動詞とも解釈できる。<濾す>は<xx を yy を通させる>。<越す>にくわえて<超える>があるが、同じような意味だ。<AはBを越す>とはあまり言わず<AはBを超える>で、これは<を>を取る移動関連の自動詞ではなく他動詞と解釈できる。
<足す>に関連する動詞で<足る>(古語)、<足りる>があるが、<足す>の自動詞ではない。
<成す>に対応する自動詞は<成る>。
<伸(の)す>、<熨(の)す>は限定的につかわれ、一般的な動詞は<伸ばす>。<伸ばす>に対応する自動詞は<伸びる>。<伸ばす>は<伸ぶ(?)>の未然形<伸ば>+<す>と考えられる。
<伏す>は古語的で一般的な動詞は<伏せる>。<かがむ>という和語があるが<かがむ>は自動詞で他動詞は<かがめる>。
(*) <身を伏す>、<身をかがめる>は日本語にはめずらしい再帰動詞だ。ドイツ語やフランス語などのロマンス語では普通に使われる。
ドイツ語 sich +他動詞 --> 自動詞
フランス語 je m'appelle Jean-Paul. (I call myself Jean-Paul).
疲れたので体を休める --> 疲れたので休む
上記の表現がどこまで自動詞化しているかは別途調べる予定だが、 <他動詞の自動詞化>とみなせる。
<増す>は自動詞にも他動詞にもなる。<増さす>という使役形もある。<まさる>は関連語だろう。
<燃す>に対応する自動詞は<燃える>だが、古語<燃ゆ>の可能、自発形だ。<燃やす>もある。
<寄す>に対応する自動詞は<寄る>。<寄す>は古語的で今は<寄せる>が普通。<寄る>の未然形<寄ら>に<す>、<せる>をつけて<寄らす>、<寄らせる>とも言える。
他動詞に代表<成す><す>がつく二音節の純動詞だけでは片手落ちなので、自動詞の代表<成る>の<る>がつく二音節の純動詞を調べてみる。これはたくさんある。
ある、在る、有る (自)
いる、射る、鋳る、煎る (他)
いる、居る、入る、要る
うる、得る (他)
うる、売る (他)
える、得る、選る(他)
おる、折る、織る、(他) 居る (自)
かる、刈る、狩る、駆る、借る (他)
きる、切る (他)
きる、着る (他)
くる、来る (自) < xx を来る>は<を>をとる<移動の自動詞>とみなす。
くる、繰る、刳る (他)
ける、蹴る (他)
こる、凝る (自)
さる、去る (自/他)
しる、知る (他)
する、刷る、摺る、擦る、掏る (他)
する (他)
せる、競る (他)
そる、反る (自) 、剃る (他)
たる、足る (自)
ちる、散る (自)
つる、釣る、 吊る (他)
てる、照る (自)
とる、取る、盗る、採る、撮る、執る (他)
なる、成る (自)
なる、鳴る (自)
にる、似る (自)、煮る (他)
ねる、練る、煉る (他)
ねる、寝る (自)
のる、乗る、載る (自) < xx に乗る>は日本語では自動詞とみなす。
はる、張る、貼る (他)
ひる、簸る (他)
へる、経る (他)
へる、減る (自)
ほる、掘る、彫る (他)
みる、見る (他)
もる、漏る (自)
もる、盛る (他)
やる、遣る (他)
よる、選る (他)
よる、寄る、拠る、因る (自)
わる、割る (他)
アクセントによって意味が異なる場合は下線でアクセントの位置を示した(東京アクセント)。<す>がつく二音節の純動詞に比べると明らかに自動詞の割合が多い。
<xx 未然形+す>の形ではないが下記のような例がある。
にごる - にごす。<xx 未然形+す>は<にごらす>で、<にごる>の純使役形。<にごす>との使い分けがある。<池の水をにごす>、<お茶をにごらす>とは言わない。
残る - 残す。<xx 未然形+す>は<残らす>で、<残る>の純使役形。これも<残す>との使い分けがあるようだ。<歴史に名を残らす>とは言わない。
以上から結論としては<す>自体に他動詞、他動詞化の働きがあると言える。
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2.形容詞の動詞化
日本語の形容詞の動詞化はかなり規則的。
ほとんどの 形容詞に使えるのは
1)<なる>、<する>を形容詞の連用形に付ける
形容詞の連用形 + なる (自動詞)
形容詞の連用形 + する (他動詞)
2)<まる><める>を形容詞の語幹に付ける
早い - 早まる - 早める
速い - 速まる - 速める
遅い - 遅まる - 遅める (遅くなる、遅くする、が普通)
のろい - のろくなる - のろくする
丸い - 丸まる - 丸める (丸くなる、丸くする、は意味がやや違う)
高い - 高まる - 高める (比喩的、士気が高まる)、高くなる、高くする、は主に物理的
低い - 低まる - 低める
広い - 広まる - 広める(比喩的、うわさが広まる), 広がる - 広げる、は主に空間的
広くなる - 広くする、は一般的
狭(せま)い - 狭(せば)まる - 狭(せば)める
深い - 深まる - 深める (比喩的、知識を深める)、深くなる - 深くする、は物理的
強い - 強まる - 強める
弱い - 弱まる - 弱める
固い - 固まる - 固める、硬い - 硬くなる - 硬くする
太い - 太くなる - 太くする
細い - 細まる - 細める (細くなる、細くする、もよく使う)
大きい - 大くなる - 大くする
小さい - 小さくなる - 小さくする
鋭い - 鋭くなる - 鋭くする
鈍(にぶ)い - 鈍くなる - 鈍くする
寒い - 寒くなる - (寒くする)、自然現象なので<寒くする>の使用は限られる。
寒い - 冷(さ)める - 冷ます
冷たい - 冷たくなる - 冷たくする
暑い - 暑くなる - (暑くする)、自然現象なので<寒くする>、<暑くする>の使用は限らる。
暖(温)かい - 暖(温)まる - 暖(温)める
熱い - 熱くなる - 熱くする
厚い - 厚くなる - 厚くする
薄い - 薄くなる - 薄くする
濃い - 濃くなる - 濃くする
薄い - 薄まる - 薄める
明るい - 明るくなる - 明るくする
暗い - 暗くなる - 暗くする
黒い - 黒くなる - 黒くする
白い - 白くなる - 白くする
赤い - 赤くなる - 赤くする、 赤まる - 赤める、も場合により使われる
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3.<まる-める>とその対応関連の自動詞-他動詞ペア
純動詞の<まる-める>は動詞にも同じような法則性がある。また<まる-める>対応(xx a-ru -xx e-ru)の動詞には次のような動詞がある。
<まる-める>
埋まる - 埋める
からまる(からむ) - からめる
決まる - 決める
きわまる - きわめる
絞まる-絞める、閉まる- 閉める、
染まる - 染める
貯める - 貯まる、溜まる-溜める
ちぢまる(ちぢむ) - ちぢめる
つまる - つめる
とどまる - とどめる
止まる - 止める
泊まる - 泊める
始まる - 始める
はまる - はめる
まとまる - まとめる
<かる-ける>
見つかる - 見つける
かかる - かける (虹がかかる - 橋をかける)
<がる-げる>
上がる - 上げる
下がる - 下げる
曲がる - 曲げる
<たる-てる>
当たる - 当てる
<わる-える>
変わる - 変える、 (代わる - 代える、替わる - 替える)
終わる - 終える
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(付録)
4.<わかる>
自動詞 - 他動詞
わかる - 分ける
<わかる>は極めて重要な動詞だが<xx がわかる>で自動詞。他動詞<分ける>の古語形<分く>の未然形<分か>+<る>が語源だろう。<分く>の自動詞としては<分かれる>があるが、こちらの方は物理的な意味が主。また<分かれる>の古語形は<分かる>だろう。
英語では to understand が <わかる>に相当するがこれは他動詞。 to understand は under + to stand なので自動詞の要素がある。
徐々にわかったり、突然わかったりするが、<わかる>の頭の中の過程を考えてみれば、<わかる>は自動詞的な頭の中の出来事、自然現象で、意識的な努力がいる場合もあるが、それでも<ふってわいて来る>感じがある。
5. 五感動詞
<わかる> は知覚動詞と言えるが、感覚動詞、五感動詞はどうか? けっこう複雑だ。
自動詞 - 他動詞
1)見える - 見る。 <見える>の使役は<見えさせる>、<見えさす>だがほとんど使われず<見せる>となる。<見る>の使役は<見らせる>、<見さす>で<見るようにさせる>だがこれらもほとんど使われず<見せる>となる。
また<見える><見る>の未然形<見>+<得る>で可能の意がある。<見る>は他動詞なので自発の意はない。だが古語形<見ゆ>は自動詞(<見える>の意)で<見ゆ>の未然形は<見え>で、<見える>に自発の意が出てくる。被害、迷惑の場合は<見られる>となる。
2)聞こえる - 聞く。 <聞こえる>の古語形は<聞こゆ>。<聞こゆ>の未然形は<聞こえ>で、<聞こえる>に可能、自発の意がある。
3)におう(匂う、臭う) - 嗅ぐ
<におう(匂う、臭う)>の他動詞はない。英語では自/他ともに to smell というが、使い慣れるまで変な感じだ。
4)(xxの)味がする - 味わう
5)触(ふ)れる - 自動詞、他動詞同形
xx が手に触れる - xx を手で触れる
? - 感じる
<感じる>は<xx を感じる>で他動詞。対応する自動詞はないようだ。受身形の<感じられる>があり、<感じられる>には受身以外に可能、自発の意がある。
sptt
Sunday, July 21, 2013
日本語の自動詞、他動詞-5 英語との比較
日本語の自動詞、他動詞の第五弾。
日本語の場合他動詞は助詞<を>をとる、あるいは実際とらなくても<を>がとれれば他動詞とする(定義)。あるいは、<を>をとるときは他動詞、<を>をとらないときは自動詞という定義もできるが、これだと同じ動詞が他動詞にもなり、自動詞にもなるので問題だ。だが英語でも日本語でも同じ動詞が他動詞にも自動詞にもなる動詞けっこうある。
割る - to break 他動詞、自動詞の両方あり。動詞変化は同じだが、自動詞の受身はない。Taro broke the door to get in. My brain has broken. (割れる)。<割れる>は可能の意にもなる。また<割られる>は受身というよりは被害、迷惑の意をともなう。
売る - to sell 英語は他動詞、自動詞の両方あり。Taro sells cars. This product sells well.(売れる)
自動詞<売れる>は他動詞<売る>の可能形<売れる>の意も否定できない。<こんなもの売れるか>では他動詞の可能形の意がつよくなる。また受身の<売られる>も純受身以外に害、迷惑の意をともなう場合が多い。<チンピラに喧嘩(けんか)を売られた。>
切る - to cut 英語は他動詞、自動詞の両方あり。 Taro cuts the rope. This knife cuts well. (切れる) <This knife cuts well.>は<このナイフはよく切れる>と訳すが、この場合の日本語の<切れる>は自動詞と言い切れない。なぜなら自動詞<切れる>は<この紐(ひも)はよく切れる>のように使うからだ。では<このナイフはよく切れる>の<切れる>は何かというと他動詞<切る>の可能形の<切れる>だ。
終える - to end 英語は他動詞、自動詞の両方あり。 Please end your speech now. The story ends here. (終わる)。他動詞<終える>の可能形は<終えれる>、<終えられる>。受身形、さらには尊敬形は<終えられる>だが、あまり使わない。
始める - to start 他動詞、自動詞の両方あり。He started his own company last year. The company started 10 years ago.(始まる)。他動詞<始める>の可能形は<始めれる>、<始められる>。受身形、尊敬形は<始められる>。
開(あ)く、開(ひら)く - to open 英語は他動詞、自動詞の両方あり。Please open the door. The door opened automatically. これは日本語でも<未来を開(ひら)く>(他動詞)と<戸がひとりでに開(あ、ひら)く>(自動詞)がある。
閉(と)じる to close 英語は他動詞、自動詞の両方あり。Please close the door. The door closed automatically. これも日本語で<幕を(本を)閉じる>(他動詞)と<幕はすでに閉じた>(自動詞)がある。
だいぶ前のポスト ”日本語の自動詞、他動詞-2” の中で、
”
<英語は他動詞、日本語は自動詞>
to reach - xxxに着く (to arrive は自動詞で to arrive at (in) となる)。
to touch - xxxにふれる(さわる)
to win a game - xxx勝負に勝つ (だれだれに勝つ、はまた別)
to lose a game- xxx勝負に負ける (だれだれに負ける、はまた別)
こうみると、<に>は対格を示す助詞のようだ。
”
と書いた。
<つく>は<着く>以外に
付く 、 関連語:付ける
就く
憑く (もののけが(とり)つく)
点く (火がつく、電気がつく)
突く
衝く (的を絞って突く、攻撃する)
搗く (こめ、もち、しりもち、などをつく)
尽
く 、関連語:尽きる、尽くす、尽かす
まりをつく - to bounce a ball
杖をつく - to stick a stick。<to stick>はステッカーの<to stick>、<a stick>はステッキ。
手をつく - これはむずかしい。to use an arm to support your body or to avoid damanage
息をつく - to take a breath。<一息つく>と<一息入れる>は似たようで違う。
があるが(また別のポスト ”<つく>(突く、着く、付く )について” 参照)、
<着く>、<付く>、<憑く>、<点く >は自動詞。一方他<突く>、<衝く>、<搗く >、<まりをつく>、<杖をつく>、<手をつく>、<息をつく>の<つく>は他動詞。
<尽
く>は古語的で、現代は<尽きる>で自動詞。<金が尽きる>。だが<金が底を尽く>という言い方もあり、この場合<尽
く>は<を>をとるので他動詞だ。しかし、<尽
く>ではなく<金が底に着く>とすると、漢字は違うが同じような意味になる。<尽
く>も<着く>も<つく>でもとは同じ、と見ることもできる。他動詞は<尽くす>。
----
英文法で他動詞、目的語というと、やや複雑な構造の
to give A to B
to send A to B
to tell A to B
to write a letter to B
<A を B に与える(やる)> が直接目的語(A)、間接目的語(B)
がある。だが to give は数ある動詞の中の一動詞にすぎない。同じ仲間の動詞には
to send A to B
to tell A to B
to write a letter to B
がある。
一方<xx を yy で (を使って)zz する>という言い方がある。<zz する>はなにも<する>でなくていい。上の三例は
to send A to B by mail
to tell A to B by telephone (over the phone という言い方もある)
to write a letter with a pen to B
to touch - xxxにふれる(さわる)、は
to touch a wall with a finger の直訳は<壁を指で触れる>だが、日本語では<壁に指を触れる>という言い方があり、こちらの方が普通だ。<壁に指で触れる>は言いそうだが、こうは言わない。<触れる>は<壁に指で触れる>の場合は自動詞だが<壁に指を触れる>の場合は、<を>をとれば他動詞とすれば他動詞になるが、<を>をとっても<壁に指で触れる>の感じがあり、他動詞とはいいにくい(別途検討予定)。
to play baseball - 野球をして遊ぶ
to play mahjong - マージャンを(して遊ぶ)をする
英語の to play 自動詞、他動詞の両刀使いだが日本語は自動詞だ。 <xx をして遊ぶ> と言い方で、<する>、<遊ぶ>の二つの動詞を使う。<xx をする>の<する>は他動詞だ。
”日本語の自動詞、他動詞-2” の中ではまた<を>をとる自動詞として<動作動詞>をとりあげ、下記の例をあげた。
”
自動詞と他動詞が組みの動作動詞
おりる - おろす (車をおりる、車から荷をおろす)
出る - 出す (家を出る、金を出す)
進む - 進める (雪道を進む、歩を進める)
立つ - 立てる (席を立つ、旗を立てる)
起きる - 起こす (床を起きる、会社を起こす)
曲がる - 曲げる (角を曲がる、 針金を曲げる)
過ぎる - 過ごす (2時を過ぎる、時を過ごす)
上がる - 上げる (階段を上がる、手を上げる)
下がる - 下げる (階段を下がる(おりる、が普通、手を下げる)
飛ぶ - 飛ばす (飛行機が空を飛ぶ、紙飛行機を飛ばす)
通(とお)る - 通す (この道を通っていく、針の穴に糸を通す)
流れる -流す (大都会を流れる河川、水を流す)
めぐる - めぐらす (古都をめぐる旅、堀をめぐらす)
落ちる - 落とす (都を落ちる-都落ち、石を落とす)
おりる - おろす (階段をおりる、屋根から雪をおろす)
転(ころ)がる - 転がす (まりが下り坂を転がる、まりを転がす)
”
以上の<を>をとる自動詞(左側)は日本語では<を>をとることができるが(<を>をとらない純自動詞としての使いかたはもちろんある。<先に下りてください>、<はやくここから出よう>)、英語では直接目的語はとれない。<動作動詞>と書いたが、特に定義はなかった。定義がないので<動作動詞>には何らかの動作をしめす動詞が含まれる。もっとも<動詞>の大半は<動作>を示す言葉だ。
開(あ)く - 開ける (to open)、開かす(to force to open)、明(あ)かす(to disclose)、空(あ)かす(to empty)の<あかす>もある。<開(あ)かす>は<開く>の未然形<開か>+す
動く - 動かす (to move ) <動かす>は<動く>の未然形<動か>+す
起きる - 起こす (to rise - to raise)
落ちる - 落とす (to fall - to make st fall)
折れる - 折る (to break)
崩(くず)れる - 崩す (to break)、(to be destroyed - to destroy)
壊(こわ)れる - 壊す (to break)、(to be destroyed - to destroy)
倒(たお)れる - 倒す (to fall down - to make st fall down)
立つ - 立てる (立たす) (to stand - to make st stand)。<立たす>は<立つ>の未然形<立た>+す。<to stand xx>は<xx に耐える、xx を耐える>で英語では他動詞。 日本語の<耐える>は<xxに耐える>が普通だが<xxを耐える>も可能。
縮(ちぢ)む - 縮める (to shrink)。<縮まる>という自動詞もある。
ひっくり返る - ひっくり返す (to turn over - to turn st over)
以上の例では日本語の場合左側の自動詞を基準にすると右側の他動詞、英語では自動詞、他動詞の両刀使いが多い。<xx 未然形+す>は別途検討。
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送る - 送られる (受身)、送られてくる (to send - to be sent)、受ける、受け取 (to receive)
押す - 押される(受身) (to push, to press - to be pushed, to be pressed)
引く - 引かれる(受身)、(to pull - to be pulled)<潮が引く>の<引く>は自動詞 (to withdraw)
食べる - 食べられる (受身) (to eat - to be eaten) <食べられる>は<食べる>の可能形だが、最近は<食べれる>が主流のようだ。
取る - 取られる(受身) (to take - to be taken)<ボタンが取れる>の<取れる>は自動詞 (to go off, to come off)。他動詞<取る>の可能形も<取れる>になる。
運ぶ - 運ばれる(受身) (to carry - to be carried)
xx を作る - xx が作られる(受身) (to male - to be made)
さらに一般化した
xx をする - xx (を)される(受身、被害、迷惑) (o to - to be done)
以上は左側は他動詞だが特に<作為>感じられない。一方対応する自動詞はなく、無理に作ろうとうると、受身形になる。ただし日本語の<受身>は被害感や迷惑感が伴う。
手紙を書く
手紙を読む
音楽(ラジオ)を聞く - <聞こえる>は自動詞とも他動詞<聞く>の可能形ともとれる。
テレビを見る - <見える>は自動詞とも他動詞<見る>の可能形ともとれる。
などがある。
以上例は他動詞で対応する自動詞がなさそう。<対応する自動詞がない他動詞>と<対応する自動詞がある他動詞>は区別すべきだろう。-->今後の課題。
だが次のような言い方がある。
xx と書く
xx と読む(推測)
xx と聞く (うわさ)
xx と見る (評価、’推測)
<yy を xx と書く、読む、聞く、見る>の場合は他動詞(英語だと to write、to read、 to hear、 to see) yy as xx となる)でいいが、<yy>がない場合も可能で以上の動詞が他動詞とは言い切れない。
あなたを思う、 xx と思う
数学問題を考える、 xx について考える、xx と考える (to think xx、to think of、to think about)
神を信じる、UFOの存在を信じる、xx と信じる (to believe xx、to believe in)
以上の例は英語も日本語も自動詞、他動詞の両刀使い。ただし日本語の場合は<と>を<を>と同列とみなせば他動詞としてもよさそうだがそう簡単ではない。<と>は簡単そうに見えるが<大助詞>だ。
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貸す - 借りる (to lend - to borrow)
日本語も英語も<貸す>、<借りる >は独立している。
かぶる - かぶせる
かぶさる - かぶせる
<かぶる>は<雪が木にかぶる>で自動詞。<帽子をかぶる>で他動詞。
<かぶさる>は<雪が木にかぶさる>で自動詞。<帽子をかぶせる>で他動詞。
覆(おお)う - 覆われる (to cover - to be covered)
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”日本語の自動詞、他動詞-2” の中ではまた<英語は自動詞、日本語は他動詞>の例として
”
to wait for (to await) - xxxを待つ。 to await は他動詞
to
look for (to search)- xxxを探す、求める。search は to search xx for yy
のときは他動詞、to search for xxx では自動詞。<to search xx for yy >
とは<泥棒は金目のモノを求めて部屋を探した>のような例だ。to seek も to search と同じような使われ方だ。
to ask for - xxxを尋ねる (ask の使い方は難しい)
”
と書いた。
sptt
Sunday, July 14, 2013
<xx つく>、<xx つける>、<つかえる>
以前のポスト ”<つく>(突く、着く、付く )について” の書き出しは
”
<つく>は実に様々な意味がある。ワープロの辞書では下記のごとし。
突く
着く
付く 、 関連語:付ける
就く
衝く (的を絞って突く、攻撃する)
尽 く 、関連語:尽きる、尽くす
憑く (もののけが(とり)つく)
搗く (こめ、もちなどをつく)
点く (火がつく、電気がつく)
適当な漢字がないようだが、まりをつく; 杖をつく、手をつく; 息をつく もある。漢字を使うとこれだけの区別があるが、かなだけ、あるいはもっと現実的に耳で聞いたり話したりするときはこれらの区別はない。いいかえれば、中国語では発音上これらの区別があるが、日本語では区別がなく、すべて<つく>なの だ。正確には、<つく>(<つ>にアクセントあり-着く、付く、就く、尽 く、憑く、点く )と<つく>(<く>にアクセントあり-突く、衝く)の区別はある。中国語の四声に似た区別だ。
漢字を使うと意味が違う、あるいは微妙に違うようだが、大和言葉としての<つく>はかなり大雑把な動詞、よくいえば、かなり一般化、抽象化された語だ。もとの大きな意味は共通している(同源とか同根というが、いわば<ur- つく>だ)。<ある場所にに近づく、近づける>といったような意味だ。
”
いわば<つくつく動詞>だ。
<つく>のうち<着く>、<付く >、<就く>、<憑く>、<点く>は自動詞で、他動詞は<つける>。アクセントは<つける>の<け>にある。一方<突く>、<衝く>、<搗く >、それに<まりをつく>、<杖をつく>、<手をつく>、<息をつく>の<つく>は<を>をとる(とれる)ので他動詞。こちらの方は<つける>とすると可能の意になり、アクセントは<つける>の<る>かまたはとくにアクセントがないようだ。以上アクセントは東京アクセント。
<つく>、<つける>を含んだ複合動詞(動詞連用形+つく、つける>を調べてみる。
<yyに xx つく> - 基本的に自動詞
ありつく (有り付く)
行きつく (行き着く)
居つく (居着く)
追いつく (追い着く、追付く)
落ちつく (落ち着く)
思いつく (思い付く) - xx を思いつく
帰りつく (帰り着く)
か(噛、咬)みつく (噛み付く)
かぶりつく
考えつく (考え付く) - xx を考えつく
気づく
食(く)いつく (食い付く)
くっつく (くっ付く)
組みつく (組み付く)
食(く)らいつく (食らい付く)
こぎつく (漕ぎ付く)
吸いつく (吸い付く)
住みつく (住み着く)
抱きつく (抱き付く)
たどりつく (たどり着く)
と(飛、跳)びつく (飛び、跳び付く)
とりつく、とっつく、とっつきが悪い、とっつきにくい
泣きつく (泣き付く)
ひっつく (引っ付く)
巻きつく (巻き付く)
まつわりつく、まとわりつく (纏わり付く)
結びつく (結び付く)
基(もと)づく
焼きつく (焼き付く)
病みつく、病みつきになる (病み付き、止み付き、已み付き)
寄りつく (寄り付く)
( )内はコンピュータワープロで<つく>を検索。いくつかの選択肢がものがあるが、大体は<xx につく>で自動詞の<付く>か<着く>で、内容的にも大体は<付く>または<着く>の内容。<付く>または<着く>で区別があるように解釈できるが<付く>、<着く>両方の意味を持つ一般化した<つく>としてもいい。
思いつく、考えつく、気づく、結びつく、は創造、認識、連想関連の動詞でいい日本語だ。
<尽 く>は古語的で 、現代語は自動詞<尽きる>(他動詞<尽くす>)だ。
言い尽きる
出尽きる
燃え尽きる
おもしろい例として<金が底をつく>がある。
<金が底をつく>は <金が尽きる(使いきる)>の意であれば<金が底を尽く>だが<つく>は<を>をとる他動詞なので、自動詞の<尽く>はだめ。そうすると、<金が底を突く>がよさそうだが、<突く>は先のとがったモノで<つく>ような感じでいまいち。それでは<<金が底を着く>はどうか? <金が底に達する>の意だ。これでよさそうだが、<着く>は自動詞なので<底に着く>ならいいが<底を着く>はだめだ。どうどうめぐりなりそうだが、一般化した<つく>でも大きな問題はない、とすればいい。なお、<尽きる>の<きる>と使い切るの<きる>も関連ありそう。
<yyに xx つく>文字通りの意味と比喩的な意味があるが、比喩的な意味は多くない。
ありつく(有り付く)、は<得る>、<与えられる>の意に近い。<あるところ>へ<着く>の意か?
泣きつく (泣き付く)、<泣いて><近づく>の意か?
基(もと)づく、は<もと>に<付く>の意か?
病みつく(病みつきになる)、は基本的には<病気のように><付く>だが、<もののけが(とり)つく>の<憑く>という漢字がある。
以上の<つく>の意と一見関連なさそうな<つく>の付く複合動詞がある。
うろつく
ふらつく
ぶらつく
<付く>、<着く>はいわば固定化の意味をもっているが、上記三例は不固定をあらわしている。これはどうしたことか?おもしろい課題だ。後日検討予定。
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<yy に xx つける>、<yy を xx つける>、<zz を yy に xx つける> - 基本的に他動詞
当てつける、当てつけ
言いつける、先生に言いつける、おまえに言いつけておく、言いつけを守る
行きつける、1)よく(頻繁に)行く、行きつけの店 2)行きつく(行き着く)、の可能 xx に行きつける、< xx を行きつける>はダメ
痛めつける
植えつける
受けつける
打ちつける
う(生、産)みつける
売りつける
送りつける
押しつける
落ちつける、落ちつかす
おどしつける
買いつける
かかりつける、かかりつけの医者 <xx をかかりつける>はダメ
かがりつける
嗅(か)ぎつける
書きつける
駆(か)けつける
飾りつける
貸しつける
片づける
がなりつける
通いつける、通いつけの塾 <xx を通いつける>はダメ
聞きつける
切(斬)りつける
くくりつける
食いつける(食べつける)、食い(食べ)つけたxx屋のラーメン、食い(食べ)なれた
くっつける
蹴りつける、けりをつける
こぎつける、 <-- こぎつく、の可能 <xx をこぎつける>はダメ
こすりつける
しかりつける
しつける
しばりつける
締めつける
吸いつける、1)<-- 吸いつく 、の可能、2)たばこを吸いつける
住みつける、住みつけた家、住みなれた
擦(す)りつける
染めつける、染付け
た(炊、焚)きつける
たたきつける
立てつける、立てつけが悪い
突きつける
照りつける
どなりつける
取りつける
なぐりつける
投げつける
なすりつける
なでつける
舐(なめ)つける
煮つける、煮付け
縫いつける
塗りつける
寝かしつける
飲みつける、飲みつけた、飲みなれた
乗りつける
はさみつける
はねつける
嵌(は)めつける
貼りつける
ひきつける (引く、牽く、弾く、轢く、挽く、惹く、曳く、退く)
ひっつける
吹きつける
ぶつける (ぶっつける)
踏(ふ)みつける
振りつける、振り付け
巻きつける
見つける
結びつける
申しつける
燃(も)やしつける、火をつける、
盛りつける、盛り付け
焼きつける
やっつける
やりつける、やりつけた仕事
寄せつける
呼びつける
読みつける、読みつけた xx 新聞、読みなれた
文字通りの意味と比喩的な意味があるが、比喩的な意味が多いということはよく使われてきたことを示す。また取り上げた例では<付ける>の意を持つ場合が多いが、<着ける>の意も一部ある。また<付ける>、<着ける>区別が判然としない場合がある。付着は<付く><着く>だ。
嗅(か)ぎつける、聞きつける、見つける、感覚器官を通した認識関連の動詞だ。
送り付ける、送り着ける
住み付ける(住んで付く)、住み着ける(住んで着いて、離れない)
見付ける(見てxxをyyに付ける、は考えにくい)、見着ける、の方が<見て、目標のモノに着く>の意でいいようだが、<見着ける>とはあまり書かないし、<見着ける>と書かれているのはあまり見ない。
寄せ付ける、寄せ着ける
また比喩的な意味の場合にも同じようなことが言える。
踏み付ける - 踏んでxxをyyに付ける、の意もまれにはあろうが、<蟻を踏みつける>に<付ける>の意味は薄い。さらに比喩的な<山田は鈴木を踏みつけにして部長の地位を得た>では<付ける>の意味はないと言える。
釘付け <-- 釘でつける、釘で打ちつける、 釘でxxをyyに打ちつける
<つける>には to follow の意味もある。
後をつける
つけ回す
<つく>が前に来る複合動詞
つき合う - つき合わせる、 (付き合う)
つきあける - あまり使わないが<壁(障子)をつきあける> -->つき破る
つき当たる
つきかかる - あまり使わないが、相手に<食ってかかる>より物理的な意味になる。
つき崩(くず)す
つき刺す
つき進む
つきそう - 付き添い(沿う、添える)
つき倒す
つき出す
つきつける
つき通す
つき抜ける
つきのける - あまり使わないが<人ごみを、つきのけて、(前に)進む>
つき放(離)す
つき払う - あまり使わないが可能だろう
つき破る 突破、break through
つきまとう (付きまとう)
以上は<付く、着く>よりも<突く>の意味がらみが多い。
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<尽 く>は古語的で 、現代は自動詞<尽きる>、他動詞<尽くす>だ。
言い尽くす
売り尽くす
買い尽くす
書き尽くす
食い尽くす
汲み尽くす
探し尽くす
し尽くす
吸い尽くす
出尽くす
舐(なめ)尽くす
飲み尽くす
乗り尽くす
燃(もや)し尽くす
やり尽くす
読み尽くす
<xx 尽きる>、他動詞<xx 尽くす>比喩的な意味は少ない。
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名詞(体言)+<つく>、<つける>
額づく (<餅をつく>の<つく>)
力づける
元気づける
勇気づける
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<つかえる>について
<仕える> と<使える>はいずれも<つかえる>と発音するが意味はもちろん違う。違うが何か関係ははありそうだ。
<仕える>は<仕>の漢字を使うが<付く>、<付き従う>の<付く>と関連がありそう。<付く>は<xx に付く>で自動詞。一方<使える>は他動詞<使う>の可能形。 <仕える>の可能形はほとんど使わないが<仕えれる>。
と ころで、 <仕える>は見方をかえれば<使われる>ことだ。<仕える>は<誰々に仕える>、<何々(国家)に仕える>のように使う。あからさまではないがたいていは見返り(金銭、食べ物、住むところ)がある。<こき使われる>ても何らかの見返りはあるようだ。これに関連しては<雇(やと)う>、<雇われる>がある。
ところで、<仕える>に対応する英語は to serve だが、注意しないといけないのは to serveは基本的に他動詞ということだ。 to serve to you、 to serve for you ではなく to serve you となる。
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sptt
Friday, July 12, 2013
ready - 日本語にない形容詞
ready については以前のポスト<hungry, thirsty, ready - 日本語にない形容詞>で取り上げたが、
ready - 準備ができている
と書いただけで、何も解説していなかった。また別のポスト ”<できる>について” で
ところで、ready の訳はふつう<準備ができている>だ。また be ready to で<.....する準備(用意)ができている>になる。これは意味的には可能に近い。Supper is ready は<夕食の用意ができている>だが、I am ready to eat は<わたしはいつでも食べれる>(食べることができる、<食べられる>は受身に解釈されかねない)だ。<事情><状況><条件>がゆるす可能だ。<できて いる>が可能の<できる>に変わる可能性はかなり高い。
とも書いた。
今回 <ready - 準備ができている> を再検討してみる。
普通の簡単な英日辞典では
ready (形)、(意味:) 準備(用意)ができている、となっている。
しかし英語の ready は形容詞だが<準備(用意)ができている>は明らかに日本語では形容詞ではない。
Supper is ready -<夕食の準備(用意)ができている>は翻訳調の日本語で、普通(の家庭で)は
<準備>をひらがなで書くと大和言葉と思われる<したく>を使って<夕食の支度ができて(い)ます>とか、もっと簡潔に<夕食ができて(い)ます>で間に合う。
ところで日本語の表現の中に<xx しておく><xx してある>というのがあり、これを使って
夕食の支度をしておきました。
夕食の支度がしてあります。
夕食が作ってあります。
夕食を作っておきました。
夕食がこしらえてあります。夕食がこさえてあります。(夕食を、より夕食が、が日本語らしい)
といった言い方がある。
以上のことは<準備する><支度(したく)する>が<<xx しておく>で置き換えられるということだ。だが、<作っておく>と<準備する>や<したくする>とはやや意味が違うようだ。<夕食の準備(用意)ができている>は必ずしも<すぐ食べられる>というわけではない場合がありそう。 <材料や料理の準備(用意)ができている>という意味の場合がありうるからだ。<夕食が作ってあります>ならほぼ間違いなく<すぐ食べられる>。英語のSupper is ready もほぼ間違いなく<すぐ食べられる>。
料理のプロセスを考えると
1)準備(支度)- 材用の手配、仕込み、料理(調理)器具の準備、支度
2)料理
3)料理の完成
となり、<夕食の準備(用意)ができている>は1)の段階にとどまっていることもある。
ready to go - <行っておく>とは言えない
ready to accept - <とりあえず受けておく>の意味にもなりうる
sptt
Monday, July 8, 2013
ドイツ語の接頭辞(prefix)- 2、<be->
ドイツ語の接頭辞(prefix)の第2弾<be->。相良大独和辞典の<be->の解説の概要は次の通り。
<be-> 不変化前綴。xxをめぐって、xxに関して(bei)、近接、包括、所有、目標に向かっての作用・成就。名詞-->動詞。
例によって漢語の羅列なので、第1弾(er-)同様調査の後で日本語(大和言葉)化を試みる。英語にも<be->の動詞があるが、数はドイツ語に比べてはるかに少なく、関連がありそうなのは become、behave、behold、besiege ぐらいだ(最近見つけたのでは behead、bequeath、beleaguer があるが、 beheaded、bequeathed、beleaguered と受身形で使われる)。belated、beloved などもあるが、これらは<be>動詞関連の形容詞。一方相良独和大辞典の<be->接頭辞動詞は500あまりある(概算)。これは大変な数(かず)だ。
大和言葉を少し使った<目標に向かっての作用・成就>は意味ありげだが、第1弾の<er->にあった<プロセス(発生、開始、変化、終了の過程)>そのものを指すと見ることもできる。とにかく調べてみよう。<er->はどちらかというと終了(成就)に重みがある。
1)<覆(おお)う> の意
相良独和大辞典で容易に発見できるのは<xx で(を使って)覆(おお)う>だ。<覆う>には<xxをめぐって>、包括の意味がある。<覆う>は2次元(面)的だが日本語では<覆う>モノが違うと動詞が違ってくる。<覆う>に似た表現には
xx をかける - 布団をかける、コショウを(ふり)かける
xx をまく - 水をまく
xx を塗る - ペンキを塗る、泥を塗る
xx を敷く - xx の上に砂利を敷く、 布団を敷く
xx をかぶせる - 土をかぶせる、帽子をかぶせる (<かぶり>頭の意だ)
があるが、 ドイツ語では多くは名詞から作られ、be- + 名詞-->動詞だ。
しかしながら相良独和大辞典にある名詞から作られた<覆(おお)う> の意の動詞はかなりあるが(100以上-概算)、Collins のGerman-English and nglish-German 簡易辞典にはほとんど載っておらず、日常あまり使われないのだろう。
Collins 簡易辞典にある<覆う>関連<be->動詞 (追加予定)
日本語と同じように<yyをxx で覆う>- etwas (4格)mit xx (名詞3格)decken (その他の覆う関連の動詞)-という言い方で間に合のだ。
2)擬音動詞を作る
これも相良独日大辞典の中で容易に発見できる(数十個-概算)。これまたCollins 簡易辞典ではほとんど載っていない。
Collins 簡易辞典にある<be->擬音動詞 (追加予定)
日本語は擬音語が多く、悪くはないが多すぎぎるきらいがある。あまり使いすぎると教育、文化程度を疑われる。
うんうん (うなる)
えん えん (泣く)
かさかさ、がさがさかたかた、がたがた
からから、がらがら
きいきい、きしきし、ぎしぎし
くすくす、ぐずぐず (擬態語)
くるくる (まわる)(擬態語) - くるま、くるみ
けろけろ、げろげろ
こそこそ、ごそごそ(擬態語)
ころころ、ごろごろ (ころがる) (擬態語)、
ごろごろ (かみなり)
さくさく、ざくざく (擬態語)
さらさら、ざらざら(擬態語)
しくしく , じきじく (擬態語)
すうすう(擬態語)
ぜいぜい (息音)
ニャーニャー (猫)
だくだく (擬態語)
ちくたく
とくとく、どくどく
ぱらぱら、ばらばら (擬態語)
ぱらぱら (para-para)
ぶるぶる (ふるえる)(擬態語)
ひいひい (笑う)
へらへら (笑う) (擬態語)
ぼろぼろ (擬態語)
モウモウ (牛)
ワンワン (犬)
擬音動詞の場合は、
<かさかさ>(と)音がする、が一般的だが、
<かさかさ>(と)鳴る、
<かさかさ>(と)言う、
もよく使う。
3)<囲む> の意
<覆う>に似た表現で3次元(立体)的な<囲む>がある。<囲む> の意の接頭辞には専用の<um->がある(注)。<be->は<um->ほどはっきりはしておらず、 bei (xxをめぐって、xxに関して)由来の<囲む>の意味なのでわかりにくい。<囲む>を少し深くく考えると、囲まれた<あるモノ(コト)>は制限、拘束をくわえれれているが、動く自由がある。言い換えれば、囲まれた<あるモノ(コト)>は動く自由があるが、制限、拘束をくわえれれている。これは意識上、したがって言語上(言語は意識を反映している)の重要なコンセプトだと思う。
<囲む>に似た表現には
xx をかくまう (囲み巻く、か?)
xx を包む 主にum-
xx をくるむ 主にum-
xx を括(くく)る 、<包み括る>で包括
xx を巻く 主にum-
xx を抱(だ)く 主にum-
xx をかかえる 主にum-
xx を抱きかかえる 主にum-
<囲む>対照的なのは<つける>で、こちらの方は<動く自由>を制限する。<つく>、<つける>に相当する接頭辞(prefix)には<an->があることから、<be->が日本語で<つく>、<つける>に相当する意味を持つ動詞はあまり多くない。
しばりつける
しめ付ける
くくりつける
巻きつける
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やや拘束力が弱いのに
結びつける
着せつける(?)(身につける)-<覆う>とも解釈できる 主にum-
履きつける(?)(身につける)-<覆う>とも解釈できる
がある。
(注)<um->は次回検討予定だが、不分離前綴で um- にアクセントがない場合は<囲む>、<包む>の意だが、分離前綴で um- にアクセントがある場合は<返す>、<ひっくり返す>、<xx (し。やり)直す>の区別がある。
4)-1 <目標に向かっての作用>
<目標に向かっての作用>とはどういうことなのかわかりにくいが、例をあげると、
begleiden お供(とも)する、付き添う - gleiden: 滑(すべ)る。英語の glider (グライダー)
魔法をかける
力をかける
(力をかけて)押す、引く、持ち上げる、引き下げる
のようなことではないか。
<目標に向かっての作用>の<作用>を行為(おこない、action)に換えると<プロセス(発生、開始、変化、終了の過程)>の内容を示すことになる。これはかなりの一般化で、<過程動詞>と言える。過程にはたいてい目標や終着点があるが目標や終着点自体は重要ではなく、あくまで過程に重きをおく。結果、完了、成就に重きをおく動詞とは明らかに違う。<過程動詞>の代表は<する>、<やる>、<作る>だが、他にいくらでもある。過程には<はじまり>と<終わり>があるので、
し始める - し終える
やり始める - やり終える
作り始める - 作り終える
となる。
arbeiten - 働く
machen - 作る
schaffen - 作る
日本語では<を>を取る自動詞<移動動詞>というのがあるが、これも目標はあるが過程(移動)重視の動詞だ。
fahren - (乗り物で)行く
gehen - (歩いて)行く
laufen - 走る
swinmen - 泳ぐ
4)-2 <目標に向かっての成就>
これも <目標に向かっての成就>とはどういうことなのかさらにわかりにくいが、例をあげると、
greifen - 自動詞 つかもうとして手を出す an, nach, zu などの前置詞が<つかもうとする対象の名詞(各変化が必要)>の前につく。
begreifen - 他動詞 つかむ
rauben - 他動詞 奪う jm (3格) einen Dinge (4格) rauben
berauben - 他動詞 奪う jn (4格) eines Dinges (2格)belauben
日本語では<xx から yy を奪う>となるが、日本語から考えると、rauben、berauben ともなんとも変な格の取り方だ。別途検討予定。
sitzen - 自動詞 座る
besitzen - 他動詞 占有する
tasten - 自動詞 手で探る
betasten - 他動詞 触れる
日本語の触れる>は<xx に触れる>で<xx を触れる>はダメ。
例は少ないが、自動詞-他動詞の違い、意味の違いから<目標に向かっての成就>の意味がわかってくる。 これは前回のドイツ語の接頭辞(prefix)- 1、<er->の主要な働きに似ている。
ただし<er->の<成就>とはどこか違うのだろう。これも別途検討予定。
5)所有の意
辞書の解説の中に<所有>があるが、 <be->に表面的に所有の意が関連する動詞を探すのは
難しい。bekommen はこの意の代表のひとつだ。
bekommen -他動詞として<得る>が基本的にあるが、実際には<受ける>、<与えられる>、さらには英語の to become に近い<xxになる>といった意味にになる使い方あり、自動詞では<xx と(に)似合う>といった意味がある(英語の to become にもこの意がある)。(文末参照)元の動詞はれっきと知れた kommen (to come)。考えてみれば<xx が来る>ということは<xx を受ける>ことになる。あまり積極的ではないが<xx を得る>ことになる。ポイントは<あまり積極的ではない>ことで、これは日本語では<xx になる>につながる。
wir bekommen Kälte/anderes Wetter the weather is turning cold/is changing
wir bekommen Regen/Schnee we're going to have rain/snow
was bekommen Sie dafür? how much is that?
was bekommen Sie von mir? how much do I owe you?
Heimweh bekommen to get or become homesick
Hunger/Durst bekommen to get or become hungry/thirsty
以上はドイツ語特有の言い回しだ。最後の例は<空腹が来る>とも言える。(文末)bekommen 参照
belegen を調べてみよう。
belegen
[Brote, Tortenboden] to fill
etw mit Fliesen/Teppich belegen to tile/carpet sth
mit Beschuss belegen to bombard
mit Bomben belegen to bomb, to bombard
→ belegt
(=reservieren) to reserve, to book, (Univ) [Fach] to take
[Seminar, Vorlesung] to enrol (Brit) or enroll (US) for
den fünften Platz belegen to take fifth place, to come fifth
jdn mit etw belegen to impose sth on sb
jdn mit dem Bann belegen to proscribe sb (Eccl) to excommunicate sb
etw mit einem Namen belegen to give sth a name
beschaffen を調べてみよう。
jdm etw beschaffen to get (hold of) or obtain sth for sb
jdm/sich eine Stelle beschaffen to get sb/oneself a job
das ist schwer zu beschaffen that is difficult to get (hold of
元の schaffen は<作る>が基本的な意味だ。
besitzen を調べてみよう。
[käufliche Güter] to have, to own
[Vermögen] to possess, to own
[Wertpapiere] to have, to possess, to hold
[Narbe, grüne Augen] to have
[Rechte, jds Zuneigung etc] to enjoy, to have, to possess
große Schönheit/Fähigkeiten etc besitzen to be possessed of great beauty/abilities etc
die besitzenden Klassen the propertied classes
→ besessen
sitzen は<座る>(to sit )が基本的な意味だ。日本語では<居座る>が占有の意に近い。
besetzen (<--setzen (置く、据える))があるが、もとのsetzen (置く、据える)の意味にとどまっており、所有、占有の意味はない。
(=abonnieren auch) to subscribe to
sich ($) etw bestellen dat to order sth
das Material ist bestellt the material has been ordered, the material is on order
wie bestellt und nicht abgeholt hum inf like orphan Annie inf
bestell ihm (von mir), dass ... tell him (from me) that ...
soll ich irgendetwas bestellen? can I take a message?, can I give him/her a message?
bestellen Sie ihm schöne Grüße von mir give him my regards
er hat nicht viel/nichts zu bestellen he doesn't have much/any say here
jdn zu jdm/an einen Ort bestellen to summon sb to sb/a place, to ask sb to come to sb/a place
ich bin um or für 10 Uhr bestellt I have an appointment for or at 10 o'clock
es ist schlecht um ihn/mit seinen Finanzen bestellt he is/his finances are in a bad way
damit ist es schlecht bestellt that's rather difficult
元の動詞 bestellen の基本的な意味は<置く>だが、も少し意味をせばめると<据える>で英語の to insatll が参考になる。一方 bestellen は<注文する>、<予約する>で、大和言葉を使えば<xx しておく>が基本的な意味で belegen も一部に<xx しておく>の意がある。 bestellen も belegen も基本的な意味は<置く(おく>だ。
漢語の羅列をさけた<be->の働き、意味
1)<覆(おお)う>の意
xx で覆う
多くは名詞(xx)-->動詞 (xx + en)
2)擬音動詞を作る
3)<囲む> の意
物理的に <囲む>以外に心理的に <囲む>の意があり、この場合きつい<囲み>ではなく、制限、拘束をくわえれれているが、動く自由がある。言い換えれば、囲まれた<あるモノ(コト)>は動く自由があるが、制限、拘束をくわえれれている、といった程度の<囲み>。
4) <目標に向かっての作用>
過程に重きを置いた動詞表現。
5)<得る>、<得ておく>の意
sptt
(文末)
[Genehmigung, Stimmen, Nachricht] to get, to obtain
[Geschenk, Brief, Lob, Belohnung] to get, to receive
[Zug, Bus, Krankheit] to get, to catch
[Schlaganfall, Junges, ein Kind, Besuch] to have
[Spritze, Tadel] to be given
ein Jahr Gefängnis bekommen to be given one year in prison
wir bekommen Kälte/anderes Wetter the weather is turning cold/is changing
wir bekommen Regen/Schnee we're going to have rain/snow
einen Stein/Ball etc an den Kopf bekommen to be hit on the head by a stone/ball etc
kann ich das schriftlich bekommen? can I have that in writing?
wir haben das große Bett nicht nach oben bekommen we couldn't get the big bed upstairs
jdn ins/aus dem Bett bekommen to get sb into/out of bed
was bekommen Sie(, bitte)? what will you have, sir/madam?
ich bekomme bitte ein Glas Wein I'll have a glass of wine, please
was bekommen Sie dafür? how much is that?
was bekommen Sie von mir? how much do I owe you?
jdn dazu bekommen, etw zu tun to get sb to do sth
er bekam es einfach nicht über sich, ... he just could not bring himself to ...
ich bekomme den Deckel nicht abgeschraubt inf I can't unscrew the lid
[Zähne] to get, to cut
[Übung, neue Hoffnung] to gain
Rost/Risse bekommen to get or become rusty/cracked, to develop rust/cracks
Heimweh bekommen to get or become homesick
Sehnsucht bekommen to develop a longing (nach for)
graue Haare/eine Glatze bekommen to go grey (Brit) or gray (US) /bald
Hunger/Durst bekommen to get or become hungry/thirsty
Angst bekommen to get or become afraid
einen roten Kopf bekommen to go red
etw zu essen bekommen to get sth to eat
etw zu sehen/hören bekommen to get to see/hear sth
was muss ich denn da zu hören bekommen? what's all this I've been hearing?
es mit jdm zu tun bekommen to get into trouble with sb
etw zu fassen bekommen to catch hold of sth
wenn ich ihn zu fassen bekomme ... if I get my hands on him ...
seine Arbeit fertig or gemacht inf bekommen to get one's work finished or done
etw geschenkt bekommen to be given sth (as a present)
ich habe das Buch geliehen bekommen I have been lent the book
etw bezahlt bekommen to get paid for sth
einen Wunsch erfüllt bekommen to have a wish fulfilled
das Haus sauber bekommen to get the house clean
etw satt bekommen to have enough of sth
es mit der Angst/Wut bekommen to become afraid/angry
Ärger bekommen to get into trouble
eine Ohrfeige or eine inf bekommen to catch (Brit) or get it inf
Prügel or sie inf or es inf bekommen to be given or to get a hiding
jdm (gut) bekommen to do sb good
[Essen] to agree with sb
jdm nicht or schlecht bekommen not to do sb any good
[Essen] to disagree with sb, not to agree with sb
wie ist Ihnen das Bad bekommen? how was your bath?
wie bekommt ihm die Ehe? how is he enjoying married life?
es ist ihm schlecht bekommen, dass er nicht gearbeitet hat not working did him no good
wohl bekomms! your health!
bekommen Sie schon? are you being attended to or served?