Thursday, January 2, 2025

<xxぶる>と<xxがる>

 <xxがる>は日本語の特徴とも言えるおもしろい表現で、これまで飽きもせずいろいろ書いている。

<xx がる>についての考察 -5  いやがる、いやがらせ ー Dec 31, 2018
<xx がる>についての考察 -4 <たがる>は助動詞か? ー 
Mar 22, 2018
<xx がる>についての考察 -3 <がる>は<駆る> ー 
Mar 17, 2018
<xx がる>についての考察 (動詞語尾<xxがる>について-2) ー 
Apr 20, 2015
動詞語尾<xxがる>について ー 
Dec 12, 2012

さて今回は似て非なる<xxぶる>との対比を試みる。

1. <xxぶる>

<xxがる>の方は英語、中国語で<xxがる>の意味、用法の大部分をカバーする適当な言葉が見当たらないが、<xxぶる>の方は英語、中国語にそれらしき言葉がある。<xxがる>と<xxぶる>はオーバーラップするところがあるので、英語、中国語の<xxぶる>相当の言葉は<xxがる>の一部をカバーする。

<xxぶる>は<xxにようにふるまう>、<xxのようなふりをする>、<xxのようなそぶりを見せる>、<いつわってxxのまねをする>が基本的な意味で、往々にして実際はxxではない。さらに、対比が明示されていなくても、<xxぶる>自体に対比が内蔵されている感じだ。

英語では

to act like xx、to behave like xx, pretend to do xx/ be xx

to disguise as xx, to give (someone or oneself) a different appearance in order to conceal one's identity.

中国語では

装 (よそお) うの<装>。普通は<よそおう>のことだが、<いつわってxxをよそおう>の意味もある。

 baike-baidu の解説。

(前略)打扮或打扮时用的物品。打扮是为了将容貌改变,因而又引申指假装

二字語では<打扮>、<假装>。だがこれは主に服装などの外観。<模仿>は<もほう>と日本語になっているが、実際にこの<模仿>の字を見たり聞いたりするのはまれだ。実際にドラマなどでよく字幕に出てくるのは、日本人にはなじみが薄いが、<冒充>.。

baike-baidu の解説。

冒充 mào chōng,假充真,假的东西,想来骗过别人,代替真的事物或人,包括用虚假姓名和虚假肖像。也指当中含有欺骗和欺诈成分。

これは、したがって、 コトにも人に用いられるが、ニセモノ、ニセ者のことで、<xxぶる>とはずれがある。>の一字も 同じような意味で、主に コトに用いられる

jiǎ、jiǎmào は fake、ニセモノ。这是假的! =  それはニセモノだ!

<冒充>の英語訳の中には

to pretend to be something that you are not or to have qualities that you do not have, in order to be admired or attract interest:

a person who pretends to have skills or knowledge that they do not have, especially in medicine

- Cambridge Dictionary
 
というのがある。 

 すべてではないが<xxがる>と違うのは、<xxぶる>は

<いつわって、xxのように見せる>ケースが多い。

<xxぶる>例語を並べてみると

1)形容詞の語幹+ぶる

荒 (あら) ぶる ー 荒い
えらぶる ー えらい

面白 (おもしろ) ぶる ー おもしろい
つまらなぶる ー つまらない

このふたつはは少し無理があるが

つまらないのに面白ぶる
面白いのにつまらなぶる

と対比させれば、言わなくはない。

かしこぶる ー かしこい

2)形容詞動詞の語幹+ぶる

おおげさぶる  ー おおげさな / だ
さかしらぶる  ー さかしらな / だ
利口ぶる ー 利口な / だ

上品ぶる ー 上品な / だ
下品ぶる、粗野ぶる   ー 下品な / だ、粗野な / だ

派手ぶる  ー 派手な / だ
地味ぶる  ー 地味な / だ
ひかえ目ぶる  ー ひかえ目な / だ
しとやかぶる  ー しとやかな / だ 

親切ぶる ー 親切な / だ
冷酷ぶる ー 冷酷な / だ 

3)<名詞 (体言) +ぶる>

悪人 (あくにん) ぶる
善人 (ぜんにん) ぶる   偽善者

英雄ぶる、豪傑ぶる、王者ぶる

かわい子ぶる    ぶりっ子

金持ちぶる
貧乏人ぶる

<名詞 (体言) +ぶる>は、基本的に意味が成り立てば、何にでもつく。

上戸 (大酒のみ) ぶる下戸
紳士ぶる無礼者
スーパーマンぶるが何もできない
正義の味方ぶるニセ月光仮面
知識人ぶる無知な人
都会人ぶるいなか者

4)<動詞の語幹+ぶる>

これはダメ。

する ー すぶる
書く ー 書ぶる
読む ー 読ぶる

5)動詞の活用形+ぶる

動詞の連用形+ぶる

する ー しぶる
書く ー 書きぶる
読む ー 読みぶる

連用形に着く可能性は高いので、もう少しチェックしてみる

取る ー 取りぶる
眠る ー 眠りぶる
起きる ー 起きぶる
休む ー 休みぶる
歩く ー 歩きぶる
走る ー 走りぶる

これもダメのようだ。つまりは<xxぶる>は一般動詞と相性がわるそう。だが、根気よくチェックしてみると

形容詞由来の動詞では

悲しがる ー 悲しい ー 悲しむ ー 悲しみぶる

悲しくもないのに悲しみぶる

すごがる ー すごい ー すごむ ー すごみぶる

たいしてすごくもないのにすごみぶる

なつかしがる ー なつかしい ー なつかしむ ー なつかしみぶる

 たいしてなつかしくもないのにやたらなつかしみぶる

で、あまり使わないが、上のように対比させれば可能だ。

<喜怒哀楽>表現動詞や人の性格表現動詞

<喜怒哀楽>表現

喜 (よろこ) ぶ    喜びぶる
うれしむ   うれしみぶる 
怒 (いか、おこ) る    怒 (いか、おこ) りぶる
悲しむ    悲しみぶる (上述)  
楽しむ   楽しみぶる(楽しくもないのに、楽しみぶっているに過ぎない)

だが、そのままで無理がある。

喜 (よろこ) ぶ ー 喜びがる
怒 (いか、おこ) る  ー 怒 (いか、おこ) りがる
悲しむ ー 悲しみがる
楽しむ ー 楽しみがる

が普通だ。

人の性格表現

照れる ー 照れぶる  普通は<照れくさぶる>
よわ (弱) る ー よわりぶる  意味は次の<困る>ににている。
困る ー 困りぶる

だが、ことさら対比がなければ、<xxがる>で済ますだろう。オーバーラップするところだ。

照れがる
よわりがる
困りがる

もう少ししつこくチェックしてみると

好く ー 好きぶる
嫌 (きら) う ー 嫌いぶる

嫌いなのに好きぶる
好きなのに嫌いぶる

と対比させれば可能だ。一種の恋愛劇になる。

動詞の終止形+ぶる動詞の連体形+ぶる

する ー するぶる
書く ー 書くぶる
読む ー 読むぶる

これはダメ。 

動詞の仮定形+ぶる

する ー すれぶる
書く ー 書けぶる
読む ー 読めぶる

これもダメ。

副詞+ぶる

わざとぶる  ー わざと

これは少し複雑。<わざと>自体に<いつわって、xxのように見せる>の意があるからだ。正しい使い方が難しそうだが、<わざとぶる>は可能。

 

2.<xxがる>

1)形容詞の語幹+がる

これはなぜか<xxぶる>に比べて圧倒的に多い。アイウエオ順に並べられる。すこし無理なのがあるが、参考のため取りあげた。

悪 (あく) がる
あさましがる - あさましい
新しがる - 新しい
暑がる ー 暑い
ありがたがる ー ありがたい

勇 (いさま) しがる ー 勇ましい
忙 (いそが) しがる ー 忙しい
痛 (いた) がる ー 痛い
いとましがる ー いとましい

いやらしがる ー いやらししい   <いやらしがる>はあまり聞かない。<xxらしい>に<xxのようだ>のいがあるためか?

ういういしがる ー ういういしい
うしろめたがる ー うしろめたい

<美しがる>があってもよさそうだが、ほとんど聞かない。

うまがる ー うまい (美味い)、うまい (上手、じょうず)
うらめしがる ー うらめしい
うらやましがる ー うらやましい
うれしがる ー うれしい
うるさがる  ー うるさい

偉 (えら) がる  - 偉い

大きがる ー 大きい
おかしがる ー おかしい 
惜 (お) しがる  - 惜しい
おぞましがる ー おぞましい
おそろしがる ー おそろしい
おとなしがる ー おとなしい
重 (おも) がる ー 重い   普通は<重たがる>で<xxたがる>となる。
おもしろがる ー おもしろい

悲しがる ー 悲しい
かゆがる ー かゆい
軽がる ー 軽い
軽々しがる ー 軽々しい

聞きずらがる ー 聞きずらい   本来は<聞きづらい <ー 聞きつらい>
汚 (きたな) がる ー 汚い これは<汚いのを嫌う傾向にある>
きつがる ー きつい
きびしがる ー きびしい
気味悪るがる ー 気味悪い

臭 (くさ) がる ー 臭い
くすぐったがる ー くすぐったい  <xxたがる>
くどがる ー くどい
くやしがる  ー くやしい
苦 (くる) しがる ー 苦しい

煙 (けむ) たがる ー 煙たい  これも<xxたがる>。

恋 (こい) しがる ー 恋しい
こわがる ー こわい

さみしがる / さびしがる ー さみしい / さびしい
寒 (さむ) がる ー 寒い

親 (した) しがる ー 親しい
しらじらしがる ー しらじらしい

すごがる ー すごい
すさまじがる ー すさまじい
すばらしがる ー すばらしい
すまながる ー すまない (動詞句形容詞)
鋭 (するど) がる ー 鋭い

せつながる ー せつない
せわしながる ー  せわしない

そらぞらしがる ー そらぞらしい

たくましがる ー たくましい
正 (ただ) しがる ー 正しい
楽 (たの) しがる ー 楽しい
食べずらがる ー 食べずらい   本来は<食べづらい <ー 食べつらい>

小 (ちい) さがる ー 小さい
近がる ー 近い

つつましがる ー つつましい
つまらながる ー つまらない
冷 (つめ) たがる - 冷たい
つよがる  ー 強い
つらがる ー つらい

手ぬるがる ー 手ぬるい
照 (てれ) くさがる  ー 照れくさい

遠がる ー 遠い

なつかしがる ー なつかしい
なまなましがる ー なまなましい

憎 (にく) がる ー 憎い
憎らしがる ー 憎らしい
鈍 (にぶ) がる ー 鈍い

ぬるがる ー ぬるい 

妬 (ねた)ましがる ー 妬ましい
眠 (ねむ) たがる ー 眠たい。これは<眠り+たい+がる、 xxたがる>。<眠がるー眠い>は聞かない。

望 (のぞ) ましがる ー 望ましい
のろがる ー のろい (速くない、ゆっくりな / だ、slow)

はずかしがる ー はずかしい

ひどがる ー ひどい

古 (ふる) がる ー 古い

へ ー いまのところ見つかっていない。

ほしがる ー ほしい  <欲しい>は形容詞

まずがる ー まずい (うまくない) 慣用用法 上手 (じょうず) でない
貧 (まず) しがる ー 貧しい 

見苦 (みぐる) しがる ー 見苦しい  (動詞句的形容詞)

見るずらがる ー 見ずらい  本来は<見づらい <ー 見つらい>
醜 (みにく) がる ー 醜い
見にくがる ー 、見にくい

むごがる ー むごい
むさくるしがる ー むさくるしい
難 (むずか) しがる ー 難しい
むなしがる ー むなしい

めずらしがる ー めずらしい
めでたがる ー めでたい
めまぐるしがる ー めまぐるしい
めめしがる ー めめしい 

ものものしがる ー ものものしい

やかましがる ー やかましい
安 (やす) がる ー 安い
やましがる ー やましい
やるせながる ー やるせない

ゆるがる ー ゆるい

弱 (よわ) がる ー 弱い
弱 (よわ)よわし がる ー 弱弱しい

若がる ー 若い
若々しがる ー 若々しい

わずらわしがる ー わずらわしい

<xxがる>の用法の説明は簡単ではない。

暑がる ー 暑い

を例にとると

太郎は暑い。

という言い方は日本語にない。英語では Taro is hot. は間違いではない。日本人だと Taro feels hot. Taro seems to feel hot. と言いそうだ。Taro is hot.は 太郎になり替わっての発話、太郎に感情移入した発話と、見たらどうか。

太郎は暑そうだ。
太郎は暑がっている。

xxそう ( だ )

xxがる

に相当する。ここに<xxぶる>相当の

to act like xx、to behave like xx, pretend to do xx/ be xx

<いつわってxxをよそおう>、<いつわってxxのように見せる>の意はない。

太郎は暑ぶる。

は可能で、この場合<いつわってxxのように>の意は薄く (全くないわけではない)

太郎は暑いように見せる傾向にある。

暑いように見せる=暑がる

<暑がる>も<暑ぶる>太郎を見ての第三者の意見。<太郎は暑そうだ>も第三者の意見。

<形容詞の語幹+がる>が多いのは、形容詞が人の感情表現(表現とは目に見える、見せる)によく使われるからだろう。<xxぶる>も<xxのように見せる>なのだが

1)形容詞の語幹+ぶる

荒 (あら) ぶる ー 荒い
えらぶる ー えらい
かしこぶる ー かしこい

の例のように<ぶる>は、<xxのようにふるまう>の意にかなり限定されているためだろう。

一方<xxがる>には、上で触れたが、

a) <xxの傾向がある>という意味でも使われる。 たとえば

おそろしがる ー おそろしい

平叙文 (習慣を表す、というのがある) の<おそろしがる>は<(なにかと)おそろしく思う、感じる傾向にある>と言う意味になる。

おそろしがりや
新しがりや
暑がりや
さびしがりや
寒がりや
恥ずかしがりや

このような傾向表現の用法は<xxぶる>にはない。

以上の<xxがる>は英語では to tend to do xx、to tend to be xx、to a tendency of xx、となるが、<xxぶる>が to pretend to do xx、to pretend to be xx、となるのは偶然か?

だが同じ<おそろしがる>でも、平叙文でなく <現場の状況説明>のよう場合、例えば

b) 太郎門前で大きな犬をおそろしがっている。

では、傾向ではなく

太郎門前で大きな犬をおそろしく感じているように見える。

<が>と<は>の違いは, a) は現状報告、b) も現状報告だが解説調。

これも<xxぶる>はダメだ。<xxぶる>はどちらかと言うと<xxのように見せる>。

太郎は門前で大きな犬をおそろしぶる。

は<おそろしそうに見せている>となる。 おそろしくないのにおそろしそうに見せる。

2)形容動詞の語幹+がる

漢語+<な / だ>型の形容動詞の語幹 (漢語部分) +がる。基本的に意味が成り立てば、何でもつく。

あわれがる ー あわれな / だ
いきがる ー 粋 (いき) な / だ
いやがる ー いやな / だ .
幸 (しあわ) せがる ー 幸せな / だ
なまいきがる ー なまいきな / だ
ひかえめがる ー ひかえめな / だ
不思議がる ー 不思議な / だ ..
へたがる ー へた(下手)な / だ . 
まじめがる ー まじめ (真面目) な / だ .
みじめがる ー みじめな / だ
面倒 (めんどう) がる ー 面倒な / だ

漢語+がる あるいは 形容動詞<漢語な / だ>の語幹+がる

不思議がる、面倒 がる、がそうだが、<漢語+がる>も問題なくよく使われる。

幸運がる
不運がる

幸福がる
不幸がる

満足がる
不満がる

<奇麗 (きれ) いがる、きれいな / だ>があってもよさそうだが、ほとんど聞かない。

3)名詞 (体言) +がる

<xxぶる>と違って、少ない。上にあげた<xxぶる>は<xxがる>で置き換えられないものが多い。

悪人 (あくにん) がる
善人 (ぜんにん) がる ダメ 

英雄がる、豪傑がる、王者がる  ダメ

かわい子がる

金持ちがる  ダメ
貧乏人がる


上戸 (大酒のみ) がる下戸
知識人がる無知な人
都会人がるいなか者

ダメではないが、<xxたがる>のような意味がついてくるようだ。一方<xxぶる>は<いつわってxxのまねをする>の意が伴なう。またこのような<上戸、下戸>、<都会人<いなか者>のような対比では<xxぶる>がいい。

貧乏人が金持ちぶる

はいいが

貧乏人が金持ちがる

はおかしい。

金持ちが貧乏人ぶる

はいいが

金持ちが貧乏人がる

はおかしい。

 <xxがる>は他人から見た第三者の見方、意見だ。<xxがっている>。

さらに、少し微妙なのだが

上で取り上げた

a) 傾向がある
b) xxのように見える、見せる

以外に、たとえば

我慢がる

c) -1

本当はできもしないのにできるように見せる >

太郎は、できもしないのに、我慢がる、我慢がっている

 c) -2

本当はそうしたくないのに自分の意に反して、 我慢がる

これはほかにも応用でき

太郎は粋 (いき) がっている。(自分の意に反して、無理に)
美代子はいやがっている。(自分の意に反して)

 この c) は<xxぶる>に通じるところがあるのだが

太郎は我慢ぶる、ぶっている

とはあまり言わない。 だが、全くダメと言うわけではなく

本当はそうしたくないのに 我慢ぶる、我慢ぶっているだけだ、我慢ぶっているにすぎない。

我慢する (している) そぶりを見せてている。


4)動詞の語幹+がる

これはダメ。

する ー すがる
書く ー 書がる
読む ー 読がる

5)動詞の活用形+がる

動詞の連用形+がる

する ー しがる
書く ー 書きがる
読む ー 読みがる

念のためさらにチェック。

取る ー 取りがる
眠る ー 眠りがる
起きる ー 起きがる
休む ー 休みがる
歩く ー 歩きがる
走る ー 走りがる

始まる ー 始まりがる
始める ー 始めがる

終わる ー 終わりがえ
終える ー 終えがる

これは、たとえば、<なにかと>を加えると、

書く ー なにかと書きがる
眠る ー なにかと眠りがる 
走る ー なにかと走りがる   比喩表現を含む
始める ー なにかと始めがる
休む ー なにかと休みがる

などは可能だが、普通は<xxたがる>。

<動詞の連用形+がる>は以上のようだが、<動詞の連用形+がる>は非常によく使われる。

する ー したがる
書く ー 書きたがる
読む ー 読みたがる
取る ー 取りたがる
眠る ー 眠りたがる
休む ー 休みたがる
行く ー 行きたがる
来る ー 来たがる
始める ー 始めたがる
終える ー 終えたがる 

<xxたがる>の英語訳は、ネット簡容辞書では

to want to

とでてくるが 

Taro wants to read.

太郎は読みたがる。

では明らかに違う。Taro wants to read. は<太郎は読みたい>で、日本語では普通こうは言わない。

一方中国語では、いくつかの言い方があるが、基本的には<xxを好む>の言い方で

喜欢xx、想xx

<xx(し) たい>は話始める小さな子供が早くから使いだす発話だが、

(自分は) xx食べたい


ママは食べたい

になりそうだが、日本の子供はこうならない。

 

動詞の終止形+がる動詞の連体形+がる

する ー するがる
書く ー 書くがる
読む ー 読むがる

これはダメ。 

動詞の仮定形+ぶる

する ー すれがる
書く ー 書けがる
読む ー 読めがる

これもダメ。 

つまりは<xxがる>も一般動詞と相性が悪そう。だが、  形容詞由来の動詞では

惜 (お) しがる ー  惜しい ー 惜しむ ー 惜しみがる
悲しがる ー 悲しい ー 悲しむ ー 悲しみがる
苦 (くる) しがる ー 苦しい ー 苦しむ ー 苦しみがる
親 (した) しがる ー 親しい ー 親しむ ー 親しみがる
すごがる ー すごい ー すごむ ー すごみがる
楽しがる ー 楽しい ー 楽しむ ー 楽しみがる
なつかしがる ー なつかしい ー なつかしむ ー なつかしみがる
憎 (にく) がる ー 憎い ー 憎む ー 憎みがる 

で、あまり使わないが可能だ。<xxぶる>はダメだ。

<喜怒哀楽>表現動詞や人の性格表現動詞は

動詞連用形+がる

が可能なものがある。

<喜怒哀楽>表現

喜 (よろこ) びがる ー 喜ぶ  普通は<喜びたがる>
怒 (おこ りがる ー 怒る   普通は<怒りたがる>
悲 (かな) しみがる ー 悲しむ   普通は<悲しがる>
楽 (たの) しみがる ー 楽しむ    普通は<楽しがる>

惜 (お) しみがる ー 惜しむ   <惜しがる>は意味がずれる。

人の性格表現

おじけがる ー おじける
すねがる ー すねる   
頼りがる ー 頼る    普通は<頼りたがる>
疲れがる ー 疲れる
照 (てれ) がる ー 照れる
でしゃばりがる ー でしゃばる   普通は<でしゃばりたがる>
とぼけがる ー とぼける
泣きがる ー 泣く   普通は<泣きたがる>
恥 (はじ) りがる ー 恥じる    普通は<はずかしがる>だが、意味はずれる。

<恥 (はじ) りがる> あってもよさそうだが、ほとんど聞かない。

ひかえがる ー ひかえる  普通は<ひかえたがる>

 

副詞+がる

わざとがる  ー わざと

<わざとぶる>も可能。

 

sptt

 

Saturday, December 21, 2024

日本語の複合動詞<xxまちがえる>、<xxちがえる>

別のポスト”spttやまとことばじてん " <失敗する>のやまとことば "で


見そこなう /  見そこねる  慣用用法で  to fail to see ではなく、人物評価をまちがえる。
見そびれる                             これが to fail to see になる。

<見る>関連の失敗では

見あやまる
見落とす
見くびる
見過ごす
見まちがえる
見ちがえる  慣用用法がある 花子は大きくなると、見違えるほどの美人になった。

がある。

と書いて、<見まちがえる>と<見ちがえる>の 違いにふれたが、他の<xxまちがえる>、<xxちがえる>をチェックしてみる。例によってアイウエオ順。

<xxまちがえる>は汎用性がある

言いまちがえる / ちがえる
打ちまちがえる / ちがえる
売りまちがえる / ちがえる
選びまちがえる / ちがえる
送りまちがえる  普通は、送り先をまちがえる
押しまちがえる / ちがえる   ボタンを押しまちがえる
降 (お) りまちがえる / ちがえる

買いまちがえる / ちがえる
書きまちがえる
数えまちがえる / 数えちがえる
切りまちがえる

指しまちがえる
差しまちがえる   差すものや差すところをまちがえる
刺しまちがえる   刺すものや刺すところをまちがえる 
刺しちがえる  ナイフや、昔は刀で互いに刺し合う

漢字は違うが<指す><差す><刺す>は広い意味で同義語。

出しまちがえる / ちがえる

並びまちがえる / 並べまちがえる
乗りまちがえる

はかり (計り) まちがえる
踏みまちがえる / 踏ちがえる

階段を踏みちがえる、アクセルとブレーキを踏みまちがえる / 踏ちがえる
道を踏みちがえる (踏みちがえる、慣用用法:道を踏みあやまる)

見まちがえる / 見ちがえる   上記参照

やりまちがえる
呼びまちがえる

<xxちがえる>はおもしろい慣用用法がある。

行きまちがえる ー 行き先をまちがえる
行きちがえる / 行きちがう (常用)  ー なにかのまちがいで、会う予定の相手に会えない

入れまちがえる
入れちがえる   慣用用法:ある人が出たすぐあとに別の人がはいってきて、行きちがいになる。入れちがう。太郎と入れちがいに花子が入ってきた。

聞きまちがえる / 聞きちがえる (常用) ー まちがって聞きとる、あることを他のこととして聞きとる

食 (く) いまちがえる / くいちがえる  ー 食べ物で、間違ったものを食べる
くいちがう (常用)  ー 合うわない、一致しない (自動詞)

取りまちがえる ー まちがったものを取る
とりちがえる (常用)  ー 普通二つのものを、なにかのまちがいで、一方を他方のものとして理解する

寝まちがえる  必ずしも<寝方をまちがえる>にはならない。
寝ちがえる   慣用用法:寝方が悪くて、首筋などを痛める。

履 (は) きまちがえる ー 履物を履きまちがえる
はきちがえる (常用)  ー 普通二つのものを、なにかのまちがいで、一方を他方のものとして理解する

読みまちがえる / ちがえる  慣用用法:予測をまちがえる


 (追加予定)

ーーーーー

ちがえる ー まちがえる、誤 (あやま) る以外に

ちがうようにする、ちがうように見えるようにする to differentiate  区別する

たがえる  ー まちがえる、誤る以外に

<交わらせる>。ふつうは二本の細長いもの十字に<交わらせる>。だが、こうすると<とりちがえ>や<はきちがい>が生じる可能性がある。さらには

 そむく、反する (たがう)

の意もある。

 

 

sptt

Sunday, December 15, 2024

日本語の複合動詞<xxそこなう>、<xxそこねる>

 

前回のポスト

" 日本語の複合動詞<xx 落ちる、落とす>" の最後で、

"

一体、<財布を落とす>はおかしな言い方だ。 <落とす>意思はないだろう。

言い落とす  言い忘れる
聞き落とす  聞き逃す
見落とす   見逃す

があるので

思い落とす
考え落とす

があってもよさそうだが、聞かない。

:"
と書いたが。これを考えているうちにおもしろい複合動詞構成用の言葉が次々と出てきた。

xxそこなう
xxそこねる
xxそびれる
xxちがえる
xxまちがえる
xx忘れる (前回のポストで<xx落とす>に関連して出てきている)

特に

xxそこなう

は汎用性が高く、またおもしろい。

 <そこなう>と<そこねる>はコンピュタワープロでは

そこなう ー 損なう
そこねる ー 損ねる

と出てくる。

引用が長くなるがネット辞書では

 

そこな・う〔そこなふ〕【損なう/害う】の解説

https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E6%90%8D%E3%81%AA%E3%81%86/


[動ワ五(ハ四)]
物をこわして、だめにする。傷つける。「器物を—・う」
人の気持ちやからだの調子を悪くする。「感情を—・う」「健康を—・う」
殺傷する。「一兵も—・うことなく
動詞の連用形に付いて)

㋐…するのに失敗する。「書き—・う」
㋑…する機会を逸する。「乗り—・う」「見舞状を出し—・う」


そこ・ねる【損ねる】の解説

[動ナ下一][文]そこ・ぬ[ナ下

https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E6%90%8D%E3%81%AD%E3%82%8B/#jn-130447



㋐人の気持ちを傷つける。「機嫌を—・ねる」「感情を—・ねる」
㋑からだの調子を悪くする。「働きすぎて健康を—・ねる」



㋐物がこわれる。傷がつく。「私の琵琶はちと—・ねて役に立ちませぬ」〈虎寛狂・伯養〉
㋑気持ちなどが、悪い状態になる。「ちと機嫌が—・ねた」〈虎寛狂・子盗人

(これは自動詞用法で、例文は古文のようだ。<機嫌をそこねる>が現代語だが、<機嫌がそこねた>もわるくない。sptt)

 
動詞の連用形に付いて)

㋐…するのに失敗する。「買い—・ねる」

㋑…する機会を失う。「言い—・ねる」

 ”

<そこなう>は<害う>という漢字も出てくる。複合動詞用法(動詞の連用形に付いて)では、<xxそこなう>、<xxそこねる>もほぼ同じ。

英語で言えば

 ㋐…するのに失敗する。

to fail to do、to fail in doing  (自動詞)

to fail to do something、to fail in doing something (他動詞)

㋑…する機会を失う>は英語で言えば

 to miss a chance to do

<xxする機会を失う>では、これまたおもしろい、これに特化したような<xxそびれる>がある。 

"

そび・れるの解説

https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E3%81%9D%E3%81%B3%E3%82%8C%E3%82%8B/

[動ラ下一][文]そび・る[ラ下二]その行為をする機会を失う。…しそこなう。多く動詞の連用形に付いて用いられる。「つい聞き—・れた」
出典:デジタル大辞泉(小学館)

"

<そびれる>は漢字がでてこない<純やまと言葉>だ。もっとも<そこなう>も<そこねる>も漢字を使わなければ<純やまと言葉>だ。

漢語由来では<xx損 (そん) じ>があるが。少数派で意味、使われ方は限られるようだ。例によって、アイウエオ順に書き出してみる。上で書いたように、<xxそこなう>、<xxそこねる>は汎用性が高く、意味を成せば何にでもつくと言っていい。

1)自動詞+ そこなう

会いそこなう
行きそこなう
受かりそこなう   試験に受かりそこなった、受かりそこねた。
降 (お) りそこなう
しそこなう、 漢語+し (<する>の連用形) +そこなう
飛行機が離陸 / 着陸しそこなう、合意しそこなう(自動詞)
(できそこなう)  できそこない
出そこなう
xxになりそこなう
乗りそこなう
入 (はい) りそこなう

(追加予定)

大体<xxそこねる>で言い換えられる。<xxそびれる>は

飛行機が離陸 / 着陸しそびれる、合意しそびれる

はややおかしい。<できそびれる>はダメ。その他は使えるが、 <xxそこなう>、<xxそこねる>と言いそう。個人差があるだろう。

追加予定だが、上の例ではだいたい

xxするのに失敗する、xxしない

<xxそこなった>では  xxするのに失敗した、xxしなかった、xxすることができなかった。

行きそこなった   行かなかった、行けなかった
乗りそこなった   乗らなかった、 乗れなかった

 

2)他動詞+そこなう

合わせそこなう  合わせるのに失敗する、うまく合わせるのに失敗する。 
(人を) 会わせそこなう  会わせそこなった ー 会わせられなかった
打ちそこなう、打ち損じる  例えば<野球の打者がボールを打ちそこなった>。
受けそこなう  受けるのに失敗する、 うまく受けるのに失敗する

例えば<野球のキャッチャーが投手が投げたボールを受けそこそこなった>では、1)暴投でまったく受けられなかった 2)うまく受けられずに前に落とした、横にそらした。
試験を受けそこなった / 受けそびれた。 試験を受けなかった。<試験に失敗する>は<試験いに受かりそこねた> になる。

売りそこなう   売るのに失敗する。
選びそこなう   選択を誤る 例えば<太郎は嫁を選びそこなった>

買いそこなう   買うのに失敗する
書きそこなう   書き損じる、うまく書くのに失敗する <書きまちがう>とはちがう。勝ちそこなう   勝てる試合を勝ちそこなった。
聞きそこなう   聞きそこなった ー 聞かなかった
切りそこなう   うまく切るのに失敗する答えそこなう   
答えそこなった 1)答えなかった 2)正しく、うまく答えるのに失敗した。

しそこなう、し損じる
しそこなう、し損じる   漢語+する

説得しそこなう  説得に失敗する 
説得しそこなった 1)説得しなかった、2)説得したがうまくいかなかった。

説明しそこなう   説明に失敗する 
説明しそこなった 1)説明しなかった、2)説明したがうまくいかなかった。

助けそこなう   助けられたのに助けそこなった。
食べそこなう   食べそこなった。食事時間に遅れて食べられなかった。
うまいものを食べそこなった。食事時間に遅れて、うまいものは残っていなかった。
詰めそこなう   将棋で使いそう。もう少しで詰めるところだったが、詰めそこなった。
取りそこなう   取りそこなった  多分に<取ろうとしたが取れなかった>。

学びそこなう   学びそこなった  多分に<学ぼうとしたが学ば / 学べなかった>。
見そこなう    慣用用法  to fail to see ではない。人物評価をまちがえる。
<見そこねる>はいいが、<見そびれる>は別の意味というか、本来の to fail to see になる。

もうけそこなう  
もうけそこなった  多分に1)<もうけたが、もっともうけられるはずだった>。場合によって2)もうけられるはずだったが、まったくもうけられなかった。
もらいそこなう

やりそこなう   多分に<うまくやることができない>。
読みそこなう   読みそこなった。1)読もうとしたが読まなかった。場合によって2)読みまちがえた。

(追加予定)

以上も大体<xxそこねる>で言い換えられる。


<失敗する>、<失敗した>にもいろいろある。大きく分けると

1)<全否定>というか、<全失敗>の場合。

 まったくxxしない>、まったく<xxするのに失敗する>。

xxそこなった  <xxしよう>としたが、しなかった。できなかった。

2)<部分否定>というか、<未達失敗>の場合。

xxしたが、うまくできなかった 。xxしようしたが、うまくできなかった。

があるようだ。

さらには、<計画やもくろみに反して、失敗する>の意が場合が少なくない。さらにまた、失敗の原因や理由もいろいろあり、言い方もまたいろいろある。

うっかりして、降 (お) りそこなう、乗りそこなう ー 注意不足、不注意

試験に受かりそこなった、受かりそこねた。 ー 勉強不足、努力不足

もう少しで詰めるところだったが、詰めそこなった。ー 思慮不足、読み不足

説明しそこなう   説明に失敗する  ー 能力不足、経験不足

食べそこなう   食べそこなった。食事時間に遅れて食べられなかった。ー 時間おくれ
乗りそこなう   急行列車に乗りそこなった。急行列車に乗り遅れた。ー 時間おくれ

話が横道にそれてきているので、これ (失敗の原因や理由もいろいろあり、言い方もまたいろいろある) については別のポストで話を進める予定。


sptt

 

Thursday, December 12, 2024

日本語の複合動詞<xx 落ちる、落とす>

 日本語の複合動詞<xx 落ちる、落とす>は、前回のポスト

” 

日本語の複合動詞<xx 上がる、上げる>、<xx 下がる、下げる> 、英語の<動詞+up / down>

 ”

の最後の方で<xx 下がる、下げる>に関連して触れたのだが、<xx 落ちる、落とす>自体おもしろい複合動詞の構成語なので、独立させ、もう少し詳しく調べることにした。

<xx 下がる、下げる>は<xx 落ちる、落とす>という言い方あもある。

自動詞+落ちる

(かけ落ちる)  かけ落ち <かけ>は<駆ける>の<駆け>でいいのかよくわからない。

欠け落ちる   <欠けて>落ちる

ネット辞書では

<かけおち>

https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E9%A7%86%E8%90%BD%E3%81%A1/

かけ‐おち【駆(け)落ち/×駈け落ち/欠(け)落ち】の解説
[名](スル)
  1. 結婚を許されない相愛の男女がひそかによその土地に逃れること。「親に結婚反対されて—する」

  1. ひそかに逃げること。逐電出奔

    1. 「あとに残った人は自分の—の為に助かるに違いないと考えた」〈漱石坑夫

  1. (欠け落ち)近世重税貧困悪事などから、居住地を離れてよその土地へ逃げること。

と言う解説がある。

くずれ落ちる
切れ落ちる  <切り落とす>の自動詞版
削 (けず) れ落ちる  <削り落とす>の自動詞版

こぼれ落ちる   落ちこぼれ
転 (ころ) げ落ちる、転がり落ちる

滴 (したた) り落ちる
擦 (す) れ落ちる  <擦り落とす>の自動詞版
ずれ落ちる、ずり落ちる  ずれて落ちる   他動詞版<ずらし落とす>。

垂 (た) れ落ちる、 したたり落ちる

抜け落ちる   髪が抜け落ちる、床 (板) が抜け落ちる

はげ落ちる

<勝ち上がる>に対して<負け下がる>、<負け落ちる>があってもよさそうだが、聞かない。

<落ちる>には物理的な<落ちる>の意からずれた慣用表現がある。

汚れが落ちる   汚れが洗い落ちる
衣服の色が落ちる(あせる、褪せる)
金が落ちる   金が使われ (て) 落ちる
運、ツキが落ちる
都 (みやこ) 落ち
落ち度
落ち目 (down、downward)


他動詞+落ちる

<落ちる>は自動詞なので、<他動詞+自動詞>の組み合わせになり、この組み合わせはごく少ない。

振い落ちる  <ふるい>にかけると、小さな、あるいは重いものが下に落ちる。だが<振い落ちる / た>はあまり聞かない。ある種の試験は不適任者を<振い落とす>目的があるが、<俺はふるい落とされた>は聞くが、<俺はふるい落ちた>はあまり聞かない。

 

自動詞+落とす

<落とす>は他動詞なので、<自動詞+他動詞>の組み合わせになり、この組み合わせもごく少ない。

泣き落とす   慣用用法  <落とす>は説得する、攻略する。

<くどき落とす> という言い方があるが、これは<泣き落とす>と違い<他動詞+落とす>。しかも典型的な複合動詞で<説得して攻略する>の意だ。

 

他動詞+落とす

言い落とす  言い忘れる
撃ち落とす  撃って落とす 

聞き落とす  聞き逃す(耳で聞く)、尋ねる、質問するの意の<聞く> の場合もある。

切り落とす  切って落とす
口説 (くど) き落とす      口説いて落とす。<落とす>は説得する、攻略する。
蹴 (け) 落とす   蹴って落とす   慣用表現もある。

叩 (たた) き落とす  叩いて落とす
取り落とす   取りそこなって落とす  実際には<取りそこなって落ちる>か?    <落とす>意思はないだろう。<財布を落とす>も変な言い方だ。

はじき落とす  はじいて落とす
引き落とす   慣用用法  銀行口座から金を引き落とす
吹き落とす   吹いて落とす
振り落とす   振って落とす
振るい落とす   振るって落とす

見落とす    見逃す。<見逃す>は別の意味の慣用用法がある。

これも<落とす>意思はないだろう。 

読み落とす   あまり聞かないが、ある個所を、読み逃す、読み忘れる。 

これも<落とす>意思はないだろう。<読み飛ばす>は意思がある場合とない場合がありそう。

ーーーーー

一体、<財布を落とす>はおかしな言い方だ。 <落とす>意思はないだろう。

言い落とす  言い忘れる
聞き落とす  聞き逃す
見落とす   見逃す

があるので

思い落とす
考え落とす

<勝ち上がる>に対して<負け下がる>、<負け落ちる>

があってもよさそうだが、聞かない。 

 

sptt

Wednesday, December 4, 2024

日本語の複合動詞<xx 上がる、上げる>、<xx 下がる、下げる> 、英語の<動詞+up / down>

日本語の複合動詞<xx 上がる、上げる>、<xx 下がる、下げる> 、英語の<動詞+up / down>を比較、検討してみる。

細かいことを言うと、組み合わせはもう少し複雑で

1.自動詞+上がる、他動詞+上がる
2.自動詞+上げる、他動詞+上げる
3.自動詞+ 下がる、他動詞+下がる
4.自動詞+下げる、他動詞+下げる
5.自動詞+up 、他動詞+up
6.自動詞+down 、他動詞+down

となる。 英語では、単独動詞として自動詞の to rise (上がる) 、他動詞の to raise (上げる) があり、数少ない自他動詞ペアだ。

1.自動詞+上がる、他動詞+上がる

1-1)自動詞+上がる

浮き上がる

駆け上がる
勝ち上がる
切れ上がる   

よくわからないが<小股が切れ上がる>というのがある。<切れる>は自動詞。

このナイフはよく切れる。

この<切れる>は他動詞<切る>の可能形とみなせるが、自動詞<切れる>とすると、変な自発になる。

せり上がる   

競売 (せり) でせり上がる。この場所がせり上がっている。で多義語のようだが、意味は似ているところがある。

立ち上がる   

<立ち>自動詞<立つ>の連用形。自動詞<立つ> 立たない、立ち (立って)、立つ、立つ時、立てば。

でき上がる   

<できる>は<xxができる>で自動詞。<できる>を英語にしようとすると、やっかいだ。<can> は可能の意がある助動詞。<able >は可能と言うか<能力がある>という意がある形容詞。 <だれだれはできる人だ>では<できる>は形容詞になる。

太郎は数学ができる。

Taro can Math. ダメ。Taro can do Math well. でなんとかなるが、主動詞<do>が必要。

<できあがる>の<でき>は<できる>の連用形とみなせるが、<できあがる>に可能の意は全くない。<できあがる>の、<でき>は

火山ができる、ニキビ (できもの) ができる、耳にタコができる 

の<できる>で、基本的な自動詞の一つだ。上の三例は、原因が想像されるためか自発感が薄い。      

飛び上がる、跳び上がる

成り上がる  

<成り上がり者>はj本来自発的に<成り上がった人>だが、実際はそこそこ努力した人も含む。しかし批判的、非難的な言い方だ。

干 (ひ) 上がる  

<ひ>は古語<ひる>の連用形。 <ひからびる>というのもある。<からびる>は<枯れる>+<xxびる>

吹き上がる

<吹く>は自他兼用。風が吹く。笛を吹く。<吹き上げる>ほどは使われないが<吹き上がる>は自発の感がる。

膨 (ふく) れ上がる  これは自発的だ。<膨れ上げる>という言い方はない。

巻き上がる   <巻く>は自他兼用。ほこりが巻き上がる。
まくれ上がる  

<まくれる>は自動詞。他動詞は<まくる>。<めくれる>、<めくる>というのもある。
舞い上がる   <舞う>は自他兼用。風が舞う。舞を舞う。風が舞い上がる。
燃え上がる

わき上がる   <湯が沸く>の<沸く>。

 

1-2) 他動詞+上がる

買い上がる   相場用語

切り上がる   外為用語  <切り上げる>は意図的。<切り上がる>は<なぜかこのところ円が切り上がってきている>と言うと、自発的だ。

組み上がる  普通は<xxを組み上げる>のように使うが、<xxがうまく組み上がる、上がった>も可能。状況によるが、可能、自発。

汲み上がる  普通は<井戸から水を汲み上げる>のように使うが、<井戸から水汲み上がる>も可能だろう。状況によるが、水に目を向ければ可能、自発。

繰り上がる  <繰 (く) る>>は基本的に他動詞。<繰り上がる>は自動詞、自発か?

仕上がる  <仕 (し)>は<する>の連用形。<する>は基本的に他動詞。<仕上がる>は自動詞、自発か?

積み上がる   <積み上げる>に比べるとかなり自発的。

のし上がる   

<のす>は自他兼用。おもしろい動詞だ。<のし上がる>では自動詞になる。意思が感じられるためか、自発の感がない。<のし上げる>は使役になるようだ。

持ち上がる   

<持つ>は基本的に他動詞。<持ち上がる>は可能にもなるが、自動詞、自発にもなる。 結婚話が持ち上がる。

盛り上がる   <盛る>は基本的に他動詞。<盛り上がる>は自動詞、自発か? 

複合動詞<自動詞+上がる>が自動詞で、自発の意味がありそうなのは推測できるが、 複合動詞<他動詞+上がる>が自動詞になるものがある、さらには自発の意味になる場合があるのは注目すべきことだ。

 

2.自動詞+上げる、他動詞+上げる

2-1)自動詞+上げる

立ち上げる  自動詞 <立つ> 立たない、立ちて (立って)、立つ、立つ時、立てば。

乗り上げる   <乗る>は<xxに乗る>で自動詞。 暗礁に乗り上げる。<乗る>がそぐわない場合もる。

吹き上げる   <吹く>は自他兼用か。風が吹く。笛を吹く。

 

2-2)他動詞+上げる

編み上げる  to finish knitting
打ち上げる
売り上げる
押し上げる  to push up      <腕立て伏せ>は push up

買い上げる
書き上げる  to finish writing
数え上げる
築き上げる
切り上げる
組み上げる
汲み上げる
繰り上げる

差し上げる   慣用用法がある  to give
仕上げる    to finish up

たくし上げる (たくり上げる)   袖をたくし上げる  to roll up one's sleeves
叩 (たた) き上げる   主に慣用用法
立て上げる  他動詞<立てる> 立てない、立てて、立てる、立てる時、立てれば。<立て上げる>はあまり聞かない。 

突き上げる  突いてあげる、慣用用法がある。
作り上げる  to build up、to finish making, building
積み上げる  to pile up
釣り上げる
吊り上げる  
取り上げる  to pick up

 慣用用法<選ぶ> to choose, to select は to pick out で to pick up ではない。

引き上げる  to pull up、慣用用法1)to lift up、to raise up、慣用用法2)to withdraw。

<懸垂 (けんすい) >は pull up。腹筋運動は sit up。椅子から立ち上がることではない。これらはジムで道具を使わなければ、自重 self weigh が負荷のなっているので、self weight training と言うようだ。

振り上げる  to raise     to raise one's hand

吹き上げる  <吹く>は自他兼用。風が吹く。笛を吹く。火山が火を噴 (吹) き上げる。

巻き上げる  

<巻く>は自他兼用。風で砂ぼこりが巻き上がる。風が砂ぼこりを巻き上げる。慣用用法 金を巻き上げる。英語の to wind up は<時計のネジを巻く>。慣用用法では<終える>、to end up (with) というのがある。

まくり上げる  <まくる>他動詞。競馬用語で<まくり上げる>と言うのがある。

<めくり上げる>というのもある。

見上げる   to look up  慣用用法もある。
磨き上げる  to improve、to polish up   ブラシアップ ( to brush up ) は和製英語のようだ。
持ち上げる  to lift, to lift up
盛り上げる

読み上げる

<他動詞+上げる>は汎用性が高く、意味をなせばいくらでもある。 

調理用語
蒸し上げる  ー 蒸しあがる
たき上げる - たき上がる
焼き上げる  ー 焼き上がる
茹 (ゆ) で上げる  ー 茹で上がる

上で書いたが、右側の複合動詞<他動詞+上がる>が自動詞、さらには自発の意味になる場合が少なくない。

 

3.自動詞+ 下がる、他動詞+下がる

3ー1)自動詞+下がる

成り下がる   

垂れ下がる  

ぶら下がる   ぶらりと下がる  複合動詞ではなく<副詞+動詞>の変形。

 

3ー2)他動詞+下がる

食い下がる  慣用用法
繰り下がる

吊り下がる     自動詞  to hang   xxが吊り下がっている

引き下がる  慣用用法 その、ある<場>から去る、撤退する。

<引き下がる>は<他動詞 引く>+<自動詞 下がる>のようだが、<引く>は<わが身を引く>の<わが身が>が隠れているとみなせる。

 

4ー1)自動詞+下げる

 チェック中

 

4-2)他動詞+下げる

言い下げる  to withdraw, deny what one said.
押し下げる  to push down

繰り下げる

ずり下げる   ずりおろす   to pull down

吊り下げる   to hang、down はいらないようだ。 to hang up は奇妙だが<電話を切る>。

取り下げる  慣用用法 to abandon
払い下げる
引き下げる   to pull down 慣用用法
振り下げる
掘り下げる  to dig down はダメで、to dig deep と言うらしい。慣用用法

見下げる   to look down 主に慣用用法

 

<xx 下がる、下げる>は<xx 落ちる、落とす>という言い方あもある。

自動詞+落ちる



(かけ落ちる)   かけ落ち
くずれ落ちる
転 (ころ) げ落ちる。転がり落ちる
ずれ落ちる
抜け落ちる

 <落ちる>は慣用表現が少なくない。

汚れが落ちる    汚れが洗い落ちる
金が落ちる     金が使われて落ちる
運、ツキが落ちる
落ち度
落ち目 (down、downward)

 

他動詞+落ちる

チェック中

自動詞+落とす

チェック中

他動詞+落とす

言い落とす   言い忘れる
撃ち落とす  撃って落とす 

聞き落とす  聞き逃す
切り落とす  切って落とす
口説 (くど) き落とす      口説いて落とす。<落とす>は説得する、攻略する。
蹴 (け) 落とす   蹴って落とす   慣用表現もある。

叩 (たた) き落とす  叩いて落とす
取り落とす   取りそこなって落とす  実際には<取りそこなって落ちる>か?    <落とす>意思はないだろう。<財布を落とす>も変な言い方だ。

引き落とす   慣用用法  銀行口座から金を引き落とす
吹き落とす   吹いて落とす
振り落とす   振って落とす

見落とす    見逃す。<見逃す>は別の意味の慣用用法がある。これも<落とす>意思はないだろう。 

読み落とす   あまり聞かないが、ある個所を、読み逃す、読み忘れる。 

これも<落とす>意思はないだろう。 <読み飛ばす>は意思がある場合とない場合がありそう。

ーーーーー

一体、<財布を落とす>はおかしな言い方だ。 <落とす>意思はないだろう。

言い落とす  言い忘れる
聞き落とす  聞き逃す
見落とす   見逃す

があるので

思い落とす
考え落とす

があってもよさそうだが、聞かない。

 ーーーーー

さて、上記のチェック中に注目したい。実を言うと最近の複合動詞調査で、これは初めから気になっていたことなのだが、これまで<チェック中>に遭遇しなかった。したがって、この<チェック中>は重要なのだ。

これと言うのは

主動詞が自動詞 + 補助動詞が他動詞

主動詞が他動詞 + 補助動詞が自動詞

の組み合わせの場合のことだ。 組み合わせとしては具合が悪いはずなのだ。だが、これまで代表的な複合動詞チェックした限りでは、けっこうある。

4ー1)自動詞+下げる

 チェック中

 数は多くないが

3ー2)他動詞+下がる

はある。

食い下がる  慣用用法
繰り下がる  <繰り下がる>は<繰り下げる>の自動詞用法と見ていい。

算数で、四捨五入で5以上の場合は五入で<繰り上がる>が 、四捨では<繰り下がらない>。<繰り下げる>は 、例えば、ある行事の予定日を一日から数日遅らす場合に使いそうだ。これの自動詞用法は可能だ。

運動会が一週間繰り下がった。

だが<運動会が一週間繰り上がった。>ほどは使いそうもない。 

運動会が一週間延期された。<運動会が一週間延期した>はダメだろうが、自発感がある。

吊り下がる     自動詞  to hang

<吊るす>は明らかに他動詞だが、<吊る>は他動詞か?

衣服をハンガーに吊る。

はダメ。 衣服をハンガーに吊るす

<首吊り>は<首を吊る> で<吊る>は他動詞だ。だが実際は、

首に縄など輪 (わ) っか状のものを首にかけて体を吊るす。 さらには、意思に関係なく体の自重で<(体が)吊り下がる>ことになる。

引き下がる  慣用用法.。上記参照。(わが身を) 引いて後へ下がる。 

 

他動詞+落ちる

チェック中

振い落ちる  <ふるい>にかけると、小さな、あるいは重いものが下に落ちる。だが<振い落ちる / た>はあまり聞かない。ある種の試験は不適任者を<振い落とす>目的があるが、<俺はふるい落とされた>は聞くが、<俺はふるい落ちた>はあまり聞かない。

 

自動詞+落とす

チェック中

泣き落とす   慣用用法  <落とす>は説得する、攻略する。

<くどき落とす> という言い方があるが、これは<泣き落とす>と違い<他動詞+落とす>。しかも典型的な複合動詞で<説得して攻略する>の意だ。


追記

英語の<動詞+up / down>も検討する予定だったが、上の説明では参考程度に出てくるだけだ。<up / down>は自動詞にも他動詞にも付き、元来副詞で、強調して発音すれば副詞<度合い>が高まる。

to go up, to go down

to come up    これは慣用表現で<(現れ)出て来る>

to slow down     to get slowing down、the car is slowing down  自動詞。 to slow down the speed. 他動詞


sptt

Sunday, December 1, 2024

自動詞は自発的か?

 

日本語文法では、よくわけのわからない<自発の助動詞>と言うのがある。Wiki 日本語版では、<自発(文法)>でのタイトルで、助動詞に限らず、自発動詞、自発補助動詞など、やや詳しい解説がある。

前回ポスト ” 複合動詞<xxなおる>、<xxなおす>の英語表現 "  で

日本語文法では、よくわからない<自発の助動詞>というのがあるが、<並び直る>はある意味では<自発表現>と言える。もっとも、このような自動詞は基本的に自発的だ。

と書いた。

また、以前に日本語の自動詞と他動詞をいろいろな観点からチェックしたことがあるが、特に<自動詞は自発的か?> の観点からチェックしたことはないよう気がするので、チェックしてみることにした。

何度か取り上げているが、英語で

This (product) sells well.

というのがあり、この場合 sells ( to sell )は自動詞。

Taro sells cars.

は他動詞で、 to sell は他動詞用法が多いが、上のような自動詞用法もある。これも何度か取り上げているが

This knife cuts well.

も to cut の自動詞用法。初級文法では出てこない (ような) ので、このような自他兼用動詞の自動詞用法を使いこなせる人は少ないのでないか。純自動詞では

Hanako runs fast.
It works (functions) well.

が例。

さて以上を日本語に直してみる。

1)This (product) sells well.  これ (この製品) はよく売れる。
2)This knife cuts well.     このナイフはよく切れる
3)Hanako runs fast.      花子は早く走る
4)It works (functions) well.  これはよく (うまく、具合よく) 働く。

1)2)は<売れる>、<切れる>は受け身ではない。可能とも自発ともとれるのだが、普通は英語でなじみのある<可能>と見るのではないか?

もう二つ英語の例をあげると

5)to see 他動詞と to look 自動詞

to see は他動詞で直接目的語をとり

I see the sea. 海を見る。
I see a church on the hill.    丘の上の教会を見る。 

to see は直接目的語をとる他動詞にもかかわらず、積極的に<見る>のではなく、自発的な<見る>で、場合によっては

I see the sea. 海が見える。The sea is seen. 
I see a church on the hill.    丘の上の教会が見える。 A church is seen on the hill.

と訳せる。この<見える>は<見る>対応の自動詞で、受け身ではなく自発>と言える。<見る>の受身は<見られる>。

一方、 to look は自動詞で直接目的語は取れず、at の後に目的語をとる。

I look at the sea.  海を見る。
I look at a church on the hill.   丘の上の教会を見る。

これは自動詞表現だが、積極的に<見る>相当。

6)to hear 他動詞と to listen 自動詞

to hear は他動詞で直接目的語をとり

I hear a sound of the bell. ベルの音を聞く。

これは、どちらかと言うと

ベルの音が聞こえる。

<聞こえる>は自発だ。<聞く>の受け身は< 聞かされる>か?

一方、 to listen は自動詞で直接目的語は取れず、to を置いて、その後に目的語を置く。

I listen to the sound of the bell.  そのベルの (その) 音を聞く。

これは自動詞表現だが、積極的に<聞く>相当。 the sound と定冠詞 the を取っているが、普通は積極的に<聞く>となると、すでに分かっている音だ。しかし

I listen to a sound of the bell.   あるいは

I try to listen to some sound(s) of the bell.  

とも言えるだろう。

5)、6)で注目したいのは、直接目的語をとる他動詞 to see、to hear が、 積極的に<見る>、<聞く>ではなく、日本語の<自発>に似ていることだ。言い換えると、まことに奇妙だが、他動詞が自発的なのだ。

もう少し例をあげると

日本語の<取る>は他動詞、対応する自動詞は<取れる>。他動詞<取る>は比較的明確だが、<取れる>は可能、自発がある。

太郎は背は高いので、棚の上のモノが取れる。 可能
シャツのボタンがと取れる。 自発  英語では

The button of the shirt comes off.

と言う。自動詞が使われ、自発的だ。日本語<取られる>、英語 be taken の受身形ではない。

日本語では<こわす、壊す>、<こわれる>があり、自発的に破壊するものは

xxが壊れる、壊れた

と言うが、英語は to break ( 壊す ) 、他動詞性が強く、普通は<xx is broken>と受身形を使う。It breaks (それは壊れる) と言いそうだが、そうは言わない。

一方 to crack は自動詞性が強く

It cracks, it cracked が自然で、it is cracked,  it was cracked は間違いではないようだが、こうは言わない。

以上は前置き。

英語にも自動詞、他動詞があり、さらに自他兼用というのが少なくない。 自動詞の代表は

to go, to come, to walk, to run, to swim, to sleep

自他兼用では

to move, to turn, to spin, to roll, to wind, to stand, to bend

一方、日本語の方は、他動詞と自動詞のペアが多く、区別が明確なので、英語の自他兼用による混乱はない。もっとも混乱するのは日本人だけか?

動く ー 動かす
回る ー 回す        <巻く> は自他兼用か?   風が巻く
立つ - 立てる
座 (すわ) る ー 据 (す) える 、置く

受験英語では

to lie (横になる) ー to lay (横にする、ねかす、置く) 

の区別がよく出てくる。

起きる ー 起こす  to rise ー to raise
曲がる ー 曲げる  to bend は自他兼用。
折れる ー 折る    to break は基本的に他動詞.。
混ざる ー 混ぜる  to mix は自他兼用。
染まる ー 染める   to dye は基本的に他動詞.。
流れる ー 流す   to flow は基本的に自動詞.。
解ける ー 解く   to resolve は自他兼用。to solve は他動詞
溶ける ー 溶かす  to resolve は自他兼用。

まだまだある。さて、上に戻って

3)Hanako runs fast.      花子は早く走る
4)It works (functions) well.  これはよく (うまく、具合よく) 働く。

3)は主語の花子があるので<走る>自動詞だが自発とは見られないだろう。

4)も主語 It があるが、自発ともみえる。可能ではない。

最後の4)に注目して話を進める。

自然現象は、自動詞が多く使われるが、原因があるためか自発とは見られないようだ。

雨が降る。
風が吹く。  
カミナリが鳴る。
太陽が昇る。
月が出る。
川が流れる。川の水が流れる。
雪が解ける。(これは自発が少し感じられるか?)

人や動物の動き、活動も自動詞が使われるが、自発とは見られないようだ。 

花子は早く走る 

アリが動く。魚が泳ぐ。鳥が飛ぶ。

自発が少し感じられる表現では

ゆれる ー ゆらす、ゆする  to swing は自他兼用。

木の枝が風にゆれる。

鳴る - 鳴らす   to ring は自他兼用。The bell rings. 電動ベルの<鳴る>は自発的だ。

風鈴が鳴る。


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