中国語の大副詞< 还>の第2弾。前回の<まだ>とはほとんど関係ない。ネット辞典 白水社 中国語辞典からの引用。
”
2 (他の物事に比べて)…よりいっそう,もっと,更に,なお.⇒更 gèng .
”
これは中国語の比較文構造で
A 比 B 还 xx.
中国語の比較文構造は簡潔でいい。<比>の品詞は調べていないが、比較文では最重要語だ。<还>は必ずしも必要ではなく、
A 比 B xx.
でもいい。きわめて簡潔。<还>は比較の軽い強調と言えるかもしれない。冒頭に<まだ>とはほとんど関係ない、と書いたが、あえて関連を探してみる。次のポストでっくつもりだが、白水社 中国語辞典時の<还>の三番目の解説に
3(ある事柄のほかに別の事柄がつけ加わることを示し)また,更に,そのうえ,加えて.
というのがある。
と比べると、どちらにも<更に> があり、オーバーラップするところがある。比較で使われる<さらに>は後に続く語の意味を増強する。
英語の better は普通<よりよい>と訳されるが
A は B よりよりよい.
は<よりより>語呂がわるい。<よりいっそう>はおおげさで、しかも<より>があり
A は B より一層よりよい。
でますます語呂がわるい。
A は B もっとよりよい。
A は B さらによりよい.。
A は B よりなをおよりよい。
も日本語らしくないし、こうは言わないだろう。問題はどうも<better =よりいい、よりよい>にあるようだ。英語の教科書では
good、well の比較級が better
となっている。日本語と対比させると
good、well = いい(よい)
better = よりいい、もっといい、さらにいい、なおいい
だが中国語の
A 比 B xx.
は、これで
A is better than B.
に相当しており、< 还>のついた
A 比 B 还 xx.
は
A is even better than B.A is still better than B.
になる。辞典の解説は
还 = より、もっと、さらに、なお
で、これをそのまま使うと
よりよりいい、
もっとよりいい
さらによりいい
なおよりいい
になるが、こうは言わないだろう。better は<よりいい>だけではなく、もっといい、さらにいい、なおいい
にもなり、その強調ともいえるので、言葉遊びになるが
よりよりいい、もっとよりいい、さらによりいい、なおよりいいよりもっといい、もっともっといい、さらにもっといい、なおもっといい
よりさらにいい、もっとさらにいい、さらにさらにいい、なおさらにいい
よりなおいい、もっとなおいい、さらになおいい、なおなおいい
が考えられる。 比較級の強調としては、口語であれば調子のいい
もっともっといい
No comments:
Post a Comment