Wednesday, September 18, 2013
自動詞、他動詞 - 9 <xxえる>動詞、可能動詞
このポストは<自動詞、他動詞-6 日本語の他動詞、自動詞の作られ方>の続編または付録
ドイツ語の接頭辞(prefix)-1、<er->の<挿入>部で次のように書いた。
”
<挿入>
これを調べているうちに日本語に関して同じような関係を探し当てた。
取(と)る - とらえる (捕らえる、と漢字を使うと見えなくなる)
掴(つか)む - つかまえる (捕まえる、と漢字を使うと見えなくなる)
押(お)す - 押さえる (抑える、と漢字を使うと見えなくなる)
踏(ふ)む - ふまえる(踏まえる、とはあまり書かない)
向(む)く - 向かえる (迎える、と書くと見えなくなる)
以上の元の動詞はいずれも五段活用の動詞で<動詞未然形+える>の形式。意味としては、
とらえる - 取って得る
つかまえる - つかんで得る
押さえる - 押さえて得る
ふまえる - ふんで得る
向かえる - 向かって得る
(<ふまえる>の辞書の解説に<すでに得たもの、現在直面するものや将来の成り行きをよく見た上で、何かをする>というのがあったが、<ふまえる>に<何かをする>の意味はない。)
やや微妙だが
かかえる - か(掻)いて得る(持つ)
くわえる - 食(く)って得る(持つ)。ほとんど使わないが、銜(くわ)える、と漢字を使うと見えなくなる。
も同類だろう。
いづれも<xxて(して)<得る>、<持つ> の意だ。
単なる偶然の一致だが<er->と<える(eru)>は発音も似ている。
一方可能形は
取(と)る - 取れる (取りえる、ともいえる)
掴(つか)む - 掴める
押(お)す - 押せる
踏(ふ)む - 踏める
向(む)く - 向ける (向ける、は他動詞の用法もある)
掻(か)く - 掻ける
食う - 食える
となり、<動詞仮定形+る>の形式。
かなり微妙(あるいは?マーク)だが、また<得る>、<持つ>とあまり関係がなさそうだが、
かまえる - かまう(噛(か)む、は違いすぎる)
こらえる - 凝(こ)る
さかえる - 咲く。 <栄える>と漢字を使うと見えなくなる。
ささえる - 差(さ)す - 差せる (<差す>は<差し上げる>の<差す>だ)
たたえる - 立つ - 立てる
つかえる - 付く、付いて得る。<仕える>と書くと見えなくなる。
ひかえる - 引く - 引ける
も元の動詞は五段活用の動詞で<動詞未然形+える>の形式で、意味が元の動詞と関連はあるが意味は違う。但し、一見関連なさそうなのもある。
思う(古くは、おぼゆ、おもほゆ) - おぼえる(覚える、と漢字を使うと見えなくなる)
思う - 思いえる --> 思える (可能)
<思う>は五段活用だが<おぼゆ>、<おもほゆ> 何活用か?<おぼわず>、<おもほわず>だと五段活用、<おぼえず>、<おもほえず>とも言いそうで、下一段活用になる。思える (可能)、<思わせる>は使役になる。
おぼえる - 思(ひ)える、思って得る (?)
(別途検討)
<挿入>-終わり
”
上記<挿入>の中の例も語源は別として、
かまえる - <かまう(ふ)>からか。<かまわない>としてよく使う。
こらえる - <こらう(ふ)>からか。
さかえる - <さかう(ふ)>からか。
ささえる - <ささう(ふ)>からか。
たたえる - <たたう(ふ)>からか。
つかえる - <つかう(ふ)>からか。
ひかえる - <ひかう(ふ)>からか。
と考えるのが妥当だろう。
そのほかにも<える(得る)>関連として
あたえる <-- あたう(ふ)
かなえる <-- かなう(ふ)
きたえる <-- きたう(ふ)
こさえる <-- こさう(ふ)、こす
こしらえる <-- こしらう(ふ)、こしる
そなえる <-- そなう(ふ)、そぬ
そびえる <-- そびる、そぶ、<そばだつ>と関連がありそう。<える(得る)>とはあまり関係ない。
そろえる <-- <そろう>の他動詞。 そろいえる --> そろえる
たずさえる <-- たずさう(ふ)
----
形容(詞、動詞) がらみでは
あまえる <-- あまい
(追加予定)
などがある。
<xxえる>動詞についてもう少し検討してみる。
五段活用の動詞で<動詞未然形+える>の形式、と書いたが、<える>を動詞とすると、文法上は<動詞連用形>+<える>が規則で、上記の例は例外といえる。例外でも存在し使われるので亜流とする。本流はもちろん<動詞連用形>+<える>だ。
1)可能形
上記の挿入部で
"
一方可能形は
取(と)る - 取れる (取りえる、ともいえる)
掴(つか)む - 掴める
押(お)す - 押せる
踏(ふ)む - 踏める
向(む)く - 向ける (向ける、は他動詞の用法もある)
掻(か)く - 掻ける
食う - 食える
となり、<動詞仮定形+る>の形式。
”
とも書いたがのもとの動詞はすべて五段活用。もう少し調べてみる。
<+える>可能を表す。<動詞連用形>+<える>
自動詞
行く(五段活用) --> 行きえる --> 行ける。 <行かれる>は主に被害受身、尊敬。
歩く(五段活用) --> 歩きえる --> 歩ける。 <歩かれる>は主に被害受身、尊敬。
上がる(五段活用) --> 上がりえる --> 上がれる。 <上がられる>は主に被害受身、尊敬。
なる(五段活用) --> なりえる --> なれる。 <なられる>は主に被害受身、尊敬。
助かる(五段活用) --> (助かりえる) --> (助けれる)。 <助けれる>は他動詞<助ける>の可能。<助けられる>も他動詞<助ける>で可能にも受身にもなる。一方<助かる>は主語がないとも言える変な動詞で別途検討とする。
来(く)る(変格活用) --> (きれる) --> <来(こ)れる>は可能。 <来られる>は可能、許可、被害受身、尊敬。 仮定は<来(く)れば>。
落ちる(上一段活用) --> 落ちえる --> 落ちれる、落ちられる。
起きる(上一段活用) --> 起きえる --> 起きれる、起きられる。
いる(上一段活用) -->(いえる)--> <いれる>は可能、許可。<いられる>は可能、許可、被害受身、尊敬。
できる(上一段活用) -->できえる --> (でける)
解ける(下一段活用) --> 解けえる --> (解けれる)
(問題が、謎が、紐が、氷が) <解ける>自体自発と可能の意がある。
寝る(下一段活用) --> 寝える --> <寝れる>可能、許可。<寝られる>は可能、許可、被害受身、尊敬。
ある(五段活用) -->ありえる --> (あれる) (<あらない>ではなく<あらず>)
他動詞
書く(五段活用) --> 書きえる --> 書ける 。 <書かれる>は主に受身。
読む(五段活用) --> 読みえる --> 読める。 <読まれる>は主に受身。
切る(五段活用) --> 切りえる --> 切れる。 <切られる>は主に受身。
知る(五段活用) --> 知りえる --> 知れる。 <知られる>は主に受身だが、<知れる>も主に受身だ。
聞く(五段活用) --> 聞きえる --> 聞ける。 <聞こえる>は<xxが聞こえる>で自動詞。
見る(上一段活用) --> 見える --> 見える。 <見える>は<xxが見える>で自動詞。
着る(上一段活用) --> (着える) --> 着れる、着られる。)。 <着られる>は受身にもなる。
食べる(下一段活用) --> 食べえる --> 食べれる、食べられる。 <食べられる>は受身にもなる。<食べれる>は間違い、邪道といわれるが、<食べられる>が可能も受身も(そして尊敬も)表してしまうので、可能には<食べれる>を使ったほうがよさそう。
たずねる (下一段活用) --> たずねえる --> たずねれる、たずねられる。 <たずねられる>は受身にもなる。
捨てる(下一段活用) --> 捨てえる --> 捨てれる、捨てられる。 <捨てられる>は可能にも受身にもなる。
する(変格活用) --> しえる --> しえる
五段活用は大体規則的。大体<動詞連用形>+<える>でも意味は通じ、使える。可能形を<仮定形+える>というよりは<連用形、xx i>+<eru> --> <xx eru>の変化と考えた方がいい。
上一段活用、下一段活用、変格活用はやや複雑だが、これらも大体<動詞連用形>+<える>でも意味は通じ、使える。<える>自体は下一段活用だ。
3音節 の<xx える>
機械的な作業だがやてみる。
あえる - 会える (会う)、和える(料理用語)(他)
いえる - 言える(言う)、射える(射る)、癒える(病気用語)(自)
うえる - 植える(他)、飢える(自)
ええる - ( )
おえる - 終える(他)、負える(負う)、追える(負う)
かえる - 帰る(自)、買える(買う)、飼える(飼う)、孵る(自)、変(替、代)える(他)
きえる - 消える(自)
くえる - 食える (食う)
けえる - ( )
こえる - 越える(他)、肥える(自)、請える(請う)。肥える(自)の他動詞は<肥やす>。
さえる - 冴える(自)
しえる - しえる (する)
すえる - 据える(他)、饐える(自)、吸える(吸う)
せえる - ( )
そえる - 添える、沿える(沿う)
たえる - 絶える(自)、耐える(<耐える>自体に可能の意がある)(自、他)。絶える(自)の他動詞は<絶やす>。
ちえる - ( )
つえる - ( )
てえる - ( )
とえる - 問える(問う)
なえる - 萎える(自)
にえる - 煮える(<煮える>は自動詞。<煮れる>は可能)
ぬえる - 縫える(縫う)
ねえる - ( )
のえる - ( )
はえる - 生える(自)、映える(自)、這える(這う)。生える(自)の他動詞は<生やす>。
ひえる - 冷える(自)。他動詞は<冷やす>。
ふえる - 増える(自)。他動詞は<増やす>。
へへる - ( )
ほえる - 吠える(自)
まえる - 舞える (舞う)
みえる - 見える(自、可能にもなる)
むえる - ( )
めえる - ( )
もえる - 燃える(自、可能にもなる)、萌える(自)。燃える(自)の他動詞は<燃やす>。
やえる - ( )
ゆえる - 結える (結う)
よえる - 酔える (酔う)
わえる - ( )
( )内に終止形を入れたものは可能形。
a) 語呂が悪いためか<xx e>+<える>という3音節 の<xx える>という動詞はない。
b) <xx える>可能形もけっこうあるが、そうでないのもけっこうある。
c) 可能以外では自動詞が多い。未然形+<える>には自発の意がある。
d) 他動詞が<xx やす>となる動詞はもともと<xx う(ふ)>ではなく<xx ゆ>だったようだ。肥ゆ、絶ゆ、生ゆ、冷ゆ、増ゆ、燃ゆ。
2)古語の終止形<-u>活用の連用形<-i>+<える>が<-eru>に変化
染む --> 染みえる --> 染める(他動詞)、染まる(自動詞)
答う --> 答ええる -->答える (他動詞のようだが、xxに答える。xxが答える、で自動詞)
決む --> 決みえる --> 決める(他動詞)、決まる(自動詞)
定む --> 定みえる --> 定める(他動詞)、定まる(自動詞)
燃(も)ゆ --> 燃ええる --> 燃える(自動詞)、燃やす(他動詞というよりは<燃ゆ>の使役形)
<まる>(自動詞)、<<める>(他動詞)は規則的だ。<まる-める>動詞ペアといえる。
3)<える>の他動詞化 (自動詞-他動詞ペア)
上がる - 上げる 上がる -->上がりえる -->上げれる
開(あ)く - 開ける 開く -->開(あ)きえる --> 開(あ)ける
当たる - 当てる 当たる -->当たりえる -->当てれる
埋まる - 埋める 埋まる -->埋まりえる -->埋めれる
終わる - 終える 終わる -->終りえる -->終えれる
変わる、代わる、替わる - 変える、 代える、替える
変わる -->変りえる -->変(代、替)えれる
決まる - 決める 決まる -->決まりえる -->決めれる
下がる - 下げる 下がる -->下がりえる -->下げれる
絞まる - 絞める 絞まる -->絞まりえる -->絞めれる
閉(し)まる - 閉める 閉(し)まる -->閉(し)まりえる -->閉(し)めれる
染まる - 染める 染まる -->染まりえる -->染めれる
立つ - 立てる (立たす)。<立たす>は<立つ>の未然形<立た>+す。
立つ -->立ちえる --> 立てる
貯まる -貯める 貯まる -->貯まりえる -->貯めれる
溜まる - 溜める 溜まる -->溜まりえる -->溜めれる
縮(ちぢ)む - 縮める 縮む --> 縮みえる --> 縮める
掴(つか)まる-、掴む 掴まる -->掴まりえる -->掴めれる <掴まれる>は<掴む>の受身、可能形。
付く - 付ける 付く -->付きえる --> 付けれる
詰まる - 詰める 詰まる -->詰まりえる -->詰めれる
とどまる - とどめる とどまる -->とどまりえる -->とどめれる
閉じる - 閉ざす <閉じる> は<xxが閉じる>、<xxを閉じる>で自/他動動詞。
閉じる-->閉じえる -->閉じれる
止まる - 止める 止まる -->止まりえる -->止めれる
泊まる - 泊める 泊まる -->泊まりえる -->泊めれる
始まる - 始める 始まる -->始まりえる -->始めれる
はまる - はめる はまる -->はまりえる -->はめれる
向く - 向ける、向かす 向く -->向きえる --> 向ける
休まる - 休める。 <休む> 休まる -->休まりえる -->休めれる
可能の<える>が自動詞の他動詞化として働く例は多くない。
開(あ)く -->開(あ)きえる --> 開(あ)ける
立つ -->立ちえる --> 立てる
付く -->付きえる --> 付ける
向く -->向きえる --> 向ける
<える>の主要な働きは可能だ。
しかし、以上の例でも 一部重複するがxx ゆ動詞ペアがあり、<まる-める>、<がるーげる>、<たるーてる>、<わるーえる>もペアで、<める>、<げる>、<える>の<xx eru>は他動詞組だ。
特に<まる-める>は特徴的で
攻む - せまる - せめる
絡む - からまる - からめる
溜む - たまる - ためる
止(と)む - とまる - とめる
止(や)む - やまる - やめる
また<まる-める>は形容詞の動詞化で使われ、きわめて規則的。
あかい ーあかまる - あかめる
かたい -かたまる - かためる
たかい - たかまる - たかめる
ひろい - ひろまる - ひろめる (ひろがる - ひろげる、というペアもある)
せまい(せばい) - せばまる - せばめる
sptt
Thursday, September 12, 2013
英語の前置詞と日本語の助詞
かなり前のポスト(日本語の助詞)で次のように書いた。
”
前置詞との違い
繰り返しになるが、ラテン語の前置詞を見てみよう。
前置詞 (Japanese Wiki ラテン語文法(2))
奪格支配
| ā | ~から |
| cum | ~とともに |
| dē | ~について |
| ex,ē(子音の前のみ) | ~から外へ |
| in | ~の中で |
| sine | ~なしで |
| ad | ~へ |
| per | ~を通って |
| in | ~の中へ |
| trāns | ~を通って |
日本語訳が付いているが、注意して見れば日本語の助詞に対応しているのは
奪格支配
| ā | ~から |
| ad | ~へ |
の二つだけだ。
他の前置詞に対応する日本語は助詞ではない。助詞の特徴はなんども述べてきたが、<内包された(implied)意味、または同じ文の中の他の語との関係を示す>ということだ。助詞自体に明示された(explicit)意味はない。
| cum | ~とともに 伴う |
| dē | ~について 付く |
| ex,ē(子音の前のみ) | ~から外へ 外 |
| in | ~の中で 中 |
| sine | ~なしで 無し |
| per | ~を通って 通る |
| in | ~の中へ 中 |
| trāns | ~を通って 通る |
みなそれぞれの語に明示された意味がある。明示された意味があっては助詞ではない(格変化でもない)。
"
ラテン語の前置詞支配は対格(主に動きにともなう方向)と奪格(位置、条件付け)だけで属格、与格をとる前置詞がない。
日本語の助詞の大きな特徴は、助詞自体に明示された(explicit)意味はなく、ある言葉と他の言葉と関係を示すだけ、ということだ。これはヨーロッパ語のうちのラテン語、ドイツ語、ロシア語などの名詞、形容詞の格変化に似ている。格変化は形態的には語尾変化で、この変化する語尾自体に特定の意味はない。
英語では格変化が退化したためか、ある言葉と他の言葉と関係を示すのに前置詞が活躍する。日本語の助詞は名詞(体言)の後に置かれるので位置は違うが、前置詞には似たような働きがある。前置詞には明示された(explicit)は意味が薄れた、at、on、to、for、of、by、from、with がある。これらは日本語の助詞の働きに似ている。一方かなり明示された (explicit) 意味がある in、out、about、against, between、during、before、after、within、without、さらには of を伴った前置詞句 in spite of、in stead of、regardless of もある。以上の前置詞の分類は日本語の助詞との比較に準じているようだが、必ずしもそうではない。
at、on、to、for、of、by、from、with は一語で意味を特定しにくい。 in、out 短い音節の語だが意味はかなり限定されている。
上記のラテン語の例を英語に変えると
| with, together with | ~とともに 伴う |
| of, about, concerning | ~について 付く |
| out of | ~から外へ 外 |
| in, inside of | ~の中で 中 |
| without | ~なしで 無し |
| through | ~を通って 通る |
| into | ~の中へ 中 |
| through (over) | ~を通って(越えて) 通る(越える) |
<with>は <~とともに >に以外に<without>との対比で<~ありで>の意がある。
もう少し英語の例をあげると
by, beside, close, near ~ の脇(わき)で、隣で、そばで、近くで、
between ~ の間(あいだ)で
on, above, over ~ の上(うえ)で
under, below, beneath ~ の下(した)で
before, in front of ~ の前(まえ)で
after, behind ~ の後ろ(うしろ)で、 ~ の後(あと)で
inside of ~ の中(なか)で、
outside of ~ の外(そと)で
around ~ のまわりで、 ~ のあたりで
日本語では<で>の代わりに<に>、<へ>、<から>、<まで>、<を通って>、<越えて>などが使えバリエーションが加わる。また以上の例は日本語で<xxx で>となるので<付帯情報付け>と言える。
下線をつけた ~ のは共通しているので日本語の特徴といえる。 ~ のは格変化で言えば属格になる。
in stead of, in place of ~ の代わりに
for ~ のために (利益、目的)
besides ~以外に、 ~とは別に
<xxx に>も<付帯情報付け>と言える。<xxx で>も<xxx に>も<xxx>の箇所は名詞(体言)になるが、動詞の場合はどうか?
against ~ に対して(対する)
| of, about, concerning | ~について(付く) |
| through (over) | ~を通って(通る) |
| < | 動詞の連用形+て>となる。 |
sptt
Tuesday, September 10, 2013
日本語文法とロジック - 3 、何が、何か、何かが、some、any
日本語文法とロジック の第3弾。疑問詞と不定詞について調べてみる、
疑問詞はいわゆる4W(5W)1Hというやつで、
what
who
when
where
which
how
どういうわけか why が抜けている。
日本語ではだいたい助詞がついて
だれが (誰が)
いつ
どこで
なにを (何を)
---
というが、これ以外に
どれ(が、を、に)
どう(どのように)
がある。 助詞を除けば
だれ (誰)
いつ
どこ
なに (何)
---
どれ
どう、どのよう
<どう>は様態を示す副詞なので<どう>が主格の<どうが>、直接目的格<どうを>とはなれない。また<どのよう>の<よう>は様態を示す副詞のようだが、<どのよう>単独では使えない。<どのようだ>とはいえ、また<どのような>ともいえるので、いわば疑問形容動詞。そうすると<どのように>は連用形になる。<どのよう>は主格の<どのようが>、直接目的格の<どのようを>とはなれない。
英語と日本語は一対一の対応だ。基本的なものの見方、表現の仕方はどこでも変わらないようだ。日本語に関して言えば
1)さすが基本語だけに以上はすべて大和言葉で漢語由来の言葉はない。
2)<こそあど>に準じれば
これ、それ、あれ - どれ <だれ>はこのグループだろう、<だれそれ>という。
この、その、あの - どの、<どなた>は元来<どのかた>あるいは<どのあたり>だろう。
ここ、そこ、あそこ - どこ
こちら、そちら、あちら - どちら
<いつ>と<なに>は<do-xx>の音声グループに入らない。
<いつ><i-k-xx>の音声グループ関連の疑問詞には
いか(が)、いか(に)、いか(ほど)
いくつ
いくら
がある。
<なに、何>関連の疑問詞には
なぜ
がある。元来<な>が疑問詞だったか?
さて、<何が>、<何か>、<何かが>は何の気なしに使って(実際は使い分けて)いるが、検討を加えてみる。
何が - <何が>の<なに、何>は疑問詞 。英語で言う what 。<が>は助詞。
何か - <何>+<か>と分けると、<か>を疑問を示す終助詞(語気助詞)となる。そうすると<何>(疑問詞)+<か>疑問を示す終助詞(語気助詞)となり、わけがわからなくなる。<何か>を不定詞、不特定詞としたらどうか。英語で言う some、 any 。
何かが - <何かが>の<何か>は上述のように不定詞、不特定詞とする。英語で言う some 。<が>は助詞。 anyではない。(後で説明)
何も xx ない - <何も>の<何>は疑問詞ではない。不定詞、不特定詞。英語では what は使わず any 。これも<なに>を不定詞、不特定詞としたらどうか。<も>は助詞。否定をふくめれば nothing、not a (single) となる。
何でも - <何でも>の<何>はこれも不定詞、不特定詞とする。英語で言う any 、every 。<でも>は副詞。<何でもいい> Any thing will do (is OK, will be OK). <なんでもある> We (They) have every thing. every は曲者で、日本語では<みな>、<すべて(の)>となるが、正確にいえば<それぞれみなすべて(の)>で、目(関心)は個々に向いている。
<何もかも>、<何から何まで>というのもある。
some と any は微妙にちがう。英文法書では
any は否定(文)、疑問(文)で使うと解説されている。
(1) We have some food.
(2) We do not have any food.
(3) Do you have any food ?
(1) We have some food. <some>は量を示して<いくらか>ともいえるが、適当なのは<何か>で、これは上述のように不定詞、不特定詞としたほうがいい。<some>なしの We have food. とはまずいわない。<なにか>がぬけていて、すわりがわるい。また We have any food. といえるが意味がちがってくる。We have any food. といえるといったが、実際こうはあまり言わず、
We can have any food.
We could have any food.
と現実から少し離れた言い方で使われる。
さて、some と any の微妙なちがいについてだが、some も any も不定詞、不特定詞だが
some は不定詞、不特定詞とはいっても<何か>確かなモノ、コトが含まれている。一方 any はこの<何か>確かなモノ、コトが含まれていないのだ。だからこそ any は否定(文)、疑問(文)で使われて、肯定(文)では some が使われるのだ。
<何か>ある?、<何か>がある?は<何か>確かなモノ、コトがあるのだ。
一方
<何>がある?
<何>もない 。
<何>でもいい。
は<何>も確かなモノ、コトがないのだ。
突然の結論だが、日本語も英語も疑問、不定に関しては文法的に相当ロジカルだといえる。
sptt
疑問詞はいわゆる4W(5W)1Hというやつで、
what
who
when
where
which
how
どういうわけか why が抜けている。
日本語ではだいたい助詞がついて
だれが (誰が)
いつ
どこで
なにを (何を)
---
というが、これ以外に
どれ(が、を、に)
どう(どのように)
がある。 助詞を除けば
だれ (誰)
いつ
どこ
なに (何)
---
どれ
どう、どのよう
<どう>は様態を示す副詞なので<どう>が主格の<どうが>、直接目的格<どうを>とはなれない。また<どのよう>の<よう>は様態を示す副詞のようだが、<どのよう>単独では使えない。<どのようだ>とはいえ、また<どのような>ともいえるので、いわば疑問形容動詞。そうすると<どのように>は連用形になる。<どのよう>は主格の<どのようが>、直接目的格の<どのようを>とはなれない。
英語と日本語は一対一の対応だ。基本的なものの見方、表現の仕方はどこでも変わらないようだ。日本語に関して言えば
1)さすが基本語だけに以上はすべて大和言葉で漢語由来の言葉はない。
2)<こそあど>に準じれば
これ、それ、あれ - どれ <だれ>はこのグループだろう、<だれそれ>という。
この、その、あの - どの、<どなた>は元来<どのかた>あるいは<どのあたり>だろう。
ここ、そこ、あそこ - どこ
こちら、そちら、あちら - どちら
<いつ>と<なに>は<do-xx>の音声グループに入らない。
<いつ><i-k-xx>の音声グループ関連の疑問詞には
いか(が)、いか(に)、いか(ほど)
いくつ
いくら
がある。
<なに、何>関連の疑問詞には
なぜ
がある。元来<な>が疑問詞だったか?
さて、<何が>、<何か>、<何かが>は何の気なしに使って(実際は使い分けて)いるが、検討を加えてみる。
何が - <何が>の<なに、何>は疑問詞 。英語で言う what 。<が>は助詞。
何か - <何>+<か>と分けると、<か>を疑問を示す終助詞(語気助詞)となる。そうすると<何>(疑問詞)+<か>疑問を示す終助詞(語気助詞)となり、わけがわからなくなる。<何か>を不定詞、不特定詞としたらどうか。英語で言う some、 any 。
何かが - <何かが>の<何か>は上述のように不定詞、不特定詞とする。英語で言う some 。<が>は助詞。 anyではない。(後で説明)
何も xx ない - <何も>の<何>は疑問詞ではない。不定詞、不特定詞。英語では what は使わず any 。これも<なに>を不定詞、不特定詞としたらどうか。<も>は助詞。否定をふくめれば nothing、not a (single) となる。
何でも - <何でも>の<何>はこれも不定詞、不特定詞とする。英語で言う any 、every 。<でも>は副詞。<何でもいい> Any thing will do (is OK, will be OK). <なんでもある> We (They) have every thing. every は曲者で、日本語では<みな>、<すべて(の)>となるが、正確にいえば<それぞれみなすべて(の)>で、目(関心)は個々に向いている。
<何もかも>、<何から何まで>というのもある。
some と any は微妙にちがう。英文法書では
any は否定(文)、疑問(文)で使うと解説されている。
(1) We have some food.
(2) We do not have any food.
(3) Do you have any food ?
(1) We have some food. <some>は量を示して<いくらか>ともいえるが、適当なのは<何か>で、これは上述のように不定詞、不特定詞としたほうがいい。<some>なしの We have food. とはまずいわない。<なにか>がぬけていて、すわりがわるい。また We have any food. といえるが意味がちがってくる。We have any food. といえるといったが、実際こうはあまり言わず、
We can have any food.
We could have any food.
と現実から少し離れた言い方で使われる。
さて、some と any の微妙なちがいについてだが、some も any も不定詞、不特定詞だが
some は不定詞、不特定詞とはいっても<何か>確かなモノ、コトが含まれている。一方 any はこの<何か>確かなモノ、コトが含まれていないのだ。だからこそ any は否定(文)、疑問(文)で使われて、肯定(文)では some が使われるのだ。
<何か>ある?、<何か>がある?は<何か>確かなモノ、コトがあるのだ。
一方
<何>がある?
<何>もない 。
<何>でもいい。
は<何>も確かなモノ、コトがないのだ。
突然の結論だが、日本語も英語も疑問、不定に関しては文法的に相当ロジカルだといえる。
sptt
Friday, September 6, 2013
朝、昼、晩
前回のポスト<昨日、今日、明日>の続編。
普通は<朝、昼、晩>だが<夜>を加えて検討してみる。
あさ(朝)、あさがた(朝方)
ひる(昼)、ひるま(昼間)
晩、ゆう(夕)、晩がた(晩方)、ゆうがた(夕方)
よ(夜)、よる(夜)、夜間(<よるま>はまれで、普通は<やかん>。<やかん>は別の意味があるがイントネーションが違うので混乱はしない。
ひらがなで書いたのは晩をのぞけばすべて大和言葉だから。
<がた(方)>は<あたり>、<おおよそ>の意に近い。 あさがた(朝方)、晩がた(晩方)、ゆうがた(夕方)とは言うが、ひるがた(昼方)、よがた、よるがた(夜方)とは言わない。逆にあさま(朝間)、ばんま(晩間)、ゆうま(夕間)とはほとんどいわない。ま(間)はこの場合比較的長い時間を意味している。朝は夜から昼へ変わる、晩、夕、は昼から夜への移行時の比較的短い時間だ。
さて文法の話だが、以上はすべて名詞(体言)だが、そのまま時の副詞になれる。
<晩>は漢語(元来中国語 wan)だが<方(がた)>は大和言葉。<昼>は<昼に>が普通のようだが<私は昼行く>でまったくおかしくない。夜(よ)も発音<ye>から元来中国語だろう 。
<ひ+る>は<日+る>、<よ+る> は<夜+る>とすると、<る>はなにか?(別途検討予定)
前回のポストで
”
<あした>は昔は朝(あした)の読みでもある(<朝(あした)浜辺を......>(唱歌) .......
ドイツ語では morgen は<あした>の意で副詞で語尾変化なしだが、 (der) Morgen は朝の意で名詞。したがって格変化がある。
”
と書いたが、日本語の<ゆうべ>には<今日の夕方>と<昨日の夕方、夜>の二つの意味がある。
sptt
Sunday, September 1, 2013
昨日、今日、明日
昨日(きのう)、今日(きょう)、明日(あす、あした)は漢字でもいいが、さきおととい(一昨昨日)、おととい(一昨日)、あさって(明後日)、しあさって(明々後日)となると<ひらがな>の方がいいだろう。いずれにしても特にあらたまらなければ<ひらがな読み>すなわち大和言葉を使うのが普通だ。
<きのう>は<きのふ>、<きょう>は<けふ>、<おととい>は<おととひ>と昔は書いたし、おそらくこれに似通った発音だっただろう。<あした>は昔は朝(あした)の読みでもある(<朝(あした)浜辺を......>(唱歌)。日常きわめて頻繁に使われるだけに語源がわからなくなっているようだ。
<おととい(ひ)>の<い(ひ)>は<日(ひ)>だろう。<おとと>は<弟、おとうと(ひと)>の<おと>と関係がありそう。
<きのふ>、<けふ>の<ふ>もやはり<日(ひ)>由来だろう。
朝(あさ)と明日(あした)の関係はドイツ語での Morgen と morgen の関係に似ている。
(これらの語の語源につては別の場所で別途検討予定)
さてここでは<sptt Notes on Grammar>本来の文法の話だ。
1)副詞と名詞
ドイツ語では morgen は<あした>の意で副詞で語尾変化なしだが、 (der) Morgen は朝の意で名詞。したがって格変化がある。
am Morgen in the morning
昨日(gestern)、今日(heute)も副詞
gestern Morgen yesterday morning
heute Morgen this morning
英語は副詞と名詞の形態上の区別はなく、意識的にもはっきりした区別はないだろう。
Today is Sunday. <Today>は名詞。
It is Sunday today. <today>は副詞。
I will finish this job today. <today>は副詞。
さて日本語だが、英語と同じで副詞と名詞の使い方があるが、これも意識的にはっきりした区別はないだろう。
今日は日曜日だ。<今日>は名詞。
この仕事は今日終える(終わらす)。 <今日>は副詞。
花子は昨日(きのう)の朝ねぼうして学校におくれた。<昨日(きのう)>は名詞。<朝>は副詞。<朝に>とは言わない。
英語では yesterday morning でいいが、<yesterday>は名詞ともなるので yesterday's morning でもよさそう。ドイツではgestern Morgen。 日本語の<きのう朝>はダメ。
2)時間と場所
昨日(きのう)、今日(きょう)、明日(あす、あした)は時間軸上(線上、一次元上)で今日(きょう)を現在として 昨日(きのう)は過去、明日(あす、あした)は未来になる。
今日(きょう)ではなくある特定の日を基準とすると、 昨日(きのう)は前の日(前日)、明日(あす、あした)はやや口語的だが<あくる日>で、<後日>ではなく、漢語では明日(みょうにち)になる。<あくる日>は漢語の明日(現在の中国語では<明天>)の訳語の可能性がある。<後日>は不特定の未来のある日を意味する。<明日(あす、あした)のことはわからない>という言い方があるが、この場合の<明日(あす、あした)>も不特定の未来のことを言っている。
一方場所軸上(線上、一次元上)の前後を対象にすると、表現のし方がほぼ逆になる。ある人、あるものを線上のある点におくと、後ろと前になる。<後ろの人(もの)>、<前の人(もの)>は場所的には後ろと前だ。だが時間軸上では<前人>とは<後ろの>人だ。<後人>というのなあまり聞かないが<これからから来る人>で時間軸上<前の>ひとだ。さらにヤッカイなのに<先>がある。<先のことはわからない>の<先>は未来をさすが、<先の左大臣>(古語)や<さっきの>のは過去をさす。
さらに例をあげれば、
場所
山道を前になり後(うしろ)になりのぼる
先(前)に進む
後(うしろ)からついて行く
時間
お先に失礼します。(退社時)
きみたちは先に行ってくれ。わたしは後(あと)から行く。遅れるが後(あと)で追いつく。
前に言ったことと後(あと)からしたことが大きく違う。
英語でも同じようことが言える。
場所
a man behind me - a man before me ( a man in front of me)
Please follow after me.
時間
two minutes before - two minutes later ( "after two minutes" は日本語の訳で少しおかしい。もっと英語らしいいのは、意味はやや違ってくるが、in two minutes で within two minutes はやや日本語訳的)
中国語はどうか。
昨日 - 昨天
今日 - 今天
明日 - 明天
きわめて簡単。<日>を<天>に換えるるだけだ。 もちろん中国読みで発音も日本語の音読みとは違う。
時間と場所の関係はどうか?
時間
以前 - 以前(いぜん)
前天 - おととい
後天 - あさって
場所
前面 - 前(まえ)
後面 - うしろ(うしろ)
時間と場所の関係については日本語(大和言葉)、英語、中国語とも同じような<逆の関係>がある。これはどうしたことか?
いくつかの回答がありそうだが、考えられるのは
1)過去を振り返ってみれば(視点が180度回転する)過去の出来事は<前に>、未来の出来事は<後ろに>見えることになる。
2)<過去>は<過ぎ去る>。英語の過去 past (to pass, passed) も<過ぎる>の意がある。 <過ぎる>は場合によっては<越える>とも言える。
5時前に山を越える。
5時過ぎに山を越える。
<5時前> は<5時を過ぎる前>のことだ。時間軸ではある時点(五時)を基点に前後を言う。これは絶対的な見方、表現で
5時前に山を越えた。
5時過ぎに山を越えた。
<過ぎる前>とは言えるが<過ぎた前>とはいえない。一方<過ぎる後>、<過ぎた後(あと)>とはいえるが<過ぎる後>とは言わない。<過ぎる>は特殊な動詞だ。
といえる。一方場所に限定すると
A) 山の前に湖がある。
B) 山の後ろに湖がある。
これは<山を基点とした>相対的な見方で 、山を越えてしまえば(山を越えて振り返ってみれば)
A)は<山の後ろに湖がある>となる。
B)は<山の前に湖がある>となる。
sptt
Tuesday, August 27, 2013
過去、完了の助動詞<た>
三省堂の新明解国語辞典の助動詞<た>の解説は次のようになっている。
助動詞、特殊活用
その事柄がすでに実現し、結果が現れているものと認められる(見なす)という主体の判断を示す。
<その>は<ある特定の>、<主体>は<話者>のほうがいいだろう。
これだけで、例文に移る。おかしなことだが、同辞書の助動詞一覧表にある<た:過去、完了の助動詞>という説明がない。説明がない理由は採用している下記のような例文が一見過去、完了に見えないからではないか。
今度あった時に話そう。
あしたは月曜日だったたっけ。
いずれも表面上は過去ではなく未来のことを話している。一方内容としては<事柄がすでに実現し、結果が現れているものと認められる(見なす)という主体(話者)の判断を示し>ている。
完了を時制ではなく、時制とは次元の違うアスペクト(完了アスペクト)を導入すればことはもう少し簡単明瞭になるのではないか。
<あった時>の<あった>は過去ではなく完了>と見なすのだ。さらにこの場合<完了>とは<何かが終わる、何かを終える>ことではなく<ある事柄が一回起こること>とする。ロシア語文法で言う perfective アスペクトに近い。
<今度あった時に話そう>は<今度あう時に話そう>とも言える。<あった時>と<あう時>はどこが違うかというと、時間軸上の違いではなく<確実性>の違いだ。完了形(完了の意味はなくあくまで完了形)の<あった時>の方が中立的な現在形の<あう時>よりも<確実性>が高いことを暗示(to implicit)するのだ。仮定を使えば
(もし)今度あったら話そう。
(もし)今度あえば話そう。
となり、やはり同じような差がある。
仮定は文法上アスペクトでなく法(mood)になるがやはり時制とは次元が異なる。
今度あったら話そう。 - いわば過去(形)仮定
今度あえば話そう。 - いわば現在(形)仮定
(おまけ)
三省堂の新明解国語辞典の断定の助動詞<だ>の解説は
その事柄を指定(断定)する主体の判断を示す。
となっていいる。
簡単だがどこか<た>の定義と似ている。似ているわけは過去、完了は確定した事柄、事実(確実性の高い事柄)を表すからだろう。
sptt
Saturday, August 24, 2013
ロシア語と日本語の相違
ロシア語と日本語の相違
1.相似 - 似ているところ
1)発音
似ているとはいえないが、 ロシア語の子音と母音で日本語の発音はほぼ出来る。逆はダメで、L(л) と R(Р) の区別がある。F(ф)、V(B)の発音がある。 ( ) 内はロシア文字。
ロシア語はソフトな濁音が多い。
ざ、じ、ず、ぜ、ぞ
だ、ぢ、づ、(ぜ)、(ぞ)
じゃ、じゅ、じょ
ぢゃ、ぢゅ、ぢょ
ラヂオはラヂオ(радио)。 英語の<di>はなく、<ぢ>となる。日本語と同じく英語の<du>、<ti>、<tu>の発音はなく、それぞれ
du - <じゅ>、<ぢゅ>にに近い音
ti - <ち>に近い音
tu - <ちゅ>に近い音
となるようだ(後日再検討)
2)冠詞がない
冠詞がないと頼りなさそうだが、無ければ無いで済み、取り立てて問題はない。
3)形容詞、動詞に語尾変化があり複雑。 中国語はまったく変化なし。英語は比較的簡単(形容詞は変化なし)。
4)所有を存在としてあらわす。
英語で<I have XX>, 中国語で<我有 XX>というところを<私に XX がある>という。
she's got two brothers - у неё есть два бра́та
у = by, at に
неё = her 彼女
есть =
два = two ふたつ(の)
бра́та = brothers 兄弟 (複数形、単数形は
Мари́я ()студе'нтка. (Maria is a student. ) まり子は学生()だ。
日本語の<は>は助詞で<まり子>と<学生>の関係を示すが動詞(繋辞)ではない。<だ>は断定の助動詞でこれまた動詞(繋辞)ではなく、<まり子は学生()>ということ断定する働きだけだ。()が繋辞で、この場合繋辞がない。
6) <だ>は肯定、<な>は否定。
yes - да (da)
no - нет (niet)
да (da) と断定、あるいは否定の反対の肯定をあらわす<だ>が偶然の一致とは思えない。<だ>の使用はかなり古いとは言えず、ロシア語の輸入ではないか?
なお、<はい>は広東語の<(係 - 発音:ハイ)>の可能性が高い。もっとも<(係呀 - 発音:ハイア)>として使われる場合が多い。<係>は<yes>意外に 繋辞(copula) として頻繁に使われる。なぜ広東語かといえば、日本は1941年12月末(クリスマス)から-1945年8月まで香港を軍事的に占領していた。
否定も古くは <ず>で<ない>の使用開始もそれほど古くはないだろう。したがって、これまたロシア語の輸入ではないか? もっとも否定は英語 no、not、フランス語 non、ドイツ語 nein とみな<N>音で、ロシア語の нет (niet) 自体輸入語の可能性が高い。
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2.違うところ
実際のところ違うところのほうが圧倒的に多く、ロシア語はいわば別世界の言葉だ。
1)ロシア語の基本語順は英語、中国と同じ。
主語 + 述語 + 目的語
ただし、ロシア語の場合名詞の格変化があるので目的語の位置は比較的自由。
2)ロシア語の名詞は単複に加えて性別(男性、女性、中性)がある。
3) ロシア語の名詞は上記(性別-男性、女性、中性)に加えて格変化がある。一方日本語は格助詞を使って区別する。この項目は文法の核であるので説明が長くなる。
ロシア語の格変化
a) 主格 - ~は、~が 主格を示す
b) 生格 (Genitive Case の訳) - ~の 所有、所属を示す
c) 与格 - ~に 間接目的語を示す
d) 対格 - ~を 直接目的語を示す
e) 造格 (Instrumental Case の訳)- ~で、~として 手段、職業を示す
f) 前置詞格- 前置詞の後に使われる。 生格、与格、対格、造格をとる前置詞も多いが、意味が違う。
3)-1 人称代名詞
ロシア語には英語と同じく 人称代名詞がある。ロシア語は人称による動詞の語尾変化があり、この語尾変化は各人称に対応するので人称代名詞を用いなくても大きな混乱は起きないはずだが、人称代名詞は下記のように英語に対応するものがそろっている。イタリア語も同じような状況だ。
From <Russian Tutorial -http://ielanguages.com/russian.html>
”
Personal Pronouns
Personal
Pronouns
| Case | I/Me | You
(singular/ informal) |
He/It | She | We | You
(plural/ formal) |
They |
| Nominative | Я | Ты | Он/Оно́ | Она́ | Мы | Вы | Они́ |
| Accusative | Меня́ | Тебя́ | Его́ | Её | Нас | Вас | Их |
| Dative | Мне | Тебе́ | Ему́ | Ей | Нам | Вам | Им |
| Genitive | Меня́ | Тебя́ | Его́ | Её | Нас | Вас | Их |
| Prepositional | Мне | Тебе́ | Нём | Ней | Нас | Вас | Них |
| Instrumental | Мной | Тобо́й | Им | Ей | На́ми | Ва́ми | И́ми |
Note that when preceded by a preposition, those pronouns beginning with
a vowel take an H- on the beginning.
”
当然ながら格変化がある。英語は相当簡素化している。
I - me
you - you
he - him
she - her
we - us
you - you (plural)
they - them
右側の語は与格、対格のみならず、生格(属格)(of ~)、造格(奪格)( with ~, by ~)、前置詞格でもある。
一方日本語にはシステマチックな人称代名詞群はない。単数、複数、男性、女性の区別もシステマチックでない。いわば<メチャクチャ>だ。
一人称単数
私(わたし、わたくし)、俺(おれ)、僕(ぼく)、小生(しょうせい)、手前(てまえ)
<代名詞>とはいえないが、(子供にたいしては)<お母さん(お父さん、おじさん、おばさん、etc)は>で お母さん(おとうさん、etc)が一人称になり、(生徒にたいしては)<先生は>で先生が、一人称になる。いわばいくらでもある。
二人称単数
あなた、君(きみ)、お前(おまえ)、貴様(きさま)、てめえ
これも<代名詞>とはいえないが、(太郎、花子、山田にたいしては)<太郎、(花子、山田)は>、で太郎、花子、山田が二人称にもなる。
三人称単数
この人、その人、あの人、かの人、彼(かれ)、彼女(かのじょ)
複数は複数を示す語<たち>、<ら>、<ども>を単数語の後に加える。
私(わたし、わたくし)+ たち、ら、ども
あなた + たち、ら、ども
この人 + たち、ら、ども
3)-2 指示代名詞
From <Russian Tutorial -http://ielanguages.com/russian.html>
Demonstrative
Pronouns
| This/These | That/Those | ||||||||
| Case |
Masc. |
Fem. |
Neut. |
Pl. |
Masc. |
Fem. |
Neut. |
Pl. |
|
| Nominative | Э́тот | Э́та | Э́то | Э́ти | Тот | Та | То | Те | |
| Accusative | Э́тот/Э́того | Э́ту | Э́то | Э́ти/Э́тих | Тот/Того | Ту | То | Те/Тех | |
| Dative | Э́тому | Э́той | Э́тому | Э́тим | Тому́ | Той | Тому́ | Тем | |
| Genitive | Э́того | Э́той | Э́того | Э́тих | Того́ | Той | Того́ | Тех | |
| Prepositional | Э́том | Э́той | Э́том | Э́тих | Том | Той | Том | Тех | |
| Instrumental | Э́тим | Э́той | Э́тим | Э́тими | Тем | Той | Тем | Те́ми | |
Notes on Э́то: Not only is this word the neuter-nominative, it is also used in the predicative sense; that means if you want to say "this is" or "is this," you simply write это. (See section 36 for more on this.) Also, you may have noticed that there are no articles (a, an, the) in Russian, a fact that can make direct translations sound strange at times; if you wish to indicate that you are speaking about a specific thing, you can use the э́тот, тот, or оди́н.
3)-3 所有代名詞
From <Russian Tutorial -http://ielanguages.com/russian.html>
Possessive Pronouns
| Possessive Pronoun Мой My/Mine | |||||||||
| Case | Masc. | Fem. | Neut. | Pl. | |||||
| Nominative | Мой | Моя́ | Моё | Мои́ | |||||
| Accusative | Мой/Моего́ | Мою́ | Моё | Мои́/Мои́х | |||||
| Dative | Моему́ | Мое́й | Моему́ | Мои́м | |||||
| Genitive | Моего́ | Мое́й | Моего́ | Мои́х | |||||
| Prepositional | Моём | Мое́й | Моём | Мои́х | |||||
| Instrumental | Мои́м | Мое́й | Мои́м | Мои́ми | |||||
Note
that the possessive pronouns его́ (his,) её (her,) их
(their) do not decline.
|
|||||||||
| Possessive Pronoun Наш Our/Ours | ||||
| Case | Masc. | Fem. | Neut. | Pl. |
| Nominative | Наш | На́ша | На́ше | На́ши |
| Accusative | На́шего | На́шу | На́ше | На́ших |
| Dative | На́шему | На́шей | На́шему | На́шим |
| Genitive | На́шего | На́шей | На́шего | На́ших |
| Prepositional | На́шем | На́шей | На́шем | На́ших |
| Instrumental | На́шим | На́шей | На́шим | На́шими |
| Pronouns that decline like this one: Ваш- (your/yours formal, plural) | ||||
ロシア語の格変化 (上述のコピー)
a) 主格 - ~は、~が 主格を示す
b) 生格 (Genitive Case の訳) - ~の 所有、所属を示す
c) 与格 - ~に 間接目的語を示す
d) 対格 - ~を 直接目的語を示す
e) 造格 (Instrumental Case の訳)- ~で、~として 手段、職業を示す
f) 前置詞格- 前置詞の後に使われる。 生格、与格、対格、造格をとる前置詞も多いが、意味が違う。
a)主格
日本語でも<が>、<の>、<に>、<を>は格を示す格助詞。<は>は議論の余地があるが、格助詞ではなく、係助詞。
Japan-Wiki の<は>説明は次のとおり。
”
係助詞
ついた語に意味を添えて強調するもの。述語と呼応することもある(古典語では係り結びがあり、現代語では「しか」が否定形に呼応)。(副助詞に含める説もある)<は>
語や文節、活用語の連用形などに接続し、ついた語句の範囲を、多くの事柄から一つに限定して提示したものとするような、強調の役割をしたり、題目を提示して、叙述の範囲をきめたり、叙述内容の成り立つ条件に限定を加える事を示す。また、格助詞や副詞などに付いて意味や語勢を強めるなど、二つ以上の判断を対照的に示すこともある。現在では「わ」と発音する。
したがって、日本語の文法上<は>は主格を示す格助詞ではない。だが実際上は主格を示す場合が多い。
私は行く。
太郎はギターを弾(ひ)く。
花子は太郎が好き。 (この例は<は>と<が>があり、文法上の説明は単純ではない)
b)生格
ドイツ語やラテン語では属格。<生格>は働き、内容よりは genitive case の訳からきたものだろう。ロシア語の生格は<~の 所有・所属を示す>以外の用法がある。英語の of にも日本語の<の>もそうだが
фотография брата. a (the) photo of the bother 兄(弟)の写真
Берег моря a (the) coast of the see 海の岸
<of>、<の>はおそらく一番よく使われる前置詞、助詞だが、同じように生格は頻繁に使われる。
ロシア語には前置詞の後につく前置詞格があるが、生格をしたがえる前置詞が意外と多い。
Близ -- Close to
Без -- Without
Вместо -- Instead of
Вне -- Outside of
Внутри -- Inside of
Вокруг -- Around (usually a circular area)
Для -- for (use by, for the benefit of)
До -- up to, until
Мимо -- By, past
Около -- Near, around, approximately
Помимо -- Besides, other than
После -- After (event, day, etc.)
Против -- against, in opposition to
英語でも前置詞句では<of ~>となり、いわば生格(属格)だ。上記の例では
instead of、outside of、inside of、for the benefit of があるが、これ以外に
because of
in place of
speaking of
for the sake of
in spite of
がある。
c)与格
基本的には<与える>、<与えられる>の意が残っている。
d)対格
(against)(through) は前置詞だが、前置詞格ではなく対格をしたがえる。
e)<造格> これに相当する格はラテン語では普通<奪格(ablative の訳)>という訳語が使われていいる。
f) 前置詞格の名称は意味上の分類ではなく形態上の分類(前置詞の後に使われる)から来ているが。 生格、与格、対格、造格との意味の違いがある。
Japan-Wiki の<ラテン語-奪格>の説明は次のとおり。
”
奪格(だっかく、英: ablative case、羅: casus ablativus)は、名詞の格の一つで、主に起点・分離(~から)を示す。従格、離格ともいう。
古典ギリシア語では属格に吸収されたが、ラテン語では処格・具格を吸収して、手段(~によって)等を始とする多彩な用法をもち、.........
"
造格が<~で、~として 手段、職業を示す>だけの働きだとしたら、名前は<造格>よりも<処格>(処理する)、あるいは<具格>(道具、手段、英語では Instrumental Case )の方がよさそう。だが造格は<~で、~として 手段、職業を示す>以外に次のような用法がある。
i) The same principal applies to parts of the day:
утро - morning
утром - in the morning
день - day, afternoon
днём - in the afternoon
вечер - evening
вечером - in the evening
ночь - night
ночью - at night
ii) iii)
iv)
v)
vi)
4) ロシア語の形容詞は形容する名詞の単複別、性、格によって語尾が変化する。
5)ロシア語は接頭辞が大活躍する。
これは文法的におもしろいところで、追って別途独立して詳しく書く予定。ドイツ語の接頭辞に関しては別のポストでいくつか書いている。er-、be-、um-、durch-、 über-。
a)ロシア語は接頭辞でするところを日本語では複合動詞(動詞の組み合わせ)でする。
b)アスペクトとも大いに関係する。
ロシア語は接頭辞は アスペクトと関連する。日本語のアスペクトは<もの>、<こと>、<ところ>の名詞、<いる>、<ある>、<いく>、<くる>、<しまう>(完了)の基本動詞使って表現する。
ロシア語のアスペクト(Aspect)は複雑で、反面おもしろいが、基本的に完了(定)(perfective)と継続(不定)(imperfective)に分けて動詞表現するが、動詞の語尾変化ではなく、ことなる形の動詞を使う。これが時制にからんで多様な表現となる。完了(perfective)はいわゆる<完了>でも、過去でもなく、継続(imperfective)をしない、一回限りの、動作、行為(する)、発生(なる)を示す。現在形は内容的に継続しているととらえ、すべて継続(imperfective)で完了(perfective)は使わない。
A) 日本語のアスペクト (時制がらみ)
1. 現在形
日本語の現在形
1)中立あるいは基本叙述。説明、解説を表す。
太郎は働く。 美代子は見る。次郎は来る。 花子はいる。
ロシア語では継続(不定)(imperfective)動詞の現在形が用いられる。2)と同じ。
2)継続的、断続的行為、動作、連続的状態をを表す。
ロシア語では継続(不定)(imperfective)動詞の現在形が用いられる。
太郎は(毎日)働く。 美代子は(毎日)見る。次郎は(毎日)来る。 花子は(朝からずっと)いる。
3)未来を表す。
太郎は(あした)働く。 美代子は(あした)見る。次郎は(あした)来る。 花子は(午後)いる。
ロシア語では内容によりに完了(定)(perfective)動詞の現在形(現在形は現在を表さない)と継続(不定)(imperfective)+未来を表す語 быть (元来<to be>の意)の人称語尾変、の二つの表現がある。
中立叙述とはロシア語の不定詞に相当するが、英語と同じく、ロシア語の不定詞そのままではは叙述文にはならず現在形でも人称別に語尾変化がある。
日本語の動詞終止形は中立叙述で会話内容、文脈、または修飾ごを伴って継続的、断続的行為、(一回限りの、一時的な)動作、行為、出来事、連続的状態、さらには未来の意を示す。
太郎は本を読む。- 時を示す語がないと現在とも未来ともとれ、継続(断続、習慣)とも一回限りの、一時的な動作、行為ともとれる。曖昧とも中立とも、また不定と言える。中立、不定アスペクト
アスペクト(Aspect)の範囲を広げれば日本語アスペクト(Aspect)はかなり豊富である。
太郎は毎日本を読む。
太郎は毎朝一時間本を読む。
一時間といっているので実際は<読む>行為は継続するのだが、この場合<読む行為>の<継続>を表しているのではなく<読む行為>の習慣、繰り返しを表している。継続、習慣、繰り返しアスペクト
未来形 - 単純(中立)未来時制(テンス)
太郎はあした本を読む。(実際このような発話はまずない。<本>が曖昧なのだ。)
太郎は今日借りた本をあした読む。(これもこのような発話はまずない。誰の発話なのか曖昧なのだ。)
太郎は<今日借りた本をあした読む>と言う(言った)。
太郎は今日借りた本をあした読むことにした。
<読むこと>は動詞<読む>の名詞化(体言化)といえるが、この場合一回限りの行為を示す。
太郎は今日借りた本をあしたから毎日読むことにした。
この場合<XX(動詞連体形)+こと+にする(した)>という形で習慣、繰り返しの意を含むようになる。習慣、繰り返しの意のアスペクト
また<読むことはいいことだ>となると習慣、繰り返しの意が出てくる。
太郎はいま本を読んでいる。 進行形、進行アスペクト
英文法では<現在進行形>というのがあるが、日本語では次のように表す。
太郎は(いま)働いている。 太郎は(いま)働いているるところだ。
美代子は(いま)見ている。 美代子は(いま)見ているところだ。
<行く>、<来る>は具合が悪く
次郎は(いま)来ている。(ダメ) ---> 次郎は(いま)来るところだ。 次郎は(いま)来ているところだ。 (ダメ)
花子は(いま)いる。 花子は(いま)いるところだ。 英語で I am being とはいわない。
英語の現在進行形は日本語では
動詞連用形 て + いる
動詞連用形 て + いる + ところ + だ
になるがロシア語が継続(imperfective)系動詞の現在形が用いられる。日本語では<ところ>の表現機能のひとつだ。
<次郎は(いま)来ている>、<次郎は(いま)来るところだ>、<次郎は(いま)来ているところだ>はやや曖昧だ。
次郎は(いま)来ている。 - こうは言えない。 <次郎は(いま)来ている>は<もう来てしっまている>のだ。
次郎は(いま)来るところだ。 - Jiro is about to come の意味にもなる。
次郎は(いま)来ているところだ。- Jiro has already come and is staying (here) の意味になる。
Jiro is now coming は<次郎は今こちらにむかっている(ところだ)>とかなり長くなる。
これは<来る>という動詞の意味(移動、方向)が関係している。移動、方向がらみの動詞はロシア語も複雑。
ところで英語の<be about to>は<差し迫った未来>とでもいえよう。一般には、
動詞連体形 + ところ + だ
で表せる。
太郎は(いま)働くところだ。
美代子は(いま)見るところだ。
次郎は(いま)来るところだ。
ただし
花子は(いま)いるところだ。 - こうは言えない。
これは<いる>という動詞の意味(存在)が関係いしている。これも意味論になるのでここでは深入りしない。これも<ところ>の表現機能のひとつだ。
不完了/未完了は完了の否定だが継続でもある(終わっていない)。また人の世界の見方は開始よりも完了が視点になっているようで、特に未完了は日本語では<まだxxx(し)ていない>と係り結びになり、強調されている。
1)xx は(が)始まった。
2)xx は(が)終わった。
1)は<始まる>を使っているが内容は<完了>だ。また<終わる>、<終える>、は完了を明示的に(explicitly)にあらわす。<しまう>は<終わる>、<終える>ほど明示的ではない。
宿題はもうしてしまった。
宿題はなるべく早くしてしまおう。
xx は(が)始まってしまった。
英語の<to be about to>は<差し迫った未来>とでもいえよう。一般には、
動詞連体形 + ところ + だ
今するところだ。
2. 過去形、完了形
日本語の過去形、完了形
日本語では過去と完了の明確な区別がない。
<動詞の連用形 + た>で過去、も完了も表す。
過去から現在まで継続、断続していることを表す
(ずっと) 動詞連用形 て + きた (have + 過去分詞)
(ずっと) 動詞連用形 て + きて + いる (やや翻訳調) (to have + been xx-ing)
過去の経験を表す
動詞連用形 + た + こと + が + ある 経験アスペクト
過去の進行形
xx していた。 <して>+<いる>の過去(完了)形<いた>
xx しているところだった。 <しているところ>+断定に助動詞<だ>の過去(完了)形<だった>
<いた>も<だった>も完了と言うよりは現在と一応切り離された<過去>。
太郎は働く。 美代子は見る。次郎は来る。 花子はいる。
上記以外にも次のような表現がある。
動詞連体形 + もの + だ (socially required rules、natural phenomenon)
男は働くものだ。(socially required rules、natural phenomenon) 道徳的摂理のアスペクト
りんごは木から落ちるものだ。(natural phenomenon) 因果関係のアスペクト、自然の摂理のアスペクト
動詞連用形 + た + もの + だ (used to 不定詞)
太郎は(よく)働いたものだ。 過去の習慣、繰り返しの意のアスペクト
動詞連体形 + た + もの + だった 回想(recalling)のアスペクト
太郎は(よく)働いたものだった。
動詞連体形 + こと + だ 名詞(体言)化、体言対象化; 感動
必要なのは太郎が働くことだ。
太郎はよく働くことだ。 (感動) 普通は<太郎は(なんと、まあ、ほんとに、etc)よく働くことだ。
XX ということになる 因果関係アスペクト
AをすればBということになる。
動詞連用形 + た + ところ + だ (to have just finished))
美代子は見た。 単純完了、単純過去
美代子は見たところだ。 完了というよりは過去の一回限りの、一時的な動作、行為、出来事アスペクト
動詞連体形 + ところ + だった
美代子は見るところだった。 <to be about to の過去> または
美代子は見るところだった。 (が実際はみなかった)の意味にもなる。
曖昧さがのこるが、たいてい副詞が入り 曖昧さは除ける。
美代子は(ちょうど)見るところだった。
美代子は(もうすこしで)見るところだった。
いずれにしても<もの><こと><ところ>が大活躍する。日本語のアスペクトといえる。
動詞連用形 て + いく
動詞連用形 て + くる
<くる><いく>は移動の動詞だが、<動く>、<歩く>、<飛ぶ>などが純粋な移動動詞であるに対して、アスペクト(Aspect)的な働きがある。
B) ロシア語のアスペクト
(未着手)
ロシア語のアスペクトに関しては、前のほうでごく簡単にのべたが、もっと詳しく検討する予定。
6)関係代名詞がある
(未着手)
sptt
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