Friday, May 10, 2013
形容動詞の分類 - 再考 - 3、漢語由来の形容動詞、xxな、xxの
漢語由来の形容動詞として分類される形容動詞は形容詞的に何かを修飾する場合普通<xxな>となる。
幸福な(たいていは大和言葉の<しあわせな>が使われる) 結末
不幸な 結末
容易な 仕事
難解な 問題
簡単な 問題
複雑な 問題
貧乏な 家庭
裕福な 家庭
以上は基本的に<xxの>では置き換えられない。
幸福の 結末
不幸の 結末
容易の 仕事
難解の 問題
簡単の 問題
複雑の 問題
貧乏の 家庭
裕福の 家庭
したがって、 形容動詞と分類される。形容動詞になれない漢語由来の語がある。前回のポストでとりあげた例としては
戦争な
勇気な
安心な
病気な
これらを何かを修飾する形容詞にする方法はある。<安心な>はまったくダメでもなさそうだ。
戦争がある、戦争している、戦争の
勇気がある、勇気ある、 <勇気の>はおかしい。
安心できる、安心の
病気持ちの、病気の
以上は<戦争的な>、<勇気的な>、<安心的な>、<病気的な>のかたちで何かを修飾することができないが、<xx的な>になる語はたくさんある。 <病気的な>は<病的な >という表現がある。
軍事的な <軍事な>はダメ
英雄的な <英雄な>はダメ
家庭的な <家庭な>はダメ
世界的な <世界な>はダメ
地域的な <地域な>はダメ
悲劇的な <悲劇な>はダメ
経済的な <経済な>はダメ
政治的な <政治な>はダメ
日常的な <日常な>はダメ
科学的な <科学な>はダメ
文学的な <文学な>はダメ
機械的な <機械な>はダメ
<xxな>はダメなので、形容動詞の語幹になれない。なれない理由はこれらの語(軍事、英雄、家庭、etc )がモノ、コトの属性(性質、特徴)をあらわす形容詞の性格(形容詞性)が薄いからだ。但し、ゼロではない。軍事、英雄、家庭、etc はそれぞれに付随した属性はある。<随した属性>を示すのが<的な>だ。<xx の>ではダメか?
軍事の
英雄の
家庭の
世界の
地域の
悲劇の
経済の
政治の
日常の
科学の
文学の
機械の
<xx の>は<的な>が<その語に随した属性>を表すのに対し、所有、所属、関係、関連を表すようだ。<日常の>は例外で、これは<日常的な>とほぼ同じ意味だ。
以下の語はどうか?
特有な、 特有の
特別な、 特別の
得意な、 得意の
無名な、 無名の
十分な、 十分の
不足な、 不足の
上等な、 上等の
<xx な>でも <xx の>でもよさそうだ。これらの語はモノ、コトの属性(性質、特徴)をあらわす形容詞の性格(形容詞性)が濃いが、 <xx の>でもいいということは形容動詞として不十分といえる。
sptt
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