Tuesday, December 11, 2012

動詞語尾<xxがる>について


以前のポスト(タイトル:形容動詞の分類)の最後に<xxげな>について少し書いた。<xxげな>は形容(語)関連で形容詞をある限られた意味を持つ形容動詞にする形容動詞語だが、似て非なる語尾に<xxがる>がある。これは動詞語尾だが、おもしろい表現だ。



あたらしがる (新しいがる) --> 新しがりや
あつがる (暑がる)   --> 暑がりや
いきがる (粋がる)
いそがしがる (忙しがる)  --> 忙しがりや
いたがる (痛がる)
いやがる
うるさがる
うれしがる
えらがる (偉がる)
おもしろがる
おそろしがる (恐ろしがる)
かなしがる (悲しがる)
くやしがる
くるしがる  (苦しがる)
さむむがる (寒がる) --> 寒がりや
つよがる (強がる)  --> <強がり>を言う
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先輩がる
不安がる
不思議がる


<xxげな>は主に悪い意味の形容詞についたが(あぶなげな、おそろしげな、気味悪げな、ものほしげな)、<xxがる>も上の例から同じようなことが言える。

 たとえば <うれしがる> 、<おもしろがる>の元来よさそうな行為でも、実際には

そんなに <うれしがる>ことはないだろう。
そんなに <おもしろがる>な。

というように批判的に使われる。

個々に検討が必要だが、概して意味や使われ方は次のようだ。

1)意味

xxそうに見せる
XXそうにふるまう

という相手や他人から自分に有利なことが与えられること意識的した行為、行動をいう。いわば<演技動詞>だ。<xxのように>や<xxらしく>でもよさそうだが、<xxそうに>が一番いい。

2)使われ方

上にも述べたが、演技者の意図に反して批判的な意味を持つ発話がほとんどだ。 これは日本人の一般的な性格、これにもとずく行動様式を示すような言語表現だ。日本人は概して<xxがる>ことは好ましくないと見る。<つらがる>はほとんど使われないが、<つらがる>行為や物言いは日本人には嫌われるだろう。<いさぎよくない>とどこか通じる。

ここで注意しなければならないのは発話内容の対象(主にヒトだが、犬や馬の高等動物の場合もある)がある意図を持ってする行為、行動を発話が多くは実際に見ての発話だということだ。発話内容の対象が<xxがっている>わけではない。言い換えれば、発話内容の対象が<見せよう>としているのを見ての発話、<見せよう>としているように<見える>という意味の発話だということである。

太郎を対象、花子を発話者としてみよう。

<太郎は暑がっている>は<太郎が>実際に<暑がっている>わけではなく、花子には<太郎は暑がっている>ように見え、これにもとづいての発話なのだ。

英語ではかんたんに

Taro is hot.  と言えるし、実際に聞くが、これは細かく言えば間違いだろう。

Taro feels hot. これは細かく言っても間違いではないが<太郎は暑がっている>の内容とは少し違う。では、

Taro feels excessively hot.

<暑がる>の感じは少しでるが、やはり違う。

Taro feels hot overly.

少し近づいたが、まだ違う。 というのは、太郎が感じていること発話者の花子は感じることができないからだ。しかし英語の表現は大体これで止まり。

<太郎は暑がっている>の内容にさらに近づけようとすると、

 Taro shows his feeling of being hot overly (excessively).
 Taro over-reacts against (or to) his feeling of hot.

とでもなろうか。

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以前私の住む香港である大人が<怖がって(なにかにおびえている)いる犬>をみて<彼(あの犬のこと)はとても怖い(広東語で<好驚>)> という言い方を聞いたことがある。広東語で<わたし(は)怖い>は<驚>、<君は怖くないか?>は<你驚驚?>。他の言い方もあるのだろうが、この発話者が、主語は<あの犬>だが、<怖い>をその犬の立場になっての発話ならばおかしくはない。Taro feels very frightening (frightened). の言い方に近い。


sptt




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