Friday, December 14, 2012

私はheadache。


I have a headache.

この英文の日本語訳は普通

わたしは頭痛だ。 headache は<頭痛>なので英語に訳し直せば

I am headache.

頭痛をやめて大和言葉を使えば

わたしは頭が痛い。

で<象は鼻は長い>形式だ。 <象の鼻は長い>はまだいいが

わたしの頭が痛い。

はなんとも変だ。


I have a toothache.        わたしは歯が痛い。
I have a stomach ache.  わたしは胃が痛い。
I have a cold.                わたしは風邪だ。

<わたしは風邪だ>を<わたしは風邪をひいている>を省略した形とはいえない。構造が違うのだ。

わたしは頭痛だ。
わたしは風邪だ。

これはどう説明したらいいのか?

1)<頭痛+だ>形容説

英語でも<I am hot.>という言い方がある。 少し考えると少しおかしいのだが、日本語でも<わたしは暑い。>という言い方はある。実際めったにこうは言わないが、間違いではない。ただし<hot> も<暑い>も形容詞だ。<頭痛だ>、すなわち名詞(体言)<頭痛>+断定の助動詞<だ>、とは違う。一方<I am a headache.>は明らかに間違い。<頭痛+だ>を形容の働きと見れば、これは<暑い>と同じ資格だ。したがって<わたしは頭痛だ>は<わたしは頭痛の状態にある>(わたしは暑い状態にある)だ。

2)<わたしは>主題説
一方、<わたしは>を問題にしてみよう。<わたしは頭が痛い>(<象は鼻は長い>形式)の<わたしは>は主語ではなく主題だ。主題の定義ははっきりしないが、<わたしについて言えば>、<わたしはどうかといえば>というような意味ということになっている。大げさに言えば<わたしは>は<わたしに関することを述べている>言う宣言なのだ。

3) <わたしは>mir 説

この mir はドイツ語の人称代名詞 ich (わたし)の与格であえて訳せば<わたしに>であるが、<わたしは>と同じでそう簡単ではない。英語の me に相当するが、ドイツ語は人称代名詞だけでなく、名詞、形容詞が格により形を変える言葉で、格変化が活躍する。日本語で格助詞が活躍するのに似ている。日本語文法では<は>は格助詞ではない。格助詞ではないが見方によっては格助詞のような働きはする。ドイツ語の mir は英語の me とは違う。英語の me は与格、対格(xxに、xxを)の働きがあるが、かなり限定されており、<わたしに関することを述べている>という意味はない。一方ドイツ語の mir (与格)にはこの<わたしに関することを述べている>という意あるようだ。ドイツ語の mir は ich (わたし)に関して述べる際にかなりの部分を担当しており(for me, with me, at me, on me. etc)、英語の me より活躍範囲がずっと広い。

ドイツ語で<わたしは暑い>は

Mir ist heiß. 

Mir は<わたしに>ではなく<わたしは>の意がある。 <ist heiß>は<暑い>だ。

ちょっと調べた限りでは頭痛の場合は英語のように

Ich habe Kopfschmerzen.
Ich habe Kopfweh.
と言うようだが、他の言い方もあるだろう。


sptt

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