Thursday, December 13, 2012
私は暑い。 今日は天気がいい。
前回のポスト<動詞語尾<xxがる>について>で<太郎は暑がっている>について書いた。
英語では
Taro is hot.
と言えるが、日本語ではなぜか<太郎は暑い>と簡単、直接的な言い方しない。
太郎は暑いようだ。
太郎は暑いらしい。
太郎は暑つそうだ。
が候補だが、太郎を見ての発話の場合には<太郎は暑つそうだ>が一番いい。<太郎は暑いようだ>は間違いではないが、必ずしも太郎を見ての発話にならない。<太郎は暑いらしい>は伝聞で太郎を見ての発話にならない。
ところで
わたしは暑い。
はどうだろう?実際には<わたしは>は省かれることが多いが、間違いではない。
英語では
I am hot.
I feel hot.
だ。他人ごとではないのでこう言ってもおかしくない。ただし、これは日本語で<わたしは暑い>という言い方があるからで、すくなくとも<I am hot.>は少し考えれば少しおかしい。
ドイツ語では
Mir ist heiß.
と言う。 <わたしは寒い>は Mir ist kalt. <Mir>は英語の、I, my, me, mine の me に相当するが、同じではない。<Mir>は<わたしは>に相当するともいえるからだ。 英語の me にはこのはたらきがほとんどない。
ドイツ語では主語がないが、主語(形式主語か)をつければ
Es ist mir heiß.
Es ist mir kalt.
だろう。
これは文法で非人称構文といっている。<形式>主語ということばで軽くみられがちだが Es はあってもなくても重要。なぜなら、これがないと、動詞の活用が決定できないのだ。
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今日は天気がいい。
1)この<今日は>は文法的に何か?
<象は鼻が長い>を適用すれば、<今日>は主題、<は>は係助詞または副助詞、<天気>は主語、<が>は格助詞、<いい>は叙述の形容詞。
しかし、<今日は>は主題とはいいきれない。<今日といえば......>、<今日について言えば......>と解釈できなくはないが、簡単に時を示す副詞ではないか?
1)今日は天気がいい。
2)今日天気がいい。 (<は>がない)。
3)今日天気はいい。 (さらに<が>を<は>に変更)
1)、2)、3)は微妙に違うが、1)の<今日は>を時をを示す副詞とみなせるだろう。
英語では
It is fine today.
だ。today はここでは名詞ではなく副詞。<go back home>の home が<家>という名詞ではなく<家に>という副詞と見るのと同じだ。
The weather is fine today. は日本語の訳に近い。だが天気や天候を話題にする場合ことさら<天気>を主語にしないようだ。
中国語では<今天天气好>だ。語順を含めて日本語の<今日は天気がいい>に近い。中国語の<今天>も副詞あつかいだろう。
調べてみたが、ドイツ語では、
Es is heute gutes (heites, schönes) Wetter.
でやはり It is の形で It はいわゆる形式主語。ただし他の言い方もあるだろう。
英語で天気について何か言うときにはこの形式主語方式だ。
今日は晴れだ。 It is fine today. It is sunny today.
今日は曇りだ。 It is cloudy today.
今日は雨(雨降り)だ。 It rains today.
今日は雪だ。 It snows today.
今日は風が強い。 It is windy today.
日本語の方は
今日は + 晴れ、曇り、雨(雨降り、雪)(名詞) + だ。
<天気が>ないので<今日は>主語のようにみえるが、ここではやはり副詞だろう。主語はない、または意識されても発話されない。無理に主語をいれるとすると<天気>か?
<今日は風が強い>は<今日は天気がいい>と同じ構造だ。
sptt
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